夜に駆けるRTA、はーじまーるよー!
前回は初日から吸血鬼事件に介入したところまででした。
いやー、あの流れはこのチャートのRTAだとよくあるんですが、毎度のことながら額に銃口突きつけられるのは辛いですね。あと、雷で焼かれた死体の焦げたにおい、普通にキツイっす……。
でもあそこで動揺すると色々失敗する(3敗)ので、鋼の精神(鋼タイプ技の威力上昇)で耐えましょう。
さて、では初日を終えたところで、翌日は吉田家から学校に向かいます。研究・勉強会目的でお泊りしているとは当然お友達である達也兄くんも知っていますが……上手くいったので、本当の理由が一日でバレましたね。
はい、というわけで翌朝は、急遽参戦のレオ君と、アドバイザーの達也お兄ちゃんを加えた五人で、学校で話し合いをしましょう。
ポイントは、もうパラサイトについては包み隠さず話すことです。流れ次第では、論文コンペで書いていたことなんかももう話しちゃって大丈夫です。来訪者編を乗り越えた先はどうでもいいので。
そして何よりもポイントは……レオ君のバックにいる、警察です。
ぶっちゃけ寿和兄貴は信頼できるのですが、警察という組織は信頼できません。今回の主力メンバー三人は後ろ盾がないので、公権力にはあっさり止められてしまう幼気な未成年ばかりなんですよねえ。
なので、逆にレオ君に知られたことを利用し、まだいつき君たちだけしか知らないパラサイトに関する知識を引き換えに、手出し無用の約束を取り付けましょう。いざとなったらガンガン裏切ってきますが……そうなる前に終わらせるのがRTAってもんですわよ。
あ、ちなみに赤髪の鬼については、好意的に解釈していることを示しておきましょう。理由は後程!
さあ、では今夜も……第二次遠征に、いざ鎌倉! いくぞー!(デッデッデデデデン!)
場所はまあ、適当に都内の被害があった地域周辺です。パトロールも厳しいので、幹比古君の棒占いと視覚同調におんぶにだっこしながら進んでいきます。
ここからの予定は、週一回ぐらい休日を挟む必要がありますが、ほぼ毎日吸血鬼を討伐しに行きます。ひとまずは、もう一度リーナちゃんと出くわすまで、ですかね。
早く出くわすか遅く出くわすか、どちらが良いかは諸説ありますね。
あちらもほぼ毎日活動しているので、会えなかったということは、どこかで別の吸血鬼と戦っている、ということです。パラサイトを倒す手段がないので数こそ減らせませんが、USNA軍人に憑りついた状態に比べたら「代わり」はだいぶ弱いですからね。
一方で早く出くわせば、それはそれでとても有利になります。私としてはこちらのほうがありがたいですね。
さてさて、初日のガチャは……お、当たってんじゃーん!
すでに近くの吸血鬼とリーナちゃんが交戦しているみたいです。
では、さっそく参戦しましょう。
リーナちゃんはクソ強く、吸血鬼も逃げるしかないので、いつき君たちの不意打ちがしっかり決まります。
じゃあ、適当に倒して、封印して、パパパッとやって、お終い!
これで二体目を封印できました。上々です。
で、問題は――――メンタルクソ不安定なリーナちゃんですね。
ここが勝負どころです。
今のリーナちゃんは、とにかく「情報」がありません。
苦楽を共にした部下がいきなり裏切って脱走し、それを訳も分からず殺す、という精神的に過酷な役割を背負わされています。
そこに、「毒」を、昨夜に打ち込みました。
いつき君たちは、その
これによって、メンタル値どん底のリーナちゃんは、こちらの話を聞いてくれるようになります。
そしてそこに、屋上に誘う先輩のように、ホモビ撮影に誘うスカウトのように、巧みな言葉で、説き伏せていきます。
まずパラサイトという存在をしっかり話し。
仲間の裏切りとそれを殺さなければならない重責を味わっているリーナちゃんに徹底的に寄り添い。
そして自分たちが持っている情報や技術を示して実利があることも伝え。
これらを駆使した、科学と魔法が交錯する未来SFラノベで、第三の勢力・話術を駆使し――
――リーナちゃんを仲間に加えます!!!
というわけで、今までたまに言ってきた、中条家仲上々チャートにおける、最重要の三人の最後のピースが埋まりました。
彼女こそが、このチャートで要となる三人の、最後の一人なのです。
リーナちゃんは、協力を取り付けるのが難しい達也兄チャマ、深雪ちゃん、十文字パイセンに次ぐ、最強クラスの魔法師です。
対パラサイトの攻撃力はありませんが、吸血鬼相手ならば圧倒的に強いです。それに、『
この圧倒的な戦力を相手にすることなく、むしろ仲間に加えました。これが、このチャートの大きな特徴です。
ではここで振り返りましょう。
まず、なぜリーナちゃんを仲間に加えるのに、好感度稼ぎのために関わろうとしなかったのか。
これについては、話しかけようものなら、逆に評価が下がるからです。幹比古君との仲良くなりやすさを優先するために男の子にせざるを得ず、ゆえに彼女に話しかけるというのは、「その他大勢のスケベ男」と同じ評価を下されるんですね。だから、美人さんとお話ししたい気持ちをこらえて、自分からは関わりませんでした。
なぜ、昨日の夜から、敵対している様子の赤髪状態のリーナちゃんに好意的にしていたのか。
当然、すんなり仲間にするためです。銃口を向けられても真摯に接して、敵意がないことをアピールしてました。また、あずさお姉ちゃんたちにも必死に「あの人は悪い人じゃない」的なことを言っておきました。焦げた匂いとかを我慢して吸血鬼の死体を丁寧に渡したのも、これが理由です。
なぜ、昨日の段階でパラサイトについて話さなかったのか。
一日置いて焦らすことで、あちらから餌に食いついてくれるのを待っていました。先ほど「二回目に出会うのは早い方が良い」的な話をしたのも、これが理由です。ある程度日付が進むと、あちらが、ブラックホール実験によるデーモンの仕業、と気づいてしまって、「知らない情報を与える」という交渉のカードが弱くなるからですね。
まあそうなったらそうなったで「仲間を乗っ取ったパラサイトの倒し方、知っています」と敵討ち精神を刺激すれば仲間になるんですけどね。
だから、これまでの行動を、する必要があったんですね。
はい、というわけで、リーナちゃんの協力を取り付けました。
お互いに色々腹の底に隠し事がたっぷりありますが、基本リーナちゃんは性格が良いので、大体上手くいきます。
では、短いですが、今回はここまで。
ご視聴、ありがとうございました。
最重要の三人のラストピース、来訪者編までに予想できた人それなりに多そう(感想等でネタバレ控えるご協力ありがとうございました)
ご感想、誤字報告等、お気軽にどうぞ