聖闘士星矢~クリスタルエレジー~Final Edition 作:水晶◆
皆さんの好きな情景を思い浮かべて下さい。
「なあ、氷河よ?」
「はい、どうかしましたか先生?」
「キグナスのサークレットを、あのデザインのままヘルメット化したら、と。以前、そういう話をしただろう?」
「ええ、しましたが……」
「ずっともやもやしていたんだが、ああ、あれだと、やっと思い出したんだ」
「……何です?」
「――ゴッドシ○マの風見博士」
私立グラード学園。
グラード財団当主城戸光政が、己の道楽のために、有り余る財力にものを言わせて築いたマンモ――大規模学園都市である。
グラード国際大学付属高校と間違えて入学する者も多かったが、先日力業で併合したらしいので次年度からは被害者も減少するだろう。
ちなみに、学園長は聖アカデミーに視察に行って、全女生徒から白い目で見られていたと聞いた。ワシはアニメ版なのにと泣いていたらしいが、鬼畜の所業に違いはない。
世界各地から金に糸目を付けずに集められた才能ある若者たち(選考基準に人物像は考慮しないものとする)が、
どこにでもある普通の学園だ。
「あー、授業の前に皆に伝えておくことがある。
長らく休んでいた天馬君と、サーシャ君、アローン君だか、月のアルテミス女学園に転校することになった。
今からコイツを殴りに行こうかと、書き置き残して行ってみたはいいが、帰ってこれなくなったらしい。
天馬と幸せになりますと、葉書が来ていたから、元気にやっているんだろう。多分。
気軽に会いに行くには難しいところだが、どんなに離れていても君たちの友情は――」
「あの、クーちゃん先生!」
「クーちゃん先生は止めなさい。はい、沙織君」
「あのお二人は、まだ15歳ぐらいだったと思いますが?
まあ、それは良いのです。
アルテミス女学園って、お姉さまが理事をされている、あの学園ですよね?
……女子校ですよ?」
ピキーーーーン。
まるで黄金聖衣同士が共鳴するように、聞こえるはずのない緊張の音が、教室の生徒たちには確かに聞こえた。
そして悟る。
その瞬間、教室の空気が変わった、と!
「……まったく。チーム2軍とチーム白銀は殺気を抑えるように。
邪武君やオルフェ君、ミスティ君たちの落ち着きを見習いなさい」
「「「……フッ」」」
「先生!」
「はい、蛮君」
「沙織お嬢様ガンギマリ野郎と、彼女持ちに自分大好きナルシスト野郎を基準にされても困ります!
あと、オメガに出演したオレたちとチーム白銀を一緒にしないで下さ――!?」
ドカッ、バキッ。
BAKOOOOOOOOOOON!!
「お、おい、しっかりしろ蛮!」
「うぅう、げ、檄か? お、オレは、ぐ、グレートティーチャー……」
「お前ら全員、後で
で、だ。気軽に会いに行くのは難しいが、手紙ならサガ先生やカノン先生にお願いすれば届けてくれるそうだ。
時々、全然関係ないところに届くらしいが気にするな。―――あ、すまない。忘れていた。しばらくサガ先生にモノを頼むのは止めておきなさい」
「えっ!? サガ先生に何かあったんですか!?
こうしてはいられない、すぐにお助けしないと――!!」
「……カティア君、ステーイ。セインティア組は彼女を取り抑えておくように。
いや、な?
昨日先生方で集まって卓を囲んだんが……サガ先生がぶっ飛んだ。
あれほど奴等とは囲むなと言われていたのに……カノン先生の煽りを真面目にきいてしまうからな、あの人。
お前らも気を付けろよ?
