恋愛感情が無くなった世界で恋愛の神様と暮らす話。   作:依知川咲也

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3話 神様の状況を知った

僕はいまギリシャ神話の神様、アフロディーテと一緒にいるらしい。

 

「そういえば今更だけどなんで私がよく分からないこと言ってる子供扱いしなかったの?」

 

急に彼女がそんなことを聞いてきた。

 

「え?」

 

「だって子供が急に現れて神がどうとか天界がどうとか言ってたら何言ってんだこいつってならない?」

 

アフィーは本当に不思議そうな様子で僕を見てきた。

 

「そりゃ何も見てなかったらそう思ってたかもしれないけど、急に光に包まれて空から降ってきたから本当に神様なのかなって思ったんだよ」

 

「あ、そっか…ということはやっぱり封印はされてるのか…」

 

「?」

 

「いや、やっぱりどこかそんな訳ないって思ってしまうところがあってね…本来天界封印なんか唯一神以外だったら神二人がかりでやっとなの。だから余計にね…」

 

「そうなの?」

 

「あ、言ってなかったね。君には天界封印に関して教えておかないと…まあ本来なら天法、天界での法律に触れるようなところだから言っちゃいけないんだけど今回は仕方ない。」

 

アフィーは深呼吸してから僕に話し始めた。

 

そして僕は

・唯一神(主神)であるゼウス以外が単独で実行することは基本的に出来ない。

・逆に単独でなければ唯一神じゃなくても実行できる。

・封印されると神力が封印された状態で下界に落ちる。

・下界で死ぬと人間たちと同じように死ぬ

・エネルギー消費がすごいため、本来発動するとすぐにバレる。

・おそらく今回は一人の神が天界封印の術式を威力を絞るように縮小、再編纂して実行した。

そして

・封印できていることから多分威力的に問題は無い。例えば十二神以外に発動しても通常の封印と変わらない。だからもっと悪用されるととんでもないことになる。

 

ということを聞いた。

協力するとは言ったけど僕にできることなんて何も無くないか?

 

____

 

ふと気がつくと、とても暗くなってきていた。

これ以上ここに留まると帰る時に面倒なことになりそうだ。

 

「もう夜だけどこれからどうするの」

 

と僕が聞くと、迷うことなく

 

「行くとこないから泊めてくれない?」

 

と言ってきた。

 

「えー…」

 

まあ大体予想はしていたけども。

 

「嫌なの?」

 

「嫌ではないけど…」

 

「じゃあいいじゃんー泊めてよー協力してくれるって言ったじゃーん」

 

「でも…」

 

神様と言えど見た目中学生の女の子連れ込むのはちょっと…

 

「じゃあ君は見た目中学生の女の子を夜の外に放置するんだね?」

 

そんなこと言われると断れな…ん?

 

「今心読んだ?」

 

「?なんのこと?」

 

「いや今考えたこと口に出してな(「で、どうするの?」

 

「わ、わかったよ…」

 

「嫌なら別にいいんだよ?見た目中学生の女の子を夜の外に放置することになるけど…」

 

そんな言い方されたら断れないじゃないか

 

「別に嫌ではないからいいよ…」

 

「本当?じゃあこれからよろしくお願いしまーす!」

 

と言って目の前にいる神様はニッコリ笑った。

天使みたいな顔して悪魔みたいなことしやがる…

 

「え…天使みたいって…//」

 

なんか照れてるけど放っておいた。

 

____

 

僕が彼女と出会ったのは高校入学してからしばらくして、初めての図書館開館日だった。

 

中学校の時とはまるで違う広さで在庫も倍以上あったため少しワクワクしながら本を選んでいると

 

「まさか君、ゆうきくん?」

 

唐突に現れて話しかけてきた。

 

急に現れた女子に名前を呼ばれ混乱していると

 

「覚えてない?保育園一緒だった奏唯依!」

 

とても聞いたことがある名前だった。

 

「まさかあのゆいちゃん…?」

 

「他にどのゆいちゃんがいるのか知らないけど多分そのゆいちゃんでーす!」

 

僕とゆいちゃんは保育園の時にとても仲良く、沢山遊んでいた。

しかし、卒園した後はなかなか連絡が取れずにいて、いつしか自分の中で仲の良かった過去の友達という扱いになっていた。

 

そんな子と高校に入った瞬間再会したことが嬉しく、その後しばらく話をした。

 

彼女も僕と同じ本読みの趣味を持っていて、推理小説からライトノベルまでどのジャンルも読む乱読派だったので話はとても弾んだ。

 

なんか他人行儀みたいで嫌だと言われたけれど

前のように名前で呼ぶのはなんか恥ずかしかったので、奏さんと呼ぶことにした。

 

それからも度々本の話で盛り上がったりして行くうちに僕は彼女のことが少しずつ好きになっていった。

 

決してラブコメみたいに大きい理由がある訳ではなかったけど、学生が恋をする理由には十分だと思う。

 

しかしアフィと出会った日に、僕の中にあったその感情は失われてしまった。

 

____

 

おかしい。

 

それに気づいたのは1時間前だった。

 

私は少し用事があり、優希くんにメッセージを送った。

 

いつもなら彼に送る時は1つの文章にいちいち時間をかけておかしいところがないかとかをチェックしてから送るんだけどそれをするのを忘れてしまっていた。

 

送ったあとしばらく違和感に襲われてやっと気づいた。

 

それから彼を好きな気持ちが消えていることに気がつくまでは時間はかからなかった。

 

これまでは考えるだけで少しドキドキしてくるほど好きだったのに今は何でか分からないけど彼以外の男子と変わらないくらいになっていた。

 

本当に何でなんだろう。

 

私にあるはずの恋愛感情が分からなくなってきた。

 

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