【悲報】わい氏、異世界の神から啓示を受ける【助けて】   作:筑摩

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預言者本スレpart.163

預言者本スレpart.163

 

1:ピューっと吹くハメJ

ここはアルセウス神より啓示を授かりし預言者イッチ氏のスレです。

イッチ氏への質問等気軽にどうぞ

 

イッチ氏アルセウス神へのアンチコメなどは各種スレにお願いします。

 

前スレ

http:・・・・

 

アンチスレ

http:・・・・

http:・・・・

 

ポケモンwiki

http:・・・・

 

600:1

世界アプデまで残り十二時間程に迫ったわけやけど

心の準備は出来とるか?

わいは出来てる

 

601:ピューっと吹くハメJ

そうでしょうね

 

602:ピューっと吹くハメJ

知ってる

 

603:ピューっと吹くハメJ

お前はいつも唐突に現れるな

 

604:ピューっと吹くハメJ

狂信者は揺るがない

 

605:ピューっと吹くハメJ

マフィアかな?

 

606:ピューっと吹くハメJ

お前今何しとんや

もう施設からは出たんか?

 

607:ピューっと吹くハメJ

あ!ツイッターラブネキの画像で埋まってるマンだ!

もっと動画もあげろ

 

608:ピューっと吹くハメJ

ラブネキ元気にしとるか?

 

609:ピューっと吹くハメJ

初見じゃ面食らってたのに今じゃみんなラブネキ好きになってんの草

 

610:ピューっと吹くハメJ

なんかクセになるよねあの人(?)

妙に愛嬌ある

 

611:1

>>606

大体の検査終わって今は呼び出しあった時だけ通ってる

 

>>608

元気も元気よ

今もからあげクン買いに出てるわ

コンビニフードにハマっとるみたいや

 

612:ピューっと吹くハメJ

 

613:ピューっと吹くハメJ

庶民的すぎる

それでええんか神様

 

614:ピューっと吹くハメJ

え?一人で行かせてんの?

 

615:1

施設内のコンビニで買い方覚えてな

もう半日したら世界変わるし、ええかなって

おつかいに行かせたわ

 

616:ピューっと吹くハメJ

葦原君さぁ

放し飼いやめな?

 

617:ピューっと吹くハメJ

ガバガバすぎんよー

 

618:ピューっと吹くハメJ

こいつ正気かよ

 

619:ピューっと吹くハメJ

まぁラブネキやし大丈夫やろ

強くて優しくて頭もいい、悪い事にはならんやろ

 

620:ピューっと吹くハメJ

ツイに偉い学者と会ったって書いてたけど

ラブネキの事何か言ってた?

研究所での話もっとしろやコラ!

 

621:1

生物学の教授さんのことか?

他の研究者さん達もそうやけど、ポケモンのマジカルな技の数々に呆然としとったわ

目に見える超常現象やからな、やっぱインパクトでかいで

でも流石はエリートさんというか、直ぐに目輝かせて調べとったけどな

あとは遺伝子検査で地球の生物とは完全に別種と断定されてめっちゃ興奮しとったわ

大発見だ!って、別宇宙の生物だから当然なんやけどね

こっちが疲れるくらい質問してきたわ

大体の答えに宇宙猫顔してたけど

 

622:ピューっと吹くハメJ

問い、どうやって炎を出しているのですか?

答え、PPを使って炎を出してます!

問い、この生物をどこで捕まえましたか?

答え、神様に貰いました!

 

???

 

623:ピューっと吹くハメJ

そらそやろな

 

624:ピューっと吹くハメJ

ふざけとるんかと言いたくなるがただの事実なのがもうね

 

625:ピューっと吹くハメJ

生命の系統樹から外れてるってやつか

やっぱその道の人には衝撃度高いんやろな

 

626:ピューっと吹くハメJ

そういやそんな設定ありましたね

 

627:ピューっと吹くハメJ

数十億年に渡り連綿と繋いできた遺伝子が明日になれば失われてしまうんよな

生命の系統樹から外れるってそういう事やろ?

