VRウマレーターのレースシミュレーターで、筑波を走る流貴。
ホームストレートから第一コーナーへ進入すると、筐体のシート前部が沈む。
「おっ!?なんじゃこりゃ?」
「どうだ?加減速時の前後に沈む動きを、シートで表現してみたんだ。」
「なるほど、ピッチングね。確かに面白いけど、慣れてない子は酔いそうだな。」
「そういう場合はオプションでオフにも出来る。」
「なるほど。んじゃ一周したら戻るか。」
一周走りポーズメニューから、出走前の画面へと戻る。
「さっきはいきなり走ったけど、ココで色々出来るんだぜ。オプションを選択してみてくれ。」
「へぇ、どれどれ?BGMと車のセッティング、あとはコース、筐体設定が出来るのか…まずは曲を見せてもらおうか。」
「お。さすがは元バブリーランドDJ。」
BGM SELECT
ON VOCAL
Driver's High/L'Arc~en~Ciel
Deeper Deeper/ONE OK ROCK
FOGBOUND/BOOM BOOM SATELLITES
FRICTION/B'z
His World/Zebrahead
Hunter or Pray/NOISEMAKER
JAP/Abingdon Boys School
Just One/Hoobastank
KILLING ME/SIM
Lights and any more/TRF
Need for speed/8-BALL
No limit/三浦大知featuring宇多丸
OVERLOAD/SPYAIR
Raise Up/m.o.v.e
Wheel of fortune/T.M.Revolution
You Really Got Me/Van Halen
覚醒ヒロイズム/アンティック-珈琲店-
東京傷年/ナイトメア
風神~God of Wind~/Panicrew
ハネウマライダー/ポルノグラフィティ
INSTRUMENTAL
EUPHORIA/sampling masters AYA
HIBANA-speaks-/PAX JAPONICA GROOVE
Highride/sampling masters MEGA
KAMIKAZE/sampling masters AYA
Moon Over The Castle/T-SQUARE
MOVE ME/KOHTA
Orbital Rock/Hiroshi Okubo
RYDEEN/YELLOW MAGIC ORCHESTRA
Samurai Rocket/KOHTA
TRUTH/T-SQUARE
カーソルを曲に合わせるとサビの部分が流れる。
「ここは完全に俺の趣味で入れた曲達だが(笑)」
「なかなか良いじゃないか。ちょっと懐かしいのから、最近の曲まで揃ってるねぇ。あと、ユーロビートじゃないんだな?」
「まぁ。頭文字Dとはメインステージが違ってサーキットだし、今回は車の重さやG感を重視したシミュレーターだからな。音に重みのあるメタルやデジロック系を多めに入れてある。」
「あと結構RIDGE RACERの曲入ってないかこれ?」
「ああ。それは前にPS VITA版のRIDGE RACERとウチのデイトナUSAがコラボしたご縁でな。今回もBGMの使用をお願いしたんだ。」
「コラボねぇ。それなら、任天堂と共同開発したF-ZERO GXの曲は?」
「アレはテクノ系でな。音がゲームの雰囲気に合わなそうだから、今回は見送った。」
「あー…なるほど。」
「次は、セッティングを選んでみてくれ。」
セッティングのメニューを表示する。
「足周り、ギア比、外装変更の3項目か。以外とシンプルだな。」
「まぁ。まだテストだし、まずは基本から覚えてもらおうってな。」
「なるほどねぇ。」
足周りを選択。バイアリータークが説明する。
『来たか。ここではサスペンションやブレーキの調整が出来る。』
サスペンション
・車高
