「ベストカップル決定戦、司会進行は配信1週間前になぜか巻き込まれた根津ゆのみが務めさせていただきます」
タイトルコールの後に、司会担当で呼ばれたゆのみ先輩が呆れた声で進行を始める。
今日は2期生の天羽あうろら先輩とべる・しとりぃ先輩、あと、司会役で呼ばれた根津ゆのみ先輩とのコラボだ。
外見清楚、中身清楚(笑)な喋らなければ素敵な歌うまお姉さん天使のあうろら先輩と、慣れ親しんだ相手には距離が近くなるタイプの陰キャ小悪魔(子供の悪魔)のべる先輩の2人は「あうとりぃ」というコンビ名でたびたびコラボ配信をしたり、大型企画に呼ばれたりしている。
カップル売りはまったくしてないけれどね。
「それでは本日の出演者をお呼びいたしましょう。天使と悪魔の2人組、今日は先輩の意地を見せつけられるか!? 天羽あうろらちゃんとべる・しとりぃちゃんです!」
「はーい、あうとりぃの天使担当! 酒・金・女が大好き! 俗世に染まったダメダメ天使、あうあうこと天羽あうろらでーす」
「どうもー、あうとりぃの悪魔担当。みんなが見惚れるかわいい悪魔のべる・しとりぃですー」
「はい、ありがとうございますー。ねえ、あうろらちゃん」
「なーにぃ?」
「急に司会に呼ばれた事とかはともかくとして。後輩との初めてのコラボがこれってよくないと思うよ?」
「それはそう」
「たしかに……」
それはそう
あうあうさあ…
本当にそれはそう案件すぎる…
司会代
「という事で続きまして。今日の被害者の新人2人組、犬と猫の営業?コンビの夏風たまちゃんと秋宮ゆららちゃんー?」
ゆのみ先輩に名前を呼ばれ、私はミュートを解除して口を開く。
「たまー、ジュース取ってー」
「うん?」
「はい、どーぞ」
「あんがと。ごくごく」
「こんたま~、夏風たまでーす」
「あ、どーも。秋宮ゆららです。今日はオフでーす」
「くっそ緩いなぁ!?」
「オフとかズルいぞ!」
オフはずるいだろ…
ずるいぞは草
もうこれ勝ちじゃん
盤外戦術やめろw
あうろら先輩の負け犬の遠吠えが響く。
放送で言った通り、今日は私の家にたまが来てオフでコラボに参加している。
百合営業対決で幼馴染に勝てるわけないんだよなあ……
「勝った方が正義なので。ズルくないですみゃ」
「まだ負けてないが!?」
「でも、ぶっちゃけあうとりぃのコンビってあうろら先輩がべる先輩を好きすぎるだけじゃ……」
「あー! 言っちゃいけない事言ったぁ! そっちなんて最初から営業じゃないか!」
「営業は営業でもわたしのゆらちゃんへの愛情は本物なのです!」
「わー、バチバチだあ……」
べる先輩が呆れた声を出す。おそらく遠い目をしているのだと思う。
「はいはい、もうこのまま放送が終わりそうだからたまゆらコンビはそのくらいでやめとこうね」
「はーい」
「よし。それじゃあ自己紹介も終わった所で今日の企画の説明をしていきます。本日はあうとりぃとたまゆらのどちらがお互いのパートナーの事を理解しているベストカップルかを決めていただきます! ……いや、ほんとなんなの、この企画? どっちも別にカップルじゃないでしょ」
「カップルって言い続ければカップルになるんだよ」
「ならないよ」
「なんでべるたそそんなに冷たいのー……」
「営業ですけど頑張りますです~」
決めなくてよくない?
百合営業は実質カップル
ゆのちゃん困惑で草
営業とはいったい、ンゴゴ……
そっけなくべる先輩にフラれるあうろら先輩を放置して、ゆのみ先輩がコーナーの説明をしていく。
まずは、お互いのパートナーに関する質問に対して回答するクイズ対決らしい。解答が必要な問題に関しては事前に解答を司会のゆのみ先輩に提出済みだ。
「第1問目の回答者はべるちゃんとゆららちゃんです。問題は、お互いのパートナーの誕生日。カップルを自称するならこれくらいは解答しないと駄目だよね」
「えっ、ボク、あうろらの誕生日とか知らんけど……」
「おーい!」
7月24日、7月11日
べるたそ相変わらずの塩対応
ダメみたいですね……
ここで言う誕生日とはもちろん現実のではなく、Vtuberとして設定された誕生日だ。
ちなみに私の誕生日は9月10日。誕生日記念配信とかやるのは面倒くさかったので、デビュー前に過ぎ去ってくれていたのはありがたかった。
それはともかく、たま……チカの現実での誕生日は7月12日で、たまとしてはその一日前で誕生日を設定したと言っていたから……
「それでは解答を見ていきましょう。べるちゃん、6月20日、不正解! ゆららちゃん、7月11日、正解!」
「いえー。まあ、付き合いは長いんでね。当然ですみゃ」
「ゆららちゃんお見事です。やっぱり今年の誕生日もたまちゃんの事を祝ってあげたりしたんですか?」
「うん。ケーキ焼いたよ」
「普段料理しないゆらちゃんが私のためだけに頑張ってくれたんだよね~」
「もうこれ勝てなくない?」
「あうろら、今のうちにギブアップした方がいいよ。あうとりぃにてぇてぇはないんだよ」
「てぇてぇあるもん!」
草
てぇてぇ…
純度が高すぎてあうとりぃじゃ勝負にならない…
あうとりぃ組が既に諦めムードに入る中、ゆのみ先輩が仕切り直す。
「もう早速勝負がつきそうな感じですが、配信時間的に途中棄権はないのでこのまま進めていきましょう! 第2問目はお互いのパートナーのチャームポイント! 回答者はあうろらちゃんとたまちゃんでお願いいたします。それではシンキングタイム、スタート!」
「うーん、チャームポイントかあ……ちっちゃな悪魔の翼が生えてる真っ白な背中、控えめなサイズのお胸、おっきなお尻、柔らかい太股……うーむ、甲乙つけがたいですなあ」
「セクハラやめてくださーい」
あうろら先輩のそれは自分が触りたい箇所の間違いなのではないだろうか?