悲しいなぁ

 

628:ピューっと吹くハメJ

そう聞くと許されざる大罪感ある

いや感じゃないわ、許されんだろコレ

 

629:ピューっと吹くハメJ

地球生命数十億年の研鑽が神の思い付きでパァか

今日からアルセウスアンチになります

 

630:ピューっと吹くハメJ

学者連中ブチ切れてそう

 

631:ピューっと吹くハメJ

イッチ信者は割かし見るけどアルセウス信者とか元から居らんくね?

イッチ以外

 

632:ピューっと吹くハメJ

確かにアルセウスアンチスレは有るけど好意的なスレは無いよな

一応イッチの神だから信者共に担がれてはいるけど

あと終末論者の一部にもか

 

633:ピューっと吹くハメJ

こいつに信者出来てんの?頭大丈夫かよ?

 

634:ピューっと吹くハメJ

草も生えんが事実なんや

気になるならアルセウス教団スレ覗いて来いよ

先日公式HPも出来たぞ

 

635:1

なんか知らん間に教祖に祭り上げられてて草

いや草じゃない

そいつらネタでやってるんだよな?ガチじゃないよな?

わいの知らん公式とは一体‥‥‥?

 

636:ピューっと吹くハメJ

無許可だったのかよwww

 

637:ピューっと吹くハメJ

残念ながらガチ寄りです

最初はネタ寄りやったんやけどね

配信以降爆発的にお前とラブネキの知名度上がったやろ?

そんでお前の預言を真面目に捉えた奴らが流入してご覧の有様よ

 

638:ピューっと吹くハメJ

ちなみに主な活動内容はポケモンwikiのコピー冊子配布して異変後の対策を喧伝してる

(今のところは)至って穏当なものだよ

 

639:ピューっと吹くハメJ

主な支持層は若年層みたいやな

生まれた時から不況で閉塞感漂う国で生まれ育ち鬱屈したモノを抱え込んでる

そんな時にガチ預言者が現れ、世界が一変するとしたら?

乗るっきゃないでしょ!このビッグウェーブに!

大体こんなんだゾ

 

640:ピューっと吹くハメJ

頭弱い奴、社会に不満抱いてる奴、終末論者、ただのイッチガチ恋勢の闇鍋教団か

 

641:ピューっと吹くハメJ

まぁ、まだまだ極少数の終末カルトサークルだし大丈夫やろ(ハナホジ

 

642:1

安心できる要素が何一つないんやが

うーん、最終日にとんでもないもん知ってしもた

今後の如何によっては代表者と話つけんといかんかも

 

643:ピューっと吹くハメJ

ポアすんの?

 

644:ピューっと吹くハメJ

やめーや

 

645:ピューっと吹くハメJ

手を打つなら早めにしとけよ

異変後急速に拡大しそうやし

 

646:ピューっと吹くハメJ

確かに、三大宗教が全く予知出来てなかった中それを預言していた男が擁する(ようにみえる)宗教団体とか株爆上がりよな

少なくとも新世界における力(ラブネキ)知恵(ポケモンの)カリスマ(イッチ&アルカス)を兼ね備えてるからな

有力者引き込めたらワンチャンあるで

 

なお教祖と教団の関係

 

647:ピューっと吹くハメJ

根本がガタガタなんですがそれは

 

648:ピューっと吹くハメJ

ガチで新たな世界宗教誕生しそうなの草

 

649:ピューっと吹くハメJ

海外でもラブネキ関連話題になってるからありえそう

 

650:1

とりあえず対応考えてみるわ

 

