わたしの名はロクサーヌ。
狼人族で16才の獣戦士、そしてご主人様(加賀道夫)の一番奴隷。
大好きなご主人様と後輩となったセリーの三人でクーラタルの一軒屋でしあわせにくらしている。
お仕事は迷宮探索。
クーラタルとベイルの2つの迷宮を同時に探索しており、どちらも7階層まで到達している。
夕食を食べ終わって、いまからお風呂に入るところだ。
ご主人様は、脱衣所で服を脱ぐと、さっさとお風呂に入っていった。
セリーはご主人様の裸を見て、顔を真っ赤にしたまま固まっている。
「セリー? 早く服を脱いで。ご主人様を待たせてはいけませんよ」
セリーは私の言葉にハッとなって服を脱ぎ始めた。
「あの、お風呂なんて王侯貴族のかただけがはいれるものですけど、はいってもよろしいのでしょうか」
「いいんですよセリー。一緒にはいりましょう」
服を脱ぎ始めると、セリーは私のからだを見て、そのあと少し目を伏せた。
「ロクサーヌさん。やっぱりおおきいです」
「そんなことはないですよ」
「でも私なんか......」
セリーが落ち込んでしまったので、私は耳元で小声で話した。
「セリー、女性は胸だけではありません。あなたは小さくて可愛いですから、あとできっとご主人様に可愛がっていただけますよ」
「そ、そうでしょうか」
「大丈夫です。ご主人様はお優しいかたですから。さあ、行きましょう」
私はセリーを促しお風呂に入った。
「あの、失礼します」
「ああ、こっちも準備が整った...」
お風呂では、ご主人様が石鹸を泡立てていた。
「うちではご主人様がわたしたちを洗ってくれます」
「は、はい」
「では、私が先に洗っていただきますので、よく見ておいてください」
私はセリーにそう言うと、からだにお湯をかけてご主人様の前に立った。
ご主人様はなぜか一瞬固まって、そのあと私の後ろのほうに視線を向けたけど、すぐに私に視線を戻した。
私はなんで視線をそらせたのか気になったけど、背後でバシャーっという音が聞こえてきたので、セリーがちゃんとからだにお湯をかけているのか確認したことに気がついた。
セリーは初めてお風呂に入るので、ちゃんと準備できるのか少し心配だったのだろう。
「では、洗うか」
「はい。お願いします」
ご主人様は石鹸の泡を手にすると、私の胸から洗い出した。
「あっ...... んんっ......」
いつも洗って頂いてるけど...... 恥ずかしいけどいつも感じてしまう。気持ちいい。
ご主人様は洗い方がとってもうまい......
私が洗って頂いていると、横でセリーが落ち込んでいた。
「やっぱり胸が大きい方が......」
もう、セリーは...... これは順番なので、胸の大きさは関係ないのに。
私が全身を洗って頂き終わると、次はセリーの番になった。
セリーはご主人様に「小さくてすみません」って胸が小さいことをあやまっていたけど、
ご主人様は「セリーはスタイルがいいから問題ない」ってほめている。
セリーは自信がないようだけど、ご主人様...... セリーの胸をずっと洗ってるわね。
親指で乳首を転がしてるし、セリーが感じているのを楽しんでるみたい......
もう、いけないひと。
ご主人様はセリーの胸も好きってことね。
でも、このままじゃセリーがかわいそうだから、助けてあげないとね。
私は石鹸を泡だてて、ご主人様に声をかけた。
「ご主人様、追加の泡です」
「お、おう」
ほかの場所を洗うことを催促するように石鹸の泡を手渡すと、ご主人様はセリーの胸から手を離して左手を洗いはじめた。
その後もご主人様はうつむいたままのセリーを慰めていたけれど、彼女はからだを洗ってもらっている間、ずっと落ち込んだままだった。
セリーのからだを洗い終わったので、ご主人様のからだを洗う番になった。
私は彼の左側に立ち、セリーに洗い方を教えた。
「セリー。いまからご主人様をお洗いします」
「はい」
「私たちのからだを使ってご主人様のからだをすみずみまで洗います。力任せではなく泡で包み込むように優しく......」
私は自分のからだに泡をつけ、ご主人様の腰の手拭いを外して下から上にからだをこすりつけると、セリーはまた顔を真っ赤にしたまま固まってしまった。
「セリー?」
「は、はい。がんばります」
セリーはハッと気を取り直してご主人様の右側に立ち、一生懸命からだをこすりつけて洗い出した。
ご主人様は気持ちよさそうにブルッと身震いしたけれど、目を細めて必死に平常心を保とうとしている。
でも、アレが大きく固くなったまま、まったく治まりそうもなかったので、私は楽になって頂くつもりで左手で優しくしごきはじめた。
するとご主人様は急にセリーを自分の前に移動させ、私がしごくのを止めさせた。
ご主人様はセリーのあたまを洗うと言い出したけど、アレはカチカチになっていたし顔はちょっと赤くなっている。
ふふ。ご主人様ったら、我慢できなくなりそうだったのね。
私と2人だったときはそのまましごかせて発射していたけど、今日はじめて会ったセリーの前でイカされてしまうのは、まだ恥ずかしいのね。
ふふっ。ご主人様。ちょっと可愛い❤
セリーがご主人様の前に立ったので、私は後ろから彼をお洗いした。
からだを上下に動かしながらご主人様のお尻や背中を洗い、しゃがんだときに彼の脇からセリーをのぞいてみると、彼女はあたまを洗われながらチラチラとご主人様のアレを見ていた。
私はうしろから右手をまわしてもう一度ご主人様のアレをにぎり、上下にしごきながら洗いだすと、セリーの視線はアレに釘付けになってしまった。
セリーは顔が真っ赤になってて恥ずかしそうにしながらも、決して視線をそらさない。
いろいろ想像しているのか、誰かと比べているのかは分からないけど、興味深々という様子だ。
ふふ。セリーもなんか可愛い♥
私はセリーの反応を見たくてご主人様のアレをしごいていたのだけど、ご主人様のほうはかなり厳しかったらしく、手をつかまれてしごくのをやめさせられた。
「ろ、ロクサーヌ、もう俺は洗わなくていいから、泡を流してくれ」
「......かしこまりました」
あとちょっとだったのに......
