終結プログレス 作:カモカモ
◆座卓グラビティ
ふと気づけば、久佐持丹月の同居人たる斎賀百が座卓に突っ伏していた。
厳密には、上半身を座卓に預けながら、こちらも同じく座卓の上でダランと伸びされた手に持った端末をぐでーとしながら眺めている。
なんというか。
「だらけてる、って言葉が最適すぎる写真撮れるねこれ」
「重力が…………憎い」
まじで、だるそうに吐息まじりにそんなことを百は言う。
「えらくまたピンポイントな恨みかたしますね」
少なくない数のラスボスを見てきたという自負が丹月にはあるが(あくまでもゲームである)、物理法則に憎しみを持った奴は初めて見た。
「せめて世界全般に恨み向けようよ」
「それはそれでどうなんだ」
そう言いつつ、百は上体を起こして壁にもたれる。
しかし、しばらくするとまたもや先程と同じ体制になっていた。
「おのれ重力…………」
「あっ(察し)」
重力とはすなわち、丹月の薄くなりかけている義務教育範囲の理科の知識では、重さのことであり。なんか、引力のせいでは、とも思わなくもないが。
まあ、つまり。
「どうしよう、解決策なにも思い浮かばない」
「草餅め…………」
「今回ばかりは八つ当たりを受け付けましょう」
◆ご都合KISS
あらすじ
久佐持丹月と斎賀百は、朝に目覚めるとキスをしないと出られない部屋に閉じ込められていた。こまけえこたあなんでも良いんだよ。誰が部屋の改造したんだよとかそういうことは気にしちゃいけねえんだよ。
キスしないと出られない部屋
「看板にそんなことが、書いてあったんですが」
「もうちょっと、待っていろ。そろそろ、いけそう……だ!」
めきょめきょめきょ! と、悲鳴を上げているのは出られない部屋の扉である。リンゴを潰せる握力によって、ドアノブくんがかわいそうなことになっていた。
「やっぱり、STRが正義ですね……」
「DEXもある程度は必要だぞ。 よし、外れた」
敗因は、百の攻撃力を見誤っていたことである。そして、ドアノブなどと言う無駄な突起物をつけていたことであろう。
「結局この部屋、何がしたかったんだろ……」
そもそも、誰が作ったのか。そして、純粋な暴力でどうこうできてしまったわけだが、問題はないのか。問題があっても、丹月と百は全くもって困りはしないが。
まあ、外に出られるのならなんでも良いか。もろもろの突っ込みどころから丹月は、目をそらし、
「せっかくだし、キスでもしておくか?」
百がそんなことを言った。
「……………」
「冗談だからせめて、なにか言ってほ」
「くさもちめ」