どの道○される男   作:ガラクタ山のヌシ

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続き出来ました〜。

100話続くとか…自分も思ってませんでした。

読んでくれる皆さんに感謝です〜。


第100話

「くだらねぇ…か。確かにそうかもなぁ…だがよ」

 

迫り来るモビルスーツの群れを払い除けながら、ロイターは言う。

 

「だが、それでも…オレには耐えられねぇんだよジャスレイ」

 

震える声でロイターはそう言う。

 

「かつて、誰も勝てなかった…誰も殺せなかったあの悪魔共を喰い殺した猛獣が!!あんな老い先短けぇ年寄りに首輪に鎖で繋がれて、飼い慣らされてんのがよぉ…!!」

 

ロイターを支配する震えの正体、それは怒りだ。

やり場のない、この上なく身勝手で理不尽な怒りだ。

 

「オレはよジャスレイ…人としての在り方の全てをオメェに教わったんだよ。畏怖と恐怖、嫉妬と羨望、尊敬と憎悪を一身に受けていたあの頃のお前の背中になぁ…」

「……………」

 

ジャスレイはいつになく、沈黙で以って答える。

 

「だってぇのに…今のオメェは何だ?腑抜けに腑抜けて、今やってる事っていやぁガキどものお守りか!?挙げ句小娘一人のためにテメェの命まで投げ打つたぁ…そんなんじゃあ!!そりゃあ反応も後手後手になるよなぁ!!」

 

ロイターの搭乗するユーゴーが、その一団が近づいて来る。

しかしジャスレイは何を思ってか眉ひとつ動かさない。

 

『JPTトラスト』の側も本格的にモビルスーツ部隊で迎撃する構えを見せる。

新たに投入された辟邪に、数機のイオフレーム。

それらは戦場を大いに、そして散々にかき乱した。

 

しかしその不意をついてか、それとも執念なのか…怯むこともなく突っ込んで来たロイターの駆るユーゴーは『黄金のジャスレイ号』に幾分か肉薄する。

が、それもまた弾幕に凌がれる。

舌打ちまじりにロイターは更にこぼす。

 

「テメェジャスレイ!!オレ程度にすら苦戦してんじゃあねぇよ!!オメェは今までも…そしてこれからも!!圏外圏最強の男だろうがよぉ!!」

 

ロイターはユーゴーの円月刀を振り上げながら近づいてくる。

 

…が、その次の瞬間、護衛なのだろう漆黒の辟邪数機が急速に近づいたかと思えば接近戦に持ち込み、その攻撃を弾き返す。

 

「誰が…誰に苦戦してるって?」

 

この程度の修羅場には慣れっこだと言わんばかりに、パイロット達の操縦には一切の狂いがない。

 

「ありがとうよ、オメェら」

 

その言葉に、辟邪のパイロットは言葉を返す。

 

「まぁ、戦力差的に大将首狙ってくんのは分かってっからね」

 

褐色にドラゴンタトゥーの伊達男が言う。

 

「アイツらみてぇな雑魚共にオヤジのタマはやすやす持ってかせねぇっての」

 

髭面の巨漢が言う。

 

「ウチらエースをナメんじゃあねぇぞ。やけっぱちになった野郎が、まぐれでここまで来るなんぞ別段珍しくもねェんだよ」

 

そしてそんな彼らを率いる、テイワズの撃墜王…『黒羽根』ゲパードが言う。

 

「あの左肩部の羽根のエンブレム…噂に聞くジャスレイ麾下の最古参、三羽烏(トレ・クァールヴォ)か」

 

『JPTトラスト』所属のパイロットとしての技能を実戦で伸ばした歴戦の猛者達。それこそが三羽烏。

ジャスレイと親睦あるクジャン家の紋章たる烏の羽をエンブレムに使うことを、今は亡きクジャン家先代当主、バラク・クジャン直々に許可された正真正銘のエースの中のエース。

 

普段はジャスレイに信頼されて方々で様々な仕事をこなし、有事になれば途端にその盾となり刃となるという、正しくジャスレイの最も信を置く懐刀達。

 

テイワズの誇る精鋭たる『JPTトラスト』護衛団の中でもその更にトップスリーを張る、堂々たる実力者だ。

 

「ハッハァ!!そうじゃあねぇと面白く…あン?」

 