少し残念だったけど、ご主人様の指示に従ってアレを手放した。
私は湯船から桶でお湯をすくってご主人様の泡を流そうとすると、ご主人様もセリーのあたまを洗い終わったようで、あたまの上からお湯をかけるよう指示された。
私はご主人様のあたまのうえに桶を掲げ、少しずつ傾けてお湯をかけた。
ご主人様はあたまをかきながらお湯ですすぎ、あたまが終るとセリーのあたまの上に桶を動かすよう私に指示した。
私はもう一度お湯を汲み、セリーのあたまのうえからお湯をかけた。
最後にもう一度お湯を汲み、ご主人様とセリーのからだの泡を一緒に流し、そのあと自分のからだの泡も流した。
それからご主人様は湯船につかったので、私はセリーを湯船にさそった。そして、私はご主人様の右側、セリーは左側につかった。
すると、ご主人様はわたしとセリーを抱き寄せた。
ご主人様は私を抱きかかえながら、いつも通り胸を揉んでいる。そして今日は反対の手でセリーを抱きかかえながらやはり胸を揉んでいた。
「いい気持ちです」
「まったくだ......」
ご主人様は湯船のふちにあたまを預けて目をつぶり、満足そうな顔をしている。
私はその顔を見上げながら、セリーはわたしが右手でさすっているご主人様のアレをチラ見しながら、しばらく3人であたたまった。
そして、3人で初めての夜をむかえた。
◆ ◆ ◆
いま...... ベッドの中でご主人様がセリーを可愛がっているところをぼんやり見ている。
さっきまではわたしを可愛がってくれていたし、私は奴隷だから文句を言ってはいけないけど......
私のご主人様なのに......
セリーは小さなからだでご主人様を必死に受け止めている。ちょっといたそうに顔をゆがめてるけど、頑張ってるみたい。
ご主人様もセリーに負担をかけないように、優しくゆっくり腰を動かしている。
やっぱりご主人様って優しい人なんだな...... なんだか少し寂しい気持ちになる。
ご主人様はとなりにいるのに...... なんだか遠くに感じてしまう。
私はそっとひだり手をのばし、ご主人様がからだを支えている右手の甲に触れた。
そして、ベッドに入る前のことを思い出した。
うちではベッドに入る前に、ご主人様にお休みのキスをするルールになっている。
わたしは... 当然1番の私が先にキスするものと思い込んでいた。
ところが、ご主人様は先にセリーを抱き寄せると、ルールを説明しながらそのままキスをしてしまった。
「あっ! 順番が......」
その瞬間、私は激しく動揺した。
ご主人様、私が1番じゃなかったの?
ひどいっ! ずっとご主人様に尽くしているのに、あんまりです!
瞬間的に目の前が真っ暗になった。
セリーとキスしているご主人様を見て、
気が狂いそうになった。
でも違った。
ご主人様はセリーにキスし終わると、私のほうをむいて言った。
「これは寝る前の挨拶だから、一番のロクサーヌは一番最後にな」
「!」
そうだったのか。ご主人様を信じられないなんて、私って本当にバカ!
ちゃんと私のこと一番って言ってるじゃない。
一番のロクサーヌって。
次の瞬間うれしさが抑えきれなくなった。
「はい。ありがとうございます」
ベッドで手を広げているご主人様に抱きついて、激しく唇を求めてしまった。
「ご主人様。 んむっ...... んんっ......」
そしてそのまま可愛がっていただいた。
おやすみのキスからそのまま可愛がっていただけるのは一番奴隷の特権だ。
順番があとだったのは、きっとそういうことなのだろう。
ご主人様は私の胸や秘部を執拗に愛撫して、秘部から愛液を溢れさせると、初めは正面から挿入して私をイカせ、その後は私を犬のように四つん這いにさせてうしろから挿入した。
ご主人様は、横で顔をあかくして凝視しているセリーに見せつけるかのように、私を激しく責め立てた。
私はすぐにイカされてしまい、両腕が踏ん張れずに伏せてしまったけど、
ご主人様は私の腰だけをうかせると、パンッパンッと音が聞こえるくらい強く、腰を打ち付けだした。
そして、そのままの体勢で、ご主人様が果てるまで私はなんどもイカされてしまった。
そう、さっきまで、しっかり可愛がっていただいていたのだ。
それなのに、となりのセリーを見て、うらやましく思ってしまう......
もっとしてほしかったって思ってしまう......
私ってなんてはしたない女なんだろう......
さっきは気持ちよかったなぁ......
セリーはどうなんだろう。
始めは凄く痛そうだったけど、
少し表情が変わったみたい......
気持ちよくなってきたのかなぁ......
うらやましそうにそんなことを考えていると、ご主人様がセリーの中で果ててしまい二人の行為が終わった。
ご主人様は最後にかるくセリーにキスすると、ベッドに仰向けに倒れ込んだ。
そして、大きく深呼吸すると、不意にわたしを抱き寄せた。
ご主人様は、優しい目をして言ってくれた。
「ロクサーヌ、もう1回」
わたしはうれしくなって、ご主人様のくちびるに吸い付いた。
そして、こんどは私が上になって秘部をひらいてご主人様のアレをむかえいれ、じぶんから腰を振ってしまった。
激しく、何度も、何度も......
