ドラゴンメイドと行く、異世界遊戯王伝説。 作:気まぐれな富士山
ハスキーさん··········いいよね···············
君は、遊戯王を知っているか。
世界で最も売れたカードゲームであり、カードというリアルの媒体から、ゲーセン、パソコン、VRと幅広く進出し、今でも多くの人々を魅了し続けているカードゲームだ。
一方では『重課金ゲー』だの『ソリティア』だの言われているが、それは置いておこう。
そして、ここに一人の男がいた。
名を
彼もまた、遊戯王に取り憑かれた者の一人であり、環境ガチデッキに工夫を凝らしてロマンカードで立ち向かう猛者であった。
その戦績は、日本大会三年連続優勝を誇り、これからもフリーのチートデュエリストとして名を馳せるつもりだった。
そんな彼が、一目惚れしたカードがある。
環境クラスに強いのに、可愛い。詰まる話、彼の性癖に刺さったのだ。
名を、『ドラゴンメイド』。
早速通販でドラゴンメイド収録のボックスを20箱ほど購入し、開封。ガチデッキに昇華させた。
各カード1枚1枚がちゃんとした性能を持ち、速度も中速。最近のリンク環境にも対応し、お互いにデュエルが楽しめる理想的なカードたちだった。
完成したデッキをサイドポーチに積め、彼は秋葉原のカードショップへ走った。
その日は、ショップで小さな大会が行われており、そこでドラゴンメイドをお披露目しようと考えていたのだ。
相手と激しくぶつかり合うカード達を考えるとニヤケが止まらない。
そんな彼に、悲劇が起こった。
『もし、もしも〜し。』
「·························」
『もしもォ〜し!』
「んん···············うるせぇなぁ··········俺はデュエルで稼げるって··············· 」
『親御さんじゃないですよ!』
「へっ?えっ、ちょっ、えっ!?」
『あなたは、カードショップに向かう途中で、スリップしたトラックに轢かれて死んでしまったのです!』
「死んだ!?俺が!?」
『お、中々にいい反応ですね。モブキャラっぽさが滲み出ています。』
「そりゃどーも··········って違ぁう!いや死んだって、死んだ···············」
『おや?結構納得するのが早いですね。まあいいや。取り敢えず心残りは?』
「ドラゴンメイド達を1回も使ってあげられなかった··········」
『死してなお遊戯王ですか··········これはまた重症なようです。』
「うるせぇ!俺だってなぁ、まだやり残したこと多かったんだぞ!今年こそは世界一だって取れた!」
『あーはいはい落ち着いて。』
どこからともなく聞こえてくる声に死亡通告されて、煽られて、宥められて··········。
ちょっとだけ惨めな気持ちになった。
『コホン。えー、貴方は自分のことをとても大切にして、親孝行もして、ルールも守って真面目に生きてきました。そして、不慮の事故で亡くなった··········なんとも悲しい結末に、天界からのGOサインが出たので、貴方を異世界へ送ることが決定しました!パチパチパチ!』
「やかましいわ。··········異世界ってマジ?」
『はい勿論。現在は、38歳ですので、リスタートということにしましょう!あと、スキルも付けておきますね。あ、そうだ。特典は何がいいですか?』
何かトントン拍子で話が進んでいる要な気もするが、流す。
「んー··········ドラゴンメイド達と生きてみたい。後は、リアルに決闘したい。」
『性欲にド直球な願いですね。かしこまりました!その運線で行きましょう!』
「ん?運線って?」
『それではー、デュエルスタンバイ!』
ガチャンッ
床が音を立てて開く。
バラエティで見たやつだこれ。
「うぉぉぉぉ!??」
『良い来世を〜♪』
こうして始まったのだ。
最強の、ハイパーデュエリストの伝説が。
ランドーちゃんかわぃぃぃぃぃぃぃ