((((;゜Д゜))) Pocket Monster Golden memorise 作:皆笠
カチャ、と研究所の玄関の扉を開く際、ゴールドの中では先程味わったばかりの感覚が再び甦っていた。
懐かしいな、とゴールドは思い、感じた。
「ん?ああ、ゴールドくんじゃないですか。ウツギ博士ならいつものようにいますよ」
ウツギ博士の助手の人にゴールドは声をかけられた。
「久しぶりです、ウツギ博士は奥にいるんですね?」
「はい」
ウツギ博士の助手は一礼すると、山程持った資料をせっせと運んでいた。
ゴールドはそれを横目で見つつ、研究所の奥へと進んで行った。
「やあ、久しぶりだね、ゴールドくん」
ウツギ博士は資料の山から頭を上げるとゴールドに挨拶をした。
「久しぶりです、ウツギ博士」
ゴールドは当然の行為として、図鑑を渡した。
「90%くらいは埋めました」
ウツギ博士はありがとね、と言いつつ図鑑を受け取った。
「ん?あと10%はどうしたんだい?」
ウツギ博士は図鑑から頭を上げずに聞いた。
「ミュウやホウオウと言った伝説のポケモンとゼニガメやフシギダネと言った、珍しいポケモンです」
ゴールドが補足を伝えると、ウツギ博士はうんうん、と言って納得をした。
「それなら仕方ないか。うん、ところでゴールドくん、オーキド博士は知ってるよね?」
オーキド博士とは世界的にも有名な博士である。
かつては世界各地を回っていたが、現在はポケモン研究の最前線から一線を退き、故郷であるカントー地方のマサラタウンに研究所を構え、ゆっくりと研究をしている。
ゴールドも旅の途中で一度会ったことがあった。
「ああ、はい、マサラタウンにいる博士ですよね?それがどうかしたんですか?」
「うん、これを渡してきて欲しいんだ」
そう言いながらウツギ博士は一枚のフロッピーディスクを取り出した。
どうでもいい補足をするならば、ピンク色。
「僕から、って言えば通じると思うから」
ウツギ博士はそのフロッピーディスクをケースにしまい、ゴールドに手渡した。
「まあ、良いですけど、明日でも良いですか?」
「もちろん。それと、ただ働きはさせないよ。今度は二匹ポケモンをあげるよ。前に選ばなかった二匹だよ」
そう言いつつ、ウツギ博士は二つのモンスターボールを渡した。
「ありがとうございます」
珍しいポケモンを貰えるのは、悪い気はしない。
ゴールドはありがたく二匹ともいただいた。
「うんうん、それはそうとそろそろ暗いし、帰ったらどうだい?」
ゴールドが窓の外を見ると、夕焼けでオレンジ色に染まっていた空はすっかり夜になり藍色に染まっていた。
「長居し過ぎましたね、それじゃ、そろそろ俺は帰りますね」
「うん、それとこの図鑑は明日の朝まで預かってても良いかな?」
「ああ、はい」
「色々とデータの整理とかもしたいしね」
「そうですか、ではまた」
ゴールドはそう言いつつウツギ博士の研究所を後にした。
外でゴールドは何人かの人とすれ違った。
その度に「握手してくれ」とか言われた点、ゴールドはワカバタウンは田舎だなあ、と思った。
もちろん、ゴールドはその度に愛想笑いをしながらしっかりと握手をした。
昔から交流がある近所のおじさんとかから尊敬の目を向けられるのに違和感を感じてはいたが。
とりあえず、ゴールドは適当に相手をしながら家へと帰った。
「ただいま、母さん」
「おかえりなさい、ゴールド」
ゴールドはゆったりと居間の椅子に座った。
「どうしたの?疲れた顔をして」
「いやあ、チャンピオンも大変だなあって」
ゴールドがそれだけを伝えると、ゴールドの母親は全てを察したようで、「うふふ」と微笑んだ。
「そうなの……とりあえず、はい、夕飯」
ゴールドの母親はキッチンから二人分のご飯を持ってきた。
「あれ?母さんはまだだったの?」
「うん、久々の食事は一緒に、と考えたのよ」
「……そっか。ありがと、母さん」
ゴールドは久々に母親との食事をしたのだった。
‥‥‥ポケモンセンターのご飯も美味しいけど、やっぱり家だよなあ、なんてことをゴールドは思ったと言う。
ウツギ博士は影が薄いですよね
うろ覚えだけれど髪も薄かったような……