新劇場版 急・結   作:スターゲイザー

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今話タイトルは新劇場版:序のテーマソングより




第9話 Beautiful World

 

 

 

 

 

 浮遊する瓦礫を使って2号機と8号機がドグマを登っている頃、ジオフロントを通り抜けて上空高くに浮かび上がったMark06の頭上に光の輪が広がり、見渡す限りの空一面を赤い波紋で覆い隠していく。

 

「想定していた中で最悪から2番目のシナリオだな、これは」

 

 ジオフロントにある初号機が凍結封印されていた使徒封印呪詛柱がある場所で、葛城ミサトらと共にその光景を見上げた加持リョウジは肩を落とした。

 

「サードインパクトが起きる以上に最悪のシナリオがあると言うの?」

 

 戦自の襲撃に遅れての第12の使徒の来訪によって、ネルフを抑えるというシナリオが破綻したミサトは使徒迎撃にシフトしたが後手に回ったと言わざるを得ない状況に陥った。易々と第12の使徒にセントラルドグマへの侵入を許してしまったにも関わらず、ネルフ本部レベルEEEへの使徒侵入を許せば自動的に自爆するはずなのに何の音沙汰もない。

 ドグマにこれまでにない強力なA.T.フィールドが張られてモニター出来ず、エヴァンゲリオンとの通信も不可能となった。

 

「何も分からないまま何も出来ないままサードインパクトが起きるってのが俺達が想定した最悪のシナリオだ」

俺達(・・)、ね。どこの誰だか」

 

 第12の使徒がセントラルドグマに入った時点で加持は陣営に関わらず本部施設内からの退避を呼びかけた。ネルフ職員のみならず、戦自の隊員にもだ。

 ミサトも続いて呼びかけ、応えたネルフと戦自の者達があらゆるモノが重力を失ったように空に吸い上げられていくのを不安そうに見上げる。

 

「葛城一佐、避難に応じた者の収容受け入れが完了したと師団長より報告がありました」

 

 そんな最中、戦自の特殊部隊の服装を着た隊員の一人がミサトの前に現れる。

 

「…………分かりました。ですが、今の状況では下手に動くのは危険です。一時待機を」

「了解です」

 

 第一空挺の佐倉ヨシオ陸曹長は銃を構えていないのに、ミサトは奇妙な既視感を覚えて一瞬だけ意識が戦闘時に戻った。

 

(どこかの世界線で私は彼に撃たれる?)

 

 佐倉陸曹長が去った後、頭を振って振り払ったが妙な感覚が脳裏から離れてくれない。だから、意識して別のことを考え、加持に「想定していたというなら対策はあるの?」と尋ねた。

 

「まだインパクトを止められる余地がある」

 

 加持が持つDSSチョーカーのコントローラーの意味に気づいたミサトは決然とした眼差しをする。

 

「私も連れてって」

「駄目だ」

「リョウジ!」

 

 情けない笑顔で笑った加持は詰め寄って来たミサトを抱きしめる。

 行動で言葉を封じた加持はミサトの耳元で「俺の、俺達の子を守ってくれ」と告げる。

 

「そんな私は」

「きっと出来てるさ。狙ってたからな」

 

 ミサトに症状や自覚はなかったから否定しようとしたが、体を離した加持との行為に心当たりはあった。

 自信を持ってそう言うのだから一瞬自分もそうかと思ってしまったミサトの隙を見逃さず、加持は無防備な唇に自らのそれを押し付けて強く抱きしめる。名残惜しむように壊れそうなほど強く抱きしめ、未練を断ち切るように突き飛ばすようにして距離を離す。

 

「ミサト、達者でな」

 

 その言葉だけを残して、直ぐ近くに止まっていた飛行機に乗り込んだ加持にリツコに抑えられながら手を伸ばしたミサトの下には彼が付けていた血の付いた青いバンダナだけが残り、止める間もないまま飛び立つ。

 

「リョウジ!」

 

