ルーシィ「このエロザル!ナツが無事じゃなかったらどーしてくれるのよ!!!」
ウミ「それがホノカの使う〈女神魔法〉、〈焔の女神魔導士〉イフリートのホノカ」
タウロス「ルーシィさん!!!相変わらずいい乳してますなぁ。MOー素敵です」
ナツ「俺はマカオを連れて帰るんだ!!!」
マキ「私もホノカと同じ女神魔法の使い手、音の女神魔導士よ」
リン「バルカンに接収されてたんだにゃ!!!」
マカオ「今度クソガキ共に絡まれたらこう言ってやれ、テメェの親父は怪物19匹倒せんのか!?ってよ」
ロメオ「ルーシィ姉とマキ姉もありがとうぉっ!!!」
「良いトコ見つかったなぁ」
ルーシィはお風呂に入りながら、ぐぅ――――っと伸ばして寛いでる。
「本当ね、これで家賃7万は安いわね」
「しかも、私とマキでシェアする訳だから分けたら1人3万5千J!!こんなに良い所は他にないんじゃない!!」
事情があり、ルーシィとマキはルームシェアという形で一緒に住む事にした。
「間取りは広いし収納も充実、ちょっとレトロな暖炉に竈までついてる!」
ルーシィ達はお風呂を上がり、バスタオル一枚で部屋に戻る。
「そうね、それに何より一番素敵なのは...」
そう言って2人が部屋に入り、目に飛び込んできたのは...
「よっ」
「やっほー」
「お邪魔してます」
『あい』
綺麗に整えられた部屋ではなく、勝手に寛ぎ部屋を汚しているナツ達の姿だった。
「あたしの部屋―――!!!」
「きゃあああああっ!!!」
人がいるとは思わず、ルーシィはぐもぉっと目を見開いて驚き、マキはバスタオル一枚だった為に体を隠し悲鳴を上げる。
「何であんた達がいるのよー!!!!」
「まわっ」
突っ込みと共に、ルーシィの後ろ回し蹴りがゴシャっとナツの左頬に炸裂する。
「だって...ミラから家に決まったって聞いたから...」
「聞いたから何!!?勝手に入ってきていい訳!!?」
何で蹴られたのか分からなかったナツは、部屋に居る理由を話す。
「ごめんなさいルーシィ、少し驚かそうと思いまして」
「少しどころか、驚きすぎて心臓止まるかと思ったわよ!!!」
謝罪するウミに対して、マキが指摘する。
「親しき仲にも礼儀ありって言葉知らないの!!?あんた達のした事は不法侵入!!!犯罪よ!!!モラルの欠如もいいトコだわ!!!」
「オイ...そりゃあ傷つくぞ..」
「傷ついてんのはあたし達の方よ――!!!」
加害者側であるナツが被害者面してる事に、ルーシィが突っ込みを入れる。
「良い部屋だね」
「キレイだにゃあ」
ハッピーとリンが部屋の間取りを褒めるが、その間もガリガリと部屋の壁を爪で傷つける。
「そう思うんだったら、爪研ぐなっ!!!ネコ科動物共!!!」
我慢が出来なかったのか、爪を研ぐハッピー達にマキが突っ込みを入れる。
「ん?何だコレ」
ナツは机の上にある紙の束に気付き、手に取り内容を確認する。
「はっ!!!ダメェ―――――!!!!」
ルーシィはしゅぱっとナツが手に持っていた紙を奪い、大事そうに胸元に抱える。
「なんか気になるな、何だソレ」
「面白い物?」
ルーシィが大事そうに抱える紙の束を、興味津々にナツとホノカが見つめる。
「何でもいいでしょ!!!てか、もう帰ってよ――っ!!!」
「やだよ、遊びに来たんだし」
「超勝手!!!」
「はぁ...」
ルーシィはナツの理不尽さに涙を流し、マキは頭に手を置いてため息をつく。
☆★☆★☆★
落ち着いたルーシィとマキはバスタオル一枚の姿から私服に着替え、ナツ達に紅茶を出して持て成す用意をする。
「まだ引っ越してきたばかりだし、家具も揃ってないのよ。遊ぶモンなんかないんだから、紅茶飲んだら帰ってよね」
「残忍な奴だな」
『あい』
「紅茶飲んで帰れって言っただけで残忍...って..」
