仮説:禪院家には時代錯誤のレイシストしかいない   作:KJMPE

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遅くてすみませんでした。色々言い訳はありますがとりあえずすみません。


先輩に怒るのってアリですか

呪術廻戦原作における懐玉編は夏油先輩闇堕ちイベントの第一段階だ。多分な。

 

なんやかんやあって病んで、一般人を大量に殺して、その後五条悟に殺される過程は省く。

 

その後遺体をメロンパン(羂索)に乗っ取られたり渋谷事変を起こしたり五条悟を封印したりするのだが、まぁそこは良い。良くないわ。

 

なぜ私がこんな事を確認しているのかと言われれば、今日がおそらく天内理子同化の前日だからだ。昨日、極秘とか危険だとか言いながら任務に行った先輩達4人(五条先輩、夏油先輩、夢主様、家入先輩)はまだ帰ってきていない。そして今日、朝起きて数分後に突然学長に呼ばれ、言われたのは沖縄で星漿体の少女の護衛に当たっている先輩達のサポート。なんでも、天内理子にかけられている賞金の取り下げの翌日15:00まで護衛するらしい。一応空港で怪しい人物がいないのか確認するためらしい。…ん?なんか既に原作と違う気がする。何かを忘れている気がする。考えても出てこない。まぁいいや。

 

ちなみに今は飛行機を降りて空港内を歩いている最中だ。帰りたい。

 

「どう考えても1年に務まる任務じゃない」

 

「僕は燃えてるよ!!夏油さんにいいとこ見せたいからね!」

 

「クソ…頭痛い…」

 

「さっきからうるさいですね、なんなんですか」

 

なんなんですかと言われても。飛行機に乗ると頭が痛くなるんだ。これが本当の頭痛が痛い…?

 

テンションが底辺に落ちてる七海と私とは違って、灰原はやる気があるらしい。いつもの事だが。その元気はどこから出てくるのやら。少し分けて欲しい。

 

「それにいたいけな少女のために先輩達が身を粉にして頑張ってるんだ!!僕達が頑張らないわけにはいかないよ!!」

 

ちなみに今、その「身を粉にして頑張っている先輩達」は海で遊んでるんだが。ナマコ持って爆笑しているんだが。身を粉にして頑張るとは?

 

「台風が来て空港が閉鎖されたら頑張り損でしょう」

 

それもそうなんだが。そうなったら結局私達は何をしに来たんだろう。飛行機で確認した直近2日間の天気予報に雨はなかった。台風発生の情報もない。きっと大丈夫だ。

 

「予報だと雨は降らないらしい」

 

「……」

 

聞いたくせに答えたら微妙な顔で黙った七海。このトリオ大丈夫かな?

 

現場に先に到着していた補助監督から警備の担当範囲を教えてもらい、その広さにため息をつく。子供だからって疲れないと思ってない?呪術師は万年人手不足である事実を再確認する。

 

ちなみに那覇空港の広さは約326haだそう。東京ドーム何個分だよ。東京ドームの広さがよくわからないけど。

 

空港内を歩いて不審人物がいないか見回る。無害そうな変人の集団を横切り、立ち止まって人の並ぶゲートを見る。夫婦っぽい二人組、背の低いおじいさん、修学旅行らしい団体、黒い服で大量の荷物を持った若い男性。何だこの男性、こんな時に長袖の黒い服着て暑くないのか?(ブーメラン)

 

結局空港で怪しい人物は見つからなかった。いや、見つからない方がいいんだが。なんかこうちょっと、スリルというか刺激が欲しかった。全くの別件で不自然に置かれたスーツケース(爆発物)とか見つかればよかったのに。先輩達が遊んで(身を粉にして頑張って)いる時にこっちは無駄に空港内を歩いただけ、というとなんか虚しいからだ。

 

(原作を知っているので警戒が無駄になることは知っていたが)…よく考えたら、星漿体を狙うような呪詛師は空港に呪術師がいることくらい知っているだろう。分かっていればあからさまに怪しい格好はしないはずだ。やっぱり空港内を徘徊するのは無駄だったか。残念。

 

自分たちの6時間の努力が無駄になったと知っても灰原は笑顔で「何もなくてよかった!」と言っていた。ポジティブすぎやしないか。ちなみに七海は舌打ちと愚痴をこぼしていた。あと少しでキレそうだ。それが正常な反応だと思う。

 

名前のわからない補助監督から滞在の1日延長を伝えられる。七海がキレた。あれは東京に戻ったら先輩に本気で殴りかかるパターンだ。何があったんだろうねー、着替え持ってきてないやと言う灰原。私?ちゃんと持ってきてるよ?こういう時に原作知識は便利だ。某有名洋服屋を探す2人。文明の利器を使え…いやまだ開発されてないな。

 

