魔国ガーランド王宮前広場。
普段は王宮に出入りする者がせわしなく入り乱れ、用の無いものは守衛によって入ることが出来ない城の玄関口。
それが今日に限って開放され、そこにはガーランドに住まう民の全員が集められていた。
「なあ、何で俺ら呼ばれたか知ってるか?」
「さあ? なんでもアルディアス様から直接お話があるそうだ」
「ねえ、それよりも聞いた? アルディアス様がエヒトが召喚したっていう人間族の勇者と戦ったらしいわ」
「本当かソレ!? アルディアス様はご無事なのか!?」
「当たり前でしょ? アルディアス様が人間族なんかに負けるわけないわ。はあ、強いし、カッコイイし、優しいし、私ももっとお近づきになれないかしら」
「流石に無理だろ。まあ、男でも憧れるのは分かるけどよ」
アルディアスがハジメ達と邂逅してから既に一週間が経過した。
一部の者しか知らなかったアルディアスと人間族の神の使徒との戦いは、既にガーランドの多くの民の耳にも届き、その勝利に国が大いに盛り上がった。
やはり、人間族など恐れるに足らない。魔人族の偉大なる王が存在する限り、たとえ、神が呼び出した勇者であっても敵わない……と。
正確には、アルディアスが戦闘を行ったのは勇者ではなく、ハジメなのだが、いつの間にか話がねじ曲がって伝わり、勇者と戦ったことになっていた。
もし、この話をアルディアスが聞けば、あの程度の子供相手に勝利したことを称賛されている現状に盛大に顔を顰めていただろう。
広場に集まった者たちが思い思いに会話をして、その時を待っていると、王宮のテラスに繋がる扉が開き、そこからフリードが姿を現した。その後ろにはカトレアとアレーティアもいる。
「フリード様だ!」
「フリード様ーー!!」
集まった者の一人がそれに気付くと、その場にいる全員が視線を上に向け、その姿を捉え、歓声が上がる。
そんな民に向けて、片手を上げるフリード。すると、だんだんと歓声の声も小さくなっていき、フリードの話を聞く体勢ができる。それを確認したフリードは満足そうに一つ頷き、口を開く。
「魔国ガーランドの民達よ。まずは突然の呼び出しに応じてくれたことに感謝する。そして、今日集まってもらったのは他でもない、諸君らにある重要な真実を告げなくてはならない。魔人族の……いや、世界の根幹すら揺らぎかねない重要なことだ」
唐突なフリードの話に、民は周りの者と視線を合わせ、困惑の表情を浮かべる。すると、話をしていたフリードが横に一歩引き、自身が入ってきた入り口に向けて頭を下げる。
そして、一人の男がゆっくりと民の前に姿を現した。
「……アルディアス様だ」
瞬間、先程のフリードを越す程の大歓声が響き渡った。
その場にいる全員の視線を集めながらアルディアスがフリードが立っていた場所まで進む。
ゆっくりと眼下を見渡すと、自身に歓声を上げ、手を振る民の姿がよく見える。その瞳からはアルディアスへの一切の曇りなき信頼が見て取れる。
ここまで慕ってくれる民の様子に、心の底から嬉しく思いつつも、話を始める為に片手を上げる。すると、アルディアスが話し始めようとしているのを察したのか、急速にざわめきが収まっていく。
「……魔国ガーランドの民達よ。フリードからも言ったが、この場に集ってくれたこと、感謝する。そして、人間族との長き戦いで傷つき、苦しい日々を送らせてしまっていること、改めて謝罪する。すまない」
そう言って、頭を下げるアルディアスに、その場に集った民達は盛大に動揺する。周りにいたフリード達も同様だ。
「ア、アルディアス様!?」
「頭を上げて下さい!! アルディアス様は何も悪くなどありません!!」
「そうですよ!? 私達の為に全力を尽くしてくれていることはこの国の誰もが知っています!!」
それを見ていた者全員がアルディアスの頭を必死に上げさせようと、思い思いの言葉を掛ける。その口から出る言葉に嘘は一切含まれていない。