ラブネキも帰ってきたからそろそろ落ちるわ

明日から忙しくなるからあんまり顔出せんかもしれんけど

みんな無事でな、ポケモンwiki見て頑張るんやで

ほなまた‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはなんて事のないいつもの昼下がりの事だった。

俺、藤堂大輔はいつもの様にコンビニの諸々の業務に従事していた。

オーナー業を始めて早数年、当初は不満に感じていた仕事もいつしか日常へと定着していた。

 

一通りの裏方作業を終え、レジ打ちをしていたバイトと交代して休憩に行かせる。

客の出入りが激しくなる時間帯まで少し間が有り、暫し緩やかな時間が流れる。

店内の最後の客を送り出した俺は、小休憩し何をするでもなくレジでぼんやりと佇んでいた。

 

ふと思い返したのはかつての自分

三十を超えても定職に就かずフラフラと遊び惚けていた俺を心配した親が手隙になっていた土地に某コンビニ店とフランチャイズ契約し、そこに俺を押し込めたのだ。

勿論大ゲンカした。

 

勝手に就職させられた俺と何が何でも定職に就かせたい親。

語れば長くなるので割愛するが、最終的には和解した。

今からしてみれば大体は俺が悪い。

親が子を心配するのは当たり前の事で、確かに両親は強引な事をしたがそもそも俺がプラプラしていたのが問題だ。

 

三十代、フリーター、実家住み、彼女なし

ヤバい

マジでヤバい

 

お先真っ暗すぎて親が強硬手段に出るのも致し方なしだろう。

流石に将来を案じて泣かれるとこちらとしても根負けせざるを得ない。

かくして、いやいやながらもコンビニオーナーとして働くことになったのだ。

 

不慣れな業務に四苦八苦したり、ある程度経営が安定してきたり、お見合いさせられたり、結婚したり。

なんやかんやがあった。

子供の頃に思い描いた未来じゃまるでないが、こういう人生も悪くないかと思う。

こういう何て事のない日常を幸せと呼ぶのかもしれない。

 

来店を知らせる音楽が流れた。

緩んでいた意識を引き締めて、いつもの様にお客様にお声掛けをする。

 

「いらっしゃいませー‥‥‥!!!???」

 

それはピンクであった。

全身ピンク色のおかま、いやおばさん?であった。

それはマフラー(?)のような物を上半身に巻き付け、下半身は雲で見えない。

雲???しかも明らかに浮いてるよね?

つーか明らかに人間じゃなくね?ナニコレ?

 

日常、壊れる。

なんとか見た目は平静を保つも内心は混乱の極みにあった。

そんな俺の事など知った事かと、無言でレジまで浮遊してくるピンク。

目と目が合い、刹那、脳内ハムスターが大爆走を始める。

 

あっ!こいつワイドショーでみた奴!

急速に脳裏を駆け巡る記憶

仕事漬けで世情には疎くなってしまったが、休憩中つけていたテレビで偶々見たのだ。

なんでも、黒髪の男を抱えて日本中を飛び回ったという謎生物らしく、ネットを中心に大層話題になっていたそうだ。

ネットに挙げられた各地で撮影された目撃写真や動画等を放送していた。

動物学者だというコメンテーターが新種の生物だと騒いでいたが、見りゃ分かるだろと突っ込む俺。

内容が無さそうで無いコメントをキャストが語りネットの預言がどうのと胡散臭い事を言っていたが休憩時間が終わったので気にも留めず、テレビの電源を落として仕事に戻った。

 

ダメだ、何の役にも立たねぇ!

どうしてもっと詳しく調べなかった俺!

なんでもっとテレビ見なかったんだ俺!

 

加速する思考も力及ばず、無常にもピンクの奴がレジ前へと迫る。

逃げる間を失い、足の震えを隠しながら覚悟を決める。

奴はレジの前で立ち止まり、口を開いた。

 

(からあげクンください)

 

こいつ?!脳内に直接?!

