わたしの名はロクサーヌ。
狼人族で16才の戦士、そしてご主人様(加賀道夫)の一番奴隷。
大好きなご主人様、かわいい後輩奴隷のセリーとミリアの4人で、
クーラタルの一軒屋でしあわせにくらしている。
お仕事は迷宮探索。
クーラタル、ベイル、ハルバー、ターレ、ボーデの5か所の迷宮を探索している。
クーラタルは16階層、ベイルは11階層、ハルバーは15階層、ターレは13階層、ボーデは12階層を探索中。
現在はハルバーの迷宮15階層で、先日仕入れた新装備をつけて探索中だ。
ちなみにいまの装備は
ご主人様(ミチオ・カガ)
ひもろぎのロッド 硬革の帽子 アルバ 竜革のグローブ 竜革の靴 身代わりのミサンガ
私(ロクサーヌ)
エストック 鋼鉄の盾 ダマスカス鋼の額金 竜革のジャケット 硬革のグローブ 柳の硬革靴 身代わりのミサンガ
セリー
強権の鋼鉄槍 防毒の硬革帽子 チェインメイル 防水の皮ミトン 硬革の靴 身代わりのミサンガ
ミリア
レイピア 鉄の盾 頑丈の硬革帽子 チェインメイル 硬革のグローブ 硬革の靴 身代わりのミサンガ
全員スキル付きの装備品と身代わりのミサンガを着けており、中級のパーティーとしてはかなり充実した装備となっている。
ご主人様はアルバというくるぶしまで丈のある長いワンピースの胴装備のせいで、一見すると神官のようだ。
しかし、見た目は神官でも強力な魔法を使う。
いまもブリーズストーム五発でビッチバタフライを3匹、追加のファイヤーボール三発でサラセニアを1匹倒した。
魔物4匹を倒すのに、かかった時間はたったの3分である。
私が以前いたパーティーは6人だったし、戦っていた場所は3階層、魔物は2匹しかいないのに、倒しきるには15分はかかっていた。
単純に比較することは難しいけど、ご主人様がいるだけでパーティーは断然強くなる。
さすがは私たちのご主人様である。
私は戦闘を終えたご主人様に話しかけた。
「ご主人様、お疲れ様です。魔法が強くなりました?」
「ああ。ひもろぎのロッドとアルバの影響だな。だが......」
「何か問題があるのですか?」
「見た目で魔法使いとばれてしまいそうだが」
「そうですね。今まで以上に気をつけて案内します」
「まあロッドを持っている時点で駄目駄目か」
「ふふ。確かにそうですね」
私がクスリと笑うと、ご主人様も微笑んだ。
くちで言うほど気にしてはいないのだろう。
「神官や僧侶がつけることもありますので」
セリーも問題はないことを諭す。
「僧侶が剣を出して戦うのは変な気もするが、僧侶が前衛でもおかしくはないんだっけ?」
ご主人様はセリーの言葉にしばし考えてから、私に聞いてきた。
「はい。火力は多ければ多いほどいいですから」
私が答えるとご主人様はひもろぎのロッドをしまい、スタッフを装備して戦った。
しかし、一度戦うと首をひねって「ひもろぎのロッドのほうがいいな」とつぶやき、スタッフをしまって再びひもろぎのロッドを装備した。
その後、すぐにボス部屋に到着。
セリーからブリーフィングを受けてミリアに説明する。
『ミリア。ここのボスはマダムバタフライです。
ビッチバタフライを強くした魔物ですが、攻撃を受けると麻痺することが多いので、避けること』
「はい。です」
ミリアが返事をすると、ご主人様は「では、行くぞ」と号令をかけた。
ボス部屋に入ると、私とセリー、ミリアの3人でマダムバタフライを囲み、ご主人様は付き添いのビッチバタフライの正面に立った。
そして、私たちがボスを引き付けていると、すぐにご主人様が囲みに加わる。
迷宮の15階層といえども、いまのご主人様にかかれば付き添いの魔物ごときは瞬殺である。
マダムバタフライは羽を大きく振り回して攻撃したが簡単に皆んなにかわされ、それではという感じで魔法攻撃を仕掛けたが、ご主人様とセリーにあっさりキャンセルされる。
結局ボスも私たちに何も出来ないまま、すぐに煙になった。
ボス部屋に入ってから、まだ5分も経っていない。
装備が良くなった影響もあるだろうが、もはや15階層では余裕で戦える強さになっている。
16階層からは一度に魔物が最大5匹出現するけど、私たちのパーティーなら十分に戦えるだろう。
私がそんなことを考えていると、ドロップアイテムを回収していたミリアが叫んだ。
「魔結晶、です」
どうやらたったいま出来たばかりのようだ。
ご主人様はミリアから魔結晶を受け取ると
「さすがはミリアだな。えらいぞ」と、
ひとこと褒めてミリアの頭を軽くなでた。
それを見て私はマダムバタフライのドロップアイテムを、セリーはビッチバタフライのドロップアイテムをご主人様に渡したけど、特に何もなかった。
まあ、そうでしょうね。
ちょっとがっかりしながらセリーを見ると、彼女は私を見てクスリと笑った。
私も思わず苦笑してしまった。
その後、ご主人様はボス部屋は魔結晶が出来やすいこととボスは魔力が大きいことをセリーから教わると、
「悪い。もう一度今のボスと戦っていいか」と、
私たちに聞いてきた。
いま出来たばかりの魔結晶を使って実験をするようだ。
16階層に抜けた後、再び15階層に戻った。
15階層の中間部屋に移動すると、ご主人様は自分のリュックサックから黄魔結晶を取りだした。
確か本日の探索開始前は緑魔結晶だったはずだ。
「黄色ですね。さすがはご主人様です」
「ありがとう」
私が称賛すると、ご主人様は少しうなずいて黄魔結晶をアイテムボックスにしまい、先ほど拾った黒魔結晶をリュックに入れた。
ボス部屋に入ると、今度のお付の魔物はサラセニアだった。
しかし、先ほどとまったく同じ展開で、5分も経たずに2匹とも煙になった。
ご主人様はリュックを降ろして魔結晶を確認すると、紫色になっていた。
「紫魔結晶ですか。相変わらず無茶苦茶です」
セリーがそれを見てあきれて言うと、ご主人様は目を泳がせながら
「確かにセリーのいうとおり、ボスは魔力が大きいようだ」と答えた。