アルディアスと共に戦場に出たことがある者はもちろんのこと、戦いとは無縁の国民の耳にもその活躍は伝わっている。家族がアルディアスに命を救われたという者も大勢いるだろう。さらに一国の主という立場にありながら、親身になって民の一人一人に接するアルディアスに恨み言を吐く者など、この国には存在しなかった。
「……感謝する」
そんな民の様子にようやくアルディアスが頭を上げる。しかし、その表情は曇ったままだった。
自分を信じてくれる国民に感謝の念を覚える反面、確かな罪悪感を彼らに感じているからだ。ガーランドの民を守る為とはいえ、彼は国民にある事実を隠し続けてきた。
(しかし、それももう必要ない。全てを語らなくてはならない……たとえ、それで全ての信頼を失おうとも……)
「……一週間前のことだ。ガーランドの前王を務めた、アルヴが死亡した……俺が殺した」
「「「ッ!?」」」
いきなり告げられた衝撃の事実に、その場に集った者の全てが目を見開き、驚きを露わにする。
更にそこから続く話は彼らを絶句させるには十分の内容だった。
この世界の神、エヒトとアルヴの正体。
エヒトがアルディアスの肉体を狙っていたこと。それを返り討ちにしたこと。
アルヴの肉体の本来の持ち主、ディンリードとその姪、アレーティアについて。
そして……この世界の真なる神の存在。
どれか一つでも困惑するレベルの話を続けざまに聞かされた民は困惑するが、今後の為にも、彼らには受け入れてもらわねばならない。
「奴らはこの世界の争いを遊戯と称して楽しんでいた。つまり、最初から戦いを終わらせるつもりなど無く、戦争を継続させることこそが狙いだったのだ……そして、俺もあえてその流れに抗わなかった」
アルディアスがこの世に生を受けて18年の年月が経つが、もし、アルディアスが本気で戦場で力を振るっていた場合、とっくに人間族との戦いに勝利しているだろう。
魔人族は数では人間族に劣るが、一人一人の練度は比べるまでもなく、そもそも人間族が束になって攻めてきたとしても、アルディアス一人が前に出るだけで殲滅することは容易いだろう。その気になれば国ごと消し去ることも不可能じゃない。
しかし、アルディアスはそれをしなかった。
もしそれをしてしまった場合、エヒトとアルヴがどんな行動に出るか分からなかったからだ。
性格こそ、邪神という言葉がお似合いのクズだったが、その力は本物だ。アルディアスとて、全力のエヒトとアルヴを相手にした場合、確実に勝てるとは言い切れなかった。
だからこそ、表面上は従順な信徒を演じるしか無かった。裏切る意志を感じさせず、警戒心を微塵も抱かせずに近付いてきた瞬間を確実に仕留める。
それが、一人でも多くのガーランドの民を守りつつ、神を始末する最善の方法だった。
「しかし、その選択は助かったかもしれない者の命を見捨てるということでもある」
当たり前だが、戦争が長引けばそれだけ死者も増える。アルディアスとて、完璧ではない。必ず戦場にいる訳でもないし、駆けつけるのが間に合わず、最後を看取った者の数も決して少なくない。戦争が終わらない限り、その掌から大切なものは零れ落ち続ける。
もちろん、アルディアス自身何度も悩みはした。アルヴだけでも殺し、すぐにでも戦争を終結させた方が被害は少なく済むのではないか。アレーティアの存在を隠し続け、自身の肉体さえ乗っ取られないようにすれば、問題ないのではないか。そんな甘い考えが何度も頭に浮かび続けた。
しかし、エヒトの力がどれ程の物なのかが想定出来ない状態で、それを行うのはあまりに楽観的で、多くの危険が伴うことは想像に難しくなかった。
だからこそ、アルディアスは決断した。千を救う為に、百を切る捨てる決断を。
そんなアルディアスの告白に民は動揺でなんと言えば良いのか分からなかった。
