岸くんに憑依したので世界は救われないかもしれない 作:Iaなんとか
ユウキがミネルヴァと会話していた頃、ヒヨリはリン、
ソルの塔10階層目までのタイムアタックに挑戦することになった4人は7階層目に差し掛かったところでネネカと鉢合わせてしまう。
「あれっ、ネネカさん…!?」
ヒヨリは驚いて声をあげた。
「ネネカさんって…あの
ヨリはヒヨリの衝撃的な発言を聞いて驚く。
「お姉ちゃんみたいでカワイイ~」
アカリがネネカのどこを見て言ったのかは察してほしい。
アカリにはあって、ヨリにないもののことである。
一方リンは学校に来たときとはまるで違うファンシーなショッキングピンクの装いに困惑していた。リンが
「あなたは…ヒヨリにリンですか… ちょうどいいです。
晶のプリンセスナイトを倒す前に、あなたたちの実力を測らせてもらいましょう…!」
ネネカは対人戦の馴らしのために4人に戦いを挑んできた。
「もしかして、裏ボスってこと!?」
少なくともユウキが跳躍王を倒し、歴史の表舞台に現れるまでは
端的に換言すると、ヨリはワクワクしていた。
「アハッ、お姉ちゃんが張り切ってる♪ アカリも混ぜてほしいな~♪」
激しい
「ありゃりゃ~血気盛んだねえ… だいたいユウキが掲示板で焚き付けたのが悪いんだよ~
この借りはユウキに高級アンパンを買ってもらうことで返してもらおっと…」
「ユウキくんはいないけど、あたしは負けないよ!」
ヒヨリは闘志をたぎらせた。
…ってことが、あったんだよ~」
へぇ…ヒヨリはネネカと戦ってたのか…
プレイヤーはみんな
アリーナも同一マッチングを延々と成立させて、八百長試合でランク上げできたもんな…
分身できるネネカにとっては、確かにソルオーブを荒稼ぎするチャンスではある。
「それはもっと早く言ってほしかった…」
変身の精度が高くて、だいぶ焦った…
「え~でも…ネネカさんの変身、見破ったんだよね~ すごいよ!」
「ミネルヴァさま、
「
「雰囲気が少し変わったように感じたので…」
「そうですか? こころがそう言うのなら私も成長したのでしょうね。
晶のプリンセスナイトと会った感想なのですが、ひとことで言うと…純粋無垢な方でした。
人に夢と書いて儚いと読むとは…あのような人を指すのでしょうか…」
「純粋無垢とは…そんな方がいらっしゃるとは、世界は広いのですね…」
「彼には世界がカメラで撮った写真のように美しく映っている…そんな気がします。
彼がアストルムに向ける眼差しは憧憬そのもので、その視線に心が惹かれました。
私も冒険できるならユウキさんとしたかった…そう思います。」
「流行りの小説風に言えば、ミネルヴァさまは『星を見た』のですね。
それにしても…ミネルヴァさまに冒険したいとまで言わせるなんて驚きです。
…夢が一つ増えましたね、ミネルヴァさま。」
「…そうですね、こころ。」
「あっ、にいちゃんだ~! 今日は誰とデートするの?」
そう言われると、なんか節操ない人間みたいだな…
別にいつもは恋愛とかそういうのじゃないぞ…
友人に誘われたから行ってるだけだ。
「おはよう、みそぎちゃん。
みそぎちゃんこそ、遊園地にいるってことはいつものメンバーで遊ぶんだろ?」
多分、
「今日はね~
どーせ、みんな…にいちゃんの知り合いでしょ?」
…!? どうしてそうなったんだ!?