「いくらボスは魔力が多いからといって、この階層でボス一匹を倒しただけで紫魔結晶ができるという話は……」
セリーはつぶやくと、何やらブツブツ言いながら考えだした。
彼女は自分の知らないことがあると、なぜそうなるのか必ず理由を知りたがる。
知りたがりはもはや、彼女のクセだと思う。
「ご主人様なら当然のことです」
私はご主人様と最初に迷宮に行ったときに、魔結晶に早く魔力を貯められることを教えてもらっていたので、素直に肯定した。
「すごい、です」
ミリアは相変わらず何も考えていない。
素直に驚いたけど、興味がないことだとすぐに意識から外してしまう。
実際、もうソッポを向いている。
「まあこれくらいはな」
ご主人様は私に乗ったようね。
セリーに説明するのが面倒みたい。
「はあ……」
セリーはまだ納得してないみたいだったけど、ご主人様は構わずハルバー16階層の魔物についての説明を促した。
ハルバー16階層の魔物はクラムシェルで、火魔法には耐性があり、土魔法が弱点とのこと。
「シェルパウダーだっけ」
「そうです」
「これからは買わなくてすむな」
「はい」
私がニッコリほほえみながら返事をすると、ご主人様は軽くうなずいた。
「しかしビッチバタフライに続いて火魔法に耐性か。16階層だしサラセニアの多いところにはあまり近づかない方がいいな。では、ロクサーヌ。最初は数の少ないところから頼む」
「かしこまりました」
私が案内をはじめると、セリーからピッグホッグが多いところも避けるように追加の指示が来た。
ピッグホッグは土魔法に耐性があるので、この組合せも駄目なようだ。
私はクラムシェルが多めの組合せを探しながら、パーティーを案内した。
クラムシェルは1mくらいの二枚貝の魔物で、突撃からの体当たり、噛み付き、水弾、水魔法と、多様な攻撃を仕掛けて来る。
しかし、実際に戦うと、体当たりは大したスピードがなく簡単に盾ではじくことが出来た。
次は貝殻が少し開いたので、何かを吐き出すと思って注意深く見る。
すると、思った通り水を吐き出した。
「来ます!」
私はみんなに注意を促しながら水弾が飛ぶ方向を確認すると、私に向かって射出された。
しかし、大したスピードではない。
私は上半身を傾けて水弾を避け、スッと近づいてエストックで切りつけた。
貝殻が再び動き、口が大きく開いた。
ここまで開くのだから、おそらく噛み付き攻撃だろう。
私が少しさがると、予想通りクラムシェルは口を開いたまま飛びついてきて、二枚の貝殻で挟み込もうとする。
しかし、大したスピードではない。
私は口のなかにエストックを突き入れてから盾でいなし、クラムシェルが向きを変えるところを狙って再びエストックで突いた。
「い、今のが噛みつきか」
「そのようですね」
クラムシェルはカラダが小さいし大したスピードでもない。それにモーションが大きいので攻撃が予想出来る。
いまの私たちをおびやかすような敵ではないわね。
そう思いながらご主人様に返事をすると、セリーも話しかけてきた。
「噛まれると麻痺することがあると図書館の本に書いてありましたが、確かにあの攻撃を受けたら麻痺もしそうです」
「あそこまでモーションが大きいと、なかなか当たらないでしょうけどね」
私が答えると、なぜかご主人様とセリーが顔を見合わせていた。
クラムシェルはご主人様が5発めのサンドボールを撃ち込んだあと、セリーが槍をくちに突き入れると横向きに倒れ、煙になった。
「あ。倒れた」
「やりました」
私たちのパーティーはご主人様の火力が圧倒的の為、普段魔物のトドメはご主人様の一撃となる。
しかし、たまに私たちの一撃がトドメになることもある。
別に誰がトドメを刺してもパーティーとしては一緒だけど、自分が刺すとやはり嬉しいものである。
「やりましたね、セリー」
「すごい、です」
私とミリアがセリーを褒めると彼女はニッコリほほえみながら返事をした。
やはり嬉しいのだろう。
「ありがとうございます。口を開けたときにロクサーヌさんが中を突いたのが大きかったと思います。それに、多分水棲の魔物ですから、ミリアの力も大きかったでしょう」
「そうですか? ですが、やはり最後のセリーの一撃で倒れたのです。さすがですね」
私たちが喜んでいると、ご主人様が話しかけてきた。
「中を攻撃した方がダメージがでかいのか?」
「硬い貝殻を斬っても傷一つつきませんでしたし、そうじゃないでしょうか」
「うーん。そうか」
セリーの答えを聞くと、ご主人様は顎に手をあてて考え込んだ。
「そうですね。これからは、水弾攻撃か噛み付き攻撃をかわしながら口のなかを攻撃しましょう」
私が答えると、さっきと同じようにご主人様とセリーが顔を見合わせていた。
えっと...... なぜ?
その後も16階層の探索を続けた。
何度目かの戦いのとき、私たちが最後に残ったクラムシェルを囲んで戦っていると、ご主人様は私とクラムシェルを交互に見て、なぜか顔を赤くしていた。
私は気になったので、クラムシェルを倒したあとに聞いてみた。
「ご主人様。先ほど私とクラムシェルを交互に見ておられましたが、何か問題がありましたか?」
「いや、何も問題ない」
「そうですか?」
「い、いや。たいしたことじゃないから気にするな。
それより、探索を続けよう」
「......かしこまりました」
ご主人様は理由を教えてくれそうにないので
[私は気になるのですけど]
という言葉は飲み込んで、次の魔物を探した。
このときは理由を教えてくれなかったけど、あとでご主人様は、ヴィーナスの誕生という開いた二枚貝のうえに裸の女神が乗っている絵画を見たことがあるそうで、このとき私が乗っているところを想像してしまったと、打ち明けてくれた。
ご主人様......
私が女神だなんて、さすがにおだて過ぎですよ。
でも、少しでもそう思っていただけるのは、素直に嬉しいです。
ただ、探索中に私の裸を想像していたなんて......
もしかして、色魔の影響ですか?
