そして今回も詰込みで書きましたのでミスたっぷりです。ではどうぞ!
「とりあえず周囲の敵は倒せたかな?」
広場周辺にある建物の屋上。
そこから周囲を見渡し、キャンサーがいないことを確認して安堵の息を吐く。
「お疲れ、みなちゃん、ユッキー」
「ついにあたしまであだ名で呼びだしたか」
「やっぱあだ名で呼んだ方がいいじゃん」なんて言いながら笑顔で話す茅森さんを見ながら笑う。
さっきまで戦闘をしていたとは思えない緊張感のなさ、それが彼女の美点なのだろう。
「はぁ...一通り倒し終わったんだし、教官に報告しに行くか?」
「そうだな。 みなちゃんもそれでいいだろう?」
「そうしましょう」と茅森さんの言葉に返事をしながら、もう一度街を見た。
(たくさんの人が、ここに居たはずなんだ...)
今は崩れて過去の繁栄を思わせるくらいしかできない街並み。
...自分は街に行ったことがない。
小さな村で暮らしてきた自分にとって、大きな街というのは憧れの対象で、でも遠くて届かない空の太陽のようなものだった。
「おーいみなちゃん、置いてくぞー」
「今行く」
既に建物から降りている茅森さんに返事をして、もう一度街を見た。
「___約束、果たせなかったな」
無意識に出た小さな声。
いっそ消えてしまえばよかった呟きに答えるものは何処にもいない。
後悔として、懺悔として、この約束はずっと自分の中に残り続ける。
「あれ、この人たちは?」
「さっき会った。
華奢でかわいい方が
建物から降りて最初に目に入ったのは、新しく増えていた二人を紹介してくる茅森さんだった。
「あのな茅森、それだと紹介になってないからな」
「そんなっ!? あたしの完璧な紹介が!?」
おそらく
それぞれがそれぞれの表情をしながら茅森さんと和泉さんのコントを見ている。
「あー...自分は湊本舞。湊本とか舞とか好きに呼んでくれればうれしいかな」
挨拶と自己紹介。
これ以上待っていても進まないだろうから無理やり気味に話を進めれば、二人がこちらに視線を向ける。
「あ、うん。あたしが朝倉可憐、FPS系のゲームが得意なだけの元女子高生」
「わたしは東城つかさ、諜報員よ」
それぞれの自己紹介。
その名を、声を記憶にしっかりと刻み込む。
「二人もキャンサーを狩ってここまで?」
「うん、いきなり戦闘だからびっくりしちゃったけど」
「確かに」そう同意しながら二人のセラフを見る。
鎌と小銃。
バランスがいいかと言われれば近接とそのサポートをする遠距離でバランスはいいと答えられる。
見た感じ怪我も無いようだ。
戦闘慣れしているかは分からないが少なくても自分よりも上手く立ち回って戦っていたことに間違いはないだろう。
「とりあえず周囲のキャンサーは倒せたみたいだし、教官に言って退却。みんなもそれでいい?」
「ほんとに切り替えが早いな、お前」
和泉さんとのコントが終わった茅森さんの言葉に、そこ場にいた全員が頷いた。
____________________
「あなたたち、整列しなさい」
「え? あたしら?」
帰投してすぐ、教官の言葉に茅森さんが首を傾げた。
「今日はよくやってくれたわ」
そんな姿を気にもせずに話し続ける教官に思わず笑いそうになるもそれを我慢。
顔に出ないようにするのに精いっぱいで話なんて碌に聞けていなかった。
「湊本さん、あなたは別部隊だから今からナービィー広場に行ってもらえる」
「え?」
唐突な移動命令に自分以外も全員が驚いた。
「えっ! みなちゃん別部隊なのっ!? ブーブー!」
「...そうか。服が違うから何かあるかと思ったが、別部隊だったか」
「教官。ちなみに自分は何部隊なのですか?」
「31S部隊よ。
31Aよりは前線に行く機会が少ない部隊だけど、その分他の部隊へのサポートが中心になるわ」
ブーイングをする茅森さんを横目に教官に問えば、自分が所属する部隊の情報が話された。
第31S支援部隊。
名前の通りで他の部隊を支援することを中心とした後方部隊であること。