「あはは、にいちゃんが驚いてる♪」
「あっ…いたいた~ 知らない人に話しかけちゃだめじゃない~」
どうなってんだよ…
「
いつもミネルヴァさまがお世話になっています。」
「ああ、よろしく。」
「えっ、あんたがあの跳躍王を倒したっていうプリンセスナイト!?」
…あれだけ盛大にやれば、そりゃあ有名にもなるよな。
でも、他人事みたいに言うってことは
「るんたった~るんたった~♪ みんな~おはよう~!」
「おまたせ~ 待った~? あっ! ユウキくんもいるじゃん…!
今日はみそぎちゃんの付き添い?」
「いんや、今日はユイちゃんと待ち合わせ。」
「邪魔しちゃって、ごめんね…?」
「オレは気にしてないから。」
「なら、いいんだけど…」
由仁姉が気にすることではないから…
「お、おはようございます…。」
「遅くなっちまったかな~ おっと、俺はぷうきちだ。 綾音の代わりに挨拶するぜ。」「…♪」
くるみに綾音と…ぷうきち…なのか?
「おはようございます。 今日はユウキさんもいるんですね。」
「おはよう、
今日はだな…
「あっ、いたいた~ やっと見つけたよ~
探しても見つからないと思ったら、お友達と居たんだね…!」
あっ、ユイちゃんが来たみたいだ…
「みんな考えることは一緒らしい。 別の場所にすれば良かったかな…」
「わたしは気にしてないよ。 遊園地に行きたいって思ってたのは、わたしもだから…」
それならいいんだが…
「初めまして、あなたがユイさまですね。 わたくしは棗こころと申します。
ユイさまのご活躍は常日ごろから耳にしております。」
「えっと…初めまして、わたしは草野優衣って言います。
ユウキくんと同じクラスの同級生です。」
「…というわけだ。」
「あれっ、おにいちゃんは一緒じゃないの?」
「えっ、そうなんですか!? てっきり、一緒に見て回るものかと思ってました。」
「…ごめん、今日は無理だ。 ごめんな。」
今日はユイちゃんが最優先だからな。
「えっとね…ユウキくん。 そのことなんだけど…わたしはみんなで回ってもいいよ。」
「でも、今日は二人って約束だから… あの…ユイちゃんは気にしなくても…」
気を遣わせちゃったな…
「だ、大丈夫です。 ユウキさんは
「ミミも気にしてないから…!」
「ここに居るのはユウキくんの知り合いなんだよね? わたしね、君のことをもっと知りたい…!
そんな理由じゃ、ダメかな? あと…みんなで回れる機会は今日だけかもしれないし…」
ユウキはコネで予約した高級料理店の個室でヒヨリと話をしていた。
ヒヨリは知らないが、しっかりと客の秘密に配慮した政治家や財閥一族御用達の店である。スタンドアローンの自立型ロボットが注文から配膳、後片付けまでをし、二次記憶装置は読み取り専用、客が帰る度に客の目の前で電源を落としメモリを消去するという徹底的さがセールスポイントとなっている。
「ヒヨリは『猿の手』を知ってるか?」
「ううん、聞いたことないよ?」
「猿の手はどこぞの魔法のランプのように3つ願いを叶えることができるんだが、
元の願いからは歪められた形で叶ってしまうんだ。」
より正確には運命を覆すには代償が伴うといったものである。
「それってどういうこと?」
「例えば、お金がほしいと願えば、息子が死んで見舞金が届き、
死んだ人間を蘇らそうとすれば、ゾンビとして生き返る。」
ちなみに3つ目の願いはちゃんと叶った。逆張りという選択肢さえ潰す心折設計である。
「…聖杯?も同じだってこと?」
「ああ…たとえ、願いに悪意がなくとも、碌でもない結果になる可能性は充分にある。
争いのない世界を願ったとして、それが全人類皆殺しという結論にならなくとも、
人類全員を洗脳して闘争心を取り除くとか、徹底的な監視社会を築き上げるとか、
