どうやら天の聖杯の試作品的なものとして転生したらしい   作:壊れたファングメモリ

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出逢い

 

令和のガタキリバ。

ガタキリバイス。

予算ヤバイス。

 


 

「〜〜♪〜♩〜♬♡」

 

ふふ♪ 広場でみんなの注目を浴びてるこの感覚、ほんっとに楽しいなぁ…! 『もしかして私はこのために生まれてきたのでは?』と思っちゃうほどにね。

 

「〜♪♩〜♩〜〜♬♬ ─ありがとうございました〜。あ、チップはここにお願いします♪」

 

周りから「すごい!」「素晴らしい歌声だ!」「また聞かせてね!」なんて声がいっぱい聞こえてくるのは何年経っても嬉しいね。

 

で、レックス達は………グーラの下層にいるんだっけ?

 

……ん〜、迎えに行った方がいいのかなぁ…? でも、たしかちょっと前にミデンちゃんは『成長の妨げになるほど護るのは良くない。』みたいな感じのことを言ってた気がする。

 

なんだっけ? 『獅子の子落とし』『可愛い子には旅をさせよ』『泣いて馬謖を斬る』とかだっけ? わかんなくはないけどね…。

 

「なぁなぁ、ブレイドのねーちゃん!」

「んー? どうしたの〜? おねーちゃんに何か用かなぁ?」

「明日もここで歌うのか?」

「うーん。どうしようかなーって迷ってるところなの。」

「やめといたほうがいいと思うぜ。」

「え? なんで? 明日何かあったっけ?」

「ねーちゃん、知らねーのか? スペルビアの人達がそこでドライバースカウトするって言ってたんだ。」

 

ドライバースカウト? …未来視。───あー、そういうことね了解。

 

「そっか、じゃあ明日はやめておくよ。ありがとね、教えてくれて。」

「へっへー、どういたしまして。…。」

「…んー? もしかして…何か頼み事でもあるのかな?」

「えっ?! なんでわかったんだ?!」

「勘ってやつだよ♪ それで? どんな頼み事?」

「実は──」

 

 

 

 

 

 

えー、どうも。グーラに向かって飛んでいるつもりが、気付いたらスペルビアが見えてきて焦っているミデンです。

 

なんで? 俺、真っ直ぐグーラへ飛んでたはずなんだけど?

 

…まぁいいか。なんとかなるよ、多分。

 

あるんだから仕方ない、スペルビア寄ってくか。いや居酒屋寄るみたいなテンションになっちゃったよ。

 

アヤメに連絡入れとくか。しゃーなし。

 

『グーラじゃ無くてスペルビアに着いちゃったからさ、結構遅れるかも。』

 

「これでよし……いやよくないけど。」

 

てか疲れた…。休憩したい。スペルビアで優雅にティータイムと洒落こもうか。後から何か言われると思うけど、気にしたら負けだと思ってる。

 

スペルビアの料理って基本そんなに美味くないんだけど、紅茶はそれなりに美味しかった気がする。40年くらい前の記憶だけど。

 

 

 

◇◆

 

 

 

「で、あなたがエルノス君? 合ってる?」

「えっと、はい…。」

 

今私が何をしているのか、振り返りながら整理しておこうかな。

 

「うーん……。ちょっと手出して。」

「え?! あ、ど、どうぞ。」

どうぞって何? あ、うん。君なら同調できるよ。」

 

さっき男の子にドライバースカウトの話を聞いた後に、なんかその子がこの私に頼み事があるみたいで…。

 

それで、ドライバースカウトの事を教えてくれたお礼に引き受けることにしたんだよね。

 

「ほ、本当ですか?!」

「ホントか?! ブレイドのねーちゃん!?」

「ほんとーだよ♪ 嘘なんてつきませ〜ん。あ、でも多分普通のブレイドは同調できるかを調べることはできないから、運が良かったね。」

 

この子達の親はどっかに行っちゃって、それでこのお兄さんが頑張って弟と妹─お兄さん合わせて5人─を食べさせていくためにドライバーになりたいらしいのね。

 