さらにしばらく探索していると、ご主人様は私たちに問いかけてきた。
「そういえば、蛤も二枚貝だよな。食材の蛤って」
「クラムシェルの残すアイテムです。レアアイテムですが、尾頭付きほど残りにくいわけではないようです」
セリーがすぐに答えた。
するとご主人様はミリアの顔をチラ見してから一瞬考え、宣言した。
「蛤を今夜の夕食に、尾頭付きの竜田揚げを明日の夕食でどうだ」
「明日の夕食、です」
ミリアは蛤よりも、明日の尾頭付きに喜んだのは言うまでもない。
その後はご主人様から要望通り魔物が3種類の群れを探したり、クラムシェルがなるべく多い群れを探して狩りを続けたが、残念ながら蛤は拾えなかった。
ご主人様はまだクラムシェルを狩りたいようだったが、魔物との戦闘が終わるたびに向けられるミリアからの視線に耐えかねて、蛤を断念した。
ボーデの迷宮12階層に移動してマーブリーム狩りをはじめると、こちらは1時間足らずで尾頭付きを2個拾った。
セリーは尾頭付きよりも蛤のほうが拾いやすいようなことを言っていたが、今日の結果は反対だった。
まあ、こんな日もあるだろう。
ご主人様は「少し早いけど、今日はこれで探索を終了し、魚屋に寄る」と言い出した。
先日大量に拾った白身を売って、代わりに今日拾えなかった蛤を買うそうだ。
クーラタルの冒険者ギルドを出て魚屋の前まで行くと、ご主人様に声をかけられた。
「ロクサーヌ、セリー、ミリア。俺は店主と取り引きしてくるから先に卵とパンを買っておいてくれ。
あと、他の足りない食材も。
俺は夕食に蛤のクラムチャウダーを作るから、他は頼む。買い終わったらパン屋の前で待っててくれ」
「かしこまりました」
「わかりました」
「はい。です」
ご主人様は私に小銭入れを渡すと、魚屋の店主に声をかけながら店のなかに入っていった。
私は念のため小銭入れのなかを確認した。
あった...... ご主人様に入れないでってお願いしたのに......
私は小銭入れの口を縛り、セリーに渡そうとした。
「セリー、小銭入れを持って......」
「ロクサーヌさん。入ってたんですよね」
「......」
しれっと渡してしまおうと思ったけど、食い気味に受け取りを拒否されてしまった。
さすがはセリー。
私の表情を見て、中に何が入っているか気づいたのね。
セリーがダメならミリアは......
無理ね...... 落としそうで怖いわ。
私は仕方なく小銭入れの紐を左手にくくりつけ、袋をしっかりと握った。
ご主人様......
入れないでって、私、お願いしましたよね!
私はふぅーっと息を吐いて心を落ち着け、二人を連れて八百屋に向かった。
歩きながらセリーに夕食の相談をした。
「セリー、ご主人様はクラムチャウダーを作ると言っていたので、何か炒め物を作ろうと思うのですが」
「それで良いと思います。
そうすると、うちには芋と人参はあるので、葉野菜が必要ですね」
「そうですね。では、葉野菜を2、3種類買いましょう」
「ロクサーヌさん。たしかご主人様はウサギ、ヤギ、豚バラ肉を持っているはずなので、どうせなら少しもらって肉野菜炒めにしません?」
「そうですね。では1品はそれで決定としましょう。
他には何か作ります?」
「えっと...... クラムチャウダーも肉野菜炒めも味が濃いので、何かさっぱりした飲み物があればじゅうぶんかと」
「それならハーブティーなんてどうですか?」
「そうですね。今日は少し蒸し暑いので、先に作ってさましておきましょう」
私たちは八百屋で葉野菜3種類と卵を買い、パン屋に向かった。
いつもなら野菜はなるべく新鮮な物を、卵はなるべく大きな物を選んで購入するのだけれど、今日は小銭入れが気になってしまい確認に集中出来なかった。
因みに卵はマヨネーズ用で、このあとミリアが必死にかき混ぜることになる。
まあ、明日の尾頭付きの為なので、彼女ならよろこんでかき混ぜるだろう。
パン屋でご主人様の好きな高級パン
(って言っても1個8ナールだけど)
を4個買って店を出ると、魚屋に寄っていたご主人様が待っていた。
「ロク......」
「ご主人様!先に小銭入れを返します」
私は一刻も早く返したかったので、ご主人様の言葉をさえぎって話しかけた。
「お、おう」
私はご主人様に小銭入れを渡しながら、耳もとで小さく抗議した。
「ご主人様。この前入れないでってお願いしましたよね。私、もう汗びっしょりなんですけど」
「済まない。あとで拭いてあげるから許してくれ」
「はい。ありがとうございます...... い、いや。そうではなくて、緊張しますので、もう入れないでください」
「アハハハ。悪かった。気を付けるよ」
ご主人様はそう言うと、小銭入れのなかから金貨を取り出してアイテムボックスにしまった。
「ところでご主人様。魚屋のほうはどうでした?」
「白身のストックを半分売って、夕食用の蛤を買ってきた。
白身はこの前大量に拾ったので半分売ったところでどうということはないが、蛤はそれなりに高いから、次からはなるべく迷宮で拾うようにしよう」
「かしこまりました」
「頑張ります」
「頑張る。です」
私が答えると、セリーとミリアも追唱した。
「それで、ロクサーヌたちのほうは?
