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「灰原。七海。一緒に訓練しないかい?」
「かっ 回避の練習なら任せてください」
「珍しいですね。麗さんには嫌われてるかと思ってました」
「ちょっと心境の変化があって」
「よろしくお願いします!」
七海と灰原の訓練と、呪具作成の特訓が始まった。
やっぱり雷覇ときたら雷神だよね。式神とか欲しい。呪具作りたい。
「夜蛾先生、呪骸について教えてください」
「自分から学ぶなんて珍しいな」
「心境の変化がありまして」
「なんにせよいい事じゃないか」
と言うことで、準備を進めていたのだが。
大事件が起きた。
人目を避けて、夏油さんが私にこそっとジュースをくれる。
「おめでと」
「ありがと」
「一つ聞くけど、大丈夫?」
「全然大丈夫じゃないんですけど、チャンスは逃したくないです。ごめん。本当にごめん」
「私も巻き込んじゃってるから、強くは言えないな……でも、その」
「わかってます。でもこっちの方もチャレンジさせてください」
「何話してんのー!」
「悟」
「うひゃっ」
私は変な声を出してしまう。
「なんでもないよ。少し話してただけ。はい、これ悟の分のジュース」
「サンキュ。最近、傑、麗と話してない? 何話してんの?」
「何でもないよ。行こうか悟」
私達はさらっと別れて、私は部屋に向かった。
そう! なんと! マジカル仙界伝がアニメ化!! した!!!
前世でも一度もなかった快挙である。
やはり特別な経験というのは創作に好影響を残すらしい。
少年漫画の皮を被った腐女子御用達の我が作品だが、最近入れた昼ドラ要素がウケている。
忙しくさえなければ、いつまでも感想をエゴサーチして幸せに浸ってるんだけど。
交流会では最強コンビが大活躍するのをそっと見守った。
ちょうどその日にアニメ第一話が届いたので、私の意識はそれに持ってかれっぱなしである。
「あっ 悟。今日の夜は私いないから」
「えっ なんで。交流会の日ぐらい、皆で騒ごうぜ。麗も」
「ごめん、私も今日は早く寝るので」
「なんで! それに傑、お菓子とか色々買ってたじゃん! 今日の為じゃねーの!?」
「ごめんね。悟」
私はそそくさとその場を離れる。
傑との鑑賞会、楽しみだなぁぁ!!
ワクワクしながら部屋を片付ける。
お菓子とジュースを持ってきた傑と合流。
早速試聴した。
「泣いてるの、雷覇?」
「う、ちょっと感動して……。私の描いたキャラが動いてるよぅ……」
「よしよし。ふふ、いつもと逆だね」
ぎゅっと抱きしめてくれる傑。守りたい、このイケメン。
そして、突き飛ばされる。またか。またなのか。
ドアをバタンと開けて(鍵壊れた)入ってきたのは直哉だった。
「交流会なんやから、顔出せや! なんや、アニメ見てるの? これ、放映前のアニメやん!」
「しーっ 禪院さん、しーっ」
「これホモアニメやろ? 二人ともそういう種味があったん?」
「いいから、静かにしてください」
直哉はキョロキョロして、部屋の隅のそれに気づいた。
「生原稿と執筆道具……?」
「内緒ですから、黙っててくださいね?」
直哉の見えない尻尾がピンと立ったのを幻視して、私と傑は頭を押さえた。
その後、「仲良くする約束」をさせられ、3人でめちゃくちゃ鑑賞会した。
知ってる。これいちゃちゃするのを見られて脅される王道エロゲパターンである。
ネタにしよ。