LOVE TAIL   作:ナツ・ドラグニル

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LOVE TAIL、前回までは!!


ルーシィ「このエロザル!ナツが無事じゃなかったらどーしてくれるのよ!!!」


ウミ「それがホノカの使う〈女神魔法〉、〈焔の女神魔導士〉イフリートのホノカ」


タウロス「ルーシィさん!!!相変わらずいい乳してますなぁ。MOー素敵です」


ナツ「俺はマカオを連れて帰るんだ!!!」


マキ「私もホノカと同じ女神魔法の使い手、音の女神魔導士よ」


リン「バルカンに接収されてたんだにゃ!!!」


マカオ「今度クソガキ共に絡まれたらこう言ってやれ、テメェの親父は怪物19匹倒せんのか!?ってよ」


ロメオ「ルーシィ姉とマキ姉もありがとうぉっ!!!」


第4話 小犬座の星霊

 

 

「良いトコ見つかったなぁ」

 

 

ルーシィはお風呂に入りながら、ぐぅ――――っと伸ばして寛いでる。

 

 

「本当ね、これで家賃7万は安いわね」

 

「しかも、私とマキでシェアする訳だから分けたら1人3万5千J!!こんなに良い所は他にないんじゃない!!」

 

 

事情があり、ルーシィとマキはルームシェアという形で一緒に住む事にした。

 

 

「間取りは広いし収納も充実、ちょっとレトロな暖炉に竈までついてる!」

 

 

ルーシィ達はお風呂を上がり、バスタオル一枚で部屋に戻る。

 

 

「そうね、それに何より一番素敵なのは...」

 

 

そう言って2人が部屋に入り、目に飛び込んできたのは...

 

 

「よっ」

 

「やっほー」

 

「お邪魔してます」

 

『あい』

 

 

綺麗に整えられた部屋ではなく、勝手に寛ぎ部屋を汚しているナツ達の姿だった。

 

 

「あたしの部屋―――!!!」

 

「きゃあああああっ!!!」

 

 

人がいるとは思わず、ルーシィはぐもぉっと目を見開いて驚き、マキはバスタオル一枚だった為に体を隠し悲鳴を上げる。

 

 

「何であんた達がいるのよー!!!!」

 

「まわっ」

 

 

突っ込みと共に、ルーシィの後ろ回し蹴りがゴシャっとナツの左頬に炸裂する。

 

 

「だって...ミラから家に決まったって聞いたから...」

 

「聞いたから何!!?勝手に入ってきていい訳!!?」

 

 

何で蹴られたのか分からなかったナツは、部屋に居る理由を話す。

 

 

「ごめんなさいルーシィ、少し驚かそうと思いまして」

 

「少しどころか、驚きすぎて心臓止まるかと思ったわよ!!!」

 

 

謝罪するウミに対して、マキが指摘する。

 

 

「親しき仲にも礼儀ありって言葉知らないの!!?あんた達のした事は不法侵入!!!犯罪よ!!!モラルの欠如もいいトコだわ!!!」

 

「オイ...そりゃあ傷つくぞ..」

 

「傷ついてんのはあたし達の方よ――!!!」

 

 

加害者側であるナツが被害者面してる事に、ルーシィが突っ込みを入れる。

 

 

「良い部屋だね」

 

「キレイだにゃあ」

 

 

ハッピーとリンが部屋の間取りを褒めるが、その間もガリガリと部屋の壁を爪で傷つける。

 

 

「そう思うんだったら、爪研ぐなっ!!!ネコ科動物共!!!」

 

 

我慢が出来なかったのか、爪を研ぐハッピー達にマキが突っ込みを入れる。

 

 

「ん?何だコレ」

 

 

ナツは机の上にある紙の束に気付き、手に取り内容を確認する。

 

 

「はっ!!!ダメェ―――――!!!!」

 

 

ルーシィはしゅぱっとナツが手に持っていた紙を奪い、大事そうに胸元に抱える。

 

 

「なんか気になるな、何だソレ」

 

「面白い物?」

 

 

ルーシィが大事そうに抱える紙の束を、興味津々にナツとホノカが見つめる。

 

 

「何でもいいでしょ!!!てか、もう帰ってよ――っ!!!」

 

「やだよ、遊びに来たんだし」

 

「超勝手!!!」

 

「はぁ...」

 

 

ルーシィはナツの理不尽さに涙を流し、マキは頭に手を置いてため息をつく。

 

 

☆★☆★☆★

 

 

落ち着いたルーシィとマキはバスタオル一枚の姿から私服に着替え、ナツ達に紅茶を出して持て成す用意をする。

 

