安心安全生活を目指して   作:jejjsuususuwu

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時間ができたので。
(クオリティは)ま、多少はね?


帰りたい①

 

 

「帰りたい…」と、遠い目をした俺は呟いた。呟いた言葉は敵の騎馬隊がこの本陣(俺の首)目掛けて突撃してくる轟音と味方の悲鳴のような声に掻き消された。

「介子坊が来たぞ!?」

「本陣に近づけるな!」 

「殿、どうされますか?」

 どこで間違えてしまったのだろうか。

 俺は安心安全な生活を送りたいだけなのに。

 

 

 

 

 

 1

  君は、白昼夢という言葉を知っているかね? 

 白昼夢とは「真昼に夢を見ているような、非現実的な空想」という意味だ。

 

 「え?」気付くと俺は間抜けな声を発していた。間抜けな声を発したのはボロい着物を着ている痩せこけた少年だ。つまりは俺だ。馬車に乗っていた。乗っていたという表現は正しくない。逃げれないように俺を含めた数人をボロい檻に入れ馬車で何処かに連れて行っている最中なのだと思った。格子の隙間から馬に乗った何やら楽しそうに話している武器を持った男達と馬車の手綱を取る奴隷商人として儲けているのかふくよかな男が見える。俺はとても焦っていた。「こいつら俺を売るつもりか!?」俺は歴史(中国史)が好きで学校の図書室にある伝記や歴史をモチーフにした漫画を読んでいた。それらの中に「奴隷」という立場の人間が登場している。奴隷の立場は最悪だ。主人の気まぐれで死んでしまったり、過労死する寸前まで重労働させられ人がやりたがらない仕事をさせられる。作物が不作なら真っ先に死ぬ。奴隷の子は奴隷で一生そんな生活を送ることになる。一度奴隷になれば死ぬ時まで奴隷でいることを知っていた。〈例外もいるが優れた才と運が無ければ無理〉奴隷になってしまうかもしれないと思うと「夢であってくれ」「家に帰りたい」と心のなかで願った。

 

 そんな願いと裏腹に大きな城壁が見えてきた。門の周りにに多様な人々が見えた。旅人や荷物を他の街に運ぶ商人、剣や槍を携えた武人などがいた。馬車の手綱を取っていた奴隷商人の男が馬車を止め近寄ってきた門番に通行手形のようなものを見せると一礼して馬車を進め門をくぐり街に入っていった。街の表はとても栄えていた。多くの商店が並び多種多様な商品が所狭しとおかれ、人々に活気が溢れ眩しかった。しかし、陽が強ければ強いほど闇は強くなる。建物と建物の間にある狭く陽の光が当たらない路地裏からこの街の闇がこちらを覗き込んでいることにまだ俺は気付かない。

 

 賑わいを見せる街並みを傍目にいつ抜け出そうか俺は考えていた。この街は高い城壁に四方を囲まれ門には門番が駐在し街に入るときは通行手形が必要だ。手形もなく城壁を超えて外に出るのは不可能に思えた。なら檻が開いた瞬間に飛び出して街の裏路地に逃げ込む?それも無理だろう。この体は痩せこけているため走ることはできない。すぐに捕まってしまう。たとえ逃げ切れたとしても衛生的に不安がある路地裏で一人で暮らしていける気がしない。はっきりいって俺は詰んでいる。取れる選択肢はこのまま奴隷になるか、十中八九失敗する逃亡に賭けるかの二択しかない。俺がどちらを選択するか迷っていると馬車が停車した。現代人の俺から見てもとても立派な三階建てでここが彼らの目的地のようだ。もうチャンスはないようだ。建物の中に入ればもう逃げられない。檻の扉が開いた瞬間に飛び出すか、奴隷になるか選ばなければならない。「このまま奴隷になんてなるものか開いた瞬間飛び出してやる。」俺は意気込んた。すると「早く出ろ奴隷どもッ!」という怒声とともに檻の扉が開かれた。

俺は腰を持ち上げ逃げようとした時、隣に座っていた少年が俺を押しのけて飛び出した。俺はびっくりして格子に頭をぶつけた。飛び出した少年を見た奴隷商人は声を荒らげた。

「そのガキを捕まえろ!!」

奴隷商人の荒らげた声を聞いて部下の男達が逃げた少年を追いかけた。

「まてっガキ!?」

「絶対に逃がすな!」

「逃せば俺たちのクビが飛ぶぞ!?」

逃げ出した少年は俺と同じく痩せこけていたので徐々に距離を詰められてしまう。

「ハァ…ハァ…」

と息が荒くなっていく。

「アッ!」

道の出っ張りに足をひっかけて転んでしまう。

「やっと追いついたぞ!」

「手間かけさせるんじゃねえ!」

奴隷商人の部下たちはそう言って少年を踏んづけ、唾を吐き捨てる。踏んづけられた少年は頭から血を流し気絶している。それを見て逃げられないと悟った俺たちを見て奴隷商人は顔を醜悪に歪ませて言った。

「これは決して夢ではない。お前たちは死ぬまで奴隷として生きるのだ。」

この言葉と踏みつけれている少年の様子は俺の心を絶望に落とすには十分すぎた。絶望に落ちていくなかで俺はこれが夢ならば白昼夢ならばどれほどよかったことか、と思った。

 




悲しいな(悲哀)

色々わからないまま投稿しました。 (ヒマだなぁ~~)
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