英雄伝説・空の軌跡~銀の守護騎士~   作:黒やん

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『ケイジの剣術』

~リシャール解放後~

 

「待ちたまえ!何故私の解放シーンを…」

 

「あー…ウル」

 

『キングクリムゾン!!』

 

……と、言うわけでリシャールさんの解放後、とり あえずレーヴェと模擬戦をすることに

 

「クローゼ」

 

「ん~?」

 

まだ寝ぼけてやがるなコイツ。まぁいいけど

 

「蒼燕今持ってるか?」

 

「あるよ~」

 

そう言ってどこからともなく蒼燕を取り出すクロー ゼ

 

……どこから出したかは気にしないでおこう

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

で、泉の近くの広場に来てるんだが…

 

「ギャラリー多いな……」

 

そのまま着いてきたクローゼにジンさん、アガット 、アネラス、リク、リシャールさんにヨシュア。そ れと名前は知らんが紫の女子

 

「まぁ、あまり気にするな。全員味方だ

 

………それより、蒼燕《ソレ》…使うのか?」

 

「ああ。何か出し惜しみしてる余裕もなさそうだし な」

 

本気出さずに死にましたじゃ話になんねぇし

 

「そうか……………ヨシュア」

 

「?」

 

「よく見ておけ…………あれが双剣術の一つの完成形 だ」

 

「…………え?」

 

「んな大袈裟な…」

 

「謙遜は止めろ。お前の剣はそう言う価値があるん だ……そろそろ始めようか」

 

「そうだな…………ッ!」

 

レーヴェが剣を構えたのを確認してから、縮地でレ ーヴェに斬りかかった

 

ーーーーーーーー

 

「いきなり斬りかかった!?」

 

「あれじゃ反撃してくださいって言ってるようなも んだぞ!?」

 

いきなり攻めにかかったケイジに驚くアネラスとア ガット

 

「…………いや、あれでいい」

 

『え?』

 

「どういう事なんですか?リシャール大佐」

 

「ヨシュアくん、だから私は大佐じゃ…………まぁい い。あれが二刀でのケイジの戦い方だ……まぁ見て いたまえ」

 

再び皆がケイジの方へ視線を戻すと、案の定レーヴ ェに弾き返されていた

 

弾き返されていたのだが……

 

「………距離が開かない?」

 

「フフ………目の付け所はいいよリク。だがそれだけ じゃない」

 

「……速度も速くなってますね」

 

「それだけでもねぇ。威力も上がってやがるな」

 

「その通り。ケイジの剣術は自分から仕掛けに行っ て、返された力を全て自分の力として相手に返す… …言うなれば強制カウンター」

 

「なるほど…」

 

「共和国で後の先を取ってくる武術家はいたが…… 先の後を取るなんて聞いた事がないぞ」

 

「それは多分、あの戦法に武器が耐えられないから だと思います」

 

『?』

 

「あの刀……蒼白塗燕龍大小拵《そうはくぬりえんりゅうだいしょうこしらえ》 だからできるんだ って前に聞いた事があります」

 

「蒼白塗燕龍大小拵!?」

 

「うぉ!?急になんだアネラス!?」

 

「あ、ゴメンリク君…でも、あの刀……下手すると国 宝級だよ」

 

『マジか!?』

 

皆が白龍と蒼燕の価値に驚く中……

 

「(あれが双剣術の完成形の一つ……)」

 

「(まだ、足元すら見えてねぇのかよ……!!)」

 

ヨシュアとリクだけがケイジとレーヴェの剣舞に見 入っていた

 

ーーーーーーーーーーーー

 

動きが確認できた所で刀を納め、模擬戦を終えた

 

レーヴェはそのままヨシュアと稽古をするらしい

 

「お疲れ様。……動きはどうだった?」

 

泉で水を飲んでいると、クローゼと紫の女子が来た ……本当に誰だ?