ご主人様は下から私の胸に手を添えると、私のからだを支えながらも激しく揉みしだき、親指で乳首を愛撫する。
ご主人様は私の動きにあわせて胸を揉んでいたけど、しばらくすると両手で私の腰をつかみ、下から激しく突き出した。
「ああっ! ご主人様っ! スゴイッ! ああああっ!」
「ロクサーヌッ! 俺も気持ちいいぞっ!」
「ああああっ! イクッ! ご主人様っ! 私っ! ああっ! イクッ! イッちゃう」
「ロクサーヌッ! 気持ちいい! 俺もイクぞっ!」
「ああっ! ああああっ! イクッ! ああああっ! ああああああああっ!」
「ウッ! クッ! ウウッ! クハーッ!」
私がイクと同時に、ご主人様のアレがビクンッ!ビクンッ!って脈を打ちながら私のなかにいっぱい精液を吐き出した。
「ロクサーヌ、ありがとう。凄く気持ち良かった」
「ありがとうございます。ご主人様。私もとても気持ち良かったです」
ご主人様はとても喜んでくれ、もう一度私にキスをしてくれた。
そして、私に抱きついたまま目を閉じて息を整えていたが、そのまま眠ったようで少しすると静かに寝息をたてはじめた。
すると、セリーが私に話しかけてきた。
「ロクサーヌさん...... 起きてますか?」
「起きてますよ。
ご主人様はお休みになられたようですね」
「そうみたいですね」
「今日は激しかったですからね」
私はからだを起こしてご主人様ごしにセリーにからだを向けると、セリーもからだを起こしてこちらを向いた。
そして、セリーは少し顔を赤くしながら話をつづけた。
「いつも、あんなにすごいんですか?」
「今日はセリーがいるのでちょっとはりきったみたいです。一時はどんなことになるかと思いましたが、
あれだけ可愛がってくれるのなら、セリーが来たことは私にとってもよかったですね」
「私、大丈夫でしょうか」
「大丈夫ですよ。さっきだってご主人様はセリーに無理をさせていないでしょう。優しいご主人様ですから」
その後、私はご主人様の髪をすきながらしばらくセリーと話をつづけた。
どこの出身かとか、どうして奴隷になったとかという話から、ご主人様に買って頂いたときのこととか買って頂いてから今までの日々のことまで、
そして、ご主人様はいずれ迷宮を討伐して貴族になると思うので、自分がその力になりたいこと、
奴隷は5名まで増えるだろうけど、一番奴隷として皆をまとめていくつもりということなど、夜が更けるまで色々話した。
「でも、奴隷を5人以上増やすことは絶対に許さない、できれば独り占めにしたいくらいなのだから」って
ちょっと笑いながら宣言したら、セリーは顔が引きつっていた。
「こ、これからよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いしますね」
その後、ご主人様を一緒に支えてほしいことをセリーに頼み、ご主人様を抱きながら眠りについた。
あとで聞いた話だけれど、ご主人様はこの夜 色魔のジョブを獲得したらしい。
しかし、獲得はしたけれど、このジョブをどう使って良いか分からないし、なにより恥ずかしかったので、
数日は放置していたそうだ。
◆ ◆ ◆
朝、目覚めると、ご主人様はわたしの胸に顔をうずめながら寝息をたてていた。
しばらくながめていると、伸びをして目を覚ましたのでゆっくりキスをしてご主人様にあいさつした。
「おはようございます。ご主人様」
「おはよう、ロクサーヌ」
ご主人様は私に挨拶するとセリーを引き寄せてキスをした。
「おはよう、セリー」
「お、おはようございます」
セリーはキスがぎこちなかった。まだ緊張しているようだ。
「じゃあ、着替えて迷宮に行くぞ。今日はセリーがどれくらい戦えるか試してみたい」
「かしこまりました」
「が、がんばります」
それから私たちはベイルの迷宮に移動した。
セリーを加えて3人パーティーとなったので、セリーがどの程度戦えるのか?ご主人様の指導で確認を始めたが、早朝の探索ではセリーはほとんど見学だった。
それに、魔物との戦闘に、どうにも違和感があった。
ご主人様の攻撃力が1回1回変化しているようなので、多分だけど何らかの実験をしているようだ。
ご主人様はさっきセリーに鍛冶師ギルド以外で鍛冶師になった人のことや初代皇帝のことを聞いていたので、
何か関係があるような気がするけど、なんの実験なのか全く分からない。
色魔のスキルについても聞いていたので、一応そっちも気になってはいるけれど...... まさか......
ご主人様...... 迷宮で色魔は困ります......