 

「まだ引っ越してきたばかりだし、家具も揃ってないのよ。遊ぶモンなんかないんだから、紅茶飲んだら帰ってよね」

 

「残忍な奴だな」

 

『あい』

 

「紅茶飲んで帰れって言っただけで残忍...って..」

 

 

出された紅茶を飲みながら、ウミはナツを注意する。

 

 

「ナツ、いきなり遊びに来たのは私達ですよ。文句を言う権利はありませんよ」

 

「うぐっ」

 

 

ウミに正論を言われ、ナツは黙ってしまう。

 

 

このままだとウミの説教が長くなると思い、ナツが話題を変えようとする。

 

 

「あ...あ、そうだ!ルーシィの持ってる鍵の奴等を全部見せてくれよ」

 

「いやよ!!凄く魔力を消耗するじゃない。それに、鍵の奴じゃなくて星霊よ」

 

「ルーシィちゃんは何人の星霊と契約してるの?」

 

「6体、星霊は1体、2体って数えるの」

 

 

ホノカの質問に、訂正しながら答える。

 

 

ルーシィは鍵の束から銀色の鍵のみを取り出し、机の上に並べる。

 

 

「こっちの銀色の鍵がお店で売ってるやつ、『時計座のホロロギウム』『南十字座のクルックス』『琴座のリラ』」

 

 

そして今度は、残りの金色の鍵を机の上に並べる。

 

 

「こっちの金色の鍵は、黄道十二問っていう門を開ける超レアな鍵『金牛宮のタウロス』『宝瓶宮のアクエリアス』『巨蟹宮のキャンサー』」

 

「巨蟹宮!!!カニかっ!!?」

 

『カニー!!!』

 

「うわー..また訳わかんないトコにくいついてきたし」

 

「意味わかんない...」

 

 

妙な所に食いついてきたナツ達に、ルーシィとマキはあきれ果てる。

 

 

「そーいえば、ハルジオンで買った『小犬座の二コラ』契約するのまだだったわ」

 

 

そこでルーシィは、まだ未契約の鍵がある事を思い出し、椅子から立ち上がる。

 

 

「血判とか押すのかな?」

 

「痛そうだな、ケツ」

 

 

ハッピーの血判という言葉に、ナツはお尻を押さえながら反応する。

 

 

「何故お尻...てか、聞こえてますがぁ?血判とかいらないの、見てて」

 

 

ナツとハッピーの会話に呆れながらも、ルーシィは鍵を構える。

 

 

「我..星霊界との道をつなぐ者、汝...その呼びかけに応え門をくぐれ」

 

 

ルーシィの詠唱と共に鍵の先から鍵穴が出現し、そこから魔力が溢れる。

 

 

「開け小犬座の扉!!二コラ!!!」

 

 

ぽんっと煙と共に、白い体にドリルのような鼻を持った、小さな二足歩行の妖精が現れた。

 

 

『二コラ―!!!!』

 

 

その妖精、『二コラ』の姿を見たナツ達は驚きで目を見開いた。

 

 

すたっと着地する二コラを見て、ナツ達はガタガタと体を震わせながら何とか言葉を絞り出す。

 

 

『ど....どんまい!!』

 

「失敗じゃないわよー!!!」

 

 

見た目から召喚が失敗したと断言したナツとウミだったが、ルーシィが否定する。

 

 

ルーシィは二コラを抱え上げ、頬ずりする。

 

 

「ああん、かわい~ 」

 

「プーン」

 

「そ...そうか?」

 

「まぁ..感性は人それぞれだから...」

 

 

二コラの事を可愛いと思ってないナツ達に、ルーシィは説明を始める。

 

 

「二コラの門はあまり魔力は使わないし、愛玩星霊として人気なのよ」

 

「ナツ~ウミ~人間のエゴが見えるよ~」

 

「リンにも見えるにゃ~」

 

『うむ』

 

 

ナツ達4人がそんなやり取りをしてる間、ルーシィは二コラとの契約を始める。

 

 

「じゃ.......契約にうつるわよ」

 

「ププーン」

 

 

ルーシィの言葉に、二コラはさっと手を上げて返事をする。

 

 

「月曜は?」

 

「プゥ~ウ~ン」

 

 

二コラはふるふると、首を横に振る。

 

 

「火曜」

 

「プン」

 

 

今度はこくんと、首を縦に振る。

 

 

「水曜」

 

「ププーン!!」

 

「木曜も呼んでいいのね 」

 

「地味だな」

 

『あい』

 

 

もっと派手な契約だと思っていたナツ達だったが、実際は思ったより地味な事に驚いた。

 

