魔法科高校の劣等生・来訪者編クリアRTA   作:まみむ衛門

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出先からスマホでハーメルンに入れず投稿遅れました
許してくださいなんでもしますから!


6-1

 調子の乗って波にも乗り流れにも乗るRTA、はーじまーるよー!

 

 前回は新人戦二日目・クラウドボールを終えたところまででしたね。

 

 では三日目です。アイス・ピラーズ・ブレイクとバトル・ボードの決勝までが行われる日ですね。

 

 さてさて、面白いことが起きていましたね? なんか、いつき君が、『魔法科高校の優等生』のキャラである沓子ちゃんに目を付けられました。

 

 いつき君よりもはるかに強い蘭ちゃんの時には目を付けられなかったのですが……彼女は気まぐれなので、RTA界隈でもよくわかっていません。第三高校入学ルートで優等生キャラと恋愛を楽しむこともできるのですが、彼女のフラグ建築方法は未だに確立されていないんですよね。古式魔法師でも現代魔法師でも、実力が低くても高くても、男の子でも女の子でも、気に入られるかがバラバラなんですよねえ。

 

 一応、ほのかちゃん、愛梨ちゃん、栞ちゃんに色々似ているキャラだと惹きつけやすいらしいですが、いつき君は全くそんなことないし……謎やんな?

 

 そういうわけで、完全にチャート外の事が起きています。ぶっちゃけさほどのメリットもデメリットもないので、気にしなくて良いでしょう。

 

 まあそれはさておき、せっかく美少女に目をつけられたのだから、しっかり頑張りましょう。あ、ちなみにこのフラグが立った場合、沓子ちゃんがより調子がよくなって、ほのかちゃんが勝てる確率が低くなります。やっぱデメリットじゃねえか! まあええか……大差ないし。

 

 で、今日のいつき君は準決勝と決勝がありますね。組み合わせですが、準決勝で見事に七高の選手と当たります。幸い、最強の人は反対ブロックなので、ここはなんとかいけるでしょう。

 

 予選は楽勝でしたが、準決勝はそれなりに競ってくるので、競り合いの練習が重要です。だから、範蔵先輩と練習しておく必要があったんですね。

 

 

 

 では、準決勝をご覧ください。

 

 まずスタートは予選と同じく、周囲を気にせず自分のペースで好スタートを切りましょう。摩利パイセン譲りで最初から立っているので、姿勢制御も素早く移れるため、加速も段違いです。その矢先にS字ヘアピンカーブがあって、ここでもう大体の相手は振り切れるのですが……やっぱり、少し後ろまでちゃんとついてきていますね。

 

 そして直線の馬力も強いので、カーブなどがないと追いつかれてしまいます。クランクもヘアピンに比べたら楽なものなので、差を詰められてしまいました。

 

 こうなってくると重要なのが、滝の落下です。スタートとヘアピンでつけた差を利用して、多少体力を使いすぎてでも、ここまで前を走っておきましょう。

 

 では、お先に落下して――その落下で生じた後ろ方向への波を強化! 相手の着地地点で一番の高波になるようにします。

 

 これで相手はそれなりにバランスを崩しました。落水までは行きませんでしたが、大きく再加速をくじくことができましたね。

 

 これによって、登りからの下りループという中々調整が難しいコース後半を、悠々と一人で駆け抜けることができるようになりました。

 

 

 

 さて、後は先行有利なので余裕かと思いきや――出ました、七高特有の、ループでの超加速です。

 

 ここは水路を登った後、下りながらぐるりと円を描くというコースであり、水上下りしながら回るというとんでもない場所です。S字ヘアピンよりもバランスが難しいのですが、七高選手は全員ここが上手で、ブレーキをほとんどせず、高速で曲がり切って追いついてくるんですよねえ。

 

 そういうわけで結局さほど差が開かずに二周目に入りました。それどころか、追いつかれて横に並ばれてますね。

 

 さあ、参りましたね。中条家仲上々チャートの、そしていつき君の弱さが際立ちます。他チャートだったらここでもう勝ちルートなんですけどね……。

 

 ですが、そのための競り合いの練習。これも予定通りです。こちらが若干前、内側を走っているのを利用して、S字ヘアピンでインベタを走ると見せかけて、わざと膨らんで進路妨害しましょう。これで相手は急ブレーキをせざるを得ず、さらに回避のために大きく膨らみました。ヘアピン抜け際の直線でお先に加速し、さらに差をつけて、クランクと滝落下に備えましょう。

 

 

 当然二周目からは落下時の妨害の対策を取ってきます。ですが、そここそがねらい目。相手が対策のために多少なりともリソースを使って遅くなるのを見越して、こちらは妨害せず、落下の勢いや波を全て加速要素に変換して、一気に差をつけましょう。

 

