まふゆは奏の家に家出をして、大変な状態になっていた。
吉川詩音は、朝比奈まふゆと宵崎奏の力になりたいと思うばかりだった。
そんな時、誰もいないセカイにて。
ニーゴのレンが、詩音に語り掛ける。
「まふゆちゃん…すごく苦しそうな顔だった」
「まふゆちゃん。辛そうな表情ばかりだった」
後から、ニーゴのミクも現れた。
「まふゆを助けて」
「うん。わかった」
「まふゆちゃん、奏ちゃんの家にいるみたいだね」
「うん。今は家出している状態だ」
「まふゆ…奏でと一緒に居て、楽しそうだった?」
「…今は、そっとしておいた方が良い」
「…」
「…」
「詩音は、どうしたいの?」
「僕はまふゆちゃんの力になりたい。
でも、何をどうしたらいいのか、僕にもわからない…」
「寄り添うのは、どうかしら?」
と、ニーゴのルカが詩音に語り掛ける。
「えっ?」
「そんなに、まふゆのことが、心配なら、
まふゆのことを、かまってあげたら?」
「言い方!言い方!」
と、吉川詩音がツッコむ。
「…それも、大事だと思う。
うん。ありがとう、みんな」
後日、宵崎家にて。
詩音が尋ねた。
「まふゆちゃん。大丈夫?
その…えっと…」
(ダメだ!何て言えばいいのか…)
「詩音くんがいてくれたら、私は幸せだから」
「えっ?」
「奏も詩音くんも、私のこと、愛してくれているから、
お母さんよりもずっと…ずっと、わかってくれているから」
「…!」
まふゆは母からの愛情を一切受けずに育ってた為か、
奏と詩音に、甘えようとしていた。
「お願い…私から、離れないでね」
「僕はどんな時でも、まふゆちゃんの傍にいるよ」
と、まふゆの手を優しく握りしめる、詩音。
「ありがとう…詩音くん…
私、高校卒業したら、奏と詩音くんと三人で暮らしたい…」
「ぼ、僕と?」
「詩音くんなら、私を守ってくれるし、
助けてくれる…とっても、頼れるから」
「僕は、まふゆちゃんのために、
そのことをしただけだ」
「…これからも、支えてくれる?」
「もちろんだ」
すると、望月穂波が、訪ねてきた。
「あっ、朝比奈さんに…この人は?」
「私の想い人」
「えっと…それってことですか?」
「恋人」
「恋人だったんですね…・」
「はじめまして、吉川詩音です。
まふゆちゃんがお世話になっています」
と、詩音がお辞儀をした。
「はじめまして。望月穂波です。
宵崎さんの家に家事代行サービスをやっていて…」
「そうでしたか。よろしく」
「よろしくお願いします。吉川さん」
「じゃあ、僕は、そろそろ帰るね」
「うん。また明日、来てね。約束」
「うん。約束」
と、詩音は穂波に挨拶した後、宵崎家から出るのだった。