 

「はいっ!!!契約完了!!!」

 

「ププーン!!!」

 

「随分簡単なんだね」

 

「確かに見た感じはそうだけど、大事な事なのよ。星霊魔導士は契約..すなわち約束事を重要視するの。だからあたしは絶対約束だけは破らない...ってね」

 

『へェー』

 

 

星霊魔導士について力説するルーシィに、ナツ達は感心する。

 

 

「そうだ!!名前決めてあげないとね!!」

 

「二コラじゃないの?」

 

「それは総称でしょ」

 

 

ルーシィは顎に手を当て、うーんと悩む。

 

 

「そうだ!おいで!プルー」

 

『プルぅ?』

 

「なんか語感はかわいいでしょ。ね、プルー」

 

「プーン」

 

 

二コラの名前がプルーと決まった事で、ルーシィもプルー自身も嬉しそうだった。

 

 

「プルーは小犬(・・)座なのにワンワン鳴かないんだ。変なのー」

 

「リンはともかく、あんたもニャーニャー言わないじゃない」

 

 

ハッピーの疑問に、マキが答える。

 

 

そんなやり取りをしていた2人だったが、プルーがルーシィの手から離れ突如謎の踊りを始める。

 

 

「な...何かしら...え~と......」

 

 

プルーが体全体を使って何かを伝えようとしているが、ルーシィには何を伝えようとしてるのか分からなかった。

 

 

「プルー!!!おまえいいコト言うなぁっ!!!!」

 

「それいいねっ!!!」

 

「なんか伝わってるし!!!」

 

 

しかし、ナツとホノカの2人には伝わっており、ナツ、ホノカ、プルーの三人でグッドサインを送り合う。

 

 

「星霊かぁ...。確かに雪山じゃ牛に助けてもらったなぁ」

 

「そうよっ!!あんたはもっと星霊に対して敬意を払いなさい」

 

 

ルーシィがナツにそう注意するが、ナツは座り込んで考え事をしていて聞いていなかった。

 

 

「あん時はルーシィ達が着いてくるとは思わなかった。けど...結果ルーシィ達がいなかったらやばかったって事だよなぁ」

 

 

ナツはルーシィとマキの顔を見て、話を続ける。

 

 

「よ~く考えたらオマエ等、変な奴だけど頼れるし良い奴だ」

 

「コイツに変な奴って言われた!!」

 

「軽くへこむわね」

 

 

ナツに変な奴と言われ、ルーシィとマキは軽くショックを受ける。

 

 

「そっか...」

 

『な....何よ?』

 

 

じ――っとナツに見つめられ、戸惑う2人。

 

 

「ナツ?」

 

「どうしたんですか?」

 

 

首を傾げるウミとハッピーだったが、ナツは決心したかのようにばっと立ち上る。

 

 

「よし!!決めた!!!プルーの提案に賛成だ!!!」

 

 

ナツはこの場にいる全員に対して、ある宣言をする。

 

 

「俺達のチームにルーシィ達を入れよう!!!」

 

『なるほど――っ!!!』

 

「いいですね!!」

 

『チーム?』

 

「あい!!!ギルドのメンバーはみんな仲間だけど、特に仲の良い人同士が集まってチームを結成するんだよ」

 

「1人じゃ難しい依頼もチームでやれば楽になるしね」

 

 

分かっていないルーシィとマキに、ハッピーとリンが説明する。

 

 

「それって...双竜のチームに私達が入るって事!?」

 

「面白そう!!!」

 

 

ナツの提案に、ルーシィとマキは嬉しそうに賛成する。

 

 

「おおおし!!!決定だ――っ!!!」

 

「契約成立ね!」

 

 

そう言うと、ナツとルーシィはパチンッとハイタッチを交わす。

 

 

「ほら、マキも」

 

 

ルーシィとハイタッチを交わしたナツは、マキにもハイタッチを促す。

 

 

「ヴェッ!!え、ええ」

 

 

驚きながらも、マキもナツとハイタッチを交わす。

 

 

「ニシシ」

 

「ふんっ」

 

 

嬉しそうに笑うナツに、マキは顔を逸らして恥ずかしそうに顔を赤くする。

 

 

「さっそく仕事行くぞ!!ホラ!!!もう決めてあるんだ――!!!」

 

 

ナツはテーブルの上に、ばんっと一枚の依頼書を置いた。

 

 

「もう せっかちなんだからぁ~」

 

 

身体をくねくねと動かし、ルーシィは依頼書を手に取る。

 

 

ルーシィが依頼書を手に取った瞬間、ナツとホノカが二ヒヒッと怪しい笑みを浮かべる。

 

 

「シロツメの街かぁ...」

 

 

依頼書の内容を読み上がるルーシィの横で、マキも一緒に覗き込む。

 

 

「うっそ!!!エバルー侯爵って人の屋敷から一冊の本を取って来るだけで...20万J!!!?」

 

「美味しい仕事じゃない!!!」

 

 

報酬金額に興奮するルーシィとマキだったが、依頼書の注意事項が目に入った瞬間ぞぞぞぞと背筋が凍った。

 

 

その注意事項の内容とは...