 もうミサトの声は届かない。

 ジオフロントでミサトが喉も裂けんばかりに加持の名を叫んでいることなど知る由もないシンジは、Mark06のエントリープラグの中から全てを見させられていた。

 

「なんだよ、これ」

 

 まるで上空の赤い波紋に引き寄せられるようにして地上のモノが区別なく浮かび上がり、その中には人間らしきモノもいた。

 

「なんなんだよこれ……」

「サードインパクト、その始まりの儀式さ」

 

 我知らずに漏らすシンジの言葉に、肉体の変容を終えて完全に使徒化したカヲルが返答を返す。

 

「どうしよう。ねえ、どうしよう。カヲル君、僕はどうしたらいいの?」

 

 シンジは縋るような目でカヲルを見返した。見つめることしか出来なかった。

 

「君の所為じゃない。このインパクトのトリガーは僕だ」

「えっ?」

「すまない、シンジ君。どうやら出し抜かれてしまったようだ」

 

 悲し気に、しかし全てを受け入れる目でシンジを見据える。

 

「こっちに来てくれないかい」

 

 手を差し伸べられたシンジは縋るようにカヲルの傍に寄る。

 カヲルはその手でシンジのプラグスーツの襟に手を入れ、DSSチョーカーのロックを外して自分の首に付ける。 

 

「カヲル君、何を!?」

「気にしなくていいよ。元々は僕を恐れたリリンが作ったものだからね」

 

 自分の首に手をやったシンジは、カヲルの首に再装着されたDSSチョーカーに紋様が浮かび上がるのを目にして、今の状況でどういう役目を担うのかを悟る。

 

「駄目だ、死ぬなんて!」

「トリガーとなった僕が死ななければインパクトは止まらない。僕は自分で死ぬことが出来ない。こういう方法は取りたくは無かったけれど、シンジ君は僕を殺してはくれないだろ?」

「出来るわけがないよ!」

 

 インパクトを止めるにはトリガーとなったモノをコワすしかないが、シンジにそんなことが出来るはずがない。だが、目の前でカヲルが死ぬことも許容できないからDSSチョーカーを外そうと手を伸ばしたところで赤い壁に阻まれた。

 

「ハッ、ATフィールド!?」

 

 伸ばしたシンジの手はカヲルの前に現れたATフィールドに阻まされて先に進めない。

 

「そう、君たちリリンはそう呼んでるね。何人(なんびと)にも侵されざる聖なる領域、心の光。シンジ君も分かっているんだろ? A.T.フィールドは誰もが持っている心の壁だということを」

「そんなの分からないよ、カヲル君! クッ!」

 

 拳を叩きつけてもATフィールドはビクともしない。エヴァンゲリオンでやっている時のように中和は出来ないから痛みだけがシンジの手に残る。

 

「ごめん、シンジ君。僕は君を騙していた」

 

 何度も何度も、プラグスーツの下で血が滲んでも拳を止めないシンジを優し気に見遣るカヲル。

 

「やり直しは出来ない。僕がしようとしたことは、今回の流れに見切りをつけて次の君に今の記憶を焼き付けようとしただけだ。今のシンジ君は救われないと言うのにね」

「そんなことどうでもいい! 止めてよカヲル君!」

 

 心の壁を超えられない。シンジはカヲルと自分との間に張られたATフィールドに顔を付けて涙を流した。

 

「ガフの扉は僕が閉じる。シンジ君が心配することはない」

 

 カヲルも手を伸ばしてATフィールド越しに涙に濡れるシンジの頬に触れる。

 

「そんな顔をしないで。今までがそうだったようにまた僕達は会えるよ、シンジ君」

「何を……カヲル君、君が何を言っているのか分かんないよ! カヲル君!」

「遺言だよ」

 

 エントリープラグのモニターに、駆け上がって来た2号機と8号機を7号機が邪魔をする姿が映っていた。

 

「なんで笑っていられるんだよ!」

 