一瞬、そんなことを考えてしまい、ハッと我に返って恥ずかしくなってしまった。
朝食後もベイルの迷宮に行き、探索をおこなった。
ご主人様の実験はまだ続いていたようで、昼過ぎまでセリーは見学のまま魔物と戦うことはなかった。
昼過ぎ、小部屋で少しだけ休憩すると、ご主人様は言い出した。
「さてセリー、ひと通り試したいことが済んだので、そろそろ戦ってもらうぞ」
「はい。頑張ります」
「最初はロクサーヌとセリーが前衛、俺が後衛で魔法を使う。ロクサーヌ。悪いが他のパーティーになるべく会わないように魔物まで案内してくれ」
「かしこまりました」
◆ ◆ ◆
それから数日が経った。
セリーを迎えての探索はベイルの迷宮2階層からスタートし、さまざまな武器やフォーメーションを試しながらも、ついに7階層まで上がってきた。
もともと私とご主人様は7階層で戦っていたため苦では無かったが、少しずつ進んできたとはいえセリーには少しきつそうだった。
あとで聞いたのだけど、このときご主人様はセリーを鍛冶師にするため、ジョブを探索者から村人に変えていたらしい。
どうやら鍛冶師になるための条件がわからないので、村人としての経験を積ませていたとのことだった。
後日、セリーから聞いたところ、
「あの時はセリーには大変な思いをさせてすまなかった」と笑いながら謝られたとのこと。
「セリー、もう少し壁側によっても大丈夫です」
「はい」
「魔物が2匹のときは私が受け持つので、セリーは横から殴ってください」
「はい」
「魔物が3匹のときは2匹を私が受け持つので、セリーは1匹受け持ってください」
「わかりました」
連携のほうもこんな感じで試行錯誤しながら確かめていたが、7階に上がったくらいである程度の形が出来た。
早朝の探索中、ご主人様から話しかけられた。
「ロクサーヌ。ある程度、形は見えてきたか?」
「はい。ご主人様。
あとは連携を深めていけば大丈夫だと思います。
よろしくお願いしますね、セリー」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
すると突然、ご主人様に感謝された。
「ロクサーヌ、ありがとうな」
「はい......?」
うーん。私はなにに感謝されたんだろう?
疑問に思ったが、ご主人様はすぐにセリーと魔法についての話を始めたので、聞き返すことはしなかった。
その後、ご主人様が「巫女なんてジョブもあるのか」ってつぶやくと、なぜかセリーが悲しそうな顔をした。
私はセリーがなんでそんな顔をしたのか気になったけど、魔物のにおいがしたので思考を中断して報告した。
「ご主人様、すぐ近くに魔物がわきました」
その日は結局3時間ほど探索し、朝食をとるため一度いえに戻った。
朝食を食べながら、ご主人様が改めて巫女のジョブについて話をすると、セリーが悲しげにうつむいてしまった。
そこで、セリーは鍛冶師になれなかったあと、巫女になろうとしてそれもかなわなかったことを告白した。
ご主人様が慰めると、セリーは気を取り直して巫女のスキルや巫女になるためどんな修行をしたか説明してくれたけど、
ひととおり話すとまた落ち込んでしまった。
「大丈夫ですよ。巫女には希望者の半分もなれないって聞きました。巫女になれなくたって、迷宮で活動するのに支障はありません」
「そのとおりだ。まったく何の問題もない」
私とご主人様が交互に慰めると、セリーは小さく返事した。
「はい」
場の空気を換えようとしたのか、ご主人様は変なことを言い出した。
「しかし希望者には村人レベル5以上とかの条件をつければいいのに」
「はい?」
「いや、だって」
「......」
またご主人様の常識にうとい部分が出ちゃったか......
「ご主人様。探索者のご主人様は知らないかもしれませんが、レベルというものがあるのは探索者だけです」
「え? そうなの?」
「はい」
セリーも補足してくれた。
「探索者は経験を積むと利用できるアイテムボックスがだんだん大きくなっていきます。これをレベルといっています。
他のジョブにはそのような指標はありません。ご主人様も村人のときはなかったと思いますが」
「なるほど。そうだったか......」
マズい。こんどはご主人様がショックを受けている......
「だ、大丈夫です。そんなことを知らなくても、ご主人様が迷宮で活躍するのになんの支障もありません」
「そのとおりです。まったくなんの問題もありません」
ご主人様があたまを抱えてしまったので、こんどは私とセリーが慰め役になった。
「ものを知らなくてもご主人様はご主人様です」
「あたまがよすぎると誤解されることもあります。昔の偉い学者さんのひとりも、樽に住んでいたそうです」
ご主人様はさらに微妙な顔になったが、一度深呼吸をして気持ちを切り替えたみたい。
「で、では。気を取り直して、これからは迷宮7階層の探索を進めよう」
その後、ベイルの迷宮7階層に戻り探索を開始、順調にボス部屋まで来た。
すると、ボス部屋手前の待機部屋で男6人のパーティーが順番を待っていた。
私たちが待機部屋に入ると、彼らは全員ねっとりとした視線で私を見てきて、下品な顔をしながら何か話しはじめた。
話しかけてきたり、触ってきたりはしなかったけど、あきらかに私の胸を見ていて、それを隠そうともしない。
すごく不快だったけど、ここでモメたらご主人様に迷惑がかかってしまうので我慢していると、すぐにボス部屋の扉が開いた。
彼らが扉の向こうに消えると、みんな不快をあらわした。
「くっそ......」
「皆さん、全員やっぱりです。滅びてしまえばいいのです」
「なんかいやらしい視線でした」
「まあ、気にするな」
「そうします」
「はい」
ご主人様は一息吐くと、気を取りなおすよう私たちを促し、ボス戦の準備を始めた。
セリーからここのボスであるパーンの情報を聞き、ご主人様が自分の剣の説明をして引かれていたが、