 

 

1日後15:00(賞金取り下げから4時間)

 

今頃先輩達は高専に到着しパパ黒と戦っているだろう。単行本8巻の最後のシーンだ。護衛が始まってから一度も術式を解いていない五条先輩は高専の結界に入り術式を解く。それを待っていたパパ黒は後ろから彼を刺す。心配する夏油先輩に、五条先輩は大丈夫という。あまり強い言葉を使うな、弱く見えるぞ(ヨン様風)

 

先に天内理子を連れて高専最下層にある薨星宮本殿へ向かった夏油先輩を、五条先輩を倒したパパ黒が追いかける。そして、天内理子を射殺する。その前に天内理子が帰ると決意したり天元との同化を拒否したりするのだが全て省略する。キレた夏油先輩はパパ黒…もとい伏黒甚爾と戦う。当然負けて天内理子を奪われる。万が一でも億が一でも彼がパパ黒に勝つことはない。絶対に。圧勝したパパ黒は盤星教本部へ天内理子の死体を持っていく。そこで、反転術式を習得し追いかけてきた五条先輩と戦闘になる。蒼と赫をぶつけて仮想の質量を押し出すとかいう謎の必殺技を使われ、パパ黒は負ける。最期に彼の息子、伏黒恵を五条悟に託し(?)イイ感じに死ぬ。

 

この後夏油先輩が呪術師ってなんのために戦ってるん…?と考えながら闇落ちし、五条先輩は最強になる。ここはおそらく変わらない。

 

夢主様は夏油先輩の闇落ちを防ぐため、さらには救済のため、パパ黒を倒そうとする(殺しはしない)だろう。その場合、多分こうなる。

 

①夏油先輩と天内理子(後メイド)のみが下に向かい、夢主様は五条先輩と一緒にパパ黒と戦う

→おそらく負ける

 

パパ黒は五条悟の術式をほぼ把握している。五条先輩とほとんど同じ術式で彼より弱い夢主は簡単に対処されるだろう。

 

②夏油先輩と一緒に天内理子を下まで連れて行く

→天内理子の殺害は阻止できるかもしれないが、多分負ける

 

夏油先輩の術式を呪霊操術と見破った彼は既に術式の割れている夢主様も含めて倒すだろう。五条先輩とセットで有名な夢主様は呪詛師にも顔と術式が割れている。

 

どちらになろうが懐玉イベント(違う)の結末は多分変わらない。…と思っていた。

 

午後5:00。五条先輩は無事パパ黒に勝ち、天内理子も取り戻せたらしい。そこまでは良かった。高専内で伏黒甚爾に襲われた五条悟は一度敗北する。その際、彼を|戦闘開始から避難していた家入硝子が反転術式で治癒させたらしい。昨日感じた違和感の正体がコレだった。原作で家入先輩は星漿体護衛の任務についていない。それは単純に反転術式を他人に使える彼女が貴重だからだろう。原作ではその場に家入硝子はいなかった。だから五条先輩は自力で習得した反転術式で回復するのだが、それがなく、家入先輩によって助けられている。つまり五条先輩は反転術式を使えない。

 

これは重大事件である。五条悟が『最強』になるには反転術式と虚式「茈」、術式対象の自動選択、領域展開を習得することが大切だと考えている。あくまで私の個人的見解だが。それでも原作五条になるには反転術式が必要だろう。それが使えない。これで五条先輩が夏油先輩を差し置いてすぐに最強になり闇堕ちする可能性は低くなった。劇場版が消えた…

 

「うわぁ…」

 

車の中で一人呻いた。もちろん運転している補助監督には聞こえない声で。

 

星漿体護衛の任務についていた五条悟らが襲撃されたという情報はすぐに回ってきた。沖縄から戻り別の任務を終え、疲れていた時に。星漿体の事となると上もなりふり構っていられないのだろう。二級術師以上は高専に召集がかかった。なぜ一級以上じゃないんだ…

 

夏油先輩闇堕ちイベント(言い方についてはもう突っ込まない)が無いと原作の流れが一気に変わる。だが、流れはある程度予想可能だ。某夢小説サイトに多数ある原作キャラ救済モノはある程度「流れが決まって」いる。いわゆる「お決まりの」ってやつだ。それを読めば大体わかる。当たるかどうかは分からないが。

 

それにしてもマジで何してくれてんだアイツ。ふざけるな。彼女が無下限のオートと反転術式を習得する前に背後から刺してやろうか。パパ黒っぽく。

 

本気で五条優殺害計画について考え始める。実行することはないが。高専の建物が見えてきた。今頃五条先輩は盤成教本部で天内理子の遺体を持って非術師からの喝采を浴びていることだろう。つまり私が高専に戻ってきても事後処理に駆り出されるだけだ。面倒臭い。

 




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