しばらくは暗黒面に堕ちているから、相手をするのが非常にメンドくさいぞ?」
「あの、先生? 奴等とは、まさか……!?」
「ああ、お前も
お察しの通り――シャカ先生だ。
サガ先生とシュラ先生、カミュ先生の三人がかりで挑んだらしいが……それもどうかと思うんだが、見事に全員ぶっ飛んだらしい。
シャカ先生、最近誰も相手をしてくれないからって、慈悲はないと、全力だったらしいな。
四暗刻+字一色+四喜和+天和をかましたと聞いた。
シャカ先生とムウ先生、シオン先生にはあれほど触れるなと言われているのにな。
なので、しばらくはシュラ先生とカミュ先生も暗黒面に堕ちているからそっとしておくように」
――キーンコーンカーーンコーーーーン。
「ああ、火時計が消えたな。それじゃあ、授業を始める――前に。先日行われた他校を交えての
武器の使用を禁じられている聖闘士が武器を使用していると色々と苦情が上がっている。該当者は一人一人これについて説明するように。
聖衣の一部だから鎧です、武器じゃないですと言いたいヤツもいるだろうが、童虎先生が昔ライブラの聖衣で大暴れしたせいでその言い訳は通用しなくなったからな」
教室の反応が明確に分かれた。
今回は自分は関係ないと安堵する者と、心当たりが多すぎて顔面蒼白になる者だ。
「まずは――氷河君」
「え!? オレなんですか!?」
瞬やダンテ、トレミーを見ていた全員が、まさかの人物の名を聞き驚愕の表情を浮かべる。
「飛び道具使用の容疑だな。お前、カラス相手とはいえ、聖闘士カードを投げつけちゃイカンだろう?」
「そんな! アレがアウトなんですか!?」
「訓練された烏が打ち落とされているからな。同じ理由で紫龍もアウトだ」
「オレもですか!? ドラゴンの拳と盾はセーフのはずでは!?」
「普通にしていればセーフだったんだが、お前、左手の盾を外して投げただろう? カペラの
「くっ、そんな。あれはあくまでサイドアーマーなのに……」
「お前の場合は、ヘッドギアのアイスラッガー投げつけた方が伝説になったかもしれんな。瞬にジュネ、ダンテ、アルビオレ、トレミーもアウトだ。
関係ないね、って顔で澄ましているオルフェ、お前の琴もアウトだからな」
「……見ての通り、この琴はどこからどう見ても楽器ですが?」
「まず、お前は授業中に楽器を弾くな。それと、弦を使ったストリンガーフィーネで大暴れしただろう? あれでアウトだ。
ラダマンティスが音楽に理解があれば、下手すればあそこで物語が終わっていた可能性があるぞ?
……なあ、先生思ったんだが。
これ、落ち着いて考えると白銀の比率が多くないか? 白銀は完成された聖闘士、って設定があったと思うんだが……」
「先生!」
「なんだ、釈明か? 良いぞ。話してみろトレミー君」
「とある武神も言っています。空手家が空手を使って何が悪い、と。矢座のオレが矢を使わなかったら――ただの座です!」
「……確かに。一理ある」
「一理ないです。アイオロス先生、あなたの授業は次の時間ですが? 何をしれっと沙織君の隣に座っているんですか」
「いや、クーちゃん先生。先生も知っての通り、最近アイオリアが
だったら、少しでも
「ああ、アイオロス先生にも同様の苦情が来ていますから。職員の部ではちゃけ過ぎです。
そもそも、射手座の必殺技って、下手をすればあの黄金の矢を射る事だと思っている人の方が多いまでありますよ? まあ、半分以上は星矢のせいですが」
「うわっ、オレに飛び火した!?」
「フン、どいつもこいつも、武器に頼るなど情けない……」
「余裕をかましているアルゴル君? お前のメドゥサの盾、あれがセーフだなんて本気で思っているんじゃないだろうな?
……どうして、馬鹿な!? みたいな顔をしている? 訓練生を相手に、あからさまに武器として使用していただろうが! あれは暗器と変わらんぞ!?」
「見たヤツが悪いのだ。不幸な事故というもの! そんなつもりはなかった!!」
「ああ、コイツアニメ版だった! 神谷ボイスのくせに小悪党っぽく堂々と開き直りおってからに!!」
「クーちゃん先生! これ以上はおよしなさい!」
「クーちゃん先生は止めなさい、沙織君」
「皆、地上の愛と正義と平和を守るために、己の出し切れる全てをもって戦ったが故の悲しい過ちなのです。
わたしは、非を責めるよりも、そこまでの覚悟をもって戦い抜いた皆さんを労り、誇りに思いたいと――」
「……ハーデスから、お前宛に黄金の杖で胸を貫くのは酷くないかと苦情が来ているんだが?
そもそも、あの形状でどうやって胸を貫けたのか教えて欲しい、とまであるんだが……」
「……」
「…………」
続かない……!
次回は本編更新予定。
温度差に風邪をひかれませんように。
アフロディーテさんの今後についてのアンケートです。期間は短いですが参考にさせて頂きます。
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