「…行ってきます、義母さん…義父さん…爺ちゃん」
「あぁ、時々だが…ベルの顔を覗くとするよ」
「あっちで元気にやれよ!」
あの後、3日ほど滞在したベルはオラリオへ向かうため義両親に別れを告げて、アクロバッターで大地を駆る。爺ちゃんはどこかへ消えてしまったが、義両親はあまり心配していなかったのでまぁ大丈夫だろう。
「ダンジョン都市 オラリオ…そこにある【アストレア・ファミリア】にダグの妹がいる…しかし、聞いた話だと【アストレア・ファミリア】は男は禁制…なら、ダグの妹がいる【ファミリア】に入るのは無しだな…」
そう呟きながらも現れるモンスターを轢いていくベルであった。
ー
一方で、
「…仮面ライダーねぇ」
「仮面ライダー…西のある街に現れた正義の味方だっけ?」
「その仮面ライダーが戦っていた暗黒結社ゴルゴムとクライシス帝国…確か、意図も容易く強国を潰していったとされているな」
「…仮面ライダー…」
「ここ最近はそんな話は聞かへんけど、多分また騒がしくなるやろなぁ…」
「…ゴルゴムとクライシス帝国って強かったの…?」
「噂によると、Lv.3〜4相当の兵士があっけなく倒されたとかなんとか…」
「…強すぎるね…それを倒した仮面ライダーは僕達以上の存在だよ」
オラリオの二大ファミリアの二つ、【ロキ・ファミリア】の主神と冒険者達はそう話し合っていた。
ー
「…」
「リュー、そのロケットペンダントって」
「私の兄が買ってくれたものです…」
「リューにお兄さんがいたんやな」
「…でも、兄は誰かに誘拐されて今も行方不明で…」
「そうか…」
「…会えるといいな」
「…はい」
リューと呼ばれた冒険者は彼女の兄、ダグと一緒に写った写真が入っているロケットペンダントを見つめた。
ー
「…あれがオラリオか」
丸一日を費やしてオラリオに到着したベルはアクロバッターを一目のない地下に隠すと、ちょっとしたオラリオの検問を通り中に入る。
「流石は都市、大きさが違うな…」
ベルは中に入り、そう呟くとある目線を感じ取り構えを取る。
(敵意ではない…興味本位で見られているのか…あの塔から感じるが…確か、あの塔は【フレイヤ・ファミリア】の…ならば、その主神に見られているのか?)「…敵意を感じないなら、今は置いておいた方が賢明か」
ベルはそう判断すると目線を感じた方に向けて小さく手を振ると、ファミリアを探しにいった。
なお、その判断がますます美の女神の興味を示したのは言うまでもない。