詩音と奏、絵名と瑞希は、
ある少女の声を聴くのだった…
「その声は…まふゆちゃん?」
「ミク…どうして、ここに人がいるの?」
「…」
「まふゆちゃん!どうかしたの?
何だか、顔色が悪いみたいだけど?」
「詩音くん、うるさい」
「えっ?」
「このセカイに来ないで、一人にさせて」
「…」
「ひとりで…それは」
「まふゆちゃん…」
「なに?詩音くん?」
「じゃあ、まふゆちゃんは、
奏ちゃんが言っていた、OWNっていう、
ユーザー名で、曲を作っていたの?」
「え?OWN?OWNって、あの?…え?」
「まふゆちゃんが、OWNなんだ」
「まふゆが、OWN?何それ、どういうこと?」
「根拠は?」
「根拠はない、でも、わかる。
ニーゴで作っている曲と傾向は、全然、違うけど、
間違いない」
「うん、奏ちゃんの言う通りだ」
「そうだよね?」
「そうだよ、OWNは、私」
「マジですか…」
「まふゆが、OWN…?本当に?」
「そう言ってる」
「どうして、最初から、言わなかったの?」
「別に、言う必要が、無かったから、言わなかっただけ」
「私じゃない私と、話す必要が無いから」
「はぁ?それどういうこと?
いつも、どういう気持ちで見ていたの?
バカにして、思っていたわけ?」
「ちょっと!落ち着いてよ!絵名!
まふゆも、もうちょっと、ちゃんと話そうよ!ね?」
「私はもう、ニーゴや詩音くんの傍にいる必要はない」
「そんな…」
「ニーゴや、詩音くんの傍にいても、足りなかったんだ」
「足りなかったって…」
「…初めて、奏の曲を聴いた時は、少しだけ救われた気がした。
だから、奏の傍で探せば、見つけられるかもしれないって、思った。
詩音くんといると、私は、ちょっぴり、安心する気がしたんだ、
でも、それじゃあ、足りなかったんだ」
「あ…」
「救えてなかった…!?」
「奏や詩音くんと一緒にいても、見つからないなら、
もう、自分で見つけるしかない」
「でも、まふゆちゃんは!」
「詩音くんは、黙ってて」
「うぅ…」
「ミク、これ以上、この人たちと話すことはない。
ここから、追い出して」
「そう、まふゆは、本当に一人で見つけられるの?」
「ミクが…私が…まだ、私を見つけられるっていうなら、
全部捨ててでも、探し出す。
私には、もう、それしか、残されていない。
もし、それでも、見つからないなら、
私は…もう、消えるしかない」
「まふゆちゃん、変だよ!
じゃあ、僕が今まで見てきた、まふゆちゃんは…!?」
「変?私が変なら、詩音くん達だって、そうでしょ?
だって、詩音くん以外、
誰よりも、消えたがっているくせに…」
「…」
「…」
「…」
「…っ!」
「どうして、私だけが変だって、言えるの?」
「どうしちゃったんだよ?まふゆちゃん!」
「ミク…このセカイに、この人達は、いらない」
「うん…さよなら…
でも、どうか、まふゆを…」
まふゆ以外の、4人は、現実世界へと、送還された。