でも同調に失敗したらそれこそ生活に関わるから、ドライバーになれるのか知りたかった…それで私に頼もうとしたんだろうね。

 

「じゃ、明日のドライバースカウトには絶対に行くこと。」

「はい! ありがとうございます! …あ、そうだ。何かお礼を─」

「んー、別にお礼が欲しくてやったわけじゃないからいいんだけど…。」

 

ちなみにドライバーの素質があるかを調べた方法だけど…ま、相手に触れば分かるよね。多分ミデンちゃんもできるんじゃないかな? 未来視で確認したから100%ドライバー適性あるって言える。

 

「あ、そうだ。じゃあ…──()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、その時に何か買ってくれたらいいな〜♪ じゃ私はもう行くね、Ciao♪」

 

そもそもドライバー適性は、遺伝子的に優れてれば基本的にはある。性格が終わってるマルベーニもメツと同調できてたらしいし。てかこれ、モンスターでも同じなんだよね。もちろん普通のブレイドは他のブレイドと同調できないけど。

 

でも例外として『天の聖杯』(私たち4人)や、ドライバー適性のある人間の遺伝子を持つマンイーターなら同調できちゃうんだなこれが。

 

…あ、ミデンちゃんから連絡きて…る………ん??

 

『事件に巻き込まれた』? …“早く解決してね”と。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

私は悩んでいる。うん、すっごい悩んでる。

 

『何に』…って? 今日の内にレックス達がこのトリゴの街に来ると思うんだけど、その時の私の行動についてかな。

 

選択肢はふたつあって、一つ目が『偶然グーラで再会したアヤメさん』の演技をすること。

 

二つ目が『何故かグーラに来ることを知ってたアヤメさん』を素でやるってことだね。

 

ミデンちゃんだったら……多分一つ目を全力でやるんじゃないかな? 私は二つ目にしたいんだけど…。

 

えっと…こういう時はそれぞれのメリットとデメリットを考えればいいんだよね。

 

───…なるほど。結論でました〜♪

 

 

 

◇◆

 

 

 

「─さぁ、他に勇気ある者はいないか?!」

 

お、やってるやってる♪

 

「君のその勇気で明日のスペルビアを支えるんだ!」

 

…ん〜? レックス達は〜…どこだ?

 

「あーもちろん、月々の給料だけじゃあない。恩給だって出る。勲功を積めば爵位だって賜られる。」

 

…スペルビアって爵位あったんだ。

 

「偉大なるスペルビア皇帝、ネフェル陛下のために君の勇気を見せてくれ!」

 

テンション高〜。

 

「さぁ! 名乗り出よ! 明日の英雄よ!」

 

…あ、いた。

 

「ん? 何だろ…あの人だかり…。」

「ドライバースカウトか。」

「ドライバースカウト…?」

 

ちょっと驚かせたいな。

 

「最近じゃ、街中でドライバーを募集してんだ。」

「同調できる者は日々減っています。軍人の中にもいなかったのでしょう。」

「ドライバーを募集とか同調って…えーっとたしか……─」

「レックス、もしかして前にお姉ちゃんに教えてもらったの忘れちゃったのかな?」

「あ、アヤメさん?! どうしてここに?!」

 

ふふっ♪

 

()()()()だよ〜♪ 私も驚いたなぁ。ま、私のことは後にして…ほら。今からやるみたいだよ?」

 

サプライズ成功…かな?

 

 

…あ。

 

「兄ちゃん! 頑張って!」

「わ、わかってるさ。僕ならきっと…「どけ! 青びょうたん!」あぁ!」

 

…やめといたほうがいいと思うなー。

 

「さぁ! 俺にふさわしいブレイドよ。力を貸してもらおう! ふんっ!」

 

───…あーあ。適性がないのに同調しようとしちゃったかぁ…。

 

「う! ぅううぅぅぅぉおお………!!」

「ありゃダメだな…。」

 

ニアに思ってること言われたー。…あれ? ちょっと待って。ニアって私のこと知ってるのかな。

 

「じゃな。」

 

…え、何この生命体。ブレイド?

 

「おおおおぉぉぉおおおおオオオ!!!」

 

バタッ!!