出された紅茶を飲みながら、ウミはナツを注意する。
「ナツ、いきなり遊びに来たのは私達ですよ。文句を言う権利はありませんよ」
「うぐっ」
ウミに正論を言われ、ナツは黙ってしまう。
このままだとウミの説教が長くなると思い、ナツが話題を変えようとする。
「あ...あ、そうだ!ルーシィの持ってる鍵の奴等を全部見せてくれよ」
「いやよ!!凄く魔力を消耗するじゃない。それに、鍵の奴じゃなくて星霊よ」
「ルーシィちゃんは何人の星霊と契約してるの?」
「6体、星霊は1体、2体って数えるの」
ホノカの質問に、訂正しながら答える。
ルーシィは鍵の束から銀色の鍵のみを取り出し、机の上に並べる。
「こっちの銀色の鍵がお店で売ってるやつ、『時計座のホロロギウム』『南十字座のクルックス』『琴座のリラ』」
そして今度は、残りの金色の鍵を机の上に並べる。
「こっちの金色の鍵は、黄道十二問っていう門を開ける超レアな鍵『金牛宮のタウロス』『宝瓶宮のアクエリアス』『巨蟹宮のキャンサー』」
「巨蟹宮!!!カニかっ!!?」
『カニー!!!』
「うわー..また訳わかんないトコにくいついてきたし」
「意味わかんない...」
妙な所に食いついてきたナツ達に、ルーシィとマキはあきれ果てる。
「そーいえば、ハルジオンで買った『小犬座の二コラ』契約するのまだだったわ」
そこでルーシィは、まだ未契約の鍵がある事を思い出し、椅子から立ち上がる。
「血判とか押すのかな?」
「痛そうだな、ケツ」
ハッピーの血判という言葉に、ナツはお尻を押さえながら反応する。
「何故お尻...てか、聞こえてますがぁ?血判とかいらないの、見てて」
ナツとハッピーの会話に呆れながらも、ルーシィは鍵を構える。
「我..星霊界との道をつなぐ者、汝...その呼びかけに応え門をくぐれ」
ルーシィの詠唱と共に鍵の先から鍵穴が出現し、そこから魔力が溢れる。
「開け小犬座の扉!!二コラ!!!」
ぽんっと煙と共に、白い体にドリルのような鼻を持った、小さな二足歩行の妖精が現れた。
『二コラ―!!!!』
その妖精、『二コラ』の姿を見たナツ達は驚きで目を見開いた。
すたっと着地する二コラを見て、ナツ達はガタガタと体を震わせながら何とか言葉を絞り出す。
『ど....どんまい!!』
「失敗じゃないわよー!!!」
見た目から召喚が失敗したと断言したナツとウミだったが、ルーシィが否定する。
ルーシィは二コラを抱え上げ、頬ずりする。
「ああん、かわい~ 」
「プーン」
「そ...そうか?」
「まぁ..感性は人それぞれだから...」
二コラの事を可愛いと思ってないナツ達に、ルーシィは説明を始める。
「二コラの門はあまり魔力は使わないし、愛玩星霊として人気なのよ」
「ナツ~ウミ~人間のエゴが見えるよ~」
「リンにも見えるにゃ~」
『うむ』
ナツ達4人がそんなやり取りをしてる間、ルーシィは二コラとの契約を始める。
「じゃ.......契約にうつるわよ」
「ププーン」
ルーシィの言葉に、二コラはさっと手を上げて返事をする。
「月曜は?」
「プゥ~ウ~ン」
二コラはふるふると、首を横に振る。
「火曜」
「プン」
今度はこくんと、首を縦に振る。
「水曜」
「ププーン!!」
「木曜も呼んでいいのね 」
「地味だな」
『あい』
もっと派手な契約だと思っていたナツ達だったが、実際は思ったより地味な事に驚いた。
「はいっ!!!契約完了!!!」
「ププーン!!!」
「随分簡単なんだね」
「確かに見た感じはそうだけど、大事な事なのよ。星霊魔導士は契約..すなわち約束事を重要視するの。だからあたしは絶対約束だけは破らない...ってね」
『へェー』
星霊魔導士について力説するルーシィに、ナツ達は感心する。
