機動戦士ガンダムこれくしょん   作:黒瀬夜明 リベイク

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EP16 上陸戦開始

翌日、5時50分くらいに目が覚めてしまったヨナ。

(うわ、10分前に目が覚めちゃったよ…)

起床時間の10分前に目を覚ましてしまった事に、やらかしてしまった。と思うヨナ。そう思ったヨナはベットから体を起こした後、室内に備え付けられていた寝間着から私服に着替え、軽く体を動かした。やがて10分はあっという間に過ぎてしまい、起床を告げる艦内ベルが大音量で鳴り響いた。どのようにして乗組員やMS娘たちを起床させるか予想は付かなかったが、耳を塞ぎたくなる。とまでは行かなくとも、この大音量のベルで起床させられなくて良かった。とヨナは内心で思っていた。そして扉を開けて廊下に出ると隣の部屋からアスカが出てきた。

「あ。アスカちゃん、おはよう!」

「ああ。ヨナ、おはよ」

ヨナがアスカの顔を見ると、まだ少し眠そうな表情だった。さっきのベルで叩き起こされたのだろうな。とヨナは考えたが、今日は大事な作戦の日だ。ヨナは意を決して、アスカに言った。

「ほらシャキッとしてアスカちゃん!今日は作戦決行日だよ!」

「な、なんでそんなに早朝から熱くなってるのよ?まだ、顔も洗ってないんだから仕方ないでしょ」

「え、ああ…ご、ごめん」

そう言えば自分も顔を洗っていなかったことに気づくヨナ。一瞬にしてヨナは恥ずかしさの濁流にのみ込まれてしまい、赤面してしまった。それを見たアスカは小さく笑った。

「プッ、あはは。なに赤くなってるの?」

「わ、笑わないでよアスカちゃん!」

「ほらっ、顔洗いに行くよ!」

「ああ!ま、待ってよー!」

早朝から、何ともコミカルな2人は洗面所へと向かっていった。

 

洗顔を済ませ、そのまま朝食を取ったヨナ達は格納庫へ向かった。格納庫では既に作業員たちが忙しそうに右往左往していた。そこへユイとシンが後ろからやって来た。

「2人共、早いな」

「司令官、ユイさん、おはようございます!」

「ヨナ、アスカもおはよう」

「おはようございます」

「作戦開始まではまだ時間があるが、装備の確認は入念にやっておくようにな」

「…了解であります」

と、何処かめんどくさそうな返事をしていたアスカだったがシンたちは心配する素振りを見せず、そのまま格納庫の奥の方へと行ってしまった。

「じゃあ、わたしたちも行こうか」

「いちいち、言わなくてもわかってる」

2人を追うようにヨナとアスカは格納庫奥の装甲服装着室へ向かった。

 

1130時 アメノハヅチ格納庫

 

「ヨナ。準備はどう?」

「うん!いつでも行けるよ、アスカちゃん!」

装甲服を身に纏い、各部の稼働チェックをしながらヨナが答える。周囲にはヨナ同様装甲服を身に纏ったリシェットたちの姿もあった。

「もうすぐ司令が来る筈…と、噂をすればだね」

そして格納庫に集まっていたMS娘たちの元へシンとユイがやってきた。それに気づいたコトハ、ミーシャ、リシェット、アスカ、ヨナの5人は横一列に並んだ。そして正面にシンが辿り着くとコトハが、敬礼!と声を上げた。その号令に合わせてMS娘たち全員が一斉に敬礼をする。そしてシンが敬礼し、それを終えると今度は、直れ!とコトハが号令を上げた。号令と共にヨナ達は敬礼の手を下ろした。

「あと30分で作戦開始だが、まずはフロリダ半島への上陸を必ず成功させる。俺たちは上陸部隊の出撃に先立ち、上陸地点付近の黒色機動群の徹底排除を行う。各員、最後まで気を抜かず任務に当たってくれ!」

 

はいっ!!

 

「何か質問はあるか?」

「司令」

その言葉を聞いたミーシャが手を挙げたのだった。

「どうしたミーシャ?」

「最終的な上陸地点周辺の敵部隊展開状況はどうなった?」

「ああ。展開している黒色機動群は昨日伝えた通りのままの様だな。実際の数については少なく見積もっても前衛部分に20機は展開していると予想が出ている」

「……こちらの3倍以上の数か」

「そ、そんな!」

余りの戦力差にヨナは思わず声を上げてしまった。だが、ヨナの声を聞いて動揺する者はその場にはいなかった。ヨナ以外の全員が、険しい表情のまま黙り込んでいた。ヨナはそんな他の仲間を見て更に驚いた。

(な、なんで皆驚いていないの!?3倍の戦力差なのに!)

