戦隊ヒーローの白い私   作:わたメロン

4 / 5
ちょくちょく書いていきたい


第3話

 

ガシャァァァァァン!!!

 

ビルの壁が派手に抉られ、崩れ落ちた破片と埃があたりに舞い散っていた。

その中心に立っているのは──怪人、ブレイカー男爵。

 

「ハァーッハッハッハ!!脆いなぁ!!最高に気分がいいぜぇぇぇ!!」

 

その巨体、重厚な装甲。

右手には巨大なハンマー。左手には分厚いシールド。

見るからに厄介そうな相手だった。

 

「厄介だな!あのシールド!」

 

レッドさんが険しい声でそう叫ぶ。

 

「ならば先にシールドを集中的に狙うべきだな」

 

すかさず冷静に指示を出すブルーさん。

 

「レッドとイエローが前衛、私とグリーンでサポート。ホワイトは──援護に徹してくれ」

 

「了解!」

 

すぐに役割が決まる。

私のやるべきことは──援護。今の私にできる最大限の戦い方。

 

レッドさんが真っ先に動いた。

 

「フンッ!!!!」

 

燃え上がる拳が怪人のシールドに叩き込まれる。

だけど、やっぱり硬い。それでも、レッドさんは怯まない。むしろ……嬉しそうにすら見えた。

 

「イエロー!!」

 

「そ〜れそ〜れ〜♪ビリビリしちゃえ〜!」

 

イエローさんが高速で動きながら、電撃を浴びせる。

わずかでも動きを鈍らせるだけで、大きな意味がある。そういう戦い方だ。

 

 

 

「隙間を凍らせて動きを制限……決まればいいが」

 

ブルーさんは遠距離から氷の弾丸を撃ち、怪人の足元を狙う。

グリーンさんは──

 

「防御陣、展開……!」

 

風の壁で私たちを守ってくれていた。

その力があるから、私は安心して援護に専念できる。

 

「援護します!」

 

私は支援用の弾を込めたColorsSchottを構える。

狙うのはブレイカー男爵の装甲の隙間。少しでも動きを止められたら──!

 

「当たれっ……!」

 

バンッ! バンッ!

 

撃った弾が、ほんのわずかに怪人の動きを止める。

 

「チィ……地味に鬱陶しいぜ小娘ェ!」

 

でも、そのわずかな隙が──勝機を生む。

 

「今だッ!!」

 

レッドさんが燃え上がる拳でシールドに突撃する。

 

「Colorsコンビネーション!!」

 

ブルーさんの氷。イエローさんの電撃。グリーンさんの風。

そして私の支援射撃──。

 

「これが──オレたちの力だ!!」

 

レッドさんの拳が、紅蓮の炎を纏って炸裂する!

 

ドォォォォォン!!!

 

ブレイカー男爵のシールドが砕け散った。

 

「バ、バカなァァァァァァ!!!」

 

そこからは一気だった。

Colors全員の必殺コンボが叩き込まれ、ブレイカー男爵は膝をつく。

 

「グ、グオオオオオ……!!」

 

その身体から火花と煙が噴き出す。

 

──でも。

 

「ぐぅ……このオレ様が……!クソォォォ……!」

 

ブレイカー男爵は懐から小型の装置を取り出した。

 

カチッ──

 

ピピピピ……!

 

紫色の煙があたりに広がっていく。

 

「煙幕!? いや、これは……」

 

ブルーさんがすぐに見抜いた。

 

「転送装置か!」

 

「逃げる気か!」

 

レッドさんが悔しそうに歯を食いしばる。

 

「オレ様は……まだ終わらんぞォォォ……!」

 

怪人の姿は、煙と共に消えていった。

 

──撤退。

 

「あっ……」

 

私は、まだ肩で息をしながら、その消えた場所を見つめていた。

 

(でも……次は絶対に)

 

もっと強くなりたい。

もっと……皆と肩を並べられるように。

 

私の心に、静かに、でも確かに──新しい闘志が灯っていた。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。