いろいろ説明している途中でボス部屋の扉が開いてしまった。
さっそく扉をくぐるとそこには装備品が散らばっており、部屋の中心にはパーンがたっていた。
「います!」
私が注意を促すと、ご主人様は瞬時に動いた。
「ロクサーヌは正面に。セリーは転がっている装備品を端にどかしてくれ」
ご主人様が素早く指示を飛ばしながら、魔物に向かって駆け出し、横に回り込む。
「はい」
私も急いで魔物の正面に向かうと、パーンの足元に魔法陣が浮かび上がった。
いけない! パーンの魔法は強力な全体攻撃魔法で、よけられないってセリーが言ってた。
少し焦ったけど、ご主人様の一撃でパーンはあっけなく煙になった。
「あれ? 一撃、か?」
「そ、そのようですね」
ご主人様は目が点になっている。
私も驚いているとセリーが散らばっている装備品を集めながら説明してくれた。
「前のパーティーは全滅したようです。多分、途中までパーンの体力を削っていたのでしょう」
「なるほど。そういうことか」
「あのいやらしいパーティーは全滅したのですね」
「胸の大きさで人を判断するようなやからは滅びてしまえばいいのです」
セリーが言ってることに私も納得なので、二人で大きくうなずきあった。
するとご主人様がセリーの持ってきた剣を見ながらつぶやいた。
「せっかく詠唱遅延のついた武器も用意したのにな」
「見ただけでお分かりになるのですか?」
「まあ......」
「あ、いや。詠唱なしで武器鑑定を使えるのでしたか」
セリーは一瞬おどろいたようだったけど、すぐに納得して他の装備品を拾いにご主人様のそばから離れた。
そしてご主人様は少し寂しそうな顔をしている。
武器鑑定が出来るなんてすごいことなのに、セリーに当たり前のように思われてしまったご主人様が少し気の毒になり、私は話しかけた。
「さすがご主人様です」
私が話しかけると、ご主人様は私のほうを向いて話し始めた。
「詠唱遅延のついた武器で攻撃すると、魔法の発動を遅らせられるんだよな?」
「そのはずですが、抑えきれなかったのでしょうか」
「あるいは5人では足りなかったのか」
「分かりません」
ご主人様は少し考えていたがやがてぽつりとつぶやいた。
「情報や作戦に頼りすぎると、ひとつ歯車が狂っただけで何もかもが失敗してしまうということだな。
地道にじつりょくをつけていくことが大切だ。うん。うん」
「はい。がんばります、ご主人様」
「そうかもしれません」
私に続いてセリーも神妙そうにうなずいていた。
装備品の回収が終わったときに、ご主人様がまたつぶやいた。
「やられた人の装備品をつけるのも、あんまり気分がいいものではないが」
どうもご主人様は気分的にさっきの男たちの装備はつけたくないみたいだから、
私が手入れしてご主人様が気持ちよく装備品を使えるようにしなくちゃいけないわね。
「全滅したパーティーの装備品は次のパーティーのものです。帰ったら私がちゃんと手入れしますから、大丈夫でしょう」
ご主人様は私のほうを見て、うなずいた。
分かったってことですね。
その後、もう一度ボス部屋を回り、パーンを倒すことになった。
7階の待機部屋まで移動するとき、さっき倒したパーンについて考えた。
攻撃魔法が主体で武器のようなものはない。
ほとんど移動しないようだったし......
っていうことは...... 私のスキルが使えるのでは......
ご主人様に聞いてみよう。
歩きながら私はご主人さまにスキルを使ってもいいか聞いてみた。
ご主人様は少し考え、私たちに指示を出した。
「そうだな。セリー、パーンの正面を頼めるか」
「はい。やってみます」
セリーはうなずいてくれた。
待機部屋につくとご主人様は追加指示を出した。
「魔法詠唱が始まったら俺がキャンセルする。ロクサーヌは隙を見てスキルを叩き込め」
「ありがとうございます」
「よし。行くぞ」
扉が開いたので、ボス部屋に移動。
ボス出現場所の正面をセリー、右後ろをご主人様、左後ろに私がつくと、すぐに煙が集まりパーンがあらわれた。
セリーとご主人様が攻撃する中、私はスキルを詠唱した。
ブラヒム語は難しく、何回か失敗してしまった。
そのつどご主人様にスキル呪文を確認していただき、
ついに、その時が来た!
「しこのけもののもののふの、やそのちからをときはなつ、だつめい、ビーストアタック」
次の瞬間、自分の力が膨れ上がる感じがし、いつもの数段うえのスピードで剣を振ることが出来た。
そして、剣はパーンの肩口に食い込み、大きくからだを引き裂いた。
パーンは血しぶきをあげながら床を転がっていった。
かなりのダメージを与えたと思ったけど、パーンはたちあがり、その足元に魔法陣が浮かんだ。
しかし、次の瞬間にご主人様がパーンの背中から切りかかった。
そして、パーンが崩れ落ちた。
「見事に成功したな」
「はい。ありがとうございます。ご主人様のおかげです」
びっくりした。すごい威力だった。
「よくやった」
ご主人様にほめていただいた。
「ロクサーヌさん。すごいです」
「セリーもありがとう」
セリーも祝福してくれた。
うれしくて、思わずセリーとハイタッチしてしまった。
(セリーはジャンプして飛びついていた)
その後、ご主人様とブラヒム語の古い表現について、あれこれはなしながら
ついに私たちは8階層への扉を開いた。
◆ ◆ ◆
その夜、ご主人様は凄かった。
私とセリーを2回ずつ、しかも全力で可愛がり、なんどイカされたかわからない。
あまりにも凄すぎて、ふたりとも息も絶え絶えとなってしまった。
ご主人様は私たちが2人ともイキ疲れてしまったのに満足したのか、ふぅーと大きく息を吐くと先に寝てしまった。
あとで聞いたのだけど、ご主人様はこの日はじめて色魔のジョブを使ったらしく、
まだ出来そうだけど私たちが疲れてしまったようなのでやめておいたとのことだった。
ご主人様はすぐに寝てしまったけど、セリーはまだ息が落ち着いていないようだった。
