どの道○される男   作:ガラクタ山のヌシ

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戦闘回、後編になります。

ちょっと短め…。




第27話

「さてライド、こっからだぞ…」

 

ジャスレイは船室内でモニターを見ながらそうこぼす。

ジャスレイ以外の他の観客達も皆、言葉少なにその行く末を見守っている。

 

「人を見た目で判断しすぎたな。アイツは…ライドは仲間のために己を省みないヤツだ。良くも悪くもな。そんなヤツがタントテンポのまごうことなきエースに稽古つけてもらったんだ。強ぇに決まってんだろ。お前はどうだ?アルジ・ミラージ」

 

静かに、アスタロトのパイロットに問いかけるようにそう言う。

 

「それって、あたしらより強いってこと〜?」

 

いつの間にか近寄って来たユハナが、ひょっこりとジャスレイの顔を覗き込みながらそう問いかける。

が、当のジャスレイは最近ずっとこの調子だったユハナの言動に慣れて来たためか、特に気にしていない様子だ。

その無反応が癇に障ったのか、ユハナの少しむくれた表情を見たジャスレイが苦笑を浮かべながら振り返り

 

「いや、お前さんらの強みは兄妹ならではのコンビネーション技だろう?流石にあそこまで行くのは一朝一夕じゃあ無理だろうなぁ。ま、そこは誇っていいと思うぜ?」

 

と、フォローする様に言う。

そして、そう答えを聞くやユハナは満足げな表情をし、彼女の兄のサンポは何やら複雑な表情を浮かべている。

 

「相変わらず、よく見てるよねぇ〜」

「そりゃあな。お前さんにも、それにサンポにも、今もこうして世話んなってるしよ。短い付き合いではあるがな、これでもお前さんらのことはけっこう信頼してるんだぜ?」

「それに美少女だしねー?」

 

ユハナがからかいがちにそう聞くと

 

「そうだなぁ。さっきからこれ見よがしにピラピラとモビルスーツやらの維持費もろもろの書類を視界に入れて来なけりゃあ文句なしだなんだがなぁ〜?」

 

お返しとばかりにジャスレイは答え、ぶーたれているユハナを尻目に再びモニターに目をやるのだった。

 

「ちぇ〜、いけずだなぁ〜も〜…」

 

モニターに映される先、ルナズドロップにて、ライドの駆る百錬は瞬時に立ち上がるや、落としたブレードを拾い上げる。

 

「っとに、往生際が悪いんじゃあねぇのか?」

 

アルジはそう軽口を叩くが、背中に冷や汗をかいてもいた。

勝った気になっていたとは言え、武器を突きつけ有利な状況にも関わらず、相手の立ち上がり際に反応できなかったというその事実故に。

 

「…………」

 

ライドは答えず、沈黙と共に両手に持つブレードを逆手持ちに構え、百錬の姿勢を低くする。

 

先ほどまでのがむしゃらさとは打って変わって、不気味なほどに静かだ。

 

「……………」

「……………」

 

一秒…二秒…三秒…。

 

両者の動かない均衡状態が続く。

風も吹かぬ荒野で睨み合い、牽制しようとしては双方やめることの繰り返し。

 

そして瞬間、百錬が弾かれたようにアスタロトに迫る。

なんとか受け止めたアスタロトの装甲から、ギャリッと嫌な音がする。

 

互いに、攻撃を受けて、弾いて、いなして、攻める。

そのやりとりを数十かそこらして、気づけば振り出しに戻る。

いくらかしたのち、ふと一つの小惑星が二機の方に導かれたように通過する。

 

「ちっ…いいとこだったのに…」

「おっとと…」

 

パイロットの二人はそれに気づいて互いに距離を離すと、測ったようにその間をやって来た小惑星が通る。

 

そして、それが完全に通り過ぎた刹那。

 

「ッラァァァ!!」

 

ライドの百錬が、再度猛スピードで斬りかかる。

両者の間に伝わるひりつくような感覚。

アルジもほとんど感覚だけを頼りにアスタロトを動かしていた。

 

そして…。

 

「ちぇっ…届かなかったかぁ…」

 

アスタロトが立っているのを見るや、ライドは気の抜けた表情でそう言う。

すると、フッ…と糸が切れた人形のように、百錬は今度こそ動かなくなった。

 

□□□□□□□□

 

え、ちょっと待って?ライドくん、強くない?

いや、あんだけ自分で持ち上げただけに強いとは思ってたけど思った以上にさぁ。

 

「良いもんが見られたなぁ、オジキ」

「ああ、だが危なっかしくってなぁ…」

「ま、確かにそうだよなぁ。アレは…」

 

結果は負けたけど、まぁライドくんの成長は見られたし良しかなぁ。

モニターには悔しそうなライドくんと、緊張感や疲れどっと出たのか思いっきり緩んだ様子のアルジくんが映ってるなぁ。

 

「しかし、アルジ・ミラージにアスタロトか。なかなかどうして…」

「化けるだろうなぁ。あのパイロット」

「ま、だろうな。これなら問題はねぇだろう」

「では…」

 

んお、ヴォルコくん。聞いてたのね。

 

「おう合格だよ。お疲れさん」

「良いの?おじさま?」

 

リアリナ嬢も食いついて来たなぁ。

話に入ってくるタイミングが無かったのかな?

 

「おう。不安なようなら後で一筆書こうか」

「はいっ!!」

 

素直だなぁ〜。この子いい嫁んなるよたぶん。

 

まぁ言わねぇけどもさ。

 




つ、次こそタントテンポ回に…。

いやぁ〜、入ると思ったんですけどねぇ。

アホを晒しただけって言うね…orz
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