 

「おおっと! これは見かけ倒しだぁ! 残念!」

 

人倒れてて『残念!』って…。ちゃんと運んであげてるだけまだいい方だと思うけどね。

 

「アヤメさん、今何が起こったんだ…?! 血、吹き出てたぞ…?!」

 

あ、私に聞くのね。

 

「コアクリスタルの負荷に耐えられなかった…って感じかな。」

「コアの負荷…?」

「残念ですが、資格のない者がコアクリスタルに触れると…ああなってしまうのです。」

 

補足ありがと♪

 

「ドライバーになるのに資格がいるの?」

 

あ、私に聞…また?

 

「適性みたいなもんじゃよ。」

「適性…。」

「さぁ、力と栄光を手に入れ! 帝国に貢献せんと望む者は他にいないのかぁ?! んん? 君か? 次は君なのか? さぁ、前へ! 勇気を持って前へ!」

 

さて、昨日の…エルノス君だっけ? 君はどうかな?

 

「よ、よし! 行くぞ!」

「兄ちゃん!」

「だ、大丈夫だ! 絶対にドライバーになってお前達に良い暮らしをさせてやる!」

 

さっきのアレ見て行けるのはすごいよね。

 

まぁでも? 私が適性あるって判断したからね。心配はいらないよね。

 

「おおぉあああ?!」

「これから頑張ってね、新米ドライバー君♪」

 

武器は槍、ね。最初は使いやすくていいんじゃない?

 

「や、やったぞー!」

「兄ちゃん!」

「やったね兄ちゃん!」

 

ブレイドも人型でいいね。

 

「コアクリスタルが…武器になった。」

「ブレイドとは、ああして誕生するんじゃよ。」

「え? でも俺の場合は─」

「アンタの場合は特別。ホムラ、天の聖杯なんだろ?」

 

……………えっ………あっ。

 

「だったら何が起きたっておかしかない。」

 

…うん。私も何がどうなってるのかわかってないもん。ヒカリじゃないんだもん。

 

これがどういうことか、後でミデンちゃんに問い詰めてじーっくりO☆HA☆NA☆SIしないとだね♪

 

「ていうか…命分けて貰うとか、もうすでに理解不能。」

 

なにそれ。ちょっとその話くわしく。

 

「ところでその天の聖杯って何?」

 

え、冗談…だよね?

 

シンとメツ(あいつら)もホムラのことをそう呼んでたけど。」

 

あいつら………? シン達のこと…っぽいなぁ。

 

「アタシだって伝説のブレイドってことしか知らされてない。」

 

そういえば一時期、ミデンちゃんもなんか伝説扱いされてたよね。私がまだブレイドになる前に。

 

「ていうか、本人に直接聞きなよ。」

 

ギクッ! わ、私じゃなくてその…ホムラって子のことだよね?

 

「後は叙任式とかつまんない式典ばっかさ。それで…アンタは…─」

「あ、初めまして〜♪ 私はレックスの姉…のブレイドのアヤメだよ。よろしく♪」

「レックスにはお姉さんがいたんですね。」

「まあね。と言っても、姉さんとは血が繋がってるわけじゃないけどね。」

 

だってブレイドだもん。それも天の聖杯だし。……あ、そうだよ。

 

「レックス、その子…ホムラだっけ? いつの間にドライバーになったの?」

「あ、えっと…いろいろあって。」

 

いやそのいろいろを知りたいんだけど? 何があったら私達の妹─ヒカリじゃないからわかんないけど多分妹─のドライバーになってるの?

 

「レックス、家族にはちゃんと話しておくべきじゃぞ。」

「いや、レックスの事も気になるんだけど……こいつ何?」

「な、なんじゃと?!」

「ちっちゃくなったじっちゃんだよ。」

 

 

 

「………まじ?」

 

 

 

□一日前

 

 

 

「き、貴様! 反帝国組織の幹部だな! ええい! 貴様を拘束するぅ!!」

 

あぁぁぁゴミカスぅぅ!! しねぇぇぇ!!!

 


 

全然進まないですねこの小説。

 

オリジナルブレイドってあり?

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