・ダンパー
・スプリングレート
ブレーキ
・前後ブレーキバランス
・ABS作動時の効き具合
「電子制御の効き具合も弄れるんだな。ABS以外は?」
「それは今後のアップデートで入れたい所かな。LSDやアクティブ・ヨー・コントロールに、四駆車を選んだ場合の駆動配分とかも色々検討している。」
「なるほど。現状の四駆はどんなセッティング?」
「前後3:7で今回は固定してる。一応四駆特有のアンダーステアが出にくいセッティングだ。」
「結構リア寄りだな。回頭性とトラクションの良いとこ取りか?」
「旧DTMの車は、現実にこのぐらいのバランスだったとも聞く。まぁ中身は市販車とは別物だったが、ハコのF1とは良く言ったもんだ。」
「確かにあの頃のDTMマシンは、四駆のクセに良く曲がる車だよな。…さて、次はギアか。」
ギア比の項目へ移る。説明役はゴドルフィンバルブ。
『あら、いらっしゃい。ここではギア比のセッティングが出来るわ。』
・ギアレシオ
「さすがにココは1つだよな。」
「まぁ、説明を聞いてみてくれ。」
「了解。」
『ギア付きの自転車を想像してみて。最初は大きいギアを回すけど、少しずつ小さなギアに切り替えていく。車のギアも同じ役割をしているの。ウマ娘も最初は蹴り出す力が必要だけど、最後は脚を速く回す必要があるのと同じよ。』
「分かりやすいねぇ。」
続けて解説が流れる。
『ギアの数値を大きくすると加速が良くなり、逆に小さくすると最高速が出るわ。細かく設定するのが難しい場合は、全てのギアに影響のあるファイナルギアを調整する事で簡易的なセッティングになるわ。』
「良いね。コレなら車への知識が無くても分かりやすい。」
「グランツーリスモなんかでもそうだったけど、簡易的なセッティングでもそこそこ戦えるのはゲーム性として大事だろうからな。」
「なるほどねぇ。さて、外装変更を見ようか。」
外装変更の項目へ移り、ダーレーアラビアンが解説する。
『やあ。ここでは、車のエアロパーツやカラー変更。ダウンフォースもここで調整出来るぞ。』
「エアロはどうなってる?」
「TUNEDクラスの車は全車ある。GT2.GT1クラスはペイント変更だけだな。」
「んじゃ、見してもらおうか。」
MAZDA RX-7(FD3S)
・RF AMAMI 過吸上昇-7
・MAZDA SPEED R-spec
「へぇ。2種類か。」
「ああ、今はな。今後アップデートで追加する予定だ。……ふぁあ~。」
欠伸をする光良。
「あら。お疲れか?」
「久しぶりに良いメシ食ったのが効いてきたかな。」
「どんな食生活してんだよ…。」
「ウマダーinゼリーとかカップ麺とか、忙しいとどうしてもね。」
「そういえばゲームクリエイターは、繁忙期寝てる暇が無いなんて聞くけど。そりゃマジなのか?」
「これでも一昔前の先輩達よりはマトモな暮らしが出来てると思うんだけどね。ネカフェのシャワーとコインランドリーで、家帰れなくてもなんとかなる。」
「…家の無い俺が言えた事じゃねぇが、それはマトモって言わないと思うぜ?」
「まぁ、会社に寝泊まりするよりゃ快適よ。」
「えぇ~(;^∀^)」
苦笑いを返す流貴。
「んじゃ、昼寝でもするか?一応セッティングの各項目は見たけど、バグチェックはどう?」
「とりあえず文字化けや、音声の読み込みバグは無かったな。筐体の作動も今のところはOKか。」
「あとは細かいオプションがあると思うけど、一応俺は快適に遊べたぞ。」
「そりゃ良かった。だがアンタの場合、無意識に車に合わせてる可能性があるからな。生徒達素人の意見も聞かないとか。」
「じゃあ、午後まで休憩しようぜ。」
「そうだな。車に戻って寝るか。」
「うーん。客って立場だけど、保健室使わせてもらえないかな?」
「どうだろうな…とりあえず。理事長とたづなさん探しに行くか。」
「そうだな。」
筐体の電源を止め、理事長とたづなさんを探しに行く2人。