私はちょっと心配になりセリーに話しかけた。
「セリー、大丈夫ですか?」
「はぁ...... はぁ...... だ... 大丈夫です」
「ご主人様は今日も激しく可愛がってくれましたね」
「そ、そうですね。でも... 昨日までよりも凄かった気がします」
「そうですね。ずっと全力で突かれていたので、壊れてしまうかと思いました」
「ロクサーヌさんもですか、私も壊れちゃうかと思いました」
「セリーはからだが小さいから、ご主人様を受け入れるのは大変そうですね」
「いえ、もう大きさには慣れてきましたので、その大変さはありません」
「そうなのですか?」
「はい。最初は痛かったし次の日はご主人様のアレが私の中にまだ入っている気がして半日くらいは違和感がありましたけど、
今は気持ちよくなりましたし翌日に違和感は感じません」
「そうですか。私と一緒ですね。私も最初は痛かったですし、次の日はご主人様のアレが私の中にまだ入っている気がしてました。なんて言うか、その、穴を掘られてしまったというか」
「あっ!そうです。そんな感じです。
そうでしたか。違和感を感じてたのは私だけじゃないんですね。ちょっとほっとしました」
「ふふ。そうですね。こんなこと普通話さないから、わからないですね」
「はい。ですけど最初に迷宮に入った日は、私は半日ほとんど見学だったじゃないですか、なので助かりました」
「そうですか。じつは私もそうでした。
初めての次の日は、魔物を探すだけで、ご主人様が全部倒して下さったので、ほとんどからだを使ってません」
「もしかしたら、ご主人様は私たちのからだを気遣ってくれていたのかもしれませんね」
「セリーの言う通りですね。優しいご主人様ですから」
「ところで今日はどうでしたか?」
「思ったよりも動けました。すごいパーティーに入れてもらったおかげです」
しばらく話すと、セリーは戦闘奴隷になったことについての不安をいいだした。
私はセリーの不安を少しでもやわらげられるよう、ご主人様の素晴らしさを伝え、そして私の想いを伝えた。
「私たちは誰に買われるか選べませんが、私はこのかたがご主人様になったこと、必要としてくれたことが嬉しいです」
私はご主人様の髪をすき、その寝顔を見つめていると愛しい気持ちが溢れてしまう。
私はご主人様を起こしてしまわないよう、気をつけながら軽くキスをした。
「良いパーティーに加えていただけたみたいです。少し安心しました」
セリーは私を少し羨ましそうに見ながら、ポツリと返事した。言葉どおり少しは安心出来たようだ。
その後、私とセリーは一緒に頑張ることを誓って、その日は眠りについた。
◆ ◆ ◆
翌日、早朝からベイルの迷宮8階層の探索を開始した。
8階入り口の小部屋にて、魔物が4匹出たときは私が3匹引き付けてセリーが1匹ブロックするフォーメーションにしようと話したところ、セリーから槌は複数の魔物を同時に攻撃出来る武器なので自分が2匹相手にするという提案が出た。
話し合った結果セリーの案が採用となり、探索開始となった。
8階層からは魔物が最大4匹になるはずだったけど、4匹の団体は5回か6回に一度だけだった。
そして、セリーは何度か複数同時攻撃にチャレンジしていたけど、早朝の探索では成功することは無かった。
朝食後、再びベイルの迷宮8階層の探索を開始するとき、入り口の小部屋でセリーが棍棒を素振りしていた。
ご主人様はそれを見て、「バッティングフォームがおかしい」と言ってセリーに持ち方を変えるよう指示すると、棍棒を振る勢いが鋭くなった。
その後、何度目かの4匹の団体との戦闘時、ついにセリーは一撃で2匹のコラーゲンコーラルを吹き飛ばすことに成功した。
戦闘終了後、ご主人様はセリーを見ながら何か考え事をしだした。
そして、私とセリーは複数攻撃の成功を喜んでいると、ご主人様は探索を切り上げると言い出した。
その後、クーラタルの商人ギルドや服屋によってから、家に帰ってきた。
それから十数分後......
いま、私の目の前で、ご主人様とセリーが激しく唇を重ねている。
ご主人様はわたしに背を向けているので表情が分からないけど、セリーは切なそうな表情をしていて瞳は恋する乙女のように潤んでいる。
ここには私もいるのだけれど、他には誰もいないといった感じでご主人様を一心に見つめている。
そして、すがるようにご主人様に抱きついていて、ご主人様もそんなセリーを優しく抱き留めている。
直前までの状態を考えれば仕方がないことだけど...... う、羨ましい......
直前の出来事......。
「今日からセリーは鍛冶師だ」というご主人様の突然の宣言に、セリーは口を開けたまま固まってしまった。
私は何のことだか分からなかったけど、ご主人様がセリーに向かって「モンスターカード融合」と言わせようとしていたので、何かの実験をしているのだと思い、首をかしげつつもご主人様と一緒に「モンスターカード融合?」って言ってセリーを応援してみた。
その後、セリーも小さな声で「も、モンスターカード融合」って言うと、彼女はおどろいたように目を見開いた。
それからセリーはご主人様と呪文のブラヒム語について話をしていたけど、少しして覚悟を決めたのか、ご主人様から渡された銅剣とモンスターカードを重ねて目を閉じた。
そして、スキルの詠唱をはじめる。
「今ぞ来ませるミココロの、コトホグ蔭のアメツチの、モンスターカード融合」
詠唱を終えると同時にセリーの手元が強烈に光り、しばらくすると光が消えて銅剣だけが残っていた。
モンスターカードは何処かに消えてしまったようだ。
すると、ご主人様はセリーをひとこえ褒めてから、銅剣を受け取りまじまじと見はじめた。
私は何がおこったのかよく分からなかったけど、ご主人様が満足そうな顔をしていたので聞いてみた。
「ご主人様、成功したのですか?」
「間違いない」
セリーは本当に鍛冶師になれたってことかな?