民衆がざわついている中、広場に来ていた一人の少女が近くに立っていた母親に尋ねる。
「ねえねえ、お母さん。みんなどうして怖い顔をしてるの?」
「え? えーと……それはね、怖い神様がいて、私達に意地悪をしてこようとしてるんだよ」
「ふーん、でもアルディアス様がいるからきっと大丈夫だね!!」
「……え?」
「だって、お父さんが言ってたよ? お父さんが生きて家に帰ってこれたのはアルディアス様のおかげだって! お兄ちゃんもアルディアス様みたいに強くてカッコイイ男になるんだって! だからきっと大丈夫だよ!!」
少女の父は国の兵士として、兄は訓練兵として国の為に日々鍛錬に明け暮れている。そんな二人がよく口にするのがアルディアスのことだった。中でも父はアルディアスの救援によって九死に一生を得、そのことをよく娘に聞かせていた。
少女はまだ幼いが故に、戦争がどのようなものなのかは理解していない。それでも父のアルディアスのおかげで家に帰れるという言葉から、兄のアルディアスを称賛する言葉から、アルディアスを一種のヒーローのような存在として見ている。
だから、大丈夫だと……今度もきっと悪い人をやっつけてくれる……と。
それは、何の根拠もない、幼い子供のただの願望。それでも、その場にいる者達の心を動かすには十分だった。
「……そうだ、アルディアス様はいつだって俺達を守ってきてくれたんだ」
「当時はそれが普通と思っていたが……強いとはいえ、まだ幼いアルディアス様を戦場に送るのは大人としてなんと情けないことか……!」
「でも、アルディアス様は何度も私達を助けてくれた。私達の為に戦い続けてくれた」
「そんなアルディアス様を俺達が信じないで誰が信じるってんだ!」
「アルディアス様なら……いや、俺達も一緒に戦うんだ!!」
「そうだ! 神が何だってんだ! 今までも俺達を導いてくれたのは神じゃない、アルディアス様だ!!」
少女の言葉で人々の心に灯った小さな種火は、人から人へと繋がり、次第に大きな炎へと姿を変えていく。
すでに先程までの困惑した表情をする者は誰一人として存在しなかった。王だから、神の子だからは関係ない。今までアルディアス自身が築いてきた、アルディアスという一人の魔人族に対する信頼。それが今、形となって現れていた。
そんな様子をアルディアスは唖然としながら見つめていた。
罵倒を受ける覚悟は出来ていた。息子を返せと、父を返せと……同族殺しと呼ばれることさえも。
最悪、王という立場を無くすことになろうとも……味方が誰もいなくなったとしても、一人で成し遂げる覚悟はしていた。
しかし、罵倒するどころか、こんな自分を信じると……一緒に戦うとまで言ってくれた。その事実にアルディアスの胸が熱くなる。
すると、突然自身の服の裾を引っ張られる感覚を感じ、そちらに視線を向けると、アレーティアが微笑みながら隣に立っていた。
「自分の守り続けた大切な民に信頼されるのは、やっぱり嬉しいよね」
「……そうだな」
「なら、王としてその信頼に応えないとね」
「……ああ、その通りだ」
アルディアスが自身を見上げる民に顔を向ける。その顔には先程までの曇った表情は微塵も存在していなかった。
これだけ自分を信じてくれるのだ。ならば、その信頼に応えるのが王としての務め。
「皆の想いは受け取った。俺はもう迷わない。今、ここに宣言する! この長きにわたる戦争を終結させ、世界に災厄を振り撒く神を必ず打ち倒してみせると!!」
アルディアスの宣言に更に民衆からの歓声が熱を持って広場に響き渡る。その様子を見て、フリードとカトレアは胸を撫で下ろす。
「ちょっとドキッとしましたけど、何とか乗り切れましたね」
「普段のアルディアス様の行いを見ているならば、こうなるのは必然だ。アルヴの正体や世界の神が敵だという状況に混乱しただけだろう」
「いきなり頭を下げられたのは驚きましたけどね」
