ありったけの夢をかき集めて赤龍帝ドライグになっておっぱいを触りに行くのさ   作:むろふし

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冒険、はじめます!

「おっぱいがいっぱい、おっぱいがにっぱい、おっぱいがさんぱい、おっぱいが…」

 

チート・オリーシュ16歳。

青春真っ盛りの青少年であるオリーシュだったがおっぱいに魅入られた者の性か…。

日頃のスケベな悪戯行為が原因で婦女子に嫌われ奥様方から警戒され、村中のクレームが両親へ向かい、家から叩き出されたところだった。

 

「畜生…今日は生憎の晴天でおっぱいが見えねえ…」

 

ココヤシ村傍の山のてっぺんで寝っ転がりながら悔し涙を流すオリーシュ。

全て自分がやらかしたせいで自業自得なのだが本人は自分が悪いとは欠片も思っていない、酷い。

 

「今日はおっぱい無しか…」

 

ちぇっと舌を打ち寝転がるオリーシュの元に、一人の男がやって来た。

 

「ぜぇ、ぜぇ…やっと追いついたぞオリーシュ、声を掛けたが聞こえなかったのか」

「ゲン兄…」

 

男はオリーシュの兄貴分、ゲンゾウだった。

村の青年団の一員であるゲンゾウは手の付けられない悪ガキであるベルメールやオリーシュをいつも拳骨で叱ってくれる良い兄貴分だった。オリーシュという異常おっぱい執着者が村から追い出されず厄介者扱いで済まされていたのは彼のお陰だった。

 

「フンッ、嫌われ者の俺に何の様だよ」

 

不貞腐れている弟分を見て苦笑いをしながら寝転んだオリーシュの隣に座るとゲンゾウは空を眺めた。

 

「なぁ、オリーシュ。今日はいい天気だな」

 

「…うん、雲一つない空だ。だけど俺はこんな空やだよ、雲一つない空なんておっぱいのないベルメールみたいなもんだ」

 

「…相変わらずよく分からん例え方をする奴だな…」

 

「分かんない?ベルメールからおっぱい取ったらもうただの暴力兵器だよ。最近じゃ銃を突きつけて脅してくるんだぜ…ま、まぁ…おっぱいが当たったりする時もあるから…良いんだけどね…うん…」

 

その時のおっぱいの感触を思い出しているのかうへうへと涎を垂らし馬鹿面を晒す弟分にドン引きする兄貴分。

 

「…お前な…それ本当に直した方がいいぞ。だいたいお前は顔は良いんだ、あとはその…女性に対する、なんだその…悪戯をだな…」

 

この兄貴分、スケベーな言葉を出す事が出来ない程初心だった。

 

「ゲン兄ってそんな顔してホント初心だよな」

 

「そんな顔は余計だ…。まず俺は初心じゃない、男なら女性に対して紳士に接するのが当然であると…」

 

「うわっ、怖い顔の人が何か言ってる」

 

「怖い顔は余計だ!」

 

ゲンゾウの怖い顔はココヤシ村で有名だった。

自分では普通の顔だと思っていても初対面の人からすれば怖い顔の人に鋭い目つきで睨まれているように見えるのだ。そのせいで婦女子からは怖がられ、好きになった相手からも何か自分が悪い事をしただろうかと謝られる始末、ただゲンゾウは見惚れていただけなのに…良い人なのに…。

 

「んっ…ところでオリーシュ。お前はどうするつもりだ?」

 

「ん?どうって?」

 

ゲンゾウはオリーシュの事を心配していた。

スケベな厄介者として村のほぼすべての若い女性陣から嫌われ、両親から家を追い出されたのだ。

そして何より…。

 

「ベルメールから聞いてないのか?」

 

「ん?なにを?」

 

 

 

「アイツ…村を出るんだとよ」

 

 

 

初耳だった。

寝耳に水だった。

藪から棒だった。

青天の霹靂だった。

とにかく、衝撃を受けた。

 

 

オリーシュはベルメールの子分である(オリーシュはベルメールの子分になったつもりはない)。

一生子分になると約束した(勝手にされた)仲である。

 

 

(俺に一言もなく…あいつが?)

 

 

「ゲン兄、アイツ今家かな?」

 

「…お前、本当に聞かされてなかったんだな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

オリーシュは駆けだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そろそろかな…」

 

 

 

 

ココヤシ村の港で佇む一人の少女の姿があった。

吸い終えたタバコを踏みつけ、んーッと背筋を伸ばす。

 

「やっと来たなぁ…遅いぞ子分っ」

 

遠くから土埃を上げて少女に駆けて来る影が一つ、何かを叫んでいる。

 

「おーい」

 

少女は笑顔でその影の叫びに応えた。

影はだんだん近づいてきて、その姿が明らかになる。

 

「待ちくたびれたよオリーシュ、さぁ、こんなしみったれた村から飛び出して大海原へ出発しようぜ」

 

「聞いてないぞベルメール!!!村から出るって… え?今から?俺も?」

 

ベルメールからの突然の言葉に言いたい事や聞きたい事全てが吹っ飛んだ。

コロコロと感情の変化するオリーシュの顔を楽しそうに眺めるベルメール。

 

「お前は私の子分、当たり前でしょ?」

 

「ちょ、待て待て待て!金も武器も食料も変えの服も何もかんも用意してないんだけど?っていうか、ちょっと考える時間をください…えーっと、ベルメールさん…これからどこへ行くの?村出るんだよね?海に出るんだよね?行先決めてるんだよね?」

 

あれこれ聞いてくるオリーシュに、ベルメールは笑顔でこう答えた。

 

「とりあえず海」

 

「………え、このまま?」

 

「ああ!」

 

 

眩しい笑顔で頷いた。

 

 

(こっ、何も考えてないぞこの男女…!!!)

 

 

「おい、今何も考えてないぞこの男女って思ったろ」

 

10年前と比べ背も胸も大きくなったベルメールにがっちり肩を組まれておっぱいの感触があたりうへうへになるオリーシュ。

 

「あふっ 思ってませんサー!早く親分と海に出たいなーって思ってました!はい!」

「よーしよし、それじゃあこの船で出発だ!」

「………」

 

ベルメールが用意していたのは5人くらいしか乗れそうにない小さな船だった。

 

「え、これ?普通に無理じゃない?」

 

「お前なぁ、日頃からおっぱいに不可能は無いとか言ってたろ」

 

ぐいぐいとこすりつけられるおっぱいの感触にオリーシュのオリーシュはもう覚悟完了だ。

 

「今すぐ出航しましょう親分!おっぱいに不可能は無いです!おっぱい最高!!」

 

「だろ?」

 

オリーシュは今の状態で海に出る危険性よりも頬に当たるおっぱいを選んだ。

おっぱいの感触にもう意識朦朧であるが、2人の冒険は始まったばかりだ。

 

「よし、ならば出航だ!!」

 

「お…オー」

 

 

 

 

 

 

おっぱいに魅入られた者の性、それは時として無謀な冒険のはじまりとなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

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