『騎士団の異変』
~リベル・アーク崩壊より二ヶ月後~
~アルテリア法国・某所~
「はぁ………はぁ………はぁ…………」
長い廊下を走る走る走る走る
金色が物凄い勢いで何かから逃げていた
「いたぞ!!」
「お前達は向こうから回れ!挟み撃ちにするぞ!」
「くっ……」
金色の進んでいた方向から新たに数人の男達が現れ る
それを見た金色は再び反対側に駆けていく
「あ!異端者が逃げた!追え!!」
駆けていく金色を見た指揮官らしき男は部下に金色 を追うように命令する
「(異端者はどっちだよ…!)」
その様子を横目で見ながら、金色ーシャルは一人ご ちていた
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「ようやく追い詰めたぞ。この異端者めが…」
同時刻、また別の場所では銀髪の青年ーレオンハル トが数十人の男達に追い詰められていた
「既に貴様らの仲間…メシュティアリカ・アークス やシャルロット・セルレアン、リーシャ・マオ…更 には
後は貴様だけだ!『守護騎士《ドミニオン》第二位代理』レオンハ ルト・アストレイ!!」
「…フッ、例え勝てなかったとしても何もせずに諦 めるつもりは毛頭無いのでな」
指揮官の勧告にあくまで否定の姿勢を見せるレーヴ ェ
そして剣を抜き、構えて男達ー聖杯騎士達にその切 っ先を向け
「それに何より……ヨシュアにもらったこの
そう言うと、レーヴェはその場で剣を一閃し 、騎士達に向かって駆け出した…
~同時刻・カルバード共和国より北東~
~西ゼムリア大陸東沖、北東に約8000セルジュ~
~ジャパング皇国・とある庵~
「ケイジ殿~!ケイジ殿~!」
「何だ朝っぱらから……ってナガノブか。何の用だ ?」
「大陸からの船から文を預かってござる!」
「文?…………………フッ、来たか」
「?何が来たのでござるか?」
「何……ついにウチの総長が重い腰を上げただけだ
ナガノブ…悪いが船を一隻用意してくれ」
「それは構いませぬが……行き先は何処でござるか ?」
「大陸……アルテリア法国の近くだと尚良いな」
「承知致した!」
墜ちた翼は新たな風を受け、再び羽ばたく
今だ尚、銀の軌跡は終わらない