 さて、これで二周目もループの前に大きく差をつけることができました。今度は先ほどよりも差があって余裕があるので――相手の得意分野であるここに、トラップを仕掛けましょう。

 

 と言っても大げさなものではありません、コースの内側四分の一に、外側へと膨らむ波を少し立てておく程度です。これで外側に膨らみやすくなり、速度も出にくくなりますね。

 

 

 こうなってしまえば、相手は差を詰める隙が無くなりました。これで無事――それなりに差をつけてゴールです。

 

 

 この競技は一度差がつくと逆転が難しいんですよね。安定して勝ちを目指すなら、序盤にスタミナを多く消費してでも先行を目指し、最低でも競り合いでくらいつくことが必要です。皆様も、ぜひRTAを走りましょう。体感時間10年弱もかかりますが、現実では一時間前後ですからね? 俺もやったんだからさ(同調圧力)

 

 

 さて、試合も終わったので、勝者インタビューもそこそこに、さっさと部屋に帰って寝ましょう。爆音アラームをセットして寝坊しないようにして……っと。

 

 あ、そうだ(唐突)

 

 すっっっっごい今更ですが、このゲームは、ゲーム内で自発的に寝た場合は、プレイヤーの意識も寝た扱いになります。しっかり眠気も感じますし、寝なかったらガチでどんどん体調も悪くなっていきます。現実の身体にはあまり影響ないですが、精神的・感覚的な部分でのギャップが激しくなるので、ゲーム内時間1日以上の連続プレイは控えるように注意書きがされています。

 

 このRTA、RTAとは銘打っていても、何度も説明しますが、ゲーム内の日時でタイムを計るんですよ。つまり、何回休憩してもOKなんですね。走者の大半は、ゲーム内時間一年ごとぐらい休憩をはさんで走っています。リング筋トレゲームの休憩ありルールをイメージしてください。

 

 ただ、私は少数派の、一気に走り切る派ですね。というのも、あらゆるチャートを次々と開拓し、あらゆるルールでワールドレコードを持っている世界一位姉貴が、一気に走り切る派だからです。なんでそんなことできるのか分かりませんが、あやかっている形ですね。

 

 

 そんなわけでキャラクターが寝てたら、走者もおねんねしてると思ってください。この睡眠時間を削ってステータス上げをしたいところなんですが、睡眠不足を継続すればするほどクソザコになる仕様なので、しっかり眠る健康優良児が最強です。

 

 

 さて、それでは決勝戦ですね。やっていきましょう。

 

 ちなみに女子の方は、エレメンツ特有の「想う力」とかなんとかで、強敵・沓子ちゃんにほのかちゃんが無事辛勝しました。確か『優等生』では激戦とはいえ最終的にそれなりに差をつけて勝っていたので、やはり沓子ちゃんが強化されてるんですね。

 

 いや、しかしそれにしても……『優等生』を見ると決勝戦は激戦でしたが、原作では、策にまんまと相手がハマって圧勝した、みたいな感じでしたよね。そりゃまあ、『優等生』はかなり後から企画されたコミカライズなので、仕方ないと言えば仕方ないんですけども……。

 

 まあツッコミはほどほどにして。

 

 決勝戦の相手ですが、以前ご紹介した、スピード・シューティングのジョージィ並の、クソ強モブ君です。順当にいけばここで優勝し、二年目のロアー・アンド・ガンナーでも優勝する実力者です。水上競技版の深雪ちゃんですね。

 

 普段のプレイでは気にも留めませんが、RTA走者は彼に何度も煮え湯を飲まされています。そういうわけで、モブのくせに、私たちもすっかり名前を憶えてしまいました。

 

 お名前は黒井君。一見普通の名前ですが、「黒」は陰陽五行思想で「水」を表わす色であり、エレメンツに近い性質を持つ一族です。「液体」に関するスペシャリストである一条将輝君と戦って、勝ち越すのこそ無理なもののいい勝負をできる逸材です。

 

 

 

 は? 強すぎない?

 

 と思ったそこのあなた。正解です。

 

 

 

 ただ、ゲームの都合上、原作ネームド以外は、モブの戦力は新人戦時点では控え目に設定されています。ネームドがなるべく原作通りの結果になるためですね。彼もそのご都合設定の被害に遭い、冬ぐらいに急成長した、という設定で二年目以降に将輝君と競る程度まで成長する、という感じです。現時点では、すでに完成に近い魔法師である将輝君にはかないません。

 

 そういうわけで、彼に勝つには、この一年目が最大にして最後のチャンスなんですよね。

 

 さあ――最終決戦に、いざ鎌倉。

 

 

 スタートダッシュは安定でいつも通り。ただなんと、あっちは座ってるというのに、普通にいつき君に追いついてきます。それどころかS字ヘアピンでは、無理やり内側からぶち抜いてきましたし、ついでに外側に流れる波と跳ねる水滴で妨害までしてきます。御覧の通りですね。

 

 え、知ってるならなんでまんまと引っかかったのかって?