クラムチャウダー以外の料理は決まったか?」
「肉野菜炒めを作ろうと思います。
ですので、葉野菜を3種類買いました。
うちに帰ったらお肉を出してください」
「わかった」
「あと、卵といつものパンも買ってます。
ところで卵はマヨネーズ用で合ってますよね?」
「ああ。合ってる」
「卵の白身は使いますか?」
「クラムチャウダーには使わないな」
「では、肉野菜炒めに入れちゃいますね」
「ああ。それで良い。マヨネーズは作るのが大変だと思うけど、宜しく頼むな」
「はい。かき混ぜるのはミリアに任せますが、大丈夫でしょう」
「混ぜる。です。明日は尾頭付き。です」
「頼んだぞ」
ご主人様は返事をすると、ミリアのあたまをひと撫でした。
「夕食のメニューは、クラムチャウダー、肉野菜炒め、パン...... だけか?」
「あと、ハーブティーにしようと思います。
クラムチャウダーと肉野菜炒めは両方とも味が濃いので、サッパリした飲み物があれば良いかと」
「まあそうだな。それで良いだろう」
私たちは15分ほど歩いて帰宅した。
パン屋の横の壁からワープで帰る方法もあったけど、今日は敢えて歩いて帰ることにした。
私たちは迷宮探索を仕事にしているので、普段から家に居ないことが多い。
それに家から直接目的地に移動することも多いので、近所の人に会う機会が少ないのだ。
なので、たまに歩いて帰宅することにより、近所の人たちとコミュニケーションを図っている。
セリー曰く、近所の人たちに見られるだけでもちゃんとここに住んでいることがアピール出来るため、有効とのこと。
もくろみ通り、私たちは何度かご近所様とすれ違い、その都度挨拶や軽く雑談してコミュニケーションを図りながら帰宅することが出来た。
今のところ、ご近所様とは良い関係が築けていると思われる。
夕食を作っていると、ご主人様がミリアに蛤を見せて「これは?」と聞いた。
ミリアが一瞬考え「貝。です」と答えると、ご主人様は残念な子を見るような表情になり、そのあと目を閉じて軽く首を振った。
『ミリア、「蛤」ですよ。前にも教えたはずですよね』
『おねえちゃん、ごめんなさい。忘れていました』
『今度はちゃんと覚えてね』
「はい。蛤。です」
その後、久しぶりにご主人様お手製の蛤のクラムチャウダーを食べた。
ご主人様の作る料理はやっぱり美味しい。
肉野菜炒めも具材たっぷり肉もたっぷりで、こちらも美味しい。
今日も大満足の夕食でした。
◆ ◆ ◆
翌日、早朝探索でクラムシェルを狩りはじめると、いきなり蛤がドロップされた。
パーティー初の蛤ゲットである。
って喜んでいたら、クラムシェルは3、4回に一度の割合で蛤を落とすようになった。
昨日は1個も拾えなかったのに、今日は早朝の3時間で8個も...... いったい昨日はなんだったのだろう......
それとも...... ご主人様は驚いてないし、また何かしたのかな?
さすがは...... ご主人様?
早朝探索を終えてクーラタルの迷宮から外に出ると、ご主人様は「今日の朝食は俺がマカロニを作るから、後はスープを頼む」と言い出した。
「分かりました」
「では、スープは私が作ります」
セリーが立候補したので、私は任せることにした。
ご主人様とセリーが朝食を作っているうちに、私は洗濯、ミリアは掃除に取り掛かった。
私はいつもの通りに脱衣室に向かい、洗濯かごからみんなの肌着を取り出した。
そしてお風呂場の洗濯用タライで洗い、物干しに釣った。
次に洗濯かごからみんなの服を取り、お風呂場で洗って物干しに釣った。
洗濯を終えても、ご主人様とセリーは朝食を作っていたので、私はダイニングテーブルを拭いてから、ミリアの様子を見に行った。
ミリアは昨日2階のはき掃除をおこなったので、今日は1階を掃除しているはず。
そう思って探したけど、どこにも見つからない。
ご主人様とセリーにも聞いたけど、二人とも見ていないとのこと。
2階にあがり各部屋を確認しても、やはり見つからない。
他にどこか見てないところがないか?
考えていると、不意にうえから音がした。
私は廊下のつきあたりにあるハシゴを登って屋根裏に顔を出すと、ミリアが床を磨いていた。
「ミリア、もうすぐ朝食が出来ますよ」
「はい。です」
「なんで屋根裏を掃除してたのですか?」
『おねえちゃん。「屋根裏」ってなに?』
『屋根裏のことです。ブラヒム語で「屋根裏」です』
『えっと、掃除してたのは、この部屋が埃まみれだったから』
『そうですか。でも、ここは使ってないですよ』
『いまは使ってないけど、いざ使うことになったときにすぐに掃除が出来るかどうか分からないので、いつでも使えるようにしておいたほうが良いと思ったの』
『確かにそうね。ミリア、偉いわ。ご主人様に伝えておきますね。じゃあ、そろそろ降りてきてね』
『はい。もう終わるので、すぐに行きます』
私がダイニングに行くと、ご主人様とセリーがテーブルに料理を運んできていた。
私も手伝い準備が出来ると、ミリアもおりてきて朝食となった。
朝食のメニューはセリーが作った野菜スープと、ご主人様が作った......マカロニ炒め?
私はご主人様が作った物を初めて見たので素直に聞いてみた。
「ご主人様。これはなんという料理ですか?」
「海鮮あんかけ焼きマカロニだ。マカロニにかかっているとろみに蛤のエキスがしみ出していて、旨いはずだ」
カイセンアンカケヤキマカロニ...... 呪文?
私は一瞬変なことを考えてしまい、慌ててその考えを振り払った。
「とても美味しそうです」
ご主人様に少し微妙な顔をされてしまった。
「......では、食べよう」
「はい。いただきます」
「いただきます」
「いただく。です」
ご主人様が作った海鮮あんかけ焼きマカロニは、炒めたマカロニのうえに白身、蛤、豚バラ肉、そして数種類の野菜が入ったあんがかかっていて、とても美味しい。
ご主人様の言う通り蛤の味が強いけど、とても複雑な味だ。
「旨い。蛤は旨いな」
ご主人様は食べながら自画自賛している。
なぜかホッとしているみたいだ。
もしかして自信がなかったのですか?