心底冷めたべる先輩の言葉を聞いてそう思った。
「うん、書けた」
「迷ってないね。そんなんで当てれるの、たま?」
「大丈夫!」
「自信満々ですね~。あうろらちゃんからの解答もきましたので答え合わせしていきましょう。まずはたまちゃんの解答はこちらです」
そうして画面上に映し出されたのは「全部!」という頭の悪そうな解答だった。
「えー、チャームポイントの意味を辞書で調べた方がいいと思うのですが、こちらの解答……なんと正解です」
「いえー!」
「いえーじゃないが。え、なんでわかったの? こわ……」
「ゆらちゃんは全部かわいいよ」
隣にいるたまがジッと私を見つめてくる。私の事好きすぎない?(呆れ)
仕込みとかじゃないのに私の思考回路を読んで当ててくるのは流石としか言いようがないね。
「あっ、ハイ。そうですね」
そうですねじゃないが
こわいぃ…
あきみゃ過激派オタクこわ…
私はそんな返事をするしかなかった。
あうろら先輩はこの後、おっきなお尻と解答して不正解をもらっていた。たまもこういうのを見習った方がいいと思う。
◇
670:名無しのV ID:aaljN5rg/
ベストカップル決定戦よかったね…てぇてぇ分を取得できた
672:名無しのV ID:8k5n4XkV8
あうとりぃにカップル要素なさすぎて草だった
674:名無しのV ID:urt0ggoOM
あきみゃも言ってたけどあうあうがべるたそを好きすぎるだけ定期
でも、あうあうに引っ付かれて鬱陶しそうにしながらも内心の嬉しさを隠しきれてないべるたそはてぇてぇなんだよな…
675:名無しのV ID:F8StCleg+
たまちゃんの名誉厄介あきみゃオタクっぷりが存分に発揮されてましたね…
678:名無しのV ID:or+UWeLlu
>>674
あうあうの妄想やめろw
679:名無しのV ID:Fbw1NsQYk
たまちゃんの解答、おおまかな目で見れば全問正解だったのほんと草
あきみゃの反応的に仕込みじゃないっぽいのがさらに草
682:名無しのV ID:f5Yiig9IA
>>679
あきみゃ「お前頭おかしいよ……(ドン引き)」
たま×ゆらの左側がたまちゃんの理由
685:名無しのV ID:ko6NwdSU6
たまゆらもたまちゃんがあきみゃの事好きすぎるだけの可能性が微レ存……?
689:名無しのV ID:FxZRRKSjQ
あきみゃ「誕生日にケーキ焼いてあげるね」
たまちゃん「好きな人の事なら全部知りたくなるのは当たり前だよ?」
あきみゃはかわいいなあ…()
692:名無しのV ID:f1yzNyNiJ
>>689
温度差で風邪を引きそう
696:名無しのV ID:0WxwIuNIt
>>685
あきみゃはそこそこ解答外してたからねw 特にこれ好き
Q.パートナー(たまちゃん)が自分に対して感じた第一印象は?
あきみゃ「やだ、超絶プリチー…ワイの運命の人♡」
たまちゃん「変な人」
あきみゃ「えぇ……」
698:名無しのV ID:G6sPYdIbf
あうあう「ベストカップルの座はたまゆらに取られたけれどあたし達も見習っててぇてぇしていこうね…」
べるたそ「やだけど…そもそもボク達カップルじゃないし」
あうあう「あうとりぃ解散だよ……!(涙声)」
いや草
700:名無しのV ID:q7gZ+3SCh
>>696
完全に出会いが「ふーん、おもしれー女」枠なの草生えるんだよな
704:名無しのV ID:93rCEVG9f
>>698
後日お泊りデート(意味深)する事になったからセーフセーフ
708:名無しのV ID:XIuz0pZ/K
>>704
あうとりぃお泊りデートとかべるたその貞操がピンチなんだよなあ…