「そうだ!!名前決めてあげないとね!!」
「二コラじゃないの?」
「それは総称でしょ」
ルーシィは顎に手を当て、うーんと悩む。
「そうだ!おいで!プルー」
『プルぅ?』
「なんか語感はかわいいでしょ。ね、プルー」
「プーン」
二コラの名前がプルーと決まった事で、ルーシィもプルー自身も嬉しそうだった。
「プルーは
「リンはともかく、あんたもニャーニャー言わないじゃない」
ハッピーの疑問に、マキが答える。
そんなやり取りをしていた2人だったが、プルーがルーシィの手から離れ突如謎の踊りを始める。
「な...何かしら...え~と......」
プルーが体全体を使って何かを伝えようとしているが、ルーシィには何を伝えようとしてるのか分からなかった。
「プルー!!!おまえいいコト言うなぁっ!!!!」
「それいいねっ!!!」
「なんか伝わってるし!!!」
しかし、ナツとホノカの2人には伝わっており、ナツ、ホノカ、プルーの三人でグッドサインを送り合う。
「星霊かぁ...。確かに雪山じゃ牛に助けてもらったなぁ」
「そうよっ!!あんたはもっと星霊に対して敬意を払いなさい」
ルーシィがナツにそう注意するが、ナツは座り込んで考え事をしていて聞いていなかった。
「あん時はルーシィ達が着いてくるとは思わなかった。けど...結果ルーシィ達がいなかったらやばかったって事だよなぁ」
ナツはルーシィとマキの顔を見て、話を続ける。
「よ~く考えたらオマエ等、変な奴だけど頼れるし良い奴だ」
「コイツに変な奴って言われた!!」
「軽くへこむわね」
ナツに変な奴と言われ、ルーシィとマキは軽くショックを受ける。
「そっか...」
『な....何よ?』
じ――っとナツに見つめられ、戸惑う2人。
「ナツ?」
「どうしたんですか?」
首を傾げるウミとハッピーだったが、ナツは決心したかのようにばっと立ち上る。
「よし!!決めた!!!プルーの提案に賛成だ!!!」
ナツはこの場にいる全員に対して、ある宣言をする。
「俺達のチームにルーシィ達を入れよう!!!」
『なるほど――っ!!!』
「いいですね!!」
『チーム?』
「あい!!!ギルドのメンバーはみんな仲間だけど、特に仲の良い人同士が集まってチームを結成するんだよ」
「1人じゃ難しい依頼もチームでやれば楽になるしね」
分かっていないルーシィとマキに、ハッピーとリンが説明する。
「それって...双竜のチームに私達が入るって事!?」
「面白そう!!!」
ナツの提案に、ルーシィとマキは嬉しそうに賛成する。
「おおおし!!!決定だ――っ!!!」
「契約成立ね!」
そう言うと、ナツとルーシィはパチンッとハイタッチを交わす。
「ほら、マキも」
ルーシィとハイタッチを交わしたナツは、マキにもハイタッチを促す。
「ヴェッ!!え、ええ」
驚きながらも、マキもナツとハイタッチを交わす。
「ニシシ」
「ふんっ」
嬉しそうに笑うナツに、マキは顔を逸らして恥ずかしそうに顔を赤くする。
「さっそく仕事行くぞ!!ホラ!!!もう決めてあるんだ――!!!」
ナツはテーブルの上に、ばんっと一枚の依頼書を置いた。
「もう せっかちなんだからぁ~」
身体をくねくねと動かし、ルーシィは依頼書を手に取る。
ルーシィが依頼書を手に取った瞬間、ナツとホノカが二ヒヒッと怪しい笑みを浮かべる。
「シロツメの街かぁ...」
依頼書の内容を読み上がるルーシィの横で、マキも一緒に覗き込む。
「うっそ!!!エバルー侯爵って人の屋敷から一冊の本を取って来るだけで...20万J!!!?」
「美味しい仕事じゃない!!!」
報酬金額に興奮するルーシィとマキだったが、依頼書の注意事項が目に入った瞬間ぞぞぞぞと背筋が凍った。
その注意事項の内容とは...