「はい。ご主人様の料理は最高です」
「とても美味しいです」
「白身、おいしい、です」
私、セリー、ミリアが追唱した。
ミリアの感想が少しおかしいが、よろこんでいるので良しとしよう。
朝食のあと、再びハルバーの迷宮16階層の探索を行い、クラムシェルを狩った。
ボス部屋は見つからなかったけど、蛤は10個以上拾ったので当面は困らないだろう。
その日の探索を終えるころ、ご主人様はアイテムボックスからドロップアイテムを取り出して、ミリアに名前を聞いていた。
ミリアは、シェルパウダーと蛤はちゃんとブラヒム語で答えていた。
昨日教えたこと覚えていたので少し安心していると、ミリアが話しかけてきた。
『おねえちゃん。「蛤」は朝、白身と一緒に食べたよ』
『......そうですね』
「ご主人様。ミリアは蛤は今朝白身と一緒に食べたと言っています」
「なるほど。つまり魚と一緒に食べないと覚えないと言うことか......」
「そうですね。なかなか覚えない言葉は、これからは魚と紐づけて覚えさせましょう」
夕方、家に帰ると防具商人のルークからの伝言メモがあり、蝶のモンスターカードを落札したと書いてあった。
ご主人様に伝えると、なぜか少し渋い顔をしてセリーと打ち合わせを始め、蝶のモンスターカードは私の装備しているダマスカス鋼の額金につけることになった。
そのときご主人様は、最終的にダマスカス鋼の額金に四属性の耐性を全てつけると言ってセリーに引かれてたけど、ご主人様が言ったってことは出来るってことだから、将来が楽しみだわ。
その後、夕食の準備をはじめた。
メインは尾頭付きの竜田揚げだ。
ミリアが尾頭付きを揚げているうちに、ご主人様、私、セリーの3人でスープと温野菜のサラダ、竜田揚げ用のソースを用意した。
ミリアが油がはねるたびに飛び退くのを見て、ご主人様は「明日にはエプロンが出来上がるから今日は我慢してくれ」と言っていた。
そのあと食べた尾頭付きの竜田揚げは、とても美味しかった。
食事をしながらご主人様は
「しかし階層突破の記念料理が毎回毎回こればかりというのも味気ないよな」と言ったので、
私がミリアに通訳すると、彼女は悲しそうな視線でご主人様を見つめた。
ご主人様はその視線にいたたまれなくなったようで、動揺しながらもミリアに言った。
「い、いや。これはこれで間違いなく旨い。旨いが、いつもいつも同じというのも能がないような......」
「……パン粉、です」
ミリアは少し考えてご主人様に告げると、ご主人様は根負けした。
「あれか。じゃあ次の記念料理は尾頭付きのフライということでどうか」
「いいと思います」
「はい。楽しみにしています」
私とセリーが賛同すると、ミリアは目を輝かせた。
「食べる、です!」
そう言うなり、ミリアは目の前に残っていた最後の1個の竜田揚げにかぶりついた。
◆ ◆ ◆
数日前の出来事。
夕食の支度で、ご主人様が尾頭付きを揚げていた。
その日のメインディッシュも竜田揚げだった。
ご主人様がクーラタルの服屋で買ってきたエプロンをつけて尾頭付きを揚げているあいだミリアは横でかぶりつくように見ていたけど、油が跳ねるたびに後ろに飛んで逃げていた。
「今、油が飛んだだろう」
「飛んだ、です」
「やっぱり油料理を作るならエプロンが必須か」
ご主人様は私のほうを向いて質問してきた。
「エプロンですか。あれば便利だと思います」
「ごっついのしかないんだよな」
「そうですね」
ご主人様が言う通り、エプロンというと......
いまご主人様がつけている下半身を隠す前かけか、あたまからすっぽりかぶる割烹着、もしくは割烹着の背中が開いているものしかない。
お世辞にも可愛いとは言えない。
「メイド服の前側のフリル部分だけって売ってないか?」
「私は見たことがありません。セリーは見たことありますか?」
「私もありません」
「そうか...... なんでごっついのしかないんだ?」
「エプロンは食品関係の販売者か、飲食店関係者がつける物です。
実用性と耐久性が求められますので、どうしても生地は厚手になります。ご主人様が言われるような可愛いエプロンは売ってないと思います」
セリーの説明を聞くとご主人様は一瞬残念そうな顔をしたが、すぐに気を取り直したように言い出した。
「明日にでも帝都の服屋に行って作ってもらうか」
「えっと。よろしいのですか」
「ロクサーヌたちには可愛らしいものを着てほしいしな」
「はい。ありがとうございます」
その翌日。
私たちはその日の迷宮探索を早目に切り上げて、帝都の服屋に行った。
ご主人様がウサギの毛皮をおろし私たちのネグリジェを買った、女性用のきらびやかな衣装を扱っている高級店だ。
もちろんエプロンを売っているような店ではない。
ご主人様は店に入ると、いつも話している紳士風の店員に話しかけた。
最初店員は、エプロンを熱く語るご主人様に訝しそうな顔をしていたけど、次第に素材がどうとか色がどうとか加工がどうとか話し始め、かなり高い金額を提示した。
そして、ご主人様が少し躊躇したところ、強烈な言葉の一撃を加えてきた。
「想像してみてください。トップラインは水平にして、裾は膝丈。絹のなめらかな布地が前を覆い、優しく包み込みます。美しい光沢に加えて肌触りのよい絹のエプロン。最高の品であることをお約束いたしましょう」
次の瞬間、ご主人様は私を見て顔がにやけ、口からホンネが漏れ出した。
今にもヨダレを垂らしそうだ。
「ロクサーヌの素肌に...... ああ、素晴らしい......」
ご主人様...... なぜ素肌?
エプロンをつけた私でいったい何を考えているのですか?
私がご主人様の反応に戸惑っているうちに、ご主人様は店員に注文をかけた。
「通常の布を使ったやつと、絹のものと、彼女たち三人に一つずつ作ってもらえるか」
「かしこまりました。では採寸させますので」
「ありがとうございます」
私はご主人様がエプロンで何を考えていたのか想像できなかったけど、決して安いものではないのでご主人様にお礼を言った。
「ありがとうございます」
「ありがとう。です」
私に続きセリーとミリアもお礼を言っていた。
その後、私たちは女性の店員に店の奥に連れて行かれ、体の隅々まで採寸された。
ご主人様は店員とまだ話すことがあるようで、私たちにはついてこなかった。
奥の小部屋に案内されると、店員は私たちに肌着以外の服を脱ぐように指示し、かなりこまかくからだの採寸をはじめた。
女性どうしとはいえ、ちょっと恥ずかしかった。
採寸されている途中、セリーが私に話しかけてきた。
「ロクサーヌさん。エプロンを作るのになぜこまかく採寸までされるのか、何か聞いていますか?」
「いえ、何も聞いていません。
ただ、ご主人様はメイド服のフリル部分のようなエプロンがないかと言っていたので......