隊員は他部隊と同じく六人、それぞれが特化した人材であること。
単独での他部隊支援を行う場合や、埋め合わせとして他部隊に一時的な所属をすることがあること。
「つまりは派遣会社みたいな感じですか...?」
「多少差はあれど大まかにはそんな感じね」
「ある意味では31Aよりも大変な部隊になるわ」と教官は言う。
そんな部隊に所属するのかと考えると恐ろしい。自分が戦えるのかと、不安になる。
「大丈夫です。作戦前には訓練もありますから」
気が付けば目の前に少女がいた。
(確かこの子は___)
「___例の合法ロリ?」
「何が例の、かは分かりませんが違います」
違ったらしい。
「すみません。 出撃時に指示を出していた人ですよね?」
「はい、そちらの茅森さんたちの世話役をする
ペコリというよりもシャキッとした感じの一礼をする七瀬さんに、自然とこちらも一礼をする。
「さて、茅森さん、31A全員が入舎したら私に報告して」
「え? なんであたしが?」
「あなたが部隊長だからです」
「嘘」
「本当です」
「さっき了解したんじゃないのかよ」
なんて和泉さんのツッコミが冴えわたりながら
「では宿舎まで案内します。茅森さんたちはついてきてください」
話は進んで気が付けば教官と自分の二人きりになっていた。
「教官、ナービィー広場って何処でしょうか?」
「案内するわ。ついてきて」
「は、はい」と返事をして、前を歩く教官についていく。
(...奇麗な景色だな)
橋の上から見える景色。
崩れた街がこの基地からも見える。
先ほどまで自分たちはそこにいた。あの崩れた街の中、キャンサーと戦っていた。
「湊本さん」
「な、なんでしょうか...?」
「31Sはその役割上、特殊な役割をこなすことになるわ」
「他部隊の支援など、ですよね?」
「えぇ」
肯定する教官の素振りに違和感を覚えた。
きっと役割はそれだけではないのだろうと、直感が言う。
「他に、何か役割があるんですか?」
「...それは___
___亡くなったセラフ部隊員の遺品回収よ」
__________________
「ここがナービィー広場になるわ」
「...」
目的地に案内された自分に、反応する余裕はなかった。
「新人である31Sに課す任務ではないと思っている。
でも、誰かがやらなければならないのも事実なの」
「...他の部隊員は知ってるのですか」
答えは沈黙。
自分以外は知らないのだろう。
「それが自分の、隊長としての初仕事なんですね」
「いきなり大変な仕事を任せて悪いわね」
「...いえ、別に」
怒るという選択肢が出なかった訳ではない。
本当は怒りに身を任せて「なんでこんな仕事を自分たちにまかせるのか」と言いたかった。
でも、誰かがやらなければならないというのは本当の話だったから、何も言えなかった。
「もう少しで他の部隊員が来るわ」
「あとは任せるわね」と一言言って、教官は広場からいなくなった。
(...遺品、か)
誰もいなくなった広場で一人、思考に耽る。
自分たちは軍人となった。
たとえ自覚がなくてもそれは事実で、セラフをもってキャンサーを狩る兵士となった。
その中で亡くなった人が多数いる事実から目を背けるというわけではない。人類を守るために戦った多くの人を疎かにしていいはずがない。
遺品回収という役目は、そんな英雄たちを供養するために必要不可欠な行為だ。
だが何故自分がその役目を負う形になったかは、きっと司令部しか分からない。
「おっ、もう人がいたのか」
後ろから声が聞こえて意識を戻せば、二つの影がこちらに歩いてきているのが見えた。
「31S部隊の部隊員ですか?」
「あぁ、そっちは部隊長って感じ?」
「えぇ、自分は31S部隊長、湊本舞です。お二人の名前は?」
現れた白い髪の少女と黒い髪の少女。
顔は似ていないのに背丈がほぼ同じというのもあってか、創作作品にある姉妹みたいだ。
「
「俺っ子...?」なんて小さな声で言うが、幸いにも聞こえなかったらしい。
話は途切れることなく「んでこっちは」と言いながら黒い髪の少女、高橋水瀬は白い髪をした少女の方に視線を向けた。