 

 

※注意 とにかく女好きでスケベで変態!ただいま金髪と赤髪のメイドさん募集中!

 

 

わなわなと震えるルーシィとマキは、ナツ達に視線を向ける。

 

 

「ルーシィは金髪で、マキは赤髪だもんな」

 

「だね!!メイドの格好で忍び込んでもらおーよ」

 

「あんたたち...」

 

「まさか最初から....」

 

 

ナツとホノカのやり取りを聞いた2人は、その時初めて自分達が嵌められた事に気付いた。

 

 

「ハメられた―――っ!!!!」

 

「星霊魔導士は契約を大切にしてるのかぁ...えらいなぁ」

 

「騙したわね!!サイテ――――!!!!」

 

 

ハメられた事にルーシィは頭を抱え泣き叫び、マキは額に血管を浮かせるほど怒鳴り散らす。

 

 

「さあ、行きますよルーシィ、マキ」

 

「メイドなんてイヤよ~っ!!!」

 

 

事の成り行きを見守っていたウミも率先してルーシィ達を連れて行こうとし、それをルーシィが嫌がる。

 

 

「少しは練習しとけば?ホラ...ハッピーとリンちゃんに行ってみてよ『ご主人様』って」

 

「ネコにはイヤ!!!!」

 

 

☆★☆★☆★

 

 

その頃ギルドでは、クエストボードにエバルーの依頼書がなくなっている事に気付いた者がいた。

 

 

「あれ?エバルー屋敷の1冊20万Jの仕事...誰かに取られちゃった?」

 

 

チームシャドウギアの1人であるレビィが、依頼書が無くなっている事に首を傾げる。

 

 

レビィの疑問に、近くにいたミラが答えた。

 

 

「えぇ...ナツ達がルーシィとマキ誘って行くって」

 

「あ~あ...迷ってたのになぁ...」

 

 

残念がるレビィに、マカロフが話しかける。

 

 

「レビィ...行かなくて良かったかもしれんぞい」

 

「あ!マスター」

 

「その仕事...ちとめんどうな事になってきた。たった今依頼主から連絡があってのう」

 

「キャンセルですか?」

 

「いや...報酬を200万Jにつり上げる...だそうじゃ」

 

「10倍!!?」

 

「本1冊で200万だと!!?」

 

 

その内容に、レビィ達だけでなくギルド内全体がざわつく。

 

 

「な..なぜ急にそんな......」

 

 

普段依頼書を管理しているミラでさえ、驚く内容だった。

 

 

「討伐系の報酬並みじゃねぇか...一体...どうなってんだよ...」

 

「ちィ...おしい仕事逃したな」

 

 

ギルド内が騒然とする中、コトリはグレイがニヤリと笑っている事に気付いた。

 

 

「どうしたの?グレイ君」

 

「いや...面白そうな事になってきたなと思ってな」

 

 

 

 

 

 

一方その頃、シロツメの街に向かう為にナツ達は馬車に乗っていた。

 

 

ガタガタと揺れる馬車の座席で、ナツとウミは苦しそうに座っていた。

 

 

「馬車の乗り心地は如何ですか?御主人様」

 

 

ハメられた腹いせなのか、ルーシィがナツに質問する。

 

 

「め...冥土(メイド)が見える......」

 

「御主人様役はオイラ達だよ!!!」

 

「そうだにゃー!!!」

 

「うるさいネコ!!!」




ルーシィ「ついに初仕事かぁ~、緊張するな~私ちゃんとやれるかしら」


マキ「やれる事をやるだけよ、あまり気を張りすぎるといざという時に失敗するわよ」


ミラ「大丈夫よ、ルーシィ、マキ」


『ミラさん!!』


ミラ「聞いたわよこの間の活躍ぶり、傭兵ゴリラを倒しちゃったって」


ルーシィ「それ...ナツ達だし...」


マキ「それにちょっと間違ってる」


次回!! DAY BREAK(日の出)!!


ミラ「で?ルーシィ達はどんな依頼を受けたの?」


『メイドです』


ミラ「............え?」
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