転生したらフェル・ディアドだったから生き残りたい 作:ケルトの戦士を目指して
影の国-スカイ-に行く為の試練に挑むため“弟子の橋”を飛び越えたフェルディア、そこには強固な城壁が見えた。
「これが影の国の門か」
「そうみたいだぜ、お前も影の国の修練に来たの?」
「ああ、お前もみたいだな」
フェルディアが後ろを振り向くと青い髪に赤い瞳、そしてフェルディアと同じ時期に影の国の修練を積む存在、そう唯1人クー・フーリンである、幼名はセタンタで修行時期ならこちらだろう。
「俺はセタンタってんだ、アンタは?」
「フェル・ディアド、フェルディアとも言われてんな」
「へぇ、アンタがフェルディアねえ、ここじゃあなんだ行こうぜ」
門をフェルディアはセタンタと潜り、いくつもの試練を共に突破するとお互い気兼ねない関係になりフェルディアはセタンタをセタと、セタンタはフェルディアをフェルと呼び会う仲になり、本来なら修行を終え別れの時に誓う義兄弟の契りを行っていた。
「こりゃ、沼だな」
「みたいだな、城も近い泳いで渡るか?」
「いや、沼だから沈むだろ……しゃーねえ、沼を駆けるしかないか」
「それしかないみたいだし、どっちが先に到着するか競争だぜフェル!」
「ああ、行くぜセタ!」
フェルディア達は影の国の底なし沼を甘くみていた、最初は問題なかったが半分を越えた頃、段々と重くなり徐々に沼に沈んでいく。
「チッやっぱきついか」
「まだだ!俺は必ず英雄になるんだ!!」
「その意気だ!俺もここで死ねるかよ!!」
二人が諦めず足掻いていたとき一輪の陽光の車輪が飛来して底なし沼を干上がらせていく。
「この神性の感じる車輪は……光神ルーか?」
「チッ親父かよ、邪魔しやがって」
「まあいい、幸運だと思って行こうぜセタ」
干上がった底なし沼を走って駆け抜けた二人はこれにて全ての試練を乗り越えスカサハの元に辿り着くと二人同時に胸に剣を突き付けた。
「「俺たちを弟子にしろ!!」」
「生きの良いのがいるな、良かろう!これより貴様たちを弟子とする!!」
早速スカサハに連れていかれ他のスカサハに鍛えられている弟子と組手をさせられるフェルディアとセタンタであった。
だがフェルディアとセタンタは強かった、長年スカサハの元で修行していた勇士達に自身の経験や勘で回避し追従を許さぬ速度で剣を抜刀し倒すセタンタ、そんなセタンタとは対称的に受けに周り隙を作り攻撃を誘いそれを防ぎ、自身の皮膚を利用しパリィで攻撃を弾きそのまま剣で切り伏せるフェルディア。
その戦いを見ていたスカサハはセタンタとフェルディアに可能性を感じていた。
「(セタンタ、フェルディアどちらも良い才を持っているな、セタンタはどこまでも爆発的なケルトの者らしい戦いかた。
一方フェルディアはどこまでも冷静に戦局を見極めるケルトにおいては珍しい戦いかただな……これは楽しみな二人だ!!)」
3ヶ月ぐらいが過ぎ、影の国-スカイ-ではセタンタとフェルディアを相手にできる猛者も少なくなってきてスカサハの命によりゲルマーン・ガルヴグラスとの戦に他の弟子であるルギド、フェル・バイス等と戦場に行き、ゲルマーンを生け捕りにして問題なく勝利した、セタンタとフェルディア等はスカサハの給仕係の家に泊まる事になった。
給仕係の女性はセタンタに一目惚れし他の者より仲良さそうにしているフェルディアを疎ましく思いフェルディアを家の外に追い出す。
「フェルディア、貴方の泊まる家はございません」
「テメェ、フェルに何しやがる!」
「セタ!ストップストップ!」
フェルディアを追い出す給仕係の無礼にセタンタは剣を抜刀し給仕係を斬り殺そうとするのを咄嗟に間に入りセタンタの剣を腕で受け止める。
「ねえもんはしゃーないんだから」
「フェル1人がねえのは可笑しいだろ、どう考えてもコイツが無礼を働いてるのは分かりきってることだろ!」
「まあまあ落ち着けって、俺は気にしてないしセタ達はゆっくり休んでくれや」
フェルディアは家から出て行く、セタンタは給仕係を睨み舌打ちをしてフェルディアを追って家を出る。
「来ちゃったのかよセタ」
「当たり前だろ、誰がフェルに無礼を働いた奴の家に泊まるかよ」
「ありゃりゃ、なら……手合わせでもするか!」
「ハッ、ゲルマーンとの戦が物足りなかったんだ、やろうか!」
お互いバックステップで距離をとり武器を構えルギド等の準備が終わるまで続いた。