私たちのからだにピッタリあうサイズの、可愛いエプロンを作るのでは?」
「そうですか...... なぜエプロンに可愛さが必要なのでしょうか......」
そう言ったあとセリーは黙り、ずっと何かを考えていた。
5日後にエプロンが出来上がるようなので、セリーの疑問はそのとき解決されるだろう。
◆ ◆ ◆
翌朝、食事の後、ご主人様は商人ギルドに行って蝶のモンスターカードを買ってきた。
そして午後、迷宮探索を少し早く切りあげて帝都の服屋に行き、エプロンを受け取って家に帰った。
私たちは家についてエプロンを包みから出し、広げて見た。2種類ずつ入っている。
エプロンは、フリルがふんだんにあしらわれた可愛らしいもので、絹のエプロンには裾にレースがあしらわれている。
通常の布で作られたエプロンも、レースはないがフリルが着いていて可愛く仕上がっていた。
からだにあてがうと、通常の布のほうは膝丈だけど絹のほうは短めで、股間をやっと隠すくらいだ。
しかし、絹のほうはスベスベで、肌触りがとても良かった。
「これはいいですね。ありがとうございます」
「よくできています」
「かわいい、です」
私たち三人がエプロンを見てはしゃいでいると、ご主人様も嬉しそうに私たちを見ていた。
「これを着けて食事を作るんですよね。料理が今まで以上に楽しくなりそうです。絹のほうは少し丈が短いですが、スベスベで肌触りがとても良いです」
「そうですね。ただ、絹だと汚すと大変そうですが」
セリーが懸念を示すと、ご主人様はニヤリと笑って答えた。
「絹のエプロンは、台所では使わない」
「それではどこで使うのですか?」
私が聞くと、ご主人様は絹のエプロンについて説明をはじめた。
「絹のエプロンは寝室で使う。
俺の住んでいたところに伝統があってな。
エプロンは料理をするときに使うものだ。
だから、寝室で何も着ずにエプロンだけを着けると、私のことを好きに調理してください、という意味になるのだ。
三人にも是非やってみてもらいたい」
ご主人様...... そのためにわざわざ......
私は自分用のエプロンを作って頂いたことは嬉しかったけど、エッチのためにわざわざ作ったご主人様に少しだけあきれてしまい、返事が少し冷たくなってしまった。
「へえ。そうなのですか。あの。今夜にでもやってみますね」
「エプロンだけを身に着けるのですか......」
「やる、です」
私が返事をすると、セリーはジト目で、ミリアは元気に返事をした。
セリーはエプロンをエッチのために使うとは予想していなかったようで、あきれを通り越して残念な人を見るような表情になっている。
ミリアはご主人様の前で裸になること自体恥ずかしがっていないので、純粋に楽しみにしているみたいだ。
夕食の後、いつも通り私たちはお風呂場でからだを洗いあう。
いつも通りご主人様に隅々まで丁寧に洗って頂き、いつも通り気持ち良くなってしまう。
そして、いつも通り最後にご主人様をみんなで洗い、お湯で泡を流す。
いつも通りならこのあとは、みんなで湯船につかるか、お湯をはってないときは、みんなでからだを拭いてネグリジェを着て寝室に行くのだけれど、
今日はいつもと違った。
お湯でみんなの泡を流し終わると、ご主人様から「みんな、悪いが先に着替えて寝室で待っててくれ」と言われ、私たちは先にお風呂場を出た。
私たちは脱衣室でからだを拭き、絹のエプロンをつけて寝室に移動する。
そして、ベッドの前に並んでご主人様をお待ちした。
ご主人様に言われた通り絹のエプロンはつけたけど......
大事なところが隠しきれていない。
正面から見れば胸はギリギリ隠れてるけど、横から見ればわずかに乳首は隠れているものの、胸自体は殆どまる見えの状態だ。
それに、足のつけ根がギリギリ隠れるくらいの長さで、しかも裾がレース加工になっているため、
陰毛が透けて見えてしまう。
生地がスベスベのせいで肌に触れる部分が撫でられているように気持ち良く、私の意思とは関係なく乳首が擦れてしまい、どんどん固くなってしまう。
そして、薄手の生地のせいで、固くなった乳首がプックリ浮きでてしまう。
この格好は恥ずかしすぎる。今にも顔から火が出そう。
裸でいるよりも断然恥ずかしい。
私も恥ずかしいけど、横に並んだセリーもかなり恥ずかしそうだ。
彼女は寝室に来てからしきりにモジモジしている......
セリーは小柄だけど、セリーのエプロンはさらに小さい。
私よりはいくぶん胸が隠れているものの、正面から見てもちゃんと膨らみが分かる。
それに、ご主人様に毎日揉まれているせいか、2ヶ月で少し大きくなった気がする。
ただ、あくまでこれは私の主観なので、彼女には言わないでおこう。
横から見るとわずかに乳首は隠れているものの、胸のラインは殆どまる見えの状態だ。
それに裾のレース部分が透けて、うっすら陰毛が見えている。
殆ど私と同じだ......
同じ店で一緒に作っているのだから当たり前か......
セリーも乳首が固くなり、プックリ浮きでてしまっていた。
スベスベの生地に乳首が擦れて、気持ち良いのだろう。
次にミリアを見ると、格好こそは私やセリーと同じだけど、何だか堂々としている。
表情を見る限り、まったく恥ずかしくないようだ。
ただ、乳首はプックリ浮きでていた。
やはりスベスベの生地は、彼女にとっても気持ち良いのだろう。
私たちが恥ずかしそうにしていると、寝室にご主人様が入ってきた。
「おおッ」
ご主人様は部屋に入るなり声を上げた。
「どうでしょうか」
私が尋ねると、ご主人様は改めて私の全身を舐めるように見た。
この恥ずかしい姿をご主人様に見られている......
舐めるようにねっとりと見られている......
それだけなのに......
触られてもいないのに......
秘部から愛液が溢れてくる......
