「みんな…」
不覚だった。まさか、闇ギルドがあんな怪物を…ジャガーノートと呼ばれたあの怪物を出してくるなんて…
「…リュー、あなただけでも逃げて」
「ッ!何を言っているんですか!私も…!」
「増援を呼んで欲しいの…だから!」
「いやです…私も戦います!」
「リュー!」
「あぁなったリューは言うこと聞かんよ…それに、これはどうしようもないな…」
見たことないモンスターによって、仲間たちが重傷を負っている。今は息をしているが、それでも放っておけば死ぬような傷ばかりだ…
「…兄さん…」
ふと、私は兄のことを考える。急にいなくなって、そのまま音信不通の兄を…
「…みんなを、助けて…」
私がそう呟いた時、ジャガーノートが動きを止めた。そして、まるで何かに怯えるかのようにある方向を向く。
私たちはその方向を向こうとした…が、全身が氷のように動かなかった。
すると、茂みから飛蝗のような姿をした人型が現れた。
「あれは…もしかして…」
「仮面、ライダー…」
私はそう呟く。オラリオに仮面ライダーがいる。その仮面ライダーはゆっくりと、私たちですら畏怖してしまう程の殺気を向けながらジャガーノートの元へ歩いていく。
ジャガーノートは仮面ライダーから逃げようとした…が、後ろから現れた鉄の飛蝗が逃げ道を塞いだ。
すると、仮面ライダーが私たちの方を見ると…何故か、安心したように笑ったような気がした。
ー
(まさか、こうなるとは…)
ベルはそう考えながら、ジャガーノートを見る。
ダンジョンの5階層を歩いていたベルは、何故か設置されていた魔法陣を踏んでしまい何回か下に落ちると、獣のような叫びを聞いてRXに変身しながらアクロバッターに乗り向かい、今に至る。
(よかった、ダグの妹さんは一応、無事みたいだ…だが、重傷人が多い…早々に決着をつけるか)
「…リボルケインッッッ!!!」
すると、ベルはRXが持つ必殺の武器 リボルケインを取り出すと一瞬でジャガーノートに近づき、その頭部に突き刺した。ジャガーノートは暴れるが、RXによって力尽くで動きを止められる。
そして、ベルはリボルケインを引き抜き、
ジャガーノートは雄叫びを上げながら爆発四散した。
「…そこの重傷人たちを早く連れて行け」
「は、はい!」
「…アンタ、仮面ライダーやんな」
「…あぁ、またいずれ会える…俺には、友との約束があるからな」
「約束…?」
ベルはリューの方を見てそう言い、アクロバッターに乗るとその場を去っていった。