夏に恋する春と雪   作:のんびり日和

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4話

霧島が転校して行ってはや数日、まず学校内の状態について説明しよう。

まず霧島が所属していたクラスだが、霧島が転校して行った事でこれまで騒がしかったのが嘘みたいにシーンと静まり返っていた。

霧島がリーダーみたいなグループも自然消滅し、それぞれ新たにグループをつくったり、一人ポツンと過ごす生徒などとなった。

 

そんな静まり返ったクラスと打って変わって、一夏と雪奈のクラスはと言うと何時もと変わらず楽しい笑い声など賑やかなクラスであった。

 

霧島の襲撃以降、クラスの結束が強くなった。それと、雪奈を守る一夏の背に憧れた男子生徒は、一夏の様な男になろうと男磨きを始めた。

そのおかげかは分からないが、一夏達のクラスの男子は教師達や困っている人を見かけると積極的に助けに行くなど教師や地域住民からの評価が上々だった。

 

 

雪奈side

霧島君が転校してから本当に気が楽になった気がする。

霧島君に絡まれてから私の学校生活は楽しくない日々だった。

誰からも話しかけてもらえず、ただ気に掛けて貰えているという嫉妬で苛められて苦しい毎日だった。

けど、一夏のお陰でそんな辛い日から抜け出せた。

 

あの日、一夏が私を助けるために怪我をした時本当に苦しかった。自分のいじめに何の関係もない人が巻き込まれた事に。

彼が寝ている病室に行った時も、本当に苦しかった。巻き込まれた事に怒られるんじゃないかって。

けど、一夏は違った。怪我したのにも拘らず私の事を案じてくれた。それどころか怪我したのは私の所為じゃないって言って励ましてくれた。

一夏の言葉で、ずっと苦しかったものがゆっくりと消えていく感じだった。

それから一夏が私の家の子になって一緒に暮らすようになって、そして一緒に学校に通う様になって行く度に段々と学校が楽しいと思えるようになった。

周りの人達と関わることに怯えていた私に新しいクラスの子達は優しく話しかけて来て、私の趣味の本の話から色々と話題が広がって仲良くしてくれた。

 

それからつい先日、また霧島君が私のところに来た。私をいじめていた子が謝りたいと言っているから来て欲しいとのことだけど、もう関わりたくなかった。

すると一夏が私の前に立って霧島君に帰れと言った。

引き下がろうとしない彼に一夏や他の皆が帰れという。

その際一夏は、私の事を大切な家族と言ってくれた。その言葉が嬉しかった。やっぱり心の何処かでまだ後ろ髪を引かれていたのかもしれない。

けど一夏の言葉でそれは無くなった。一夏がはっきりと言ってくれたから、私もはっきりと霧島君に断った。もう関わって欲しくないから。

私の言葉を聞いて霧島君はうろたえていたけど、まだ居座ろうとしたからクラスメイト達から追い出された。

 

それから放課後になると、またやって来た。お姉ちゃんが来るまで一緒に居てくれた女子達にしつこいと言われても、彼は本当にしつこかった。

近付いてきた霧島君に一夏が直ぐに間に入って近づけさせまいとしてくれた。

彼はまた同じように会いに行こうと言って来るけど、一夏や仲の良いクラスメイトが防いでくれた。そして私もまた関わらないで。と言った。すると、何が気に障ったのか、突然声を荒げながら一夏に殴り掛かったのだ。

一夏は避けれたにも関わらず、避けずに殴られていた。その後霧島君は私を無理矢理連れて行こうとして来た。

私は恐怖で動けずにいたら、また一夏が助けてくれた。

捕まえようとして来た霧島君の腕を掴んで、それで

 

「汚い手で、雪奈に触れようとすんじゃねぇ!」

 

と怒鳴りながら霧島君を殴り飛ばした。

その後はお姉ちゃんと先生が駆けつけてくれて、殴られた一夏を病院に連れて行った。

病院の先生に軽い打撲と診断されて、お姉ちゃんと私はホッと安堵した。

その後は家に帰ると、お母さん達が玄関先で出迎えてくれて私を抱きしめてくれた。

私は其処でクラスでの恐怖がぶり返して、涙を流してしまった。

 

色々とあったけど、霧島君が居なくなったおかげで本当に気が楽になったような気がする。

けど最近体に変な感じを憶える様になった。

それは

 

ドクンドクン

 

「ま、まただ」

 

そう、時々胸が凄く高鳴るのだ。それも

 

「なぁ一夏。この前近所の人に男を上げるにはどうしたらいい?って聞いたら『体と心を鍛えればいい』って言われたんだけど、何かいい方法ないか?」

 

「えぇ。そんなもの急に言われてもなぁ。うぅ~ん、まず軽く筋トレとかするのは? 過度の筋トレは体の成長に悪いって前に病院の先生に言われた事があるし」

 

「そうなのか? それじゃあ軽い筋トレとかで力をつけるか」

 

「……」ポォー

 

一夏を視界に入れるとだ。一夏を見ると、何時も胸が高鳴るし、それに何だか落ち着かない。

な、何でだろう?




次回予告
月日が経ち中学校に入学する一夏達。一夏と雪奈は小学生時代で特に仲の良かった五反田弾と中国から転入してきた鳳鈴音と同じクラスになりながら楽しい学校生活を送る。

次回
中学校入学

次回投稿してほしい小説(詳細は活動報告の「次回作一覧」を見てください)

  • ①IS×ウォーシップガンナー2
  • ②IS×メタルギア
  • ③IS×オリジナルストーリー①
  • ④IS×オリジナルストーリー②
  • ⑤IS×クロスアンジュ
  • ⑥IS×タイムクライシス
  • ⑦IS×オリジナルストーリー③
  • ⑧IS×人狼 JIN-ROH
  • ⑨IS×東方project
  • ⑩IS×オリストーリー④
  • ⑪IS×R-type
  • ⑫俺ガイル×IS
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