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「しんど、ってか死ぬ。コレだから銃をぶっ放すのは嫌いなんだ……アタタタ」
「グーゾ―、その顔大丈夫?」
「大丈夫だ。それにこれぐらい前にしずかの全裸を見た時よりはマシ」
「流石はしずか、全治3か月は伊達じゃない」
あの後数多くの自衛隊員を乗せたヘリが到着し降下、残党と化した敵が全て鎮圧された事によって戦いがようやく一段落した後俺は伊丹率いる第三偵察のメンバーと現地協力者であるロォリィやテュカ、そして通訳のレレイと共になんか豪華な廊下を歩いていた。あ、そういえば殴られた後貧弱な俺は当然気絶した。んで殴った本人である栗林さんは伊丹さんにしこたま怒られたらしい……まぁそのせいで俺はコレから何をするかわかんないんだけどね! だって説明役の栗林さんが怒り心頭だから……まぁ今回の出来事は不可抗力とは言え俺が彼女の胸を揉んだ事は事実なんだから気絶するぐらいまで殴られても当然なのに……伊丹さんもあんなに怒る必要、無いと思うんだけどなぁ。
「千早さん」
「ハイハイ千早さんですよ」
おれに話しかけて来るは第三偵察唯一の天使、黒川さん。その美しい黒髪を靡かせ────ってオイイオナ、俺の脛を蹴るんじゃねぇ。普通に痛い。何てちょっと転びそうになりながらも伊丹達を先に行かせながら最後尾にて話を続ける。
「これからこの都市の領主である人物と大事な話し合いがあります。伊丹やレレイさんだけでは通訳が難しい部分もあるので協力していただけませんか?」
「通訳ですか」
なるほどなぁ、戦後処理の話し合いって奴か。そんな大事な話し合いならそりゃ言い間違いなどあっちゃ事だもんな、そりゃ確実性が欲しいか。
「分かりました」
「ガッテン!」
「……イオナが受ける訳じゃねぇぞ?」
ってな訳で到着するは領主代理を務めている皇女のピニャコラーダさんが玉座へとふんぞり返る豪華な部屋。そしてピニャの傍らに立つは彼女の部下と思わしきハルミトンと言う女性だ。ってかヤケにピニャコラーダさんに見られるよなぁ……俺、なんかやったっけ???
「捕虜の権利はこちら側にあると心得て頂きたい」
んで俺は彼女の言葉を健軍一等陸佐へと伝える。すると健軍は直立不動のまま頷き発言、そして俺はそれを通訳する。
「イタリカの復興に労働力が必要だという貴女の意見は理解した。それがこちら習慣ならばそれを尊重しよう。だが、せめて人道的に扱うという確約を頂きたい。それに加え我々としては情報収集の為に、数名の身柄が得られればよいので確保されている捕虜の内、数名を選出して連れて帰る事を希望する。以上約束して頂きたい」
結構キッツイ長文の翻訳を澄ました直後彼女、ハルミトンは眉間に皺を作りながら目に見えて疑問を浮かべていた。
「ジンドウテキとは?」
おっとここで文化の違いが出るか。今度は俺が眉間に皺を浮かべる番が巡って来る。それにしても人道的……言われてみればこの概念を明確に表現するのは中々難しいな。
「えっと俺達も明確に表現は出来ないのだが例えるなら友人知人に接するような、外道の如くその人に対して無下には扱わない事……かな?」
俺なりの表現で人道的という言葉の意味を語ってみたところハルミトンさんは眉を寄せるばかり……アレ? わかりずらかったかな???
「私の友人や知人がそもそも平和的に暮らす集落などを襲い、人々を殺め、略奪などをするものかッ!」
「うぉッ!?」
突然声を荒げて怒鳴かけるハルミトンさん。び、ビックリしたぁ……突然大きな声を出さないで欲しいもんだ。俺ってば耳は貧弱なんだから突然発生する大きな音とかは苦手なんだよ。ま、そんな感じでちょっと取り乱しながらも通訳をしようとするがピニャコラーダ……もう長いから内心ではピニャでいいや、その人が声をかけはじめる。
「声を荒げるなハルミトン。よかろう、捕虜の扱いに関しては不当に扱わないと約束しよう。此度の勝利にそなたらの貢献が著しいのでな、世もそなたらの意向を受け容れるに吝かではない」
いや長げーよ。言いたい事は分かるがなげーよ。自分が寛大で、偉大だと言う事を示しながら俺達の意見を受け入れたいんだろうけど兎に角何度も言うが言ってる事がなげーよ。めんどくさくなった俺は内容を省略して日本語に翻訳する。
「えっとハルミトンさんが【人道的という概念が理解できない】っと言ったので友人知人のように扱うんですよーって教えたら【友人知人が略奪や殺人などをするか!】って怒っちゃいました。んで、それに対してピニャコラーダ殿下が【そなたらの言い分は分かった。そのように取り図ろう】って言ってますね」
ほら、レレイに伊丹。その【あれれぇ? 言ってる事が違うくない???】って顔するんじゃねぇ。意味は全く同じなんだからイイじゃねぇ―か。
「うむ、文化の違いは仕方ない。しかし意味が分からずとも我々の要求を受け入れた事に関しては上々だな」
……健軍一等陸佐が現地語覚えてないせいで傍から見るに陸佐が能天気な事を言ってるように見えるな。なんか、ごめんね?
