終結プログレス   作:カモカモ

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GWビキニ/コールルブしないと出られない部屋

◆GWビキニ

 

 GWだから、ゴールドビキニなんてイカれた風習があることは、同居人のSNSが否が応でも流れてくる百ゆえに、心の底からの無駄知識ではあるが身についてしまっていた。ただ、まあ、だからといって、そんなもんが、現実に存在してはならないと思うし、そんなもんが存在してる社会はイカれてるとしか言いようがないと思う。

 だが。

 百の実の姉はイカれているらしい。つまり、どういうことかというと。

 

「ゴールドビキニが送られてきた」

「ええ………………?」 

 

 心底困惑した表情の同居人。まあ、そうなるだろうなとは思う。

 

「お義姉さんは、どういうつもり、で?」

「考えたくもない」

「せやな」

「似非関西弁を使うな」

「ごめんなさい」

 

 実物を、手元に引きずり出してくる。生で見ると、てらてらと金ピカの光沢を帯びて、布面積はビキニであるがゆえに相応に少ないわけで、こんなもんを着用するのは痴女でしかないだろう。

 

「だから、これは、捨てようと思うのだが」

「え?」

「なにが、え?だ。変態、スケベ、犯罪者め!」

 

 本当に、何が、え?だ。よもや、おまえは、この期に及んで。

 

「私に、こんなもんを、着てほしい、と?」

「…………」

 

 非常に落ち着かなくなって、目がぐるんぐるんと泳ぎ始めた。百は心底軽蔑した目で睨めつける。

 

「捨てるからな」

「…………はい」

 

 

 なんやかんやあって、着た。

 なんやかんやあった。

 

「草餅め」

「俺だけのせいかなぁ!?」

 

◆コールラブしないと出られない部屋

 

「私が、お前に、愛していると、6回言わないと、出られない部屋に、閉じ込められた、わけだが」

「ばっちこい」

「草餅め」

 

 百が目覚めたら、そういう状況だった。

 夢の可能性が、高いと考え、とりあえず丹月の頬を全力でつねるとめちゃくちゃ痛がっている。次に、己の頬を軽めにつねると、まあそれなりに痛みはあったため、暫定的にこれが現実とあたりをつけざるを得ないだろう。

 なので、百はげんなりした。

 

「ふざけている」

「それは、間違いなく、そう」

 

 ただ、ふざけている状況ではあるが、それが非常に残念なことに事実には違いなかった。百は、心の底から舌打ちをした。

 とはいえ、これが事実であり、現実なわけで、そうなれば言わざるを得ないということでもあった。

 

「アイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテル」

 

 極めて、棒読みであった。仕方がないことである。

 ただ、少なくとも10回は言ったわけである。

 はたして──

 

ポーン

『確かに今のは棒読みではあったが、しかしながら心のうちにある愛は感じられたと認識しても相違ないだろう』

 

 部屋に掲げられた看板に、なんか文字が表示された。同時に、がちゃんと金属音が響く。

 

「百さんって、俺のこと、ちゃんと愛してるんですね」

「今ので、なんでそうなる」

「表情」

「草餅め!!!!!!!」

 

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