すっごく久しぶりに投稿した気がする。お久しぶりかな?
温泉旅館から帰ってきて数日が経った。ノンアルコール(後に春風さんを
「うぅ……気持ち悪いよぉ」
「うぷ……吐きそう」
「なんでお前ら二人だけ二日酔いしてるんだよ……」
二日酔いを起こしてる二人を支えながら教室まで向かう。まさか、飲んだお酒がノンアルコールだったとは思わなかったが、それで酔うのも予想外過ぎる。あれ……でも、普通に酒の匂いしたけど……?
若葉達は大丈夫だったんだけどなぁ……なんでだろうな? いや、若葉は日々の鍛錬のたまもの……なのか?
球子はタマ語しか話せなくなっていた。医者曰く数日で元の言語に戻るそうだけど、なんであの医者はタマ語が理解できるんだろうか?
「ほら、ついたぞ……」
「うん……ありがとう」
「気持ち悪いわ……」
わぁ……驚くほど顔が真っ青だぁ。やっぱり今日は大事を取って休んだほうが良かったんじゃね?
「水飲みますか?」
「あ、ありがと……ん?」
「えぇ、ありがたく……え?」
突然手渡されたコップを反射的に受け取り飲もうとした二人は違和感を覚えるようだ。
「ティア・ユットマン?」
「ティアでいいですよ」
「あ、はい」
目の前にいたのは数日前に勇者としてともに戦うことになったティア・ユットマンだった。
「若葉が言っていましたよ。二日酔いを起こしているから水を持っていってあげてくれって……そもそもなんで二人は二日酔い起こしてるんです?」
「俺が聞きたいよそんなの……」
本当に俺が聞きたい。
〜〜オフィウクス・バーテックス〜〜
今日も天の神の機嫌が悪い。一応十二のバーテックスの指揮を任されている立場にあるオレが、中々行動に移さないからだ。
こちらとしてはいつでも香川を襲いに行っても構わねぇんだが、まだ勇者側の強化が済んでねぇからな。迂闊に攻め込んで勇者が全滅とか笑えねぇ。
勇者達……特に、あの友奈と名乗った少女には天の神を倒してもらわねぇといけねぇから頑張って強くなってくれなきゃ困る。ポテンシャルだけなら優斗の次には高いから、頑張れば余裕で天の神を倒せるようになるはずなんだよ。
オレの中に眠る『俺』としての記憶が薄れてしまっているからあんまり覚えてねぇが、たしか記憶の限り『友奈』と名前の女の子が天の神を倒してたはずだからな。
仕込みもまだまだ……それはそうと、優斗の妹はどうしようか。本来『俺』の知る勇者には黒き勇者なんて存在も、その妹もいなかったはずだ。思わず『俺』と同じ『転生者』かと勘違いしたほどだ。
だがまぁ、様子を見る限りそんなふうには見えなかったから、この身体のモチーフとなった奴のように色々悪巧みをしていこうかねぇ。
『なぁにニヤニヤしてやがんだてめぇ』
『アァ? ハハッ、気を悪くさせたら悪いねぇ。ちっと未来のことを考えてたもんでね』
『未来だぁ? オレ達バーテックスに人間みたいに未来のことを考える必要性なんざねぇだろ!』
確かにスコーピオン・バーテックスの言う通り、バーテックスであるオレに未来について考える必要はねぇ。だが……元人間の立場としては、考えずにはいらねぇんだよ。
『ってか、いつになったら勇者共に攻め込むんだよ!』
『慌てなさんな。まだその時じゃあねぇ』
『それ前にも言ってたろ! 一体何考えてんだぁ? てめぇよぉ!』
そう言ってスコーピオン・バーテックスはオレに朱槍を向ける。明らかにスコーピオン・バーテックスがオレに疑いの目を向けているのがわかる。
オレとしてもその気持ちはよくわかるぜ。なにせ、この身体のモチーフとなっているのが仮面ライダーエボル……もしくはエボルトだからな。オレもスコーピオン・バーテックスの立場だったなら疑っていただろうよ。
だって胡散臭いし。自分で言うのも何だが。
『ふん。お前がオレを疑う気持ちも理解してるが、オレはお前たちを動かす立場にいる。頼むからオレの命令なしに動くのだけはやめてくれよ?』
首元に朱槍を突きつけられているにも関わらず全く動じることなく言い放つオレに、スコーピオン・バーテックスは舌打ちすると朱槍を肩で担いだ。
『ちっ! まぁいい。てめぇの考えてることが分からねぇなんざ今に始まったことじゃねぇからな』
随分と酷い言われようだが、それほどオレは信用ならないんだろうな。まぁ、仕方ねぇったら仕方ねぇがよ。
(まぁ、どうせオレの命令なんざまともに聞かなぇだろうがな)
ドアを蹴飛ばす勢いで出ていったスコーピオン・バーテックスを見ながらそう考えた。
『……随分と苦労しているようだな』
『あぁ?』
誰もいなくなったはずの部屋にまた声がする。今度は誰だよと内心文句を言いながら窓側の方に顔を向けると……
『えぇぇ!? なんでレオがここにいるんだよ!?』
そう、部屋にいたのはレオ・バーテックス。オレがバーテックスに指示を出す司令塔であるなら、レオ・バーテックスは、バーテックスを率いるリーダー。
勇者側で例えるなら乃木若葉の立ち位置だな。
『……む?