 突破できないことに痺れを切らした2号機が裏コード『ザ・ビースト』を起動して、獣化第2形態に移行。機体の全リミッターを強制解除して7号機に襲い掛かる。

 

「シンジ君は安らぎと自分の場所を見つければいい。縁が君を導くだろう」

 

 2号機の捨て身とも言える強襲に7号機も8号機まで抑えておけなくなった。

 8号機が二機の攻防をすり抜けるより早く、一機の飛行機がMark06の下へ辿り着いた。そのコックピットには加持リョウジの姿があった。手にはシンジのDSSチョーカーのコントローラーがある。

 

「これで、ジ・エンドか」

 

 制御の効かなくなった機体のコントロールを放棄した加持は、手元のコントローラーの表示された画面が『OUT OF RANGE』から『READY』に代わったのを確認する。

 

「君もすまない、リョウちゃん。辛い役目をさせてしまうね」

 

 カヲルの視線が自身から離れた場所を見て呟かれたのを見てシンジもそちらを見た。見てしまった。

 Mark06の直ぐ近くを飛んでいた飛行機が2号機と7号機の戦闘の余波によって生じた衝撃が連鎖して飛んできた瓦礫と浮遊した瓦礫に押し潰されるのを、そのコックピットにいた血だらけの加持が掲げたコントローラーのスイッチを入れるのを。

 

「僕は君と出会う為に生まれてきた。シンジ君の為に死ぬのなら本望だ――――また君に逢えて、嬉しかったよ」

 

 Mark06が持っていたロンギヌスの槍を自身の胸に突き刺すの同時に、カヲルの首に巻かれたDSSチョーカーが加持のコントローラーの操作によって起爆した。

 カヲルの首が弾け飛ぶのと、ATフィールドが消えるタイミングに大きな差はなかった。

 遮る物が無くなった大量の血飛沫が一気にシンジに降りかかる。

 

「ぁ」

 

 LCLは肺の中に満たすことで液体呼吸を可能とするが、涙といった他の液体と混ざる性質は持たずとも同じ場所に存在していることには変わらない。

 視界を真っ赤に染めたカヲルの血が呼吸と共にシンジの体内に入り、異物として体が反応する。

 

「――ああァ――――ァあァァ――あああァあああァ――――ッッ!!」

 

 血に溺れる。それでもシンジの叫びは止まらない。

 

「ッあああァ――――あ――ああああ――――ああああァあァ――――ああ――――ッッ!!」

 

 収まりかけた叫びは、優秀なLCL循環装置が異物として血を除去したことで目の前で浮かぶ命の光を失くしたカヲルの生首を眼前で直視したことで再び再開する。

 そして瓦礫で押し潰された飛行機の中で体が圧迫されている加持は末期の時にあった。 

 

「…………やあ、みんな。迎えに来てくれたのか」

 

 彼が何を見たのかは定かではない。そしてそれを知る者もまたいない。

 7号機は2号機に敗北してエントリープラグを射出して落ちて行き、その姿は見当たらない。プラグ深度が危険域に達して精密な動作が出来ない獣化第2形態の2号機に乗っていたアスカはエントリープラグを8号機に持たせて機体は放棄した。

 2号機のエントリープラグを持った8号機が浮かぶ潰れた飛行機の横を通り過ぎて、自身にロンギヌスの槍を突き刺したMark06と頭上の未だ消えない赤い波紋を見上げるように顔を上げる。

 

「ガフの扉がまだ閉じない! ワンコ君がゲンドウ君の保険か!」

 

 消えるはずの生命樹の図式は何故か消えない。

 寧ろガフの扉の向こうへと行ってしまいそうだと、上昇の止まらないMark06を見て判断したマリは瓦礫を蹴って飛び上がっていく。

 風船のように浮かび上がっていくだけのMark06に追いつくのは邪魔もいないので難しいことではなかった。8号機は、思い切り瓦礫を蹴ってMark06の方へと飛び上がって捕まえた。

 