「私は
「これでも俺たちセラフ部隊に所属する前から知り合いなんだ。
...初めて話すの結構疲れるからな、ほんと助かったわ」
「それはお前がコミュ障なだけだろ」
「んなっ!?」
霜山さんの言葉に反応する高橋さん。
そんな光景に笑みがこぼれて少し安堵した。
この人たちはいい人そうだ、と。
「他の部隊員はまだ到着していないから、二人はベンチとかで待ってて」
少し話しが盛り上がる。
まだ到着には時間がかかるだろう。
残りの三人らしき姿は何処に見えないのを確認してから二人に指示を出すことにした。
一応誰かは見える範囲にいた方がいいだろうから、自分はナービィー広場の大きな木の下から動かない。
「さっきの戦闘、二人はどうだった?」
「ん? あ、あー、うん。ぼちぼちだったな」
高橋さんの頬をかきながら答える。
(なんか随分と言いづらそうに言うな)
「霜山さんは?」
「...」
(...返事がない)
「霜山さん?」
「...すぴぃー...すぴぃー」
「ね、寝てる!?」
振り返ってベンチに座っている霜山さんを見れば、寝息を立てて気持ちよさそうに___
「___って、そもそも座ってない! 寝っ転がってるっ!」
(もしかして、初めての戦いだったから疲れてたのかな?)
戦いなんて体験したことがある人の方が少ない。
自分だって、戦いを経験したことなどないはずだ。頭では疲れてないと思っていても、身体は悲鳴を上げているなんてありえない話じゃない。
「にしてもぐっすり眠ってる」
「昔からすぐ寝れるんだよコイツ」
「寝つきの悪い俺にはうらやましくて堪らん」と一言。
気が付けば先ほどまで笑っていた高橋さんの表情は硬いものになっていた。
「なぁ、湊本部隊長」
先ほどとは打って変わって真面目な雰囲気に息をのむ。
自分たちは軍人だ。
いつ死ぬのか分からない。
だから、こんな真面目な表情で言われることなんて限られるだろう。
「なに? 高橋さん」
「俺、頼まなきゃいけないんだ。
みんなに迷惑かけないために、俺一人のせいで甚大な被害を出さないために」
甚大な被害。
考えられる要因が思考をよぎり、また息をのんだ。
「ゴクリ...いったい何をすれば...?」
「朝、起こしてくれ」
「えっ」と声に出さなかった自分を褒めてほしい。
凄く真面目な表情で頼まれたことがそんなことなのかと、聞かないでいる自分を褒めてほしい。
「どした? そんな鳩が豆鉄砲を食ったような顔して」
「あ、あっと...その」
「
「そっちじゃなくて、朝って...朝だよね?」
「そそ、俺、朝弱いんだ。だから頼む! こいつは起きたら勝手にどっか行くし頼める相手がいないんだ」
こいつと言いながら霜山さんの頭をぐりぐりやる高橋さんに苦笑い。
朝が弱いというのは仕方のないこと...かはわからないが、せっかくのお願いだ。聞かないわけにもいかないだろう。
「まぁ、そのくらいはいいんだけど」
「...?」
首を傾げて不思議そうな表情でこちらを見る高橋さん。
「せめてもう少し...言い方は変えてね」
「遺言とかその類の話かと思ったから」と、そう言って空を見上げた。
ギャグ...やっとギャグが多少入れられた...でもツッコミ役は誰になる?
しかし遺品回収ってどうなんだろうか? 設定が分からねぇ!...そうだ独自解釈があった!()
ps.二章終了。これ二次創作と言えど救えるか...?
第31S部隊 部隊長
セラフィムコード:【約束はここに、私はここに】
使用セラフ:ダガー型 ×2
一人称:自分
身長:161cm
出身地:???
生月日:??月??日
第31S部隊の部隊長。
被害の少なくするためには自分を犠牲にするのも厭わない性格。
部隊の中では唯一の戦闘向けのセラフ持ち。しかしその能力を発揮できているとは言いづらく、戦闘能力は部隊内で2位となっている。
見た目イメージ(現状)
青い肩程度まで伸びた髪に茶色の瞳。
丸っこい感じの目。きりっとはしていない(語彙力消失)