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秋宮ゆららの前世(中の人)は誰? 歌い手? 声優? 顔バレ画像や年齢などプロフィール!
…………
「おもろ」
Vtuberの名前を検索する際には必ずと言っていいほどサジェストに出てくるのが前世、中の人についてだ。
その前世について、私に関する記事ができていると冬城からタレコミがあり覗いてみたのだが、これがなかなかデタラメばかりで面白い。
この前、歌い方を参考にさせてもらった『そふぃー』さんの他にも著名な女歌い手の名前に加え、有名アイドルゲームの声優も中の人候補に挙げられた挙句に、顔写真まで載せられている。
全くの無関係なのにやりたい放題だな。
「『いかがでしたでしょうか? 前世については声域が広すぎる+ロールプレイ重視の配信のため、特定は難しいと言った結論になりました。参考になりましたか?』……よくこれで参考になったかなんて聞けたな」
まあ、実際は底辺配信者だしな。こんなのバレたってなんにも面白くない。
ゲヘナちゃん時代の僅かなリスナーのそのまた極一部が、秋宮ゆららのついついッターアカウントをフォローしていたり配信にスパチャを投げているのは確認しているけど、前世情報について出回っていないのは単純に秋宮ゆららがゲヘナちゃんだと気付いていないのだろう。ゲヘナちゃんの時は中性的な声のボクっ子で通してたからな。秋宮ゆららとの一致点は一つもない。
それでも陰気な本性を見抜かれて、前世バレしている可能性はなくはないけど……きっと私と同じように言っても「誰やねん」で終わると思ったのだろう。あるいは、「自分だけが前世を知っているんだぞ」といった優越感を得るためか……流石にないか。
ゲヘナちゃんについては元々、終わる時には何も言わずに終わると公言している。宣言通りにVのスカウトを受けてからはついついッターすら全く動かしていない。
しばらくはポツポツとDMがあったが、今となってはゲヘナちゃんなどいなかったかのようにリスナーの反応はないし、もう忘れ去られているのだろう。
私はそれでいいと思う。見る側にとっては消費娯楽の一種でしかないんだから、好きなように楽しんで、好きな時に忘れてくれればいい。そっちの方が私も気楽だ。
秋宮ゆらら 前世記事デタラメしかなくて草
底辺配信者と比べるのも失礼な名高いビッグネームばかりでブルっちゃった
春原さくや 前世の配信アーカイブは見たけど、宗教っぽいなにかでしょ、あれは……
というより、一応、ネットでそれなりに活動しているのに前世割れてないわたしはなんなの?
泣きたい…
冬城ことは アタシ、初配信の次の日にはこの手の前世記事あったんだよねー
かーっ、有名すぎて辛いわーw
夏風たま ことちゃんはことちゃんそのままだったもんねえ
秋宮ゆらら お前はもうちょっと隠そうとする努力をしろ
冬城ことは へへっ、まったく演技もできないもんで…スイヤセン…
同期とのディスコで前世記事について話題が出て、久々にゲヘナちゃんの事を思い返したが、さく姐の言う通りロクな配信はしてなかったなあ、と思う。あんなリスナーの事を一切気にしない気楽な配信は今となってはもうできない。
……メン限*1ならアリか? たまに一切影響を及ばさないからメンバー機能は使わない予定だったけれど、わざわざ金を払ってメンバーに入る酔狂なリスナーに表に出してもまったく取れ高のない気楽なクソ配信をぶつけるのは面白いかもしれない。
ちょうど、ASMR用のマイクをそのうち買う予定だし、リスナーの耳元で私がなにかやるだけの「お前のとなりで」シリーズとかやってみようかな。「お前のとなりでコーラとポテチを食うだけの配信」とか、「お前のとなりでラーメンを食うだけの配信」、「お前のとなりで映画を同時視聴する配信」……意外と色んな事やれそうじゃん。
春原さくや そういえば、今週末よね。学力テスト
みんなは問題解けた?
ASMR以外にも表でやらないような配信を考えていると、話題が変わる。
少し前から配信準備をしていた箱企画についてだ。
夏風たま わたしはバッチリ!現役学生の意地見せてやるです!
冬城ことは んー、まあ余裕だったかな?5000兆点取ってるわ
秋宮ゆらら 私、今回ノー勉だったから点数悪いかもしれんわー
ちなみに前回は自信満々だった奴はみんなヤバかったってマネさんが言ってたよ
春原さくや 実際は勉強してるやつでしょ、それ
わたしはあんまり自信ないわ、中学生レベルの問題でも久しぶりにやると案外解けないものね
「ババくさいなー(お母さんみたいな事言うね)」と打ち込もうとしてやめる。年下の私が言うとホントにシャレにならなそうだし。
本人が自虐してくれるか持ちネタとかじゃないと、年齢関係はイジりづらいよね。
ツッコミ待ちかもしれないけれど、ここはスルーしてみる。
秋宮ゆらら 当日どうするー?みんなでオフで集まるし、帰りにご飯食べに行く?
