恋するカレンチャン   作:高崎ヒビキ

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急になんだって思うでしょう?

幕間は幕間ですのよ


第7.5話 STEP幕間

「あ、アヤべさん!」

 

「……カレンさん。どうしたのかしら?」

 

「お兄ちゃんが今日何処にいるのか、知ってますか? せっかくの休日だから、たまには一緒にお出かけしたかったんです」

 

「そう……。貴女のトレーナー……、里宮さんには聞いてみなかったの?」

 

「そうなんですよ! お姉ちゃんに聞いてみようと思ったら、『今日はちょっと約束があるから、ごめんね』って言って、朝からどこかに出かけちゃったんです。LINEとかで2人に聞いても、返事が無くて……」

 

「……私と、同じなのね」

 

「? 今なんて言いましたか?」

 

「何でもないわ。それで、私のトレーナーが今日何処にいるのかなんだけど……、」

 

「何処にいるんですか?」

 

「私も知らないわ」

 

「……え?」

 

「だから、私も知らないのよ。トレーナーが何処にいるのか」

 

「えっと……え? アヤべさんもお兄ちゃんが何処にいるのか知らないなんて、そんな事あるんですか?」

 

「……まあ、さっき何処にいるのか分かったのだけど」

 

「ふぅん……そうなんですか」

 

「何かしら、その目線?」

 

「――……嘘つき」

 

「言っておくけど、私がトレーナーが何処にいるのか知らなかったのは、本当の事よ。ほんの少し前に、桐生院さんから何処にいるのか教えてもらったの」

 

「……桐生院さんから……? どうして、桐生院さんがお兄ちゃんの場所を……?」

 

「それは後で説明するわ。それで……私のトレーナーが何処にいるのかなのだけど、遊園地にいるそうよ」

 

「遊園地……って、千葉の方のですか?」

 

「山梨の方らしいわ」

 

「…………そう、ですか」

 

「……何故そうホッとしているのかしら、カレンさん?」

 

「……えっ?! い、あ、そそそれはアヤべさんの気のせいですよ!」

 

「そうかしら?」

 

「本当に気のせいです!! あ、そう言えば、なんで桐生院さんがお兄ちゃんの場所を知っているのか、早く教えてください!」

 

「――桐生院さんが里宮さんにチケットを渡して、里宮さんがそのチケットをトレーナーに渡したみたいよ」

 

「……つまり、お兄ちゃんはお姉ちゃんと一緒に、遊園地にいるって事ですか?」

 

「そうみたいよ。……って事は、桐生院さんが里宮さんに渡したのは、ペアチケットかもしれないわね」

 

「お姉ちゃんが、お兄ちゃんと一緒に……遊園地に……」

 

「……」

 

「分かりました。お姉ちゃんが帰ってきたら、どんな感じだったか聞いてみます」

 

「そうね……。私もそうするつもりよ」

 

「……そっか。お兄ちゃん、それならいいんだ……」

 

「えっと……何がいいのかしら?」

 

「何がいいんでしょうね……。カレン、変なこと言っちゃったみたい」

 

「まあそう思うのは、カレンさんの自由だわ。それで……ほら、カレンさんの友達が待ってるわよ」

 

「あ、本当だ。それじゃ、この話はここで終わりにしましょう!」

 

「それがいい気がするわね」

 

「じゃあアヤべさん、また後で!」

 

「ええ、また後で。……………………本当に、何ならいいのかしら? カレンさんなら良くて、里宮さんなら良くて、それで私は……私は何なのかしらね」

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