 

 警戒して喰らわない展開に出来るなら苦労しねえよ!!!

 

 

 こんな流れになってしまい、やや後ろから追いかける形の立ち上がりになりました。いつき君も最初からフルスロットルなのですが、クランクや落下を越えても中々縮まりません。そうこうしているうちに、七高お得意の下りループまで来てしまい、さらに差を広げられて二周目を迎えてしまいました。

 

 

 でもこれも織り込み済みです。ここまで差を開けば、得意のS字ヘアピンで妨害されることもありません。また、先行有利とはいえ、後ろから相手が見えるので、妨害を仕掛けやすいのも特徴です。

 

 そういうわけで――くらえ、妨害の嵐!

 

 ほのかちゃん直伝・発光目くらまし! 範蔵先輩直伝・波の合成で大きな波を作る『神奈川沖浪裏』! 沓子ちゃん直伝(をかってにまねした)・渦潮! 逆に相手の妨害を押さえつける、水の呼吸・拾壱ノ型『凪』!

 

 

 そして――ループの対策はこっちも考えとるんじゃ!

 

 

 

 

 

 

 水の呼吸・拾ノ型『生々流転』!!!

 

 

 

 

 

 

 ループの下り形状が規則的なのを利用して、あらかじめ座標を定義しておいた魔法を発動! ループの内側だけ水が下る速さを速くします! これによって相手は散々練習を積んできた想定から大きく外されて得意から苦手へと叩き落とされ、こちらは事前にこの速度を知っているのでばっちり練習済みの急加速で一気に追いつきます!

 

 

 よおおおし、二周目ループを乗り越えても相手にあまり差をつけられませんでした!

 

 

 ほとんど差がつかないまま三周目に突入。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして――いくぜ、超必殺技・『プールサイドリフト』!

 

 

 

 

 

 

 

 RTA定番技術を見よ!(二度目)

 

 ボートの先を持ち上げてヘアピンカーブの内側プールサイドに乗り上げ、外側へと膨らむ力を抑える摩擦力だけを強化! 圧倒的速度を維持したまま、理論上の最もインベタをドリフトします!

 

 っしゃあああああ!!! 相手の驚いた顔を横目に一気に抜き去り、二つ目のヘアピンも『プールサイドリフト』! あとはこの差をしっかり守り切って、妨害も全部『凪』で無理やり押さえつけます!

 

 これで無事、一位でゴール!!! 超、エキサイティン!!! バトルドーム(バトル・ボード)!!!

 

 

 ふはははは! 見たか! これが転生者パワーじゃ! 今まで何回人生走ってきたと思ったんだコラ! 大人を舐めるなよ!!!

 

 よし、ここが九校戦で一番不安だったのですが、なんとか優勝できました。経験値おいち^~。

 

 

 

 これで九校戦は気持ちよく終われますね。

 

 あとはもう適当に日程を消化するだけです。

 

 

 

 四日目。競技は何もないので、あとはゆっくり観戦モードです。

 

 

 おやおや、モノリス・コード新人戦で、とんでもない事故が起きましたねえ(ネットリ)

 

 大変だあ。まあ起こるのを知ってて必死で回避したんですけどね。

 

 あまりにも酷い事故なので、あずさお姉ちゃんがショックを受けますから、ケアをしてあげましょう。そうすると元気になるので、リーダー格の一人であるあずさお姉ちゃんが動揺してたらみんなも動揺するから、とかなんとかいって、気晴らしに競技見学に連れて行ってあげましょう。はい、ミラージ・バットですね。

 

 

 

 

 え? 達也兄チャマがトーラス・シルバーなんじゃないかって?

 

 うーん、多分そうなんじゃないですかね。だって(ここで歌詞は途切れている)(発想がちぐはぐなオクシモロン、イェイ)

 

 

 

 さて、そろそろ頃合いですかね。服部君と並んで次期会長候補として可愛がられているあずさお姉ちゃんを伴い、達也兄君さまが戻ってくる前に、真由美先輩の様子を見に行きます。おやおや、なんか深刻そうに話し合いをしてますねえ。

 

 あ、へー、なるほど。十文字先輩の説得で、多少無茶でも代理選手立てられることになったんだ。

 

 あー、じゃあさあ――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――そろそろ混ぜろよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 というわけで、男子実技一位筆記二位、競技二つ優勝、校内テロリスト殲滅に一番貢献、アジト突入に貢献。これだけの実績を引っ提げてきたのは、これが理由です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この圧倒的実績を盾にして――――第三の競技、モノリス・コードにエントリーじゃあ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これはRTA男子チャート定番の技術、『九校戦おかわり』です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして今回はここまで。

 

 ご視聴、ありがとうございました。




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