※注意 とにかく女好きでスケベで変態!ただいま金髪と赤髪のメイドさん募集中!
わなわなと震えるルーシィとマキは、ナツ達に視線を向ける。
「ルーシィは金髪で、マキは赤髪だもんな」
「だね!!メイドの格好で忍び込んでもらおーよ」
「あんたたち...」
「まさか最初から....」
ナツとホノカのやり取りを聞いた2人は、その時初めて自分達が嵌められた事に気付いた。
「ハメられた―――っ!!!!」
「星霊魔導士は契約を大切にしてるのかぁ...えらいなぁ」
「騙したわね!!サイテ――――!!!!」
ハメられた事にルーシィは頭を抱え泣き叫び、マキは額に血管を浮かせるほど怒鳴り散らす。
「さあ、行きますよルーシィ、マキ」
「メイドなんてイヤよ~っ!!!」
事の成り行きを見守っていたウミも率先してルーシィ達を連れて行こうとし、それをルーシィが嫌がる。
「少しは練習しとけば?ホラ...ハッピーとリンちゃんに行ってみてよ『ご主人様』って」
「ネコにはイヤ!!!!」
☆★☆★☆★
その頃ギルドでは、クエストボードにエバルーの依頼書がなくなっている事に気付いた者がいた。
「あれ?エバルー屋敷の1冊20万Jの仕事...誰かに取られちゃった?」
チームシャドウギアの1人であるレビィが、依頼書が無くなっている事に首を傾げる。
レビィの疑問に、近くにいたミラが答えた。
「えぇ...ナツ達がルーシィとマキ誘って行くって」
「あ~あ...迷ってたのになぁ...」
残念がるレビィに、マカロフが話しかける。
「レビィ...行かなくて良かったかもしれんぞい」
「あ!マスター」
「その仕事...ちとめんどうな事になってきた。たった今依頼主から連絡があってのう」
「キャンセルですか?」
「いや...報酬を200万Jにつり上げる...だそうじゃ」
「10倍!!?」
「本1冊で200万だと!!?」
その内容に、レビィ達だけでなくギルド内全体がざわつく。
「な..なぜ急にそんな......」
普段依頼書を管理しているミラでさえ、驚く内容だった。
「討伐系の報酬並みじゃねぇか...一体...どうなってんだよ...」
「ちィ...おしい仕事逃したな」
ギルド内が騒然とする中、コトリはグレイがニヤリと笑っている事に気付いた。
「どうしたの?グレイ君」
「いや...面白そうな事になってきたなと思ってな」
一方その頃、シロツメの街に向かう為にナツ達は馬車に乗っていた。
ガタガタと揺れる馬車の座席で、ナツとウミは苦しそうに座っていた。
「馬車の乗り心地は如何ですか?御主人様」
ハメられた腹いせなのか、ルーシィがナツに質問する。
「め...
「御主人様役はオイラ達だよ!!!」
「そうだにゃー!!!」
「うるさいネコ!!!」
ルーシィ「ついに初仕事かぁ~、緊張するな~私ちゃんとやれるかしら」
マキ「やれる事をやるだけよ、あまり気を張りすぎるといざという時に失敗するわよ」
ミラ「大丈夫よ、ルーシィ、マキ」
『ミラさん!!』
ミラ「聞いたわよこの間の活躍ぶり、傭兵ゴリラを倒しちゃったって」
ルーシィ「それ...ナツ達だし...」
マキ「それにちょっと間違ってる」
次回!! DAY BREAK(日の出)!!
ミラ「で?ルーシィ達はどんな依頼を受けたの?」
『メイドです』
ミラ「............え?」