「全くだ……アルディアス様は自分を低く見すぎている。もう少し王らしく振る舞われても良いものを」
「でも、それがアルディアス様の良いところでもありますよね?」
「……まあ、否定はせん」
トータスの長い歴史にも数々の王が存在した。
暴君や賢王など、それぞれ様々な特徴はあるものの、全てに共通しているのは一般市民からは雲の上の存在だと言うことだ。
意見が通らないだけならマシな方だろう。中には、民のことなど気に掛けず、自らの欲望のまま貪る、民からの信用や信頼が皆無な王もいた。
だが、多少の差はあれど、それが一般的な国を統べる王というものだった。
アルヴでさえ、国の運営に関わる家臣とは、ある程度の交流はあったが、それ以外の者と関わることはなかった。実際、今のガーランドに住む、国の運営に関わっていない者に王としてのアルヴの印象を聞いても、ハッキリとした答えは帰ってこないだろう。
そんな者達と比べれば、アルディアスはある意味異色の王と呼べるだろう。
長い歴史を顧みても、側近の目を盗み、王自らが護衛も付けずに街に降り、そこに住む民と交流するなど考えられなかったことだ。
『国とは、民の存在があって初めて成立する。民の声一つ聞けぬ王に、王である資格はない』
かつて、側近の一人に街に降りるのを控えて欲しいと言われた時にアルディアスが言った言葉だ。
アルディアスに進言した高齢の男は、自分の価値観から大きく外れたアルディアスの意見に、初めは難色を示していたが、実際にそれまでよりも円滑にうまく回るようになった政に、自らの古い考えを捨て、アルディアスに賛同するようになった。
歴代の誰よりも王らしく無く、同時に誰よりも慈愛に溢れた王。
そんなアルディアスだからこそ、フリードやカトレアも一生を捧げて仕えると決めたのだ。
「……だが、これはあくまで始まりに過ぎない。ここからが正念場だ」
「……はい」
◇ ◇ ◇
場所は変わり、王宮内の執務室。
アルディアスは普段から王宮にいる時はこの部屋にいることが多い。それこそ、魔国ガーランドの外からの謁見の対応ですらここで行っている。
一応、この城にも玉座の間は存在する。本来ならその玉座に国の王が座り、謁見をするのが普通なのだが……
『何故、わざわざあんな椅子しかない場所に移動しなければならない』
国の運営に関する話なら、手元に資料がある方が都合がいい。そう言ってアルディアスが王になって早3年。本人が玉座に座ったのは、正式に王位を継ぐことになった戴冠式の一回のみだ。
玉座というのはその国の権力者が自身の権威を誇示する為の物でもあるのだが、当然、そんなものにアルディアスが興味を示す筈もなかった。
仮に他の国の重鎮を招くのなら話は別だが、魔人族は人間族との戦争中で、他のトータスに住まう種族との交流もない。
毎日、誰も座ることのない玉座を清掃することになるメイドには申し訳ない気持ちになるが、戦争を終結させ、今後そういった他種族との交流が始まることにならない限りは使われることはないだろう。
ちなみに、アルディアスがどうせ座らないのだから清掃は必要ない……とメイドに伝えたところ全力で拒否された。何でも、自分たちが好きでやっているだけなのだからお気になさらないで下さい……とのことだ。
その執務室にはアルディアスの他に、フリードとアレーティアがいた。ちなみに、カトレアは既に自身の持ち場に戻っている。
「……俺は恵まれているな。国の為とは言え、多少なりとも罵倒されても文句は言えないというのに」
「何をおっしゃいます。全て、アルディアス様の行いの賜物です」
「うん……みんな、心の底からアルディアスを信頼してた」
「そうだな……だからこそ、その期待には応えなくてはならない」
「では……」