「後始末は済んだ! しっかりしろ、ワンコ君!」

 

 Mark06を掴んだだけで8号機の手が光に浸食されていく。マリは2号機のエントリープラグを、外した下顎拘束具で開けられるようになった口に挟んでシンジに向かって叫んだ。その声は機械としての機能を停止しているエントリープラグ内のシンジには決して届かない。

 

「ぐずるな! 男だろ!!」

 

 機体外部から操作できる緊急射出のレバーを引くも反応はない。

 電装系が死んでいると判断したマリはMark06の装甲を物理的に剥がし、露出したエントリープラグを力尽くで引き抜く。

 二機のエントリープラグを持った8号機が未だ上昇を続けるMark06から離れた直後、直ぐそこまで迫っていたガフの扉がMark06を飲み込んで消える。引力を失った全てが重力に従って落ちていく。

 

「ひどい有様だ」

 

 日本から遠く離れた南極のカルヴァリーベースで、ネルフ本部のカメラから全てを見ていた冬月コウゾウは途切れ途切れの映像から状況をそう評した。

 

「全てが我々の目論見通りだ」

「ああ、最悪なことにな」

 

 冬月の皮肉に答えることもなく、デスクに座ったまま手を組んで冷静な態度を崩さない碇ゲンドウ。

 

「Mark06、真なるエヴァンゲリオンは我が手の中に」

 

 ガフの扉を潜ったはずのMark06がカルヴァリーベースへと落ちて来た。

 ロンギヌスの槍を自らに突き刺して南極の地に伏す姿勢のまま、その内に第12の使徒を呑み込んだMark06の映像を見るゲンドウの目にはやはり熱はない。

 

「我らを裏切ったゼーレの少年を排除し、Mark06も覚醒へと導いた。賭けは私の勝ちです」

 

 周囲を囲むようにゼーレの七枚のモノリスが現れてもゲンドウは揺るがない。

 

「宿願たる人類補完計画と、諦観された神殺しは私が行います。ご安心を」

「――――良かろう、碇ゲンドウ。この世界では、貴様の勝ちだ」

 

 【01】と書かれたモノリスと共に浮かび上がるバイザーが敗北を認める。

 

「次があるのならば、また貴様に期待することになるかどうか」

 

 冬月がレバーを引いてハンドルを回すと、一つずつモノリスの電源が落ちていく。

 

「人類補完計画がヒトに課せられた原罪で、それを成し遂げ得ぬ限りヒトは次のステージに上がれない。ならば早く解き明かすしかないのだ。初代ノアから何世代世界も記憶を引き継ぐのは唯一我らゼーレのみ」

 

 まずは【7】【6】【5】のモノリスの電源が相次いで落ちる。

 

「我らは世界を知る者ではなく、限りない失敗を記憶する者達」

 

 続いて【4】のモノリスが、時間を開けることなく【3】【2】のモノリスが消えた。

 

追い続ける者(碇ゲンドウ)よ、その業を捨てられたならゼーレに名を連ねることも出来たろうに」

 

 放っておいても果実は実り育つ。ただ時間もかかれば、同じ失敗に陥る可能性も大きい。何しろこの世界には青写真がない。失敗の選択を潰していくしかないのだ。御使い達を助ける者として彼らの力に干渉できる技を覚えた時、オリジナル一本だったロンギヌスもコピーを用意した。

 

「補完計画を成し遂げなければならない、どんな手を使おうとも」

 

 誰が掛けた魔法なのか罰なのか、失敗する度に人類の前にまた繰り返し同じ問題用紙が置かれる。遥かな時代から何度も何度も何度も、ならば計画を完遂成就させるしか脱する手はない。

 

「全てはゼーレのシナリオ通りに」

 

 この主催者の留守は、今までの計画失敗に始まったことではない。宿題だけは残った、この世界に。それが人類補完計画。

 

「繰り返される原罪の時環から、次こそ世界が解き放たれんことを」

 