セリーは鍛冶師に憧れていた。
もうあきらめたとは言っていたけど、何度もなれなかったことを思い出しては悲しそうな顔をしていた。
その鍛冶師になれたのなら、うれしくないはずがない。
いくつか疑問はあるけれど、疑問を晴らす前に私はセリーを祝福することにした。
「やりましたね、セリー」
「よくやったぞ、セリー」
ご主人様も祝福している。
ところが...... セリーの様子がおかしい。
急に下を向いたと思ったら、何かをぶつぶつしゃべり始めている。
よく聞くとひたすら謝っていた。顔色も真っ青だ。
自分なんか死んだほうがいい。みたいなことも言い始めた。
私とご主人様は必死に話しかけたけど、セリーが受け付ける様子がない。
なんかとってもマズい気がする......
私はどうしたらよいか分からなくてご主人様を見ると、ご主人様は何かに気付いたような顔をした。
そして、アイテムボックスから薬を出すと、口に含んでセリーを抱き寄せ唇を重ねた。
ご主人様は口移しで薬を飲ませているのだ......。
「......」
セリーは私と同じ歳で、まだ一緒に暮らし始めてから十日もたっていないけど、私はとても仲がいいと思っている。
彼女はいつでも私を立ててくれるし、一緒にご主人様を支えてくれている。
(おもに知識の面で、セリーはほんとにあたまがいい)
迷宮では前衛として一緒に戦っているし、フォーメーションの話とか魔物との戦いかたの話もする。
食事も一緒に作るし買い物も一緒に行く。
夜、ご主人様が寝たあとに、いろんなことを話している。
(お互い2回以上可愛がっていただいたときは疲れて寝てしまったこともあるけど......)
私が一番という気持ちはあるけれど、セリーは可愛い妹分と思っているし(実際に背が小さくて美少女だし)、
私と同じくらいご主人様に愛されてほしいと思っている。
実際、先日はふたりでいっぺんにご主人様に可愛がっていただいた。
セリーはからだが小さいせいか、はじめの数日はご主人様に入れられているとき苦しそうだった。
そんなセリーを何とかしてあげたいと思い、ご主人様に可愛がってもらっているさいちゅうに横からセリーの胸を
そっともみあげ、乳首をなめてみた。
「あっ!......... ああああっ!.........」
次の瞬間、セリーのからだがビクッとのけぞり、可愛い声が漏れた。
そのあとも私が乳首をなめるたびにビクッビクッとのけぞって声を出し、しばらく続けるとひときわ大きな声で喘いだ。
そして、彼女はガクガクと体を震わせて、一気に達してしまった。
そのあと、まだしたりないご主人様を私が受け止めて可愛がって頂いていたのだけど、少しするとセリーが近寄ってきて、「ロクサーヌさん...... さっきのはずるいです」って耳元でささやき、横から私の乳首を口に含むと、舌で転がしはじめた。
「あっ!セリーっ!......... だ、ダメっ!......
イクっ!......... いっちゃうっ!」
すごかった...... いつもの何倍も感じてしまった......
それ以来、何度かふたりいっぺんに可愛がっていただいているけど、
セリーとご主人様はそっち方面もとっても研究熱心で、今ではいろいろな方法を考えている。
たとえば私があお向けに寝てセリーを私の胸に吸い付かせ、セリーの後ろからご主人様が私たちを交互に可愛がるとか......
私とセリーが抱き合ってキスしながら、ご主人様はアレと指で同時に可愛がるとか......
寝ているご主人様のアレを2人の口で同時にご奉仕するとか......
とっても恥ずかしいけれど、気持ちがいいので私もよろこんでしまっている。
って...... ちょっと話がそれちゃったけど......
そう、セリーとはそれくらい仲がいい。
ご主人様を分けあえるくらい仲がいいのだけれど......
目の前で熱烈なキスを見せられて、うらやましくないと言えば噓になる。
ご主人様とキスをしはじめてから少しするとセリーは落ち着いてきたみたいで、私と目が合った。
私がうらやましそうな気持で見ていたことに気付いたのか、セリーは動揺して目が泳いでいる。
そして...... 状況を理解したのか耳の先まで真っ赤になった。
ご主人様はセリーから唇を離し、状態を確認した。
「どうだ、少しは落ち着いたか」
「......はい。えっと、あの」
「謝らなくていい。大丈夫だ」
その後、セリーはしばらくご主人様にあたまをなでられていた。
顔が真っ赤であたまから湯気が出そうなくらい恥ずかしそう。
私はクスッと笑い、さっき思った疑問をご主人様に聞いてみた。
「えっと。それで、セリーは鍛冶師になれたのですか?」
するとご主人様は少し微妙な顔になった。
(あれ? 聞いちゃいけなかった......?)
