「いや何でそうなるんですか…」
「……」
シャルロットを通じてラウラを私の部屋に呼び出し、寮監室での千冬との話し合いの結果を伝えればラウラから溜め息を吐かれた。
「仕方あるまい…ああまで平和ボケされていたらな…」
「千冬姉さんの場合、兄さんが心配なだけだと思うんですが…」
「それは勝手だが…結局口だけだ、まさか最低限行動には移そうとする一夏の方がまだマシだとはな…」
「一夏兄さんの場合はその…そもそも実力が…」
「それでも間違い無く努力はしている。最もあいつの場合、いくら強くなろうとも敵対した相手を排除する覚悟が持てないのだがな…」
「今の私の心境としてはそれも一夏兄さんの良い所の様な気はします…」
「もちろん間違いじゃないさ。殺さずに済むのならそれに越したことは無い…私だってそう思う…だが、現実には無理なんだよ…誰しも主義主張はそれぞれ似か寄る事はあっても全てが同じなわけは無い、そういう場合、確かに多少話し合えばお互いに妥協し合えるかもしれん…だがな…正反対だったり、考え全てが違う場合はいくら話し合っても泥沼だ…もちろんそれでも話し合って行けるならそれで良い、それは確かに理想的だ…しかしだな、相手が激高し、刃を抜き放ち、こちらに突き付けてる状況で話し合いが出来ると本当に思うか?」
「……」
「武器が必要なんだ…その刃が私に向けられるなら良い…だが…それこそ姉や一夏に向けられるなら…私は排除しなければならない。」
「……兄さん、私の言った事の意味が伝わっていましたか?」
「どういう事だ…?」
「確かに私は兄さんの覚悟を見ました…だから私は望む物を用意する、と言いました…でも、兄さんは大事な事を忘れてる様な…そんな気がしました…」
「……」
私が忘れている事…?
「だから千冬姉さんと話してください、と行ったんです…私にはまだそれを上手く言葉に出来る気がしなかったので…でも…姉さんにも出来無かったんですね…」
「それが何か分かるまで…銃は渡せない…そう言う事か?」
「いえ。もう約束しましたから…千冬姉さんの許可こそ取れてませんが…そこまで話が拗れてしまったならもう無理に許可を取れとも言いません…」
「そうか… 」
「今更ですが…本当は反対なんですよ?どうして貴方ばかりが背負わなきゃならないのかって…!心配で心配で堪らなくだってなるんです…それに何より貴方がそれを実際に使う事になる時には多分私はその場にはいない…!」
「ラウラ…」
「私は軍人でした…優秀だったかどうかなんて今となっては分からない…でも…きっと戦えた…!貴方と教官を除けばこの学園の誰よりも…!」
「…謝罪が欲しいのか?」
「要りません。そもそもアレは得体の知れない力に縋った…自分の事を信じ切れなかった私が悪いんです…私に力への渇望が無ければそもそもアレは発動しなかったんですから…」
「そうか…」
「もう戻ります…目的の物が届いたら改めて私から声をかけますから…」
ラウラは部屋を出て行った…