私は恥ずかしすぎてご主人様を見ていられなくなり、思わず俯いてしまった。
「素晴らしい」
「ありがとうございます」
ご主人様が喜んでいるようで、少しほっとした。
次にご主人様はセリーを見だした。
私と同じようにじっくりと、ねっとりと、全身を見回している。
ご主人様はセリーを見ながら「まるで幼な妻のようだ」と小さな声でボソっと呟いた。
セリーも恥ずかしそうに俯いており、ご主人様の呟きには気付いていないようだ。
「セリーもすごいな」
「少し恥ずかしいです」
「いや、すごく可愛いぞ」
「あ、ありがとうございます」
ご主人様は次にミリアを見だした。
ミリアはなぜか腰に手を当て、自信満々にからだを見せつけている。
全く恥ずかしいとは思っていないようだ。
ご主人様はミリアの全身もしっかり見てから声をかけた。
「ミリアも、似合ってるぞ」
「はい、です」
ご主人様がミリアまで見終わったので、声をかけた。
「えっと。ご主人様。どうぞお好きに調理なさってください」
「ああ。今日は最高の料理ができそうだ」
ご主人様はそう言うと、ミリアから順におやすみのキスを始めた。
ご主人様は私におやすみのキスをすると、ベッドには寝かせずに立ったままうしろを向かせた。
目の前にはベッドがあり、先におやすみのキスをしたセリーとミリアが座ってこちらを見ている。
そして、私と目が合った。
ご主人様は私の背後からエプロンとからだのあいだに手をさしいれ、胸を揉みしだく。
まるでセリーとミリアに私の恥ずかしい姿を見せつけるように......
私はふたりに見られながら可愛がられていることと、それなのに感じてしまい秘部から愛液が溢れ出してしまうことで恥ずかしさが振り切れてしまい、顔から火が出るように熱くなる。
ご主人様は私の胸をじゅうぶん堪能すると、足を肩幅くらいに開かせた。
そして、片手をうしろから私の股間に回し、秘部を愛撫しはじめた。
クチュッ クチュッ
私の秘部からは愛液が滴っていて、ご主人様の指にあわせてイヤらしい音を奏でてしまう。
セリーはうっとりと、ミリアは興味深そうに、私が可愛がられているところを見続けている。
気持ちいい。でも恥ずかしすぎる。
二人とも、もう見ないで......
私は心のなかでそう思うけど、からだはご主人様を求めてしまう。
ご主人様のアレを...... 早く...... 早く入れてほしい。
どれくらい経っただろう、いや、実際はまだ数分も経っていないかも知れない。
私が入れてほしいのを我慢していると、ご主人様が肌着を脱ぎすてた。
そして、アレを秘部に押し当てた。
ご主人様のアレは雄々しく反り返り、既に硬くなっている。ご主人様、早く......。
私はアレが秘部のなかに入ってくるのを期待したが、ご主人様が腰を前後に動かしても、アレは秘部の割れ目をこするだけでなかには入ってこなかった。
二人とも立っているからだ。
私はからだを折り曲げてご主人様のアレを私のなかに誘おうとしたが、再びご主人様がエプロンとからだのすきまに両手を差し入れて胸を揉まれた。
からだをまっすぐに立たされてしまったため、アレがなかに入らない。
ご主人様...... 私...... もう......
ご主人様のアレにこすられ、私の秘部からは愛液が溢れ出す。入れられていないのに、快感の波が大きくなり、登りつめそうになる。
イキそう、イッちゃいそう。
でも...イキたくない。ご主人様とつながりたい。
ご主人様、早く...... 早く入れて。
私はついに我慢が出来なくなり、激しくご主人様を求めてしまった。
「ご主人様、入れてください! 私、もう我慢出来ません!」
「わかった。入れられて悦んでいる顔を、二人にしっかり見せてあげるんだぞ」
ご主人様はそう言うと、私の上半身をくの字に傾けさせて、硬く反り返ったアレを私の秘部に突き入れた。
「ああああああああっ!」
さんざん焦らされたためか悦びが溢れてしまい、私は嬌声をあげてしまう。
ご主人様は私の両腕をうしろから押さえ、そのまま腰を打ち付けだした。
グチョッ! グチョッ! グシュッ! グチョッ!
私の秘部が濡れすぎていたせいか、とても水っぽくてイヤらしい音が響きだした。
裸にエプロンをつけただけの姿で、ご主人様にうしろから犯されている。
そして、その姿をセリーとミリアの二人に凝視されている。
さんざん焦らされて高まった快感と、強烈な羞恥心で何も考えられなくなり、ついに私は一匹のメスになってしまった。
もう、なんでもいい。
ただただこの快感を悦びたい。
ご主人様!もっと、強く!私をグチャグチャにして!
私はご主人様の動きにあわせて嬌声をあげ、みずからも腰を振ってよがってしまう。
そして、快感の波が頂点まで高まり、あたまのなかが真っ白になった。
同時に、私のなかにドクンッ ドクンッ とご主人様の精液がそそぎ込まれた。
嬉しい...... こんなに愛して頂けるなんて......
私...... 幸せです......
「はぁ... はぁ... ごしゅ... じんさま...... ありがとう... ござい... ました」
「はぁ... はぁ... ロクサーヌ...... 凄く良かった......
少し、休んでいてくれ」
ご主人様が息も絶え絶えとなった私の秘部からアレを引き抜くと、私は支えを失って立っていられなくなり、セリーのすぐ隣にうつ伏せに倒れ込んでしまった。
ご主人様も肩で息をしていたが、ベッドのふちに座っていたセリーに手を引かれて彼女の前に立った。
すると、セリーはベッドに腰掛けたまま、ご主人様の腰に手を回して口でアレをご奉仕しはじめた。
セリーは始めにアレをすっぽり咥えこむと、口をすぼめて竿のなかの精液を吸い出した。
そして、チュポンっと一度口を離し、ゴクリと喉を鳴らして飲み干す。
それから舌先でチロチロと尖端から舐めはじめ、エラや竿、袋まで丁寧に舐めてお掃除した。
お掃除が終わる頃には、ご主人様のアレはすっかり元気を取り戻していた。
アレは元気になったのだけど、セリーはご主人様の腰から手を離さず、再度尖端から咥えこんだ。
私が息を整えながら休んでいると、セリーがご奉仕する音が部屋中に響きだした。
ジュポッ ジュポッ ジュポッ ジュポッ
数日前に教えたばかりなのに、セリーはだいぶうまくなっている。
ご主人様はとても気持ちが良さそうだ。
ご主人様......