世間一般から見て善い願いだとしても、悪い結末になる可能性は幾らでも考えられる。」
Fateシリーズの聖杯は高確率で願いが悪意をもって叶えられたり、黙示録の獣が召喚されたり、誰が使っても碌でもない結果になるのだ。プリコネ本編でさえ、願いは歪められて叶ってしまった。そんな世界が混ざった状態で願いを叶えようとすればどうなるかは火を見るよりも明らかである。
「だから、聖人君子の善人であろうとも、他の奴らにミネルヴァを渡すわけにはいかないんだ。」
むしろ願いが利他的な分、善人であればあるほど世界が滅びに近づくという、聖杯が初見殺しのトラップになってしまっている。
「じゃあ、あたしたちは聖杯?が危険ってことさえ知ってればいいんだよね?」
逆に初見殺しである以上は知っていれば対処のしようは幾らでもあるのだ。
「それじゃあ、駄目なんだ。
おそらくは願いを叶える当人が抱く『本当の願い』から外れたものは叶えられない。
だからといって、願いを叶えれる状態で放置するわけにもいかない。」
残しておくにはあまりにもリスクが大きすぎるし、解体しようにも安全にできる保証などない。しかも、心からの願いでなければ叶えられないから、都合の良いように使うことさえできない。
熾烈な戦いを経て手に入るのは、そんな呪いの道具である。聖杯戦争とは即ち罰ゲームと言っても過言ではないだろう。
「じゃあ…どうするの?」
「一つだけ方策はある。…ユイちゃんに願いを叶えさせる。」
それはユウキが頭を振り絞って何年も考えた末の結論だった。
「どういうこと…?」
「
十中八九、世界の修正力が働いて…
上手くいかなくとも死ぬのは
あることを除けば、これが考えうる最良の手だった。
「つまり…願いが叶うと、
ヒヨリは
ユウキはユイを不幸のどん底に突き落としてでも、使命を全うするつもりなのだと。
壮絶な過去を持つユウキが犠牲を認めるとは思えない。だからこそ…
「…ああ、そうだ。」
ユウキは苦虫を噛み潰したような顔をしながら肯定する。
「ユイちゃんに直接言わないのは、それで願いが変わってしまうかもしれないから?」
「ああ…ヒヨリは勘が鋭いから、誤魔化せるとは思ってなかった。 だから…話した…」
いいや、ユイはとっくに気づいている。きっと、ユウキの決意を鈍らせないために、何も知らないフリをしている。だからこそ、ヒヨリはユイの想いを汲んで口には出さなかった。
「最後に聞くね…今の状況って、ユウキくんの知ってる未来とはだいぶ違ってるよね?
それでも、ユイちゃんは同じ願いを叶えると思う?」
「…ああ」
ヒヨリは確信した。
「ひどいよ…ユイちゃんの
ヒヨリはユウキがどれだけ思い悩み、苦悶したのかは理解っている。
それでも…一人の女の子として言わずにはいられなかった。
「今日は楽しかったね…♪
みそぎちゃんが
今日は色々あったよね…本当に楽しかった…」
「オレも楽しかった… みんなが和気藹々としてて、とても嬉しかったな…」
本当に…本当に…あの光景が見られただけでも、この世界に来た価値があったと思う。
「ユウキくんらしいね…♪
でも…次は二人で遊園地に行きたいな…」
……。
「そっか… わたしだって気づいてるよ… 願いを叶えるって、それだけ魅力があるもんね…
でも、死なないでね…ユウキくん… 必ず、二人で行くよ…」
…。
「言わなくてもいいよ… 言えないよね…君は約束を破れない人だから…
その代わりに一つ約束してもいいかな?」
「オレにできることなら…いいけど…」
「君と同じように、わたしにも秘密はあるの。 きっと、君は知るときが来る。
だからね、いつか君の秘密も教えてほしいな…」
「あれは…ドラゴンでしょうか…!
戦闘機とドラゴンが戦っています!」
「…戦闘機がドラゴンを撃ち落としたようです!
ああ! エッフェル塔に衝突しました!