 

「ダメだな…譜は使えんのに譜術は発動しないし、 全体的に身体能力が落ちてる。写輪眼も制限みたい なのがついてる」

 

「レオンハルトさんは?」

 

「レーヴェも大体俺と一緒だな。身体能力が落ちて る上に分け身が使えないらしい」

 

「やっぱりですか…」

 

クローゼと紫が少し残念そうにする

 

それにしても…

 

「で、そこの紫。お前誰だ?クローゼの知り合いか ?」

 

「「……………え?」」

 

空気が固まった

 

……え?俺のせい?俺のせいなのか?

 

「ケ、ケイジさん?私ですよ私!!」

 

「……私私詐欺の人?」

 

「違ぁぁぁぁう!!」

 

必死の形相で否定する紫

 

「じゃあ誰だよ……紫髪の知り合いなんてリーシャ とレンくらいしかいねぇぞ俺」

 

「そのリーシャです!!」

 

「…………は?」

 

再び固まる空気。今回は俺は悪くない

 

「…………いやいやいやいや、ナイナイナイナイ」

 

「全否定!?」

 

「リーシャはもっと全体的にちみっこかった!!1 年でそんな育つ訳あるか!!」

 

主に胸!!アイツはティアと風呂入る度に血の涙流 すくらい貧乳だったはずだ!!ティアのテンパりよ うが半端なかったから今でも覚えてる!!

 

*覗いた訳ではありません。

 

「育ったんですよ!気を循環させまくってたら!」

 

「嘘つけ!クローゼが東方の文献でそんなん見つけ て頼まれてやった事あるけど全くもって一ミリすら 育たなかっ「ケイジ……?」スミマセンゴメンナサ イモウシマセン」

 

「全く………(これでもDはあるのに……)」

 

あぶねぇ……死んだかと思った……!!

 

「素質的な問題です!私には育つ素質があったんで す!」

 

「リーシャ、喧嘩売ってるの?」

 

「黙ってて下さいDサイズ!!」

 

「EにDの気持ちがわかるかァァァァァ!!」

 

「こっちはずっとGの差にうちひしがれてきたんで す!!」

 

女の戦い勃発。……ッたく、世の中の男全員が巨乳 好きって訳じゃないだろうに……

 

『……ケイジ、あれリーシャだよ』

 

「起きてたのかお前。つーかマジで?」

 

『うん!気の方法教えたの我《わたし》だもん!』

 

この腐れギツネ…………

 

「重心が安定しなくなったら敵のど真ん中に狙って 投げられなくなっただろうが……!!」

 

『え?何で我《わたし》怒られてるの!?ってギブギブギブギ ブ!!握らないで握らないで!中身が出る!内臓的 な何かが出ちゃう~~!!』

 

ウルを潰さないギリギリの力加減で握る……暴れ方 がウナギみたいだな

 

「あの~…」

 

「上等だアホギツネ……今日の晩飯はリアルきつね うどんだ」

 

『イヤァァァァァァァァ!!』

 

まぁ食いたくないから殺らないが

 

「ケイジ」

 

「ん?」

 

ウルを放して振り向くと、リースがいた

 

『た、……助かった………ありがと~~リ~ス~~! !(泣)』

 

「え?ど、どういたしまして?」

 

流石にリースもガチ泣きのウルには戸惑ったらしい

 

…………というかウル。お前今握られてた相手の頭に 普通に乗るな。ちょっとは遠慮しろ

 

「で、どうしたんだ?」

 

「ケイジのらしき扉が何個かあったからついてきて ほしい」

 

「わかった……ウル、行くぞ」

 

『うぅ……バカケイジ…』

 

ウルが子狐状態でペシペシ叩いてくるが全く痛くな い

 

「じゃあ行くか」

 

「「私も行く(行きます)!!」」

 

お前ら、今まで殺りあってたのに何で息ピッタリな んだ

 

「………リース?」

 

「大丈夫。想定内」

 

流石リース。直感がシャル並みなだけはあるな

 

「(ケイジが行くなら私も行くって言うのは目に見 えていたから…)」

 

………実際は勘でも何でもなかったりする

 

そして、俺達は『方石』の力によって扉の所まで転 移するのだった

 

その時は、まさかあんな事になるなんて思っていな かった……


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