すると、驚くヨナをユイが諭してた。

「驚いているところ悪いが、黒色機動群と私たち(M.G.F)の戦力差は常に数倍以上の差が有る。3倍というのは寧ろ、少ない方だ」

「そうだね。前からずっと、あいつらは常にこちらの何倍も上を行く戦力を向けてきてた3倍の戦力差なんて―――」

 

 

その程度の戦力で私たちを殲滅出来る

 

 

「って宣言されてるようなものだよ」

「………」

ユイに続くコトハの言葉にヨナは絶句してしまった。しかし、シンはそんなヨナに向けて問いかけた。

「だがな、ヨナ。俺たちがここで戦いを投げだせば、より多くの人間が命を落とすことになる。それは連合地球軍の兵士だけじゃない、戦う力を持たない一般人や子供に老人も沢山の人たちが命を奪われる。お前はそれでもいいのか?」

「ッ…良いわけありませんよ!

シンの問いかけに、ヨナは思わず声を荒げてしまった。だがシンは、そのヨナの言葉を待っていたかのように、フッと笑みを浮かべた。

「なら大丈夫だ。その気持ちがあれば、例えどれだけ相手が強大でも立ち向かえる!

はいっ!!

ヨナの顔は数日前の初戦闘の時よりも、キリッとした心強そうな表情となった。そして―――

〈作戦開始10分前!各MS娘はカタパルトデッキに集合してください!〉

「よし…行くぞッ!」

 

 

おおー!!

 

 

MS娘たちは各員に割り当てられたカタパルトデッキへと向かった。

 

アメノハヅチの3段に分かれた飛行甲板には、下段に3基、中段に2基、上段に3基のカタパルトが設置されている。ヨナ達は上段のカタパルトへと向かった。飛行甲板へ上がると遠方では戦艦スサノオを含めた無数の戦艦群が上陸予定の浜辺に向かって艦砲射撃を続けていた。ヨナはその光景を横目に、カタパルトの前に立った。甲板から一段盛り上がった円形の台に、ハルフェースと同型のカタパルトが設置されていた。そして、その直後管制官の声が甲板に響き渡った。

「作戦開始5分前!MS娘及び、ベースジャバー発進準備!」

(大丈夫、私ならやれる!)

「ヨナ、アスカ、私たちが先に行かせてもらうからな」

「遅れるんじゃないぞ?」

そう言って中央のカタパルトにシンを背負ったユイが足を乗せた。

「はい!」「すぐに追いついてみせますよっ」

 

中段のカタパルトにはコトハ、ミーシャ、リシェットの姿があった。

「先陣は私が行くから、ミーシャはリシェットをお願い!」

「了解だコトハ。任せておけ」

「司令のことを考えすぎて墜とされるなよ?」

「バ、バカにしないで!」

少しだけ照れている様なコトハは、カタパルトに足を乗せた。

 

そしてユイの背中で腕時計を確認したシンは、作戦開始30秒前を秒針が告げたの確認し声を上げた。

「作戦開始30秒前!」

秒針は更に進み、20秒前、15秒前と時を刻んでいく。そして―――

10秒前!9…8…7―――

秒針は残り10秒を刻み始めた。カタパルトに乗ったユイとコトハ、その後方で待機しているヨナ、アスカ、ミーシャ、リシェットの6人は真剣な表情となった。

―5…4…3…2…1―――

 

 

時計は1200時を刻んだ

 

 

 

 

 

作戦開始!MS娘、発進ッ!!

 

 

 

 

 

ユイ。ウイングガンダムゼロ、出るッ

 

コトハ。GN-XⅣ、出ますッ!

 

ユイとコトハの2人がカタパルトから飛び立っていった。

「後続の発進準備、急げ!」

カタパルト周囲では、残ったヨナ、アスカ、ミーシャ、リシェット。そして3機のベースジャバーの発進準備が行われていた。そして数分後、準備が完了した。

「MS娘第2陣、発進準備完了!」

「よし、行こうアスカちゃん!」

「言われなくても!」

ヨナは左舷側、アスカは右舷側のカタパルトに足を乗せた。

 

「リシェット、しっかり付いて来いよ」

「馬鹿にするなミーシャ!」

ミーシャとリシェットがカタパルトに足を乗せた。

 

MS娘第2陣、発進ッ!!

今度は管制官が声を上げた。それに続いてヨナ、アスカ、ミーシャ、リシェットの4人は出撃していった。

 

ヨナ!ナラティブガンダム、行きますッ!

 

アスカ!インパルス、行きますッ!

 

ミーシャ。ケンプファー、出る!

 

リシェット。ガンダムMk-Ⅱ、出るぞっ!

 

「ベースジャバー、発艦始め!」

それを追うように3機のベースジャバーがアメノハヅチを飛び立っていった。そして追いついてきたベースジャバーにヨナ、ミーシャ、リシェットの3人が乗り込み、6人のMS娘たちはフロリダ半島へと向かって飛んでいった。

 

続く

 

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