これ以上は危険なので取材スタッフも退避します!」
「あれを見ろっ! アイツら、群れで来やがった!」
「パリに無数のドラゴンが飛来しています!
これはSFXやCGではありません!」
下校した
パリは燃え、ロンドンには
「お願い! このメッセージを聞いているなら、アストルムに来て…!
今のアストルムにログインしたら、危険かもしれない…。
でも…あたしにはレイの力が必要なの!」
自分にできることはない、迷惑をかけるだけだと思ったから…
周囲が
だから…
結局のところ、
父親からのメッセージ。 そこには短く一言…
「リアルのことは気にするな。 その代わり、アストルムは怜に任せる。」
そのメッセージを見た
「
「そんなことも理解らないのかなあ。
…男が戦うのに、女のため以外の理由なんていらないでしょ。」
(あーあ。こんなメンドクサイやつに惚れちゃった女の子は大変だよな~)
静まり返った教室で、ユウキは意識のない
「…
ユウキのmimiに晶からの着信が入る。
「やあ、少年。 時間がない、端的に話させてもらうよ。
たった今、WISDOMが強制ログインのコマンドを世界中のmimiに送信したようだ。
対象のmimiは87機種、物理的にバックドアが仕込まれてたから阻止できなかった。
このやり口は最後の七冠、
ユウキは唖然としていた。 強制ログイン、その単語が頭の中ををぐるぐると回っていた。
「アタシの予測だと、およそ2000万人がアストルムに捕らわれている。
一刻も早く、アストルムをクリアしないと、現実にも大きな被害が出る。
少年、アストルムで待ってるよ。」
首から下げたペンダントを握り、息を吐く。 ユウキは世界を救う覚悟を決めた。
「灰かぶりて、我らあり… 伝承は事実だったとはな… …再び、火を点ける時が来たようだ。」
「きっと成し遂げますよ、大統領。 彼らは『
「では、内閣を解散しよう。」
「それは無理です。貴方は既に日本国憲法第58条第2項*1に基づき、除名されています。」
「これはクーデターだぞ! そもそも私は懲罰事犯*2ではない! 分かってるのか!」
「ほう? WISDOMと通牒し、国家の解体を目論んでいた貴方が…ですか?
貴方は議会の承諾なしに、国権をWISDOMに明け渡す手続きを進めました。
クリスティーナ・モーガン氏が議会で証言してくれましたよ。」
「これでは、反軍演説*3の再演ではないか…。 日本を帝国に戻すつもりか?」
「貴方がアストルムのプレイヤーを人質にして議員を脅したのも、全て記録に残っています。
嘗ては貴方を尊敬していましたが、今や見る影もない…。 残念です。」
「やはり士条か… あやつに我らを裏切る胆力などないと思っていたがな。」
「外患陰謀罪*4で貴方に逮捕令状が出ています。 飛行機を降りれば…
「みなまで言うな、分かっておる。
自殺はせん…。 今や国賊となった儂にも、プライドはある。
いいか…儂は国家の…国民の未来を憂いて働いてきた。
それを罪と呼ぶのなら、罰を受けるのが為政者としての最後の務めよ。」
ユウキ (ようやくオレはここまで来たよ…)
ユイ 「どうしたの…ユウキ君?
ユウキ 「ああ…
ユイ 「そのロケットの中の写真って亡くなったご両親と撮った写真だよね…?
アストルムにまで持ち込むなんて、よっぽど良い家族だったんだね…」
ユウキ 「この戦いに勝てたら、家族のこと、内緒にしてることを話すよ」
ユイ 「勝つだけじゃなくて、大団円を目指そうね! ユウキ君!」
ユウキ 「ああ、もちろんだ!」
ここで一区切り
次はカイザーインサイト戦
今後の展開の参考にします。 下に行くほど理解不能になるので注意!
-
プリコネルート
-
多重クロスルート
-
闇鍋ルート(勝手に戦えルート)