英雄伝説・空の軌跡~銀の守護騎士~   作:黒やん

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『扉巡りの旅』

ーー汝、雛を拾いし白き烏、我が前に引き連れよ。 さすれば扉を開かん

 

ーー汝、白狐を連れし銀の騎士、我が前に引き連れ よ。さすれば扉を開かん

 

ーー汝、白き姫と彼女に仕えし救国の士、我が前に 引き連れよ。さすれば扉を開かん

 

……上三つはまだいい。一部黒歴史的なものもあっ たが問題ない

 

でもな……

 

ーー汝、金の閃光と出逢いし氷華の後継者、我が前 に引き連れよ。さすれば扉を開かん

 

「リース、これはダメだ。早く次行こう」

 

「今のところこれで終わり。それと、その案は却下 」

 

いや、ダメだってコレェェェェェェェェェ!!嫌な 予感しかしねぇんだよ!!主に俺の生命的な意味で !!

 

「この条件に合うのはケイジしかいない。金の閃光 って誰か知らないけど」

 

「確かにこれ俺なんだろうけどさ…」

 

金の閃光って間違いなくアイツだろ?……………まだ 死にたくない

 

「リーシャ、金の閃光って誰かわかる?」

 

「わからないです……クローゼさんは?」

 

「私もわからないかな」

 

よし!何故かは知らんがリーシャはアイツの二つ名 を知らない!(ガッ)このまま扉さえ開かなければ …(ズリズリ…)

 

そこまで考えた所で、ようやくリースに引き摺られ ていることに気付いた

 

「ってリースさん!?俺さっきから行きたくないっ て言ってますよね!?」

 

「ケイジの都合は聞いてない。少し前の扉で料理の レシピが出てきた。私は食に関して妥協しないと決 めている」

 

「いや、知らねーよ!?」

 

人の命を何だと思ってんだお前!?俺の命<料理か !?

 

「ほら早く。ハリーハリーハリーハリー」

 

「ちょっ待っ……………うおっ!?」

 

結局、リースに扉に放り込まれた………

 

ーーーーーーーーーーー

 

「「申し開きは?」」

 

「………………………」(汗)

 

扉から出た瞬間、目からハイライトの消えたリーシ ャとクローゼに捕まった

 

「まさか私がはやてさん達とゲームしてる間にあん な甘々空間を作ってるなんて……!!」

 

リーシャは…………正直恐くない。まだクローゼの威 圧感の足元にも及んでねぇし

 

問題は……

 

「フフフフフ……ケイジ?私の知らない所で何やっ てるのかな?かな?」

 

「落ち着けクローゼ。もはや中の人すら一致してね ぇぞ?」

 

「嘘だっ!!!」

 

「だから違うって「何か文句が…?」全くありませ ん」(土下座)

 

クローゼ…いや、黒ーゼだ。ヤバい。本っ当にヤバ い。顔はニコニコしているが俺にはわかる

 

……過去に前例のないくらい怒り狂ってらっしゃる… ……!!

 

「……それで、当然私にもあの人にしたりされたり したことをそっくりそのまましてくれるよね?」チ ャキ

 

「……いや、オーブメント構えて細剣《レイピア》俺に向けなが ら言う台詞じゃ…(サクッ)ちょ!?刺さった!今 刺さったぞ!?」

 

「返事はハイかYES しか要らないんだけど?」

 

一択じゃん、それ。しかも脅迫だし

 

それでいいのか次期女王!?

 

「で……返事は?」

 

「………………」(滝汗)

 

「へ・ん・じ・は!?」

 

「………さらばだっ!」

 

「あ!待ちなさい!!」

 

俺の大切なナニカを懸けたリアル鬼ごっこ、スター ト

 

…ちなみに、リーシャは適当にしばいたら正気に戻 った。チョロいな

 

「ツカマエタァ……!」

 

「げっ!?ってギャアァァァァァァ!!」

 

「………あ、やっと報酬出てきた……………!?これは… …」

 

ーーーーーーーーーーー

 

「………………………」死ーん

 

「…………おい、生きてるか?……ん?『犯人はクロー ……』」

 

「よし、生きているな」

 

「ボケる気力があれば大丈夫だろ」

 

リクにレーヴェ……少しは心配しろや

 

ムクッ

 

「最近耐性が付いてきたことに喜ぶべきなのかそう じゃないのか……」

 

「「復活はやっ!!」」

 

二時間か……新記録だな

 

「他の奴らは?」

 

「石碑の所だ。どうやらお前の入った扉から封印石 が出たらしくてな」

 

…………………………………………え゛

 

「今頃解放してる頃じゃねぇか?………ケイジ関連な らシオンだと思うんだが…」

 

ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバ いヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤ バいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバ いヤバい!!!!

 

もしアイツが来ようモンなら俺の命が風前の灯火な 所に春一番が吹く状態くらいヤバくなる!!

 

そして、俺は全力で石碑の所へと向かった

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

「貴女ですか?ケイジをたぶらかしたのは」

 

「たぶらかした?人聞きが悪いですね。私は自分の 気持ちに素直になっただけですよ?そもそもあなた はケイジの何なんですか?」

 

「幼馴染みですが?」

 

「へぇ、『ただの』幼馴染み。それなのにケイジの 対人関係にまで干渉するのはプライバシーの侵害で すよ?」

 

「ご心配なく。今更『その程度の事』を気にしたり されたりするような『貴女との関係みたいに』薄っ ぺらい関係ではありませんから」

 

「「……………………!!!」」

 

「ねぇヨシュア、一体何が起きてるの?」

 

「そうだよお姉ちゃぁん…目を塞がないでよぅ」

 

「「ダメ。レンやティータにはまだ早い」」

 

「「むぅ~~~~…」」

 

…………………遅かったか…(遠い目)

 

『はわわわわわわわわわ………』

 

「………何だこの威圧感は……」

 

「ケイジ………お前………」じと~

 

「リク、何を勘違いしてるのかは知らねぇが俺は何 もしてねぇぞ?」

 

「本当か?」

 

多分

 

…そしてふと周りに目を向けると、右にあの二人の 間に入ろうとして殺られたのか、完全に伸びている リーシャ…………だった物体A

 

そして左を見るとレンやティータを守っているエス テル達

 

……レン?お前いつの間に来たんだ?

 

『ケイジが気絶してる間』

 

「うん、よくわかった…………けどウル、次心読んだ ら一年間稲荷抜きな」

 

『え!?何その理不尽!?』

 

さて、現状整理現状整理………うん

 

「俺は何も見ていない」

 

『『『待てェェェェェェェェェェェェェェェェェェ ェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!』 』』

 

「うわっ!?ちょ、何をするヤメ(ry」

 

ビックリするくらい流れるような素晴らしい連携で 簀巻きにされてあの爆心地《しゅらば》に放り投げられた

 

……テメェら…死んだら絶対化けて呪い殺してやるか らなァァァァァァ!!

 

「ケイジ…」

 

「これはどういう事か……」

 

「「キッチリキカセテモラウカラネ……?」」

 

その後、俺は確かに地獄を見た


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