まるで測ったようなタイミング。

双方のモビルスーツが激突する直前に、ロイターの駆るユーゴーは、飛び退くように距離を開けた。

隙を突いて攻撃しようにも、脇にいる数機のユーゴーが邪魔になってしまう。

 

「ッチ…コレからだって時に…」

 

どうやら、思わぬ相手から通信が入ったようだ。

 

「ンだテメェ!!一方的に手ェ切っといて、今更ゴチャゴチャ抜かす気か!?」

 

ロイターは楽しみを奪われた子どものように、通信相手にそう告げる。

 

「なに、そう言えばキミたちに別れ際の餞別を贈っていなかったことを思い出してね…」

 

変声機を使っているのだろうその相手は、まるで世間話でもするかのように彼にそう告げる。

 

傍受されるのも構わないことから、特定されない自信もあるのだろう。

寧ろ…ジャスレイ達に向けてさえ発信しているような、そんな不気味さを感じさせる。

 

「上手く使え。尤も…キミらが何かをせずとも『JPTトラスト』は戦陣を乱すだろうがね…」

 

そんな最中、ジャスレイの方にも連絡が入る。

 

「オウ、どうしたい?」

「兄貴!!大変だ!!そっちに…」

 

連絡をしてきた名瀬・タービンはかなり慌てている様子だ。

ジャスレイの部下が異変に気づいたのは…それとほぼ同時のことだった。

 

「オヤジ!!アレを!!」

 

その異変に、現場で一番に気づいたのはジャスレイの部下だった。

 

「どうした?って…ありゃあ、輸送船か?」

 

宇宙空間に浮かぶそれは、小型の輸送船。

拠点から拠点へのちょっとした荷運び作業に使われる程度の大きさのものだ。

 

「今、拡大します…」

「ありゃあ…子どもか!?」

 

痩せ細り、最早抵抗する体力も無いのか、力のない目で窓の外を見つめるのは他でもない子ども達だ。

しかも、その数は一人二人では無い。

 

「ククク…私としたことが、うっかりヒューマンデブリを乗せた船が、たまたま戦場と化した宙域に迷い込んだ…いやぁ困った困った」

 

通信先の相手は、これはあくまでも事故だと言い張るつもりのようだ。

 

「嘘をつけ!!狙ったように女子供ばっかりじゃあねぇか!!」

「嘘じゃあないさ。現に私とて懐を痛めている。手ひどい出費になったものだ…。ああ、ソレらはどうぞご自由に…」

 

飄々と冗談めかしてそんなことをいうとは…。

 

「それも反応を見る限り、一隻や二隻じゃあねぇ…この野郎…血も涙もねぇのか?」

 

思わずジャスレイがそうこぼしてしまうくらいに、それは異常で、異様な光景だった。

 

「男の勝負に水差しやがって!!ふざけんじゃあねぇぞ…!!こんな結末、あっていいはずがねぇ!!」

 

そして…当のロイターもまた、苛立ちを隠すこともなくなっていた。

 

□□□□□□□□

 

誰だか知らねぇ…いや、大方予測はつくが…此処らでヒューマンデブリを見なくなったと思ったら…わざわざ他所で買い漁ってたってか?クソッタレ!!

 

っつーかコレ、思ってる以上に不味い!!

 

ウチの方針的に彼らを見捨てるのはナンセンス…。

まして今は鉄華団の二人の手前もあるし…今後のことを考えればこの二人の心象はいいに越したことはないから見捨てる選択はマジで最終手段だし…。

 

かと言って放って置いたところでいつ弾が当たるとも知れない最前線うえ、向こうは絶対にその隙を突いて来る…。

 

わざわざガンダムフレームまで引っ張り出してきた以上、一時休戦なんぞ望むべくも無いだろうし…。

 

「こんな…まるで生き餌じゃあねぇか…」

 

生かさず殺さず…。

法の上じゃあ確かに彼らに所謂人権は無い。

あったとしてもかなり黒寄りのグレーだ。

ロイターの矛先が通信相手に向いてる内に何か考えないと…!!

 

「オヤジィィ!!」

 

うん?誰だこんな時に…って、えぇ!?

なんか見たことないモビルスーツが突っ込んできたァァ!?

 




水星のガンプラ、シャディク隊揃えたいけど、置き場所に困る…。困らない?
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