「ああ……フリード、部隊の編成は任せる。これまでは部隊を広く展開し、波状攻撃を仕掛けていたが、エヒトとアルヴの目が無くなった今、遠慮する必要はない。何よりも、いつ神がこの世界に干渉してくるか分からん以上、モタモタしている暇はない。全戦力を持って確実に仕留めるぞ」
「ハッ!」
「アレーティア、お前はどうする?」
「……? どうって?」
「これから始まるのは魔人族と人間族の戦いだ。神と戦うならまだしもアレーティアは人間族と戦う理由を持たないだろう?」
アレーティアはアルディアス達と違って魔人族ではなく、吸血鬼族だ。人間族と闘う理由を持ってはいない。
いずれは神との戦いに備えて、いち早く人間族との決着を付けなくてはならないが、アレーティアがいなければ成し遂げられないという訳でもない。言ってしまえば、アルディアスが居れば事足りる。
アルディアスの言葉の意味が初めは分からなかったアレーティアだったが、補足された内容を聞くと、一瞬呆けた後、ムスッと明らかに不機嫌そうな表情を浮かべた。
「舐めないでほしい。私がそんな薄情者に見える?」
「しかし……」
「確かに人間族と戦う理由はないよ。でも魔人族の為……ううん、アルディアスの為に戦う理由なら持ってる」
300年もの長い間、奈落の底で一人ぼっちだったアレーティア。そんなアレーティアを助け、外に連れ出してくれたアルディアスには感謝してもしきれない。
当時、アルディアスに助けられ、名前を問われたアレーティアは、アルディアスに名前を付けて欲しいと頼んだ。
それは、これまでの辛く、悲しい過去を忘れたい一心で告げた言葉だったのだが、それに対してのアルディアスの返答はすぐに返ってきた。
『断る』
あまりの即答にアレーティアは口を開けて唖然としてしまった。
『名前を変えたところで、過去が変わる訳じゃない。大切なのはこれまでを否定するのではなく、これからをどう生きるかだ』
アレーティアは見た目こそ12歳だが、中身は優に300歳を超えている。それに比べて、当時のアルディアスはまだ10歳。
正直、この奈落をそんな子供が一人で訪れたことに驚愕していたアレーティアだったが、その口から出た言葉もあまりに大人びていて絶句したことを覚えている。
自分よりもずっと小さな子供にそんなことを言われ、流石に嫌だとは言えず、そのままアレーティアを名乗ることになった……が、自分は愛されていたことを知った今では、あのとき名前を捨てなくて良かったと心の底から思う。
「今の私がいるのはアルディアスのおかげ……だから、アルディアスの為なら、私は相手が誰であろうとも戦えるよ……離れる気はないから」
そう言って、アルディアスを見つめ、笑みを浮かべる。その目からは意地でもついていくという意志をハッキリと感じる。
「……そうか……アレーティアは国の魔導部隊と合流しろ。もう姿を隠し続ける必要がない以上、存分に力を振るってもらう」
「ん! 任された!」
「魔導部隊の部隊長の元へは私が案内しよう」
「ありがと。それで、最初はどこから? やっぱり王国?」
「いや、王国は良くも悪くも聖教教会の力が大きい。エヒトがいなくなった今、しばらくはまともに上が機能しないだろう」
王国にも王は存在するが、力関係は聖教教会の方が上だ。そして、その聖教教会が何よりも優先するのが信仰する神エヒトだ。
そのエヒトがアルディアスによって殺されたのだ。聖教教会の混乱は予想に難しくない。
「それに、仮に王国を先に落とし、それを奴が知れば、何かしらの策は取るだろう。正直、王国よりもそちらの方が厄介だ」
「では、行き先は……」
「ああ、最初の標的は決まってる。力が全ての実力主義国家……」
──ヘルシャー帝国だ。
と、いう訳で行きます帝国。
……の前に一話、幕間を入れたいと思ってます。詳しくは知らないんですけど、国に攻め入る準備って結構時間掛かるよね? 国単位だし……うん、掛かるってことで原作ヒロイン回を入れます。