そして私は最強から親友ポジを寝とった   作:かりん2022

9 / 13
読み飛ばしにお気をつけください。

ツッコミ、萌え発言等々、匿名感想はこちら
https://marshmallow-qa.com/lucaluca

感想、ココスキ、マシュマロありがとうございます! とっても嬉しいです!!!


間話:ある日の休日

 それは、ある日の街中での事。

 悟に見つかってしまった。油断してたな。

 

「傑! 傑、どこ行ってたんだよ!」

「悟」

 

 あっという間に距離を詰める悟に、慌てて口に含んでいた自害用の雷神を見せる。

 

「近づかないでくれるかな」

「傑……!? なんだよ、どうして姿を消したんだよ」

「あー。呪詛師になったから?」

「は?」

 

 ああ、そうか。未来予知では村一つ潰してたから呪詛師だけど、今回はまだ私の罪が発覚してないから。

 

「呪詛師。正真正銘邪悪な呪詛師だよ」

「お前、そんな柄じゃねーだろ。弱者救済はどうしたよ」

「それより大事な物(日本救済)ができたのさ。それに、私の手は既に汚れてるしね。知ってる? 雷覇の足。あれ、本当は私がやったんだ」

「は? そんなにあいつを縛りつけたかったのかよ。あいつのどこが好きなんだよ」

「それは……」

 

 私は口籠った。どうしよう、嫌いではないんだけれど、彼って普通に私と合わないんだよね。

 どこが好きとか言えないよ。どこまでもビジネスライクな関係である。でも言えない。えーとえーと。

 

「目的の為なら、割と手段を選ばずなんでも切り捨てちゃうところかな。こっちも迷わず済む」

「は?」

「嫌、その。何を言ってるんだ私は」

「切り捨てるって、傑もか」

「違うんだよ、悟。嫌、違わないんだけど」

「その雷神。そういう事なのかよ」

「何を想像してるか知らないけど、君には関係ないよ。とにかく、私は戻らない」

「俺と教師するって言ったじゃん!! だから俺は……」

「そうだったっけ?(すっとぼけ)」

 

 そう、私は悟にさりげなく教師を薦めていた。

 悟には乙骨くんを保護してもらわないとね。

 血に汚れる予定だからこそ、拾えるものは拾って置きたい。

 ただでさえこの業界、人手不足だし。

 

「傑……!」

「見逃してくれるかな? 今捕まると困るんだ」

 

 そして、私は逃げ出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それは、ある日の街中での事。

 傑がいた。雑踏の中でも、傑の事は見逃したしりない。

 同級生と駆け落ちした、僕の親友。

 

「傑! 傑、どこ行ってたんだよ!」

「悟」

 

 誰も二人の仲を反対とかしてなかったのに。僕だって堪えた。

 けど、二人は消えてしまった。意味がわからなかった。

 傑はこっちを向いて、口から何かを取り出して見せつけた。エロい。

 見せたものは雷神。麗の作った呪具だ。威力は折り紙付き。

 それを口に含むなんて正気じゃない。それが意味するのは……自害。

 

「近づかないでくれるかな」

「傑……!? なんだよ、どうして姿を消したんだよ」

「あー。呪詛師になったから?」

「は?」

 

 思考が止まる。どういう事だよ。傑が呪詛師? あれだけいい子ちゃんで生真面目で優等生で……あいつのせいか?

 

「呪詛師。正真正銘邪悪な呪詛師だよ」

 

 どんな時でも自分を正当化するのに忙しかった、正しくしか生きれない傑が。自分を悪だという。

 親友だから言える。ありえない。

 

「お前、そんな柄じゃねーだろ。弱者救済はどうしたよ」

「それより大事な物(日本救済)ができたのさ。それに、私の手は既に汚れてるしね。知ってる? 雷覇の足。あれ、本当は私がやったんだ」

 

 信じられない。それに、雷覇は何も言わなかった。そんだけ重い愛って事かよ。でもそんなの、あり得るのか? 麗は正直わからない。でも、傑はそんな柄じゃない。大切なものは大切にする奴だ。なんで……

 

「は? そんなにあいつを縛りつけたかったのかよ。あいつのどこが好きなんだよ」

「それは……」

 

 傑は口籠った。理由を探すように。そして告げる。

 

「目的の為なら、割と手段を選ばずなんでも切り捨てちゃうところかな。こっちも迷わず済む」

「は?」

 

 その表情。何とも言えない、自嘲混じりのその声音は、嘘を言っているようには思えなかった。切り捨て。雷神。

 

「嫌、その。何を言ってるんだ私は」

「切り捨てるって、傑もか」

「違うんだよ、悟。嫌、違わないんだけど」

 

 違わないんじゃねーか。

 

「その雷神。そういう事なのかよ」

 

 傑は、誤魔化すように押し切るように逆技れるように突き放した。

 

「何を想像してるか知らないけど、君には関係ないよ。とにかく、私は戻らない」

「俺と教師するって言ったじゃん!! だから俺は……」

「そうだったっけ?(すっとぼけ)」

 

 ひでぇ。確信犯かよ。……それを言った時には、僕を裏切ることを決めてたのかよ。

 

「傑……!」

「見逃してくれるかな? 今捕まると困るんだ」

 

 そして、傑は離れていく。僕から。

 傑が好きならって諦めてた。けど、なんだよ。なんなんだよ。目的って何だよ。

 

 傑。傑、傑。傑。僕の親友。

 

 お前が想われてるんなら、お前が想ってるなら、お前が幸せなら仕方ないって思ってた。

 だって俺は傑の親友で、恋人じゃないし。

 だから、祝福するしかないって思ってた。

 

 けど、何かに巻き込まれてるなら。それがあいつのせいなら。傑を泣かすなら。

 

 傑が呪詛師なら、あいつも当然、呪詛師だよな……?

 

 僕の手の中で、呪力が弾けた。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。