3rdプロローグ「テンションアガット~!」
「……………うん、OK。今日の分は終わりね。ご苦労 様」
「「「や、…………やっと終わった…!」」」
『七耀協会転覆未遂事件』……そう名付けられた事 件から約一年。騎士団は一応の落ち着きを取り戻し ていた
………でも、アレだけの事があったためにやっぱり後 始末と言うものがあるわけで………
「……って今日の分!?お前昨日は今日で終わりっ て言ってたじゃねぇか!」
「ティアの嘘つき!!僕ずっと今日で終わりって自 分に言い聞かせて頑張ってたんだよ!?」
「…………………………」
ちなみに無言で机に突っ伏しているのはレーヴェだ 。あれからわかった事だが…………レーヴェはこっち にはかなり疎かった。始めの頃なんか一枚に30分 かかってたからな…
やっぱリーシャが一旦帰っちまったのは痛いな……… アイツなんだかんだでレーヴェよりは書類出来たし
「私に言わないでよ………朝来たら総長に追加の書類 渡されたんだから………」
「「総長ォォォォ!!!」」
あのクソサボり魔がァァァァァァァァァァァ!!生 きてる事を後悔させてやらァァァァァァァァァァ! !
「シャル!!わかってんな!?」
「うん!正々堂々背後から気付かれないようにSLB (スターライトブレイカー)だよね!」
「それを世間では不意討ちとか闇討ちって言うのよ ………」
総長を闇に葬れるならなんだっていい!!
*お気づきの方もいらっしゃるとは思いますが、ケ イジは書類のストレスでテンションがブッ飛んでま す
「?ティア止めないの?珍しいね」
「………昨日、あまりの書類の多さに時間がかかって 夕飯食べそびれたの」
「?」
「それでお腹が空いたから外に食べに行ったんだけ ど………総長が豪遊してたのよ
それを見たら『ああ…もう地獄を見せるしかないな 』って…」
「超短絡思考!?」
「よく言ったティア。一緒に総長の娯楽を命ごとブ レイクするぞ」
「ええ。今回ばかりは全面的に協力するわ」
まさかのティアが味方についた。これで勝つる!!
横でシャルが「え?え?何かいつもと違う!?」と か言ってアタフタしてるが…今はどうグロテスクに 総長を愉快な変死体にするかを考える方が先だ
*何度も言いますが、みんなストレスでテンション がブッ飛んでます
「そうと決まれば…………オイレー…………ヴェ…?」
「…………」シャーコ…シャーコ…
……………やべぇよ。レーヴェが剣を邪悪な笑みを浮 かべながら研いでるよ。さっきまでの変なテンショ ンが一気にどっかいっちまったよ
「………どうした?あのクソババァを愉快に傑作に切 り刻みに行くんだろう?」
そこまでは言ってない
「…………フフフフフフ……この一年で溜まりに溜まっ た鬱憤………存分に晴らさせてもらおうか……!」
やべぇよ。完全に『ついカッとなってやった。今は 後悔している』のパターンだよ
「………………フフフフフフ…待っていろよクソババァ …!」
「オイレーヴェそろそろ………!?」
戻って来い、そう言おうとした瞬間、辺りが物凄い 光に包まれる
「な、何だこれは!?」
「ケイジ!?レーヴェ!?」
「二人とも!?」
どうやらこの光は俺とレーヴェだけにかかっている らしい
そこまでを認識した時、光がより一層強くなった