『いや、ねぇけどよ……お前、普段からろくに喋らねーじゃし部屋に来ることさえねぇじゃん』
『今は、そういう気分なんだ』
どういう気分だよそれはァ……。
『ふふ、貴様は
『はいはい、そりゃあどうもってね』
『ところでスコーピオンのことだが』
レオ・バーテックスは先程スコーピオン・バーテックスが出ていった扉を見る。オレは肩をすくめて呆れた口調で言う。
『勝手に行くだろうよ。あいつらがそう簡単にオレの命令を聞くタマかよ。これだからお前やオレと違って英雄の魂を使って造られたバーテックスは嫌いなんだ』
『そう言うな。アレでも機動力だけなら
『それじゃあ駄目なんだよ。本気になった黒き勇者は天の神を殺せるレベルなんだぜ?』
『あぁ、貴様が言っていた未来のことか?』
『そうだ。黒き勇者は本来の力が封じられているとはいえ、オレたちバーテックスの高速再生を超えた超高速再生と超回復を持ってる。ただ心臓を撃ち抜かれただけならそう簡単に死にはしねぇよ』
『それは……本当に人間か?』
おい、何引いてんだ。まだ引くには早いぞ?
『まぁ、黒き勇者は本来あらゆる神に愛され、祝福を受けたと言われている。なにより、世界神が産んだ最強の禍神だからなぁ……』
『それは……侮れないな』
オレは思わずだろ? と同意したくなった。
『まぁ、話を戻すが……どうせオレの命令なんざ聞かねぇやつのことなんて気にするな。そのうち処分する予定だったからな』
『ほう……? 随分と冷酷な男だな。
『仲間だからこそ、足を引っ張るやつは消しておいたほうがいいと思わねぇか?』
『ふむ、同意しよう。ならば、ヤツのことは貴様に任せるぞ』
そう言ってレオ・バーテックスは姿を消す。それだけでオレの肩に伸し掛かっていたプレッシャーが消え、思わずソファーに腰を下ろす。
『ったく……あいうのはキライなんだよ』
オレの愚痴を拾ってくれるやつは誰もいなかった。
〜〜????〜〜
「なんの用だ? 俺には極力関わるなと言っておいたはずだが?」
森に囲まれた薄暗い村にぽつんと建つ一つの古い家の中で、フードを深く被った少年が誰もいないはずの空間に向けて睨みつける。
『そう言うな。そのために表立って動けない我のかわりとして、貴様をその世界に寄越しているんだからな』
突如少年の後ろに黄金のワープホールが現れ中から黄金の鎧を纏った男が現れる。少年はそれに隠しもしない苛立ちを舌打ちに乗せる。
「ちっ……なにをすればいい?」
『ふふ、話が早くて助かるな。貴様にはやってもらいたいことがある。それは……この世界に存在する黒き勇者の抹殺だ』
「へぇ~? それはなんともやりがいのある仕事だな。今までと比べれば簡単かもしれねぇな」
少年にとって今の黒き勇者を殺すことはアリを踏み潰すことと同じぐらい簡単な作業だった。
「むしろ、今までが頭おかしかったんだよ……多分。なんだよ、死神と敵対している白い異形の殲滅とか、神器の名を持つ姫達と敵対する白い異形の殲滅とか海賊王を捕まえようとしている白い服を着た化け物共の殲滅とか……頭おかしいレベルを超えてんぞあんなの!! 全部やり遂げたけどさ!?」
『貴様には苦労をかけている自覚はある』
「あったのか!? 俺に苦労かけてる自覚あったのか!? お前に!?」
少年は思わず叫ぶようにツッコミを入れた。というか心の底から叫んだ。全身全霊をかけて叫んだ。
「はぁ……クソが。まぁ、いい。んで? いつ、黒き勇者を……俺の偽物を殺しに行けばいい?」
『次の勇者との対戦時……スコーピオン・バーテックスが勇者共に負けた瞬間だ』
「へぇ~、スコーピオンが負ける前提の戦いなんだ? なんて生温い……いや、そういう運命、なのか」
『そういうことだ。では、我は戻る。確実に殺せとは言わん。殺せそうなら、殺せ』
黄金の戦士はそう言うが、その雰囲気は殺し以外は許さないと示している。
「はいはい、了解」
黄金の戦士から放たれている圧に動じることなく少年は頷くと、不敵な笑みを浮かべると、先程までま被っていたフードが風に揺られ、その中身が一瞬だけ見れた。
「俺は、平行世界の黒き勇者だぜ? 勝てるに決まってんだろ。あんな、生温い世界を生きてきた奴なんかに」
少年がどこからともなく二振りの剣を取り出すと、大きく跳躍する。それにとって少年のいた地面に窪みが生まれるが、黄金の戦士は敢えて見なかったことにした。
『さぁて、準備は整ったか。これからが楽しみだ』
できれば感想などをくれると嬉しいです。
察しのいい人ならわかると思いますが、次回は戦闘回です。さぁ、物語の続きを読みましょう?
もしサイドストーリーを作るなら誰のが欲しいかな?
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