あ、先輩方ともう約束してるならやめとくけど
春原さくや わたしは大丈夫よー
夏風たま いいねー!
せっかくだし、センパイ達にも声かけてみんなでご飯行く?
冬城ことは えっ
秋宮ゆらら ……初対面の先輩方呼んだら冬城がますます喋れなくなるから、こっちから誘うのはやめとこうか
冬城ことは ちょっとはコミュ障マシになりましたし…(強がり)
当日、冬城がすみっこで震えてる様子がもう目に見えてるけど大丈夫なんだろうか……
チカはそういうの勝手にうまくやるから、当日は冬城の方をフォローした方がいいか。わたわたしてるのを隣で見るのはそこそこ楽しそうだ。
その後も私たちは、さく姐が配信準備で抜けるまでとりとめもない話をしばらく続けていた。
◇
「チカ、明日の配信の準備は大丈夫? 曲ちゃんと覚えた?」
「バッチリだよー」
夜、チカと一緒に晩御飯を食べながら、明日の配信に向けて打ち合わせをする。
いよいよ予定していたたまゆらコラボのラジオ配信だ。
さく姐とやったコラボのお陰で、コラボ相手にどの程度の恩恵があるかはある程度データが取れた。今回のコラボ配信はたまのチャンネルでやるから、もっと直接的にチャンネル登録に結び付けられるだろう。
幸いにもまだ私のチャンネル登録者数は伸び続けている。明日のコラボで上手くたまのチャンネルに誘導できれば、少なくとも私が今伸びてる分くらいは届くはず……
「えへへ、楽しみだねえ」
そんな事を考えていると、チカが笑顔でそう言った。
「……? そんなに楽しみにするもの? 今までだって何度かコラボ配信はしたじゃん」
「そうだけど、でも、ちゃんとしたコラボは初めてでしょ? 『楽しい』をリスナーさんに届けるために2人で話し合うだけでもワクワクが止まらないんだもん。きっと本番はもっと楽しくなるよぅ!」
「これからも定期でやっていく配信のつもりなんだけど……そんな文化祭の準備をする時みたいなテンションで毎回やってたら疲れちゃうよ?」
「特に疲れとか感じてないけど、あさひちゃんと一緒にやる事で感じる疲れはむしろご褒美!」
「えぇ……?」
あいかわらずだけど、チカのこういうところはよくわからない。
なんで私の事こんなに好きなのこの子……?
「……まあいいや。私の歌でバズれてるんだから、たまが歌えばたまの方に客が流れるはずだよ。運営が期待してるのはたまの方なんだから、私の事を完全に食うくらいのつもりで頑張りなさい」
「あさひちゃんを食べる!?」
「性的な意味じゃないぞ、えっちかげめ。というより、チカがそうしたいなら勝手に好きにすればいいじゃん」
「う、うう……我慢、します。もっとあさひちゃんが『好き好きー』ってなってくれないとイヤなの」
「なにそれ、変なの」
私、割とチカの事、好きだと思うんだけどなあ。
チカのためならなんだってするし、だから今こうしてVtuberやってるんだけど……変に拘らなくたって私の事を抱きたいと思ってるならそうすればいいのに。女心は複雑だなあ。
「……コホン。わたしがエッチなのは置いといて。明日はちゃんと頑張るよぅ。あさひちゃんの後ろをついてくだけじゃヤダもん。隣で一緒に頑張るためにも、まずはリスナーさんに認めてもらわないと、だね」
「そう。それならいいの。それじゃあ、後でデュエットの練習するから付き合いなさい」
「りょーかい!」
勢いよく返事をするチカ。
『隣で一緒に頑張る』程度の目標じゃ、私としては満足できないけれどな。私の事は通過点にして、もっと圧倒的に人気になってくれないといけないのだけど、チカはちゃんとわかっているのだろうか?
いまいち、気合の入れ方がズレているなと思いながら、私は夕飯を食べ進めるのだった。
秋宮ゆらら@Akimiya_Link
おまたせー
たまゆらの2人で行う定期ラジオ配信、その名も『たまゆらじお(仮)』!
いよいよ明日が初回配信ですみゃ
明日はたまのチャンネルで20時から
野良とものお前ら、全員見に来てくれよにゃ?
↓マシマロでハガキ募集中みゃ。