 得られる結果が目的なのではなく、完遂こそを目的としてしまったのがゼーレ。ヒトは同じ失敗を必ず繰り返す。正解はまだ見えないが、ゼーレがコントロールすることで同じ失敗はさせないように仕組んだ。

 

「人類の補完。安らかな魂の浄化を願う――」

 

 唯一残ったモノリスから【01】が最後の言葉を述べて電源が落とされ、操り糸を失ったようにバイザーは床に落ちた。

 時の輪を超えても消えることなく受け継がれる過去の記憶の仕組み。ゼロから初めてまた同じ過ちに落ち込むことを防ぐもの。偶々、この世ではデバイスの形をしているに過ぎないバイザーを拾い上げるゲンドウ。

 

「――――今はこれでいい」

 

 サングラスを外したゲンドウは、ゼーレの遺物たるバイザーを嵌めた。

 

「姫、お手柔らかにね」

 

 どこかの頂上が禿げた山に降り立った8号機が持っていたエントリープラグからようやく降りることが出来たアスカは、遅れて自身のエントリープラグから降りたマリの言葉を聞いているのかいないのか。Mark06のエントリープラグのハッチを一心不乱に開こうと奮闘している。

 

「聞いてないいし」

 

 手伝おうとするだけで噛みつきそうな雰囲気のアスカから視線を上空に移したマリは、ガフの扉が閉じたのに夕焼けに染まるような時間でもないのに空の色が赤いままなことに気づいて目を細める。

 

「雨が降るかな」

 

 マリの呟きを聞いてもいないアスカは大きな音を立てて開いたハッチの中に顔を突っ込んで、「シンジ!」と中にいる者の名を呼んだ。マリもアスカの後ろから覗き込む。

 まず鼻についたのは血の匂い。目にしたのは何かを抱えたまま横になって動かないシンジの姿。そして、操縦席に座っているのはプラグスーツを着た首のない死体。

 マリは意識のないシンジが抱えているのがカヲルの生首だと気づいたアスカが硬直している横を通ってエントリープラグの中に入る。

 

「猶予は出来たよ、カヲル」

 

 シンジに抱かれて眠るように目を閉じているカヲルの頬を撫でたマリはそう声をかけた。

 協力して二人をエントリープラグの外に運び出したところで赤い雨が降り出した。全てを血に染めていくような赤い雨の中を縫うように斜面を上って来る人影があった。

 

「レイ№トロワだっけ…………何の用?」

 

 先程まで自分達とやり合った7号機のパイロットである綾波レイ№トロワに、アスカが油断ない眼差しを向ける。

 

「命令、碇君を守る」

「守る? さっきまで散々邪魔をしといて今更ぁ」

 

 赤い雨に全身を染めながら答えたレイ№トロワはそれ以上何も言おうとしない。

 記憶にある誰かと違い、記憶にある誰かと同じ在り様。苛立ちに支配されたアスカがレイ№トロワに更に言い募ろうと口を開こうとしたところで、マリが溜息を漏らした。

 

「こんなところでくっちゃべってたら風邪ひいちゃうよ。雨宿り出来る所に移動しようよ」

 

 マリは先の展開を予想して口を挟んだことでヒートアップしかけたアスカの頭を冷やした。レイ№トロワに敵意を感じないこともあって、取りあえず注意はするとしてこの場では何もしないことを決める。

 

「誰がワンコ君を持つ?」

「アタシは嫌よ。アンタが持ちなさい」

 

 へいへい、と言ったマリが意識の戻らないシンジを抱えて先を立って歩き、後を追うようにレイ№トロワが、最後尾を一挙手一投足を見逃さないとばかりにレイ№トロワを観察しながらアスカが続く。途中、シンジから零れ落ちたSDATをレイ№トロワが拾い上げる時にアスカに緊張感が走っただけで、四人は進み続けた。

 何時までも、何時までも。

 

 

 

 

 






次より完結編の『シンじゃないよ結だよ!』です。

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