恋愛感情が無くなった世界で恋愛の神様と暮らす話。   作:依知川咲也

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8話 中間テストが帰ってくる

 

「今日は中間テストが帰ってくるんだよね?どうなの?」

 

学校へ行く準備をしているとアフィーがそう話しかけてきた。

 

「うん。まあ多分大丈夫だと思うよ。」

「そっかー!行ってらっしゃい!」

「行ってきます。」

 

僕の学校はテスト一週間後にまとめてテスト返却を行うスタイルだ。

今回は副教科はなかったので9教科だけだ。7限授業を分割して9限にする。なかなか意味が分からないがその時間割でテスト返却、訂正、解説をする。

ちなみに欠点は平均の6割だ。

僕の学校にはコースがありそれで分かれている。普通コースとスーパーコースの2つだ。

スーパーコースはとても賢く、普通コースよりテストが難しいにもかかわらず平均70点を取るような集団だ。(ちなみに普通コースは良くて50点後半)

自分は普通コースで平均より少し上くらいを取っている。とある1教科を除いて。

 

____

 

学校について席に座るといつもは僕より先に来ている三倉がいなかった。

 

「…いつものか…久しぶりだな…」

 

僕は席について本を取り出して読み始めた。

しばらくして朝のSHRを始めるために先生が教室に入ってきた。

そろそろかなと思って入口を見ると、

 

「セーーーーフ!!!!」

 

三倉が全速力で教室に入ってきてそう叫んだあと息を切らしている。

 

「三倉くん…ギリギリ間に合ったとはいえそんなに走ったら危ないだろう。」

 

先生がそう言うと

 

「ハア…ハア…す…すみません…」

 

そう言って三倉は自分の席へついた。

 

____

 

SHRが終わった後、僕は三倉に話しかけた。

 

「いつものやつか」

 

三倉はタオルで汗を拭きながら

 

「おう!アニメの続編発表されたからイチから見てたら7時とかでな!仮眠とろうと寝たらギリギリに目覚めた!」

「いつも言ってるけどそこまで起きたんならそのまま起きろよ。今日はテスト返却だけどどうせ解説とかも聞かずに寝るんだろ。」

「まあそれはそうなんだけどな…」

 

三倉はたまに夜更かししまくって朝ギリギリに学校に来ることがある。こんなことしているが皆勤賞は欲しいらしく、必死に走ってくる。

今学期はまだなかったため先生は優しいが、

去年の担任の先生はそれを繰り返す三倉にブチ切れていた。(ちゃんとセーフ判定してくれていたらしいので皆勤賞は貰っていたが)

 

「まあそんなことよりテストの出来栄えはどうよまあお前のことだし欠点はないだろうけど」

「まあ多分ないと思うよ、余程のミスをしてない限り。」

「やっぱお前俺と違っては努力できるし成績いいんだからスーパー行けば良かったんじゃねーの?偏差値も基準越してたんだろ?」

「…まあ()()()から聞くに僕なんかじゃ到底及ばない程の努力家ばっかりなんだろ?僕は牛後になるつもりは無いよ。」

「おいおいお前までそんなこと言ってるといよいよ()()()が報われねえぞ」

 

三倉がそんなことを言って軽く笑った。

 

____

 

8限目が終わり休憩時間に入った。ここまでのテスト結果はそこそこ順調で、平均以上くらいは取れていた。

三倉は大体の教科で平均くらいらしい。ただし数学を除いて。あいつは数学だけは大得意でいつも僕以上の高得点を取っていて、今回は数IIで90、数Bで94くらいだった。本当に前日以外はしてないし、ほかの教科より少ない時間しか取れていないらしい。本当になんなんだこいつは。

そんなことを考えていたらとある人物が教室の前にいるの気づいた。

三倉はそいつに気づくと

 

「おっ来た来た。行こうぜ相斗。」

 

そう言って僕を引っ張ってそいつのところへ行った。

 

____

 

三倉と僕は廊下に出て、絶望のような顔をしている人物の前に来た。

 

「よおよお三成クン三成クン!テストの調子はどうだい??」

 

そして三倉が彼に煽るように話しかけた。

 

「どうもクソもねえよ4欠だよちくしょーーーーーーー」

 

そう言って三倉に掴みかかったのは三成健汰(みなりけんた)。僕たちの前のクラスの友達だ。

現在はスーパーコースに在籍している。

偏差値の基準ギリギリでクラスを上がったが、自分の努力の出来なさから周りの賢さに若干ついていけず、それに加えて人見知りコミュ障なので友達も出来なくて孤立しているというなかなかのボロボロ具合で何か愚痴る度に三倉に煽られている。

 

「英表は予告通り欠点でしたよ!!

