その日の夕方、学校から帰ってきた一夏達は何時もの日課通り予習復習を行い、部屋でくつろいでいた。
そして家のお手伝いが夕食の用意が出来たことを告げに部屋にやってきて、一夏達は下へと下りリビングへと入ると
「あれ、束さんどうしたの?」
「あ、こんにちは」
「ありゃ、本当だ。珍しい」
「やっほ~、3人ともぉ。ご飯にご招待されたから来たんだぁ」
と、3人にそう言いながら自身の席で「どんなご飯が出るんだろうなぁ」と楽しそうにつぶやく束。
「今日は訳あって束さんをご招待したの」
「訳って?」
「それは夕食を食べた後に説明するから、3人ともほら席に着きなさい」
冬真にそう言われ3人はそれぞれ席に着き夕食を食べ始める。
夕食を食べ終え、それぞれお茶を飲みながら一息つく。
そして冬真が最初に口を開く。
「さて、それじゃあ束さんを呼んだ訳を話そうか。沢木、すまないが暫くこの部屋に誰も近づけさせないでくれ」
「畏まりました」
部屋の隅で待機していた沢木がそう言い部屋から出ていく。
「それでお父さん、束さんを呼んだ理由って?」
「まずは一夏。お前は春奈と雪奈の2人がお前に好意を向けている。それは自覚しているな?」
「っ。…うん」
一夏の言葉に2人は驚いた表情を浮かべ一夏を見つめる。
「束さんから貴方が二人の好意に気付いているけど、それに答えるのが怖いって聞いたの」
「まだ自分が桜木家の人間じゃないって心のどこかで思っているかもしれないとも言われた」
秋江と冬真の言葉に一夏は暫しの沈黙の後小さく頷く。そしてゆっくりと一夏が口を開く。
「……二人のどちらかの好意に答えたら、二人の仲をギクシャクさせる。それだったら俺が身を引けば、二人の仲がこじれることはない、そう思っていたんだ」
「一夏…」
「一夏君…」
一夏の言葉に春奈と雪奈は悲しそうな表情を浮かべる。
「そうか。だがな一夏。その行為は二人の好意に気付きながらも、無下にする卑劣な行為なんだぞ?」
そう言われ一夏はあっ。と声を漏らし顔を青くさせる。
「けどそれは一夏がそれだけ追い詰められていたから気づけなかったのでしょ? だからお母さんたちはそのことで責めたりしないわ。むしろ一人で苦しい思いをさせてごめんなさい」
そう言い謝る秋江。
すると一夏はぽつぽつと涙を流し始め
「そ、そんな、ことない。俺が、俺がつまらない事で悩みを抱えたせいだから。お父さんやお母さん、みんなが悪いわけじゃない」
そう言い訳をする一夏。
そして震える一夏の手を雪奈と春奈はそれぞれ手を取りぎゅっと握りしめる。
「私たちもごめんね。振り向いてほしくてアピールしたのが、逆に一夏君を苦しめることになっていたなんて」
「ごめんなさい、一夏」
そう言い二人も涙を流す。
そしてしばしの沈黙が流れた後、冬真が口を開く。
「一夏、お前の本心を聞かせてほしい。法律云々とか関係なく二人の事をどう思っている?」
「……俺は」
冬真の問いに一呼吸置く一夏。二人は心配そうに見つめていた。
「俺は、二人の事は好きだ。その、兄妹とかではなく一人の女性として」
そういった。
「一夏の気持ちは分かった。それで、二人はどうなんだ?」
「私は変わらないよ。一夏君の事が好き」
「私もです。一夏の事が好きです」
そうはっきりと伝える春奈と雪奈。
3人の真剣な表情に秋江と冬真は顔を見合い頷く。
「3人の気持ちは分かった」
「なら、私達は貴方達が幸せになるのを手伝うわ」
そう告げた。
「けど、お母さん。私たちが結婚しようにも…」
「そうね、日本は一夫一妻制。けど何事にも例外が存在するわ。そうでしょ束さん」
そう言い秋江は束の方に顔を向ける。
「そのとぉり! そしてその例外の第一号が君達だ!」
束の言葉に一夏達は首を傾げる。
「あの束さん。どういうことですか? 俺たちが例外第一号って?」
「そのままの意味だよ。いっくん、君のISに乗れるという特例があればその例外になれるのだよ!」
束の言葉に一夏と、そして同じく一夏がISを動かせるという事を知っていた雪奈は驚いた表情を浮かべる。ちなみに春奈ははい?とどういうこと?と言った疑問の表情を浮かべていた。
「えっ? 束さんそれ、秘密にしておくって…」
「うん。そのつもりだったけど、3人が幸せになるためにはこれしかなかったからね。だから君たちのご両親に暴露しちゃった」(^^)v
「「( ゚д゚)ポカーン」」
躊躇いもなく秘密を暴露したぜという束に一夏と雪奈は呆然と言った表情を浮かべていた。そしてようやく事情を呑み込めた春奈はというと