人生初テレパシーに動揺を隠せない。

見かけからは想像も出来ない華憐な声(思念?)に戸惑いつつも理解する。

こいつは、客だ。客としてやってきたのだ。ならばオーナーとして無様を晒すわけにはいかない。

幾度となく熟したルーチンワークのおかげか間髪を容れず反射的に応対する。

 

「どのからあげクンになさいますか?」

 

ご存じ、からあげクンには多種多様な味があり幅広い客層に愛されている。

俺自身もファンであり、趣味でからあげクンの品揃えは他店より豊富にしてある。

十種類近いからあげクンを常備しているのは当店の自慢である。

 

商品欄を眺め、少し悩む様な仕草をする怪生物

 

緊張して直立する俺に一つの刺激が飛び込んでくる。

芳香。

このおかま、めっちゃいい匂いする。

香水に依る物じゃ無く、自然な物。

お日様の様な爽やかさを感じる、暖かい優しい香り。

というか気温的にも暖かくなっているような?気のせいか?

香りを嗅いでいると緊張が解け、心も落ち着いてきた。

セラピー効果であろうか?このピンク侮れない。

 

ピンクは決心したかの様に頷き、再び語りかけてきた。

 

(全種類ください)

 

意外と強欲だった。

 

了解の意を示すとすぐさま準備に取り掛かる。

慣れた手つきで紙箱を取り出し、からあげクンを次々と入れる。

ふと、思い立つ。こいつ金持ってるのか?

明らかな人外、人語を解せるとはいえ金目のものはなさそうだが。服着てないし。

 

ピンクをちらりと覗き見る。

もぞもぞと下半身の雲海に手を突っ込み何かを取り出した。

それは財布だった。中高生男子が使ってそうなマジックテープ式の財布だった。

バリバリぃ!

勢いよく財布を開く。再び会う、目と目。ピンクは誇らしげであった。

 

「レジ袋はご入用ですか?」

(いる)

 

誤魔化すように作業に集中する俺。

暫しの沈黙が流れ、作業を終えた。

レジ袋に商品を詰めながら会計を行う。

 

「合計xxxx円になります」

 

財布に手を入れ紙幣を取り出すピンク。

次いで端数分の小銭を取り出し、横に添えた。

 

小銭溜まるの嫌だもんな、分かるよ。

妙に庶民的な一面にシンパシーを覚える俺。

お金を受け取りレジで精算し、お釣りを渡す。

 

「お釣りxxxx円になります。お確かめ下さい」

 

お釣りをしっかりと確かめ、財布に戻し、商品の詰まったレジ袋を受け取る。

早く食べたいのだろうか、口元が少し緩んでいるように見えた。

そのまま俺を一目し、浮遊しながら去っていった。

 

「ありがとうございました、またのご来店をお待ちしております」

 

幾度となく熟した流れをやり切る。

奴が店舗から出るのを見届け、一息ついた。

一体何だったのか、アレは。あまりにも現実感の無い体験だった。

謎のピンク生物(ハートを添えて)がからあげクンを大量購入して去っていくなんて。

疲れているのだろうか。最近仕事続きだったし新しいバイト入れて、暫く体を休めるか検討してみるか。

とりあえず後でネットで奴の事を調べてみよう。

 

「店長休憩終わりましたー、ってなんかあったんすか?」

 

バイトの安田君が休憩から帰ってきた。

疲弊した様子に気が付いたのだろう、声をかけてきた。

何でもないよと、手を振る。いやあったんだけどね?

君にはまだ早い、あれはオーナーだから耐えられたバイトなら耐えられなかっただろう。

知らぬが仏という言葉がある。

彼が知るには荷が重すぎる。

 

「なんでもない当たり前の日常がずっと続けばいいのにな」

 

「はい?」

 

後年藤堂は語る。

日常は容易く崩れ落ちる。

しかしその後にはまた新たな日常が訪れるのだと。

具体的には週三でピンクがやって来る日常が。

 

 

 

 

 

 

 




掲示板だけで話進めるのつらくなってきたので、これから地の文入れたり入れなかったりします。許して

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