化学はスーパーの奴らでも平均54のテスト作るんじゃねーよ!!

国語コミ英に関しては予想外で泣いたわ!!」

 

こんなに大声で話しているけどそれは友達の前だけで、クラスの人前では100分の1くらいの声量になる。

たまにクラスの人の前で友達と話す時、毎回びっくりした顔で見られるらしい。

 

「予想以上のボロボロ具合じゃねえかよお有吉クン!」

「だからその煽る時に使う三成クンやめろや!!くっそ腹立つから」

「まあまあ…どんだけ足りなかったんだ?」

「英表以外数点だが悪いか!!」

 

三成がそう言うと

三倉は大爆笑しながら

 

「やっぱお前普通コースの方が良かったんじゃねーのww友達もいないし成績もそれじゃあねww」

「うるせえなぁこの野郎!!」

 

三成が三倉の首を締め始めた。

 

「お前ら騒ぎすぎだ。静かにしろ。」

 

そう言うと

 

「相斗はどうだったんだ?」

 

と三成が聞いてきた。

 

「平均より少し上辺りだったよ。」

「いいなぁ…やっぱりうちのクラス周りが賢すぎんだよ…」

 

そう言ってため息をついた三成に、三倉が

 

「お前も普通コースならノー欠で行けてるのになww」

「うるさいわ!絶対次はまともな点数取ってやる!」

 

三成はやれば出来るが行動に移すことができないタイプだ。

僕としては是非頑張って欲しいが、今のままではダメだと思っている。

高校生になっても勉強習慣は身につかずにいるのにスーパーコースに行ける時点でそれなりに人よりできるのだからあとは勉強習慣さえ身につければ追い越しは出来なくても追いつくぐらいはできるはずだ。

 

「まあ頑張れよ。次は古典だけど予想は?」

「わからん。欠点はないと思ってたけど国語コミ英という予想外があった今欠点かもしれないという不安が…」

「まあ次以降で取り返せばいいんだから絶望しまくって泣くとかやめろよ。」

「相斗さえ欠点前提で話すのやめてもらっていいですか!?」

「まあまあ…そろそろ時間だぞ。戻った方がいいんじゃないか?」

「そうだな…じゃあ…」

 

三成が自分の教室に戻ろうとすると

 

「古典の結果後で連絡しろよー」

 

と三倉が言った。

 

「了解。」

 

とだけ言って三成は戻って行った。

 

____

 

「そういえば優希くんテストどうだったー?」

 

アフィーと夜ご飯を食べているとそう聞かれた。

 

「まあ平均以上は取れてたし十分だったよ。古典以外は。」

「古典?」

「平均が49.6ぐらいで少し低めだったんだけど全然下だった。」

「えー?何点!?」

「ちょっと言えないかな」

 

そう言って僕は古典の点数を思い出す。

 

「!?…相斗くん…本当に古典苦手なんだね…」

「ん?なんで点数知ったみたいな反応なの??」

「イヤ、ナンデモナイデス…サンジュッテンダッタナンテシラナイデス…」

「やっぱり心読めるでしょ!?口に出してないのになんで点数わかるんだ!」

「アハ…ナンノコトカナ…?」

「嘘つくのが下手すぎる!今度こそ認めてもらうぞ!!」

「ごちそうさまでしたー!じゃあ私は部屋に戻るのでー!!」

「待てー!!」

 

僕が追いかけるとアフィーは逃げるように部屋へ戻って行った。

 

僕は古典がとても苦手だ。周りにはなんとか隠しているが。

そして実はこれが本当の僕がスーパーコースへ行かない理由だったりする。

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