「そうだ」
「でもどうして」
「方法は内密だが、俺にはそれができる」
「そうなのですか?」
「そうだ」
「......」
いつもながらご主人様には驚かされる。本当にすごい人だ。
そう思っていると、セリーも同じ気持ちだったようだ。
「さ、さすがはご主人様です。すごいです」
「本当におできになるのですね。すごいです」
このあと、鍛冶師がパーティーに入った時の恩恵などでご主人さまの常識にうといところが出ちゃったりしたけれど、
それでセリーが半眼になってあきらかに尊敬度が落ちた気がしたけれど、
そんなご主人様も、そしてセリーも可愛くて素敵って思うし、
これからも、3人でずっと幸せに暮らせたらなって、強く思っている。
◆ ◆ ◆
その夜、私は生理になってしまいご主人様に可愛がっては頂けなかったけど、ご主人様はセリーを可愛がったあと、
私を抱き寄せてたっぷりキスをし、そのまま眠りについた。
少しして、ご主人様の寝息が聞こえてくると、いつも通りセリーが話しかけてきた。
「おやすみになられましたか」
「そのようですね。ご主人様は寝つきがいいですから」
「そうみたいですね」
「セリーもおつかれさま。押し付けたみたいで、悪かったですね」
「いえ、あの、別に嫌というわけじゃないので」
「そうですか。ふふ」
ちょっと意地悪な言いかたしちゃった。
ごめんね。って心の中で謝ってると、セリーはちょっと動揺したのか急に話題を変えてきた。
「きょ、今日はびっくりしました」
その後、セリーはこれからのことについて不安がいっぱいあることを話し出した。
なんでも鍛冶師の奴隷について、いろいろひどい話を聞いたことがあるらしく、
体罰を受けたり転売されることにならないか心配のようだ。
「大丈夫ですよ。ご主人様ですから」
「そうでしょうか」
「そうですよ」
セリーは不安そうな雰囲気なので、安心できるよう言葉をつづけた。
「セリー、モンスターカードの融合をするときに、ご主人様が言っていたことを覚えてますか?」
「えっと...... すみません。覚えていません」
「ご主人様は、何をやっても大丈夫だ。失敗してもそれは俺の見立てが悪かっただけでセリーのせいじゃないって言ってましたよ」
「確かにご主人様は私のせいじゃないって言っていたとは思いますが......」
「それに...... セリーはこれから先、いちども失敗しないって......
私の勘は言ってます。私の勘はけっこう当たるんですよ」
「勘ですかっ!
もう、ロクサーヌさん。なんでそんなに前向きなんですか?
悩んでる私がバカみたいじゃないですか」
セリーはちょっとおこったような口調だけど、すこし元気が出たかな?...... ふふ。可愛い。
「ふふ。いちおう根拠もあるんですよ」
「えっ?根拠ですか?」
「ご主人様は私たちの常識の通じないすごい人だってことはもう分かりましたよね」
「はい」
「ご主人様は私たちの知らないなにかの根拠にもとづいて、いろいろな実験を行っているようなんです。
今日セリーにモンスターカードの融合をさせたことだって、ご主人様の中では成功するって確証があってやらせたことだと思いますよ。
だって......ご主人様ってすっごく慎重なかたですし。不安があるときはやらせないと思うんです」
「そう言われると、少し安心します......」
「私は基本的にご主人様を疑いません。だって、私たちの常識外なんですから、考えたって分かりませんよ」
「確かにそうですね」
雰囲気は......さっきよりはマシね。もうひと押ししておこう。
「ふふふ。それに...... ご主人様は、もうセリーを手放せないですよ」
「なんでですか?」
「だって...... セリーとしてるときのご主人様。とっても気持ちよさそうですもの」
「ええっ! そ、そそ、そんなことは……」
セリーは一瞬声が弾んだが、すぐに悲しそうな雰囲気になった。
「ロクサーヌさん、それは嫌味ですか? 私なんて胸が小さいし...... 男の人はみんな私なんかに魅力を感じませんよ」
「セリー、あなたは間違ってます。世間の男なんてどうでもいいのです。
ご主人様がどう思っているか、それだけが問題なんですよ。
あなたがいつも言っているように、ご主人様以外の男なんて、みんな滅びてしまえばいいのです」
「み、みんなって...... そこまでは言ってませんが......」
「と、とにかく、ご主人様はあなたのことを大切に思っています...... 私と同じくらい。
だから、あなたは大丈夫です」
「わ、私なんてロクサーヌさんにはかなわないです......」
「気づいてますか? ご主人様、私のときよりもセリーのときのほうがイクのが早いんです。ちょっと悔しいですけどセリーのなかは、相当気持ちいいようですよ」
「えっ、そ、そんなことは......」
「間違いありません」
私が断言すると、セリーは顔が真っ赤になった。
「でも...... ロクサーヌさんとしてるときのほうがすごいじゃないですか」
「そうですよ。だって頑張らないと、セリーに負けちゃうじゃない?」
「だ、大丈夫ですよ。ご、ご主人様はロクサーヌさんのときのほうが、その......激しいし......」
セリーは消え入りそうな小さな声で返事した。すごく恥ずかしそうなこわねだ。
「ふふ......ありがとう。私はご主人様のことが大好きですけど、セリーのことも好きですよ」
「わ、私もご主人様のことが大好きです。その...... ロクサーヌさんのことも好きです。
その...... ロクサーヌさんで良かったって思ってます」
「ふふ。ありがとう。
これからもご主人様を信じて、一緒に頑張りましょうね」
「はい...... あ、あの...... おやすみなさい」
セリーはよっぽど恥ずかしかったのか、むこう側をむいてしまった。でも、不安はすこし解消されたみたい。
「おやすみ。セリー」
私はセリーとの話を終えると、寝息を立てているご主人様のことを考えた。
今日もご主人様に驚かされた。いったい何度目なんだろう......。
ご主人様にはまだまだ秘密がありそうなので、これからもきっといっぱい驚かされるだろう。
そう考えるとこれからも、毎日がとっても楽しみ。
私はご主人様のあたまを胸に抱いて髪をすきながら、ゆっくり意識を落としていった。