見た目は子供頭脳はアニオタなブラック鎮守府再建記 作:暁桃源郷
2022年二月十二日十二日。
臨時としてだが艦隊の指揮して早半年が経過した。
この泊地には資材がほとんど運ばれてこない。
当たり前だ。
この泊地に居る艦娘は皆何処かの鎮守府の提督に問題がありと申告され左遷されてきたものばかりだ。
そして、もう一つ理由がありそれはこの泊地の位置だ。
この泊地は日本の領海の太平洋側端辺りに位置している。
資材を運ぶには人も、時間も少なすぎた。
だがそんなことは正直どうでもいい。
奴等が私達をどのように見ていてどのように扱うかを知っている。
寧ろ恐ろしいのはこの私達が安心して居られる泊地に奴らの一人が来ることにある。
ソイツが来るのは今日の一三〇〇。
臨時で指揮を取っている私、長門型戦艦一番艦長門は提督を迎えるためではなく警告をするために港にでた。
「一二五八・・・。そろそろか」
時計を見て時間を確認する。
あと2分で奴が到着する。
威嚇に一発撃ってやってもいいかもしれない。
そんなことを考えながら待つこと約一時間。
「遅い!いくらなんでも遅すぎる!仮にも軍人が時間にルーズとは・・・」
逃げ出したか、襲われたか・・・。
なんにしても時間を守らんやつやつを待つ義理はない。
私は振り返り提督室に戻ろうと歩く。
まだまだしなければならない執務が山積みだ。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・?」
なにかの気配を感じる。
後ろを振り向いてみるが誰もいない。
ゆっくり下を見ていると・・・・。
「うおっ!」
他の提督と同じ制服を着た子供がいた。
「・・・・・すまない。海を見て物思いに耽っていたから声を掛けずに待っていたんだが・・・」
子供の提督が頭を掻きながら私を見る。
「お前は長門だな?」
「ッ!あぁ・・・」
私は驚いた。
こんな子供が提督だと言うのもそうだがこの提督は今私の名前を顔を見ただけで言ったのだ。
私が前にいた鎮守府の提督はおいか、貴様かのどちらかだった。
「・・・・・ふむ。この鎮守府には百名以上の艦娘が在席していると聞いていたが皆はどうした?」
「皆今は出ている。この鎮守府には資材があまり送られてこない。全員で確保しなくては運営もままならないんだ」
提督が私を細い目で見てくる。
その目からは怒りを感じる。
しかしその怒りは今まで感じた怒りとはまた別物だった。
「・・・・・・そうか。では長門、一つ頼みがある」
「頼みだと?」
「あぁ。今すぐ本営に米と野菜、後カレールーを発注してもらってくれ」
トレーナーが歩いていき私はその背中を眺めていた。
子供の提督を送り込んだ大本営の意思も、提督が一体何をしたいのかも私には分からなかった。