吉川詩音の所に、一通のメールが届いた。
(詩音さん、私の曲、聴きました?)
(うん、聴いたよ…
何て言うか…上手く言葉で表せないけど…
奏ちゃんの気持ちが、伝わってくると思ったよ…)
(うん、ありがとう、後、話が変わるけど、
OWNって、音楽家がいるけど、
その人の曲が、冷たくて、鋭くて、脆いんだ…)
(そ、そうなんだね…)
(誰もいらない、一人でいたいって、
思っているような、そんな曲…)
(…)
(一度、セカイに来てくれない?
紹介したい人がいるから、来てね)
(わかった)
(後、最後に…)
(どうかしたの?)
(OWNの曲…何となく、心当たりがあるような…)
(そ、そうなのか?)
(うん)
詩音は、奏に指示された、曲を再生して、
誰もいないセカイへ、やって来た…
「奏ちゃん、お待たせ」
「詩音さん、来てくれたんだね」
「あっ、この人が、詩音くん?」
「うん、この前話した、まふゆの彼氏…」
「アイツ、彼氏がいたんだ、
まぁ、あたしには、関係ない事だけどね」
「紹介するね、えななんこと、絵名と、
Amiaこと、瑞希だよ」
「よろしくね、詩音くん」
「よろしく」
「うん、よろしく、僕は吉川詩音、
君たちも、まふゆちゃんの友達?」
「友達って言うか…同じ音楽のサークルで…」
「うんうん、活動している、仲間みたいな感じかな?」
「そうなんだね」
すると、ニーゴのミクが、
こっちを向いて、近くへとやって来た。
「みんな…待っていたよ…」
「待っていたって…」
「うん」
「それじゃあ、ボク達は、ミクに呼ばれて、
ここに来たの?」
「半分、そう…」
「ミクが、呼んだから、詩音くんも、誘ったんだ」
「そうだったんだね、でも、本当に、ここは、
どこなんだろう…」
「ここは、あの子の想いで出来た場所、
あの子のセカイ…」
「あの子のセカイ!?」
「想いで出来た場所?」
「ちょっと!詳しく説明しないと、わからないよ!」
「じゃあ、ここは異世界ってこと?」
「そう、セカイは、みんなの暮らす場所とは、違う…
このセカイと、みんながいる場所は、
ある曲で、繋がっている」
「ある曲?」
「アンタイトルで、繋がっている…」
「アンタイトル?」
「それって、共有フォルダに入っていた曲?
「ねぇ、今の状況って、夢なの?」
「お願い、あの子を見つけて、
あの子は、このままじゃ、ダメ、
本当の想いに気付かないと、あの子は…
あの子を見つければ、あの子を救える。
あの子をは、きっと、本当の想いに気付ける。
そうしたら、その想いから、あの子の歌が生まれる」
「難しくて、よくわからないけど…
あの子を救う…?もしかして…」
「ミク…」
「その声は…!?」
詩音達は、あの子と対面するのだった…