「え? つまり一夏君は、男性にも関わらずISを動かせるっていう事ですか?」
「そうだよぉ! なぜ動かせたのかは分からないけどね」
「な、なるほど」
「まぁ、いっくんが男にもかかわらずISを動かせるという前代未聞の事が出来るからある程度の無茶を政府に言っても聞いてもらえるって言う訳」
「なるほど。でも、束さん。それだと、私や姉さん以外の女性も来るんじゃ?」
「そこはだいじょうブイ! 2人以外のお嫁さんを増やす場合は社長達が見定めて合格をもらい、更にこの束さんに認めてもらわないといっくんとお付き合いできないって条件を突きつけるからね」
「そうなんですね。それだったら、安心かな」
「うん。でもまだ安心できないことがあるんだぁ」
おちゃらけながらも真剣な雰囲気を出す束。3人は何だと首をかしげる。
「いっくんがISを動かせるという情報は、いっくんが中学を卒業した頃に発表しようと思ってるんだぁ」
「どうして、あっ! IS学園ですか?」
春奈がそういうと、束は笑顔でその通り!と返す。
「今言うとすぐに放り込まれる恐れがあるからね。ある程度下準備が必要なのさ」
そう言いジッと春奈の方に顔を向ける束。
「で、その下準備にははるちゃん、君の力が必要なのさ」
「私のですか?」
「そっ。なんでかというと―――」
「君が先行してIS学園に行ってもらいいっくんが入学しても問題ないようするためさ」
「…なるほど。確かに私は来年受験生。私が先にIS学園に入学して、その学園で生徒の中で一番位の高い生徒会長とかになって一夏君が来ても過ごしやすいようある程度環境を整えておくっていう訳ですね」
「ザッツライトぉ! これは君の人生が関わっているからね。私達大人が勝手に決めるわけにはいかなかったからね」
「そうだったんですね。配慮してくださってありがとうございます」
気にしないで!という束。そして秋江と冬真が口を開く。
「それじゃあ3人とも。私と母さんの考えとしては一夏と春奈と雪奈、3人を許嫁関係にしようと考えている。無論一夏がISを動かせると発表するまでは他言無用だ」
そう言われ3人は顔を見合わせ、頷き
「「「はい!」」」
と答えた。
次回予告
秘密の許嫁関係となった一夏と春奈と雪奈。
月日が経ち、一夏達が中学2年生となったある日の事、
突如一夏の元姉、千冬から手紙とチケットが届いた。
次回
今更の連絡
次回投稿してほしい小説(詳細は活動報告の「次回作一覧」を見てください)
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①IS×ウォーシップガンナー2
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②IS×メタルギア
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③IS×オリジナルストーリー①
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④IS×オリジナルストーリー②
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⑤IS×クロスアンジュ
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⑥IS×タイムクライシス
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⑦IS×オリジナルストーリー③
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⑧IS×人狼 JIN-ROH
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⑨IS×東方project
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⑩IS×オリストーリー④
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⑪IS×R-type
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⑫俺ガイル×IS