いったばかりなのに......
もうあんなに硬くなって......
私がぼんやり見ていると、ご主人様は美味しそうにしゃぶっていたセリーのあたまを引き離した。
セリーは少し残念そうだ。
ご主人様はセリーを仰向けに寝かせると、両足だけM字に開かせて股間に顔を埋め、彼女の秘部を舐めだした。
しかし、口元がエプロンで隠れるのでよく見えない。
「ヒャッ! ご、ご主人様、いけません。 そこは...... アッ! き、汚いので......」
セリーは反射的に上半身を起こし、ご主人様を離そうとして両手をあたまに添えたけど、気持ちいいのかまったくちからが入らないようだ。
そのせいで、セリーがご主人様のあたまを抱えて秘部を舐めさせているようにも見える。
しかし肝心なところはエプロンの裾で隠れていて、それが嫌らしさを増大させている。
「ご主人様、アッ! アアッ! ダメです...... そんな...... アアッ!」
しばらくするとセリーの秘部からは愛液が溢れだしているのか、ご主人様がセリーの秘部を舐める音が響きはじめた。
ピチャッ ピチャッ ピチャッ ピチャッ
セリーはからだをのけ反らせ、あえぎ声を漏らしだす。
ご主人様はしばらくセリーの秘部を舐めると、不意にからだを起こしてアレを秘部にあてがい一気に挿入した。
「アグゥッ!」
セリーは一気に入れられたことに驚いたのか、入れた瞬間にひときわ大きくあえいだ。
するとご主人様はセリーを首にすがりつかせ、彼女の腰のうしろに腕を回してからだを抱きかかえると、そのまま立ちあがった。
ご主人様はセリーの足をM字に開かせたまま前後に動かし、自分の腰にセリーの秘部を打ち付けだした。
パンッ パンッ パンッ パンッ
「アッ! ンンッ! アンッ! アアッ!」
部屋にパンッパンッというセリーが打ち付けさせられる音とセリーのあえぎ声が響く。
ご主人様...... 凄い。
あれ、私もやって欲しい。
でも......
からだが小さいセリーじゃないとご主人様が厳しいかも......
セリーはそうとう気持ち良さそう......
嬌声をあげてよがっているし、そうとう悦んでいる。
ご主人様は少しのあいだ立ったままセリーを可愛がっていたけど、最後はセリーを優しく寝かせ、正常位でイッていた。
セリーはそうとう気持ち良かったのか、肩で息をしているものの恍惚な表情を浮かべ、半開きとなった口から涎を垂らしている。
こんなセリーはなかなか見られないわね。
ご主人様はセリーの秘部からアレを引き抜くと、今度はミリアを可愛がりはじめた。
ミリアはベッドに仰向けで寝て「ご主人様、大好き。優しくして。です」と言ってご主人様を迎え入れる。
すると、ご主人様の目が野獣にかわり、ミリアに襲いかかった。
ご主人様はエプロンのうえからミリアの胸を揉みしだいた。
そして、スベスベの感触をしばらく楽しむとエプロンを中央に寄せて左右から乳房を引き出し、胸でエプロンを挟み込んだ。
ご主人様はミリアの胸に一度顔をうずめ、それから左右交互に乳首を嬲りだした。
基本、ミリアはベッドのうえでは自分から動かない。
初めての日に「ご主人様に満足していただける自信がない」と言って不安を抱えていたミリアに、私が「ご主人様が優しく導いてくれるから、あなたはご奉仕しようとか考えず、身を任せていれば大丈夫ですよ」と言ったためなのか、お慰みを頂くときはずっと受け身だ。
かと言って決して嫌いなわけではなく、むしろ気持ちいいから大好きだそうだ。
ただ、自分から何かするよりも、興奮したご主人様が好きに動いて、自分のからだで悦んでくれるのが嬉しいと言っていた。
なので、彼女はご主人様が他の誰かを可愛がることには、あまり興味がないらしい。
その割にはさっきは私を凝視していたようだけど......
「ンッ!...... クッ!......」
ミリアはしばらく声を押し殺して乳首を嬲られていたが、ご主人様が片手をさげて秘部を愛撫しはじめるとあえぎ声が漏れ出した。
「アアッ! アッ! ンンッ! アアッ!」
ご主人様はしばらく指先でミリアの秘部を愛撫すると、不意にミリアの腰を持ち上げて、彼女自身に秘部を見せつけた。
ミリアはからだをまるめられ、顔を真っ赤にして自分の秘部を見上げている。
ご主人様はミリアの秘部に吸い付き、ミリアのなかに舌を出し入れした。
「あっ! ンンンンッ!」
ご主人様はしばらくミリアの秘部をあじわってから顔を離してなか指と人差し指を挿入し、ミリアに見せつけながら出し入れしはじめた。
ミリアは恥ずかしさから一度目を瞑ったけど、ご主人様から「ミリア、目をあけてしっかり見るんだ」と言われ、あえぎ声をあげながらも自分の秘部を凝視している。
ご主人様の指の動きにあわせてミリアのあえぎ声が段々大きくなり、ついに絶頂を迎えてしまう。
その瞬間、彼女はからだをガクガクと痙攣させ、プシューッ!って音がして秘部から愛液が吹き出した。
そして、エプロンと彼女の顔をビショビショに濡らした。
ご主人様はミリアがイクと秘部から指を引き抜き、今度はミリアを四つん這いにさせて、うしろからアレをつっこんだ。
そして、パンッ パンッ パンッ パンッ とリズミカルに腰を打ち付け出し、しばらくするとミリアのなかで果てていた。
ミリアはご主人様が果てるあいだに、さらに2回イッたようだ。
ご主人様はミリアの秘部からアレを引き抜くと、もう一度私のところにきた。
「ロクサーヌ。2回目、いくよ」
「はい。ご主人様」
返事をするとご主人様は私に覆い被さり、優しくキスをしてくれた。
そして、2回目がはじまった......
その夜、私たちは3回ずつ可愛がって頂いた。
エプロンの威力は凄まじかった、まさかあんなことになってしまうとは......
私は....
何だか新しい性癖に目覚めてしまったような気がして、今後が少し心配になっていた。
もしかして私って......