「おほん。それでは捕虜に関しては以上だ。残りは軍に関する事と協約期間に関して────」
その後も細々とした協約の確認などを終え、戦後処理の協約の話し合い……っというより事前に話し合って決められた協約内容の確認は終わった。んだけど何で書面の一角に俺の名が使われるんですかね??? え? 一応は自衛隊とは別の勢力で、ロゥリィ同様戦場で暴れ回ってたからだって??? ……何も言い返せなくて草。
さてさて協約は直ちに発効され、協約通りにイタリカへと駆け付けた401中隊は飛び去って行く。でも謎だ、その直前ほぼ全隊員がイオナに挨拶周りをしていたのは何でだ? こいつら俺の知らないところで何やってんだ??? ま、そんな疑問も他所に後始末に忙しいはずの住人達が手を休め、空の向こうに消えるヘリの大群に手や帽子を振る人達と一緒に手を振ってたらどうでもよくなったんだよね。
そんでもって場所は移って商人宅。俺はアレやコレなどのトラブルで俺も忘れてたが本来の目的であるネゴシエーターとしてレレイ達と共に商人リュドーを相手していた。
「銀貨千枚!」
「高い、銀貨五百枚!」
リュドーの左フックを俺は何とか躱し即座に右ストレートを叩き込む。
俺達がやっている事、それは短直に言えばボクシングだ。実を言うと商人リュドーとは俺がエルフの村にいた頃に出会っており面識があった。
彼は確かに普通の商人のように対話による交渉も得意だ。しかしその体付きから分かるように彼は自身の体を鍛えるのも得意だった。だからこそ、その時の俺は思ったのだよこの人にボクシング教えたらどうなるんだろ? っとね。その結果がこのボクシング式交渉術である。まぁ正確に言えば情報料の値切り交渉だけどね!
「銀貨950枚ラッシュ!」
「っく!」
教えたのは数か月前。けれど彼はアレから鍛錬を怠らなかったようで連続で振るわれるその拳には一つ一つにキレが見える。けれどまだ甘い! 俺はその拳より早い銃弾をしょっちゅう浴びてたんだよぉ、だから見切れるぜ! 何とか躱し、躱しきれなかった拳を両腕で防ぎきると今度は俺の番だ!
「銀貨600!」
「安すぎる!」
「銀貨700!」
「まだ安い!」
右左と拳を叩き込むが彼のガードは堅く、なかなか打ち破れない。っく、これじゃ長期戦は避けられないようだな。
俺の予想は正しかったようで交渉は続き多分一時間、どちらも引けない攻防戦を続けているとやがては俺にチャンスが巡って来た。俺の左ストレートで体制を崩したようで一歩下がった。そしてそれにより隙ができ、俺の特技が放てるようになる。
「銀貨ぁぁ────」
右の拳を強く握り絞めばねの如く引きながら構え────そして。
「750枚ぃぃぃぃ!!!」
「ぐはぁぁあ!!」
アッパーを放った。俺のアッパーをまともに食らったリュドーは弧を描くように吹き飛びそして、その場に倒れ伏せる。
そして俺は痛み軋む体を引きずりながら臨時で作ったリング外の待機席に座るセコンドの元へ向かった。そしてそこで心配そうに見つめるセコンドからタオルと水筒を受け取る。
「レレイ」
「グーゾ―、なんだ」
「銀貨750枚。250枚は余りだ、ぜ────」
「グーゾ―の意思、確かに受け取った」
俺の体力はそこで限界を迎えたらしくその場で俺はぶっ倒れた。視界が霞み、意識が薄くなりつつある所誰かが俺をしゃがんで見つめていた。んぁ? 誰だ?
「……一体何をしていたのかしら???」
「さぁ?」
最後に見えた人の顔は多分、俺の事をバカを見るかの如く見つめてるテュカとロゥリィだった……と思う。
「この紅茶は良いモノ。できれば購入したい」
「100グラム○○となります」
「買った!」
ところで何でイオナは紅茶なんかを買ってるんですかね???
ネゴシエーター(ボクシング)
一番印象強いキャラは?
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コンゴウ
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ヒエイ
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ハルナ
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キリシマ
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タカオ
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アタゴ
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マヤ
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チョウカイ