夏に恋する春と雪   作:のんびり日和

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14話

誘拐事件から数日が経った日の事。

その日、とある会議室には日本政府、そしてドイツ政府と大会委員会と国際IS委員会の役員たち。そして事件の事を詳しく調べるための第三者委員会のメンバーも集まっていた。

 

 

「本日はお集まりいただき感謝します。第三者委員会の委員長に選ばれましたアイヴァン・サザーランドと言います。これより誘拐事件の調査報告をさせていただきます」

 

挨拶代わりの自己紹介をしたアイヴァンはそう言ってそれぞれの顔を見る。日本、ドイツ、そしてIS委員会の面々はコクリと頷く。

 

「まず事の始まりである誘拐事件についてですが、犯人グループの目的が日本代表の織斑千冬氏の大会連覇の阻止で、その方法が彼女の弟の誘拐でした。其処で疑問が生じたのがどうやって彼女の弟が来る情報を入手したのかです。こちらは調べたところどうやら大会委員会に所属するチケット担当者が情報を売ったことが分かりました」

 

「なっ!? それは確かなのか?」

 

「はい、皆様にお配りしました資料をご覧ください」

 

大会委員会そして管理、運営している国際IS委員会の役員たちは驚き、手元にある資料を凝視する。其処には確かに大会委員会に所属するスタッフが情報を売っていたことを証明する資料が載っていた。

 

「なんてことを…。それで、このスタッフはどうなったのだ?」

 

「犯人グループに情報を売っている以上、グループに加担している事なので警察に逮捕されました」

 

そう言い、続きを話します。と続けるアイヴァン。

 

「その後グループは大会に入場できるスタッフに紛れ、目的の人物を探し誘拐した模様です。ですが、誘拐した子は織斑氏の弟とは全く違う別の家族の男子でした。その事を知らない犯人グループは日本政府に脅迫の電話を入れました。日本政府からはこのことはまだ織斑氏には伝えておらず、織斑氏は知らなかった。そうですね?」

 

「えぇ。ですが…」

 

そう言うと日本政府側の表情が険しくなる。特に役員の一人である大場敦史の顔が他とは違い暗かった。

 

「はい。織斑氏が何処からかその情報を入手し、ISを使い無断で大会を飛び出した。この情報をもたらした者ですが、調べたところMr.オオバ、貴方の秘書官ですね?」

 

「……はい」

 

そう言い申し訳ないといった表情で落ち込む大場。

 

「大場、お前の責任じゃない。あの秘書官だって良かれと思って行動したんだ」

 

「Mr.カノウの言う通りです。それに、彼だけが問題ではありません」

 

「どういうことですか?」

 

「実は余りに早すぎるんです」

 

アイヴァンの言葉に全員が首をかしげる。

 

「一体何が早いんですか?」

 

「ドイツ軍のレイチェル少佐の動きです」

 

「……確かに。まさか、彼女が今回の首謀者なのか?」

 

ドイツ政府のカールハインツがそう言うと、他の役員たちも険しい表情を浮かべる。

それに対してアイヴァンは首を横に振る。

 

「残念ながら犯人グループと彼女に繋がる証拠は何もありませんでした」

 

「そうですか」

 

そう言い項垂れるカールハインツ。

 

「さて続きを話します。ドイツ軍のレイチェル少佐によるドイツ空軍IS部隊の独断指示、そして日本代表の織斑氏の独断行動。その結果、織斑氏は犯人グループを虐殺、そして狂乱状態に陥ったのかドイツ軍が今回の首謀者と思い込みIS部隊を壊滅させた。その後駆け付けたドイツ陸軍によって拘束された。以上が我々第3者委員会の調査結果です」

 

そう言い締めるアイヴァン。

 

しばしの沈黙後、カールハインツが口を開く。

 

「今回の一件は我々ドイツに責任があります。それに既に報道されている以上真実を公表するしかありませんからね。そのため今回独断行動をしたレイチェル少佐及び指示に従った者に法的措置をとります」

 

そして次に口を開いたのはドイツでの事件を知り急ぎやって来た日本の総理、久保隆総理。

 

「我々日本政府としても独断で行動した織斑千冬、そして大場さんの秘書官を法で罰します。それと、織斑千冬は日本国家代表、そして代表候補生から永久除名とします」

 

重い顔で告げる久保。そして次に口を開いたのは国際IS委員会のオーストラリア国籍の女性委員長、シャロン・リー。

 

「国際IS委員会代表としてもお二方の処罰に賛同いたします。そしてMs.オリムラに与えられているブリュンヒルデの称号を剝奪と致します」

 

『っ!?』

 

シャロンの口から出た称号の剥奪と言う言葉に両国は驚いた表情を浮かべ、シャロンを見つめる。

 

「理由をお聞きしても宜しいでしょうか?」

 

「はい。知っての通り昨今はISに乗れるからと女性が男性を虐げるなどの女尊男卑の風潮が激しいです。我々国際IS委員会としてもこの問題には悩みの種でした。そして最も彼女達が祭り上げているのがMs.オリムラなのです。そのため、今回の一件で彼女から称号を剥奪し、間違ったISの使い方をすれば例え初代優勝者であろうとも容赦しないと世間に見せつけます」

 

真剣な表情で告げるシャロンに両国、そして第三者委員会のアイヴァンは納得と言った表情を浮かべた。

そして報告は終了となり、解散となった。

 

その後第三者委員会、日本、ドイツ、国際IS委員会は記者会見を開き、事件の調査結果の報告、そして事件に関与した人物の処罰などを告げた。

そして千冬の永久除名、そして称号剥奪は世界中に激震が走った。無論女性の憧れである千冬が処罰されたことに納得のいかない女性権利団体や一部の女性たちが抗議活動を行ったが、正当な処遇だ。として取り合わなかった。

 

そして当の本人は、告げられた処罰に呆然と言った表情を浮かべ、その後抗議をするもこちらも同じく取り合われなかった。

 

 

 

 

 

 

そんな大きなニュースをいち早く入手していた束は口角をこれでもかと言わんばかりに上げながら笑っていた。

 

「いい気味だねぇ。自分たちはまだ家族だなんて夢を見続けた代償がこれとは、束さんもにっこりだよ」

 

そうつぶやき、束は空間ディスプレイを閉じると、遠くで束に向かって手を振る大事な人達(一夏達桜木一家)のもとに向かうのであった。




次回予告
事件からはや1年が経ち、遂に一夏達も卒業の時がやって来た。無論一夏と雪奈はIS学園へと通う為、世間に一夏がISに乗れることを公表した。
様々なことがありながらも一夏達はIS学園の門をくぐった。

次回
ようこそIS学園へ

次回投稿してほしい小説(詳細は活動報告の「次回作一覧」を見てください)

  • ①IS×ウォーシップガンナー2
  • ②IS×メタルギア
  • ③IS×オリジナルストーリー①
  • ④IS×オリジナルストーリー②
  • ⑤IS×クロスアンジュ
  • ⑥IS×タイムクライシス
  • ⑦IS×オリジナルストーリー③
  • ⑧IS×人狼 JIN-ROH
  • ⑨IS×東方project
  • ⑩IS×オリストーリー④
  • ⑪IS×R-type
  • ⑫俺ガイル×IS
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