おじキャン△   作:Shin-メン

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続きです。今回も千代さんは戦います。


エンド・オブ・ハネムーン 第三話

なでしこです。

今日は変に忙しかったなぁー

今は、かなり遅めのお昼休みで、店長や他の仲間たちとお弁当を食べています。

 

「なでしこちゃ~ん、最近どうなの?」

 

「え? 何がですか?」

 

「カレシとかいないの~?」

 

「あー 今はいないんですよ~」

 

「えー なでしこちゃん、ホントー? 信じられなーい!」

 

今日もみんな仲良く、和気あいあいの職場です。

そんな時、私のスマホが鳴りました。相手はお母さんでした。

 

「もしもし? お母さん、どうしたの?」

 

私はお母さんからの電話を聞いて、ショックを受けました。

 

「そ、そんな……」

 

その場にヘタリ込んでしまいます。

 

「ちょッ!!? なでしこちゃん!!?」

 

バイトの男の子が突如叫びました。

 

「店長ッ!見て下さい! イギリスで大事件が起きたみたいッスよ!」

 

「山下くん、何よ? 大事件って……」

 

「なんか、ロンドンでテロ事件なんだって!」

 

やっぱり、そうなんだ…… お姉ちゃんと千代さんが、新婚旅行に行ってるんだよ?しかも、その現場であるロンドンにいる。

 

「あ、あの…… 私のお姉ちゃんもロンドンにいるんです……」

 

私のなんとも言えない表情に店長たちも心配しています。

 

「ほ、本当……?」

 

「はい…… お姉ちゃん、旦那さんとの新婚旅行に行ってるんですけど……」

 

私はお姉ちゃんや義理のお兄さんとなった千代さんに電話をかけてみますが、全然かかりません。

 

「か、かからない…… どうしよう……!」

 

何がどうなっているのか分からず、パニックになってしまい泣いてしまいました。

 

「しっかりしなさい。」

 

見かねた店長さんが、私に檄を入れます。

 

「他に知ってる人とかいないの?」

 

「あ!もしかしたら、たきなちゃんが何か知ってるかも!」

 

私は親戚でもあり、お友達でもある、たきなちゃんに連絡してみます。

何回かコールしたのち、たきなちゃんが電話に出ました。

 

「もしもし! たきなちゃん? お姉ちゃんたちが……!」

 

『ええ、分かってます。 今、私たちも情報収集のために動いてます! 』

 

以前、 たきなちゃんは凄腕のエージェントだと千代さんから聞いたことがあります。

彼女が言うには、今は古巣だった組織の本部に向かっているみたいです。

そこには、AIを載せたスーパーコンピューターがあり、そこで情報収集に努めると言ってくれました。

 

『なでしこさん自身も不安でしょうが、今はご両親に付いて上げてください。』

 

「うん……」

 

『今はお父さんを信じましょう。 必ず無事に帰って来ますからね!』

 

「分かった……!」

 

通話を終えた私は、店長に話をつけます。

 

「あの、店長! 私、両親の元に行きたいです。」

 

「もちろんよ。アナタが側に居てくれるだけで、心が救われると思うわ。行って上げなさい。」

 

「ありがとうございます。」

 

「あとは任せてください。」「気をつけてね!」

 

みんなに見送られて、私はすぐに山梨の実家へと向かいました。

 

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 

イギリス、ロンドン……

俺は桜さんを警護官のマイク・バニングは大統領を守りながら、襲撃者たちから逃げていた。

逃げる先での敵との接触がどうしても避けられない場合は、マイクと連携し隠密行動で対処する。

 

「凄いなキミは…… いったい何者なんだ?」

 

「落ち着いたら話そう。」

 

俺の働きにマイクや大統領も驚いていた。

追っ手のバイクの音がすぐそこまで聞こえる。

 

「地下鉄だ。」

 

たどり着いたのはロンドン地下鉄の駅。

チャリングクロス・ステーションと書いてある。

 

「地下に潜った方が、追っ手を撒ける可能性は高いし、線路を辿れば大使館まで行けるんじゃないか…… 行こう。」

 

「大統領、良いですね?」

 

「ああ、君たちの判断に任せるよ。」

 

「桜さんも頑張って!」

 

「はい!私、千代さんを信じてます。」

 

入り口は鎖と錠前で頑丈に施錠してある。

俺は錠前を小銃で撃ち抜き破壊し、駅構内へと入り、奥へ奥へと潜っていった。

構内は停電しているらしく、真っ暗…… 人も俺たち以外、人っ子ひとりいない。

 

「桜さん、大丈夫かい?」

 

「え、ええ…… 大丈夫です。」

 

最奥はプラットホームとなっており、車輌が止まっていた。

 

「大統領、ここで一度休みましょう。」

 

「あ、ああ……」

 

「桜さんもここまで良く頑張ったね。」

 

「ありがとう。」

 

息を整えていると、大きな物音が聞こえる。

どうやら、追っ手が構内に入ってきたようだ。

 

「千代さん……」

 

「大丈夫。俺たちが付いているから…… マイク、ここで迎え打たなければ、どの道殺られる。」

 

「どうするつもりだ?」

 

「俺がいこう。幸い武装は充実している。」

 

俺はマイクと英語で打ち合わせた。

 

「そうか……」

 

「彼女を任せる。」

 

俺はスッと立ち上がる。

 

「千代さん?」

 

「ちょっと、敵をやっつけてくる。」

 

「え?何を……」

 

俺は彼女に二言目を言わせない。車輌の外に出て敵を撃滅する。

メインホールに戻ってきた。タイミング良く、追っ手がここに通じる停止したエスカレーターをかけ降りてくる足音と男たちの声が聞こえる。

 

角に隠れて、敵を探ると数は8人だった。

 

「行動開始だ。」

 

俺はスモークグレネードのピンを抜き、敵の目の前に転がせる。

グレネードはすぐに大量の煙を吐き出し、敵の視界を瞬時に奪った。

敵側は焦り、大声で叫び、所構わず銃を乱射する。

 

「焦りは命取りだぞ…… 素人めが!」

 

俺は足音を消し、敵のサイドに回り込んで、手榴弾のピンを抜いて落ちていた新聞で包み、ゴミに偽装して敵陣の中に滑らせた。

 

少し時間を置いて手榴弾は起爆する。

轟音を発てて爆発したのだ。この一撃で敵は制圧される。全員その場に倒れて戦闘不能となった。

 

戦闘不能と言っても、敵は生きてはいる。

だが、万が一でも反撃される可能性がある以上、生かしてはいけない。

俺は拳銃で敵の頭を撃ち、トドメを刺していた。

 

「あっという間だったな。」

 

そんな所に桜さんと大統領を引き連れた警護官のマイクが現れる。

 

「千代さん…… 何を……」

 

「万が一の反撃も許さないためだ。これはもう戦争だ。敵に情け容赦はしない。」

 

俺は彼女のために覚悟を決めていた。

最後の一人に狙いを定める。残ったヤツは重傷ながら、イモムシのようにもがきながらも、必死に逃げようとしていた。

 

その時だった。逃げようとする敵が持っていたトランシーバーから声がする。

 

『ラサ…… ラサ…… 応答しろ、弟よ。』

 

「ナイフ持ってないか?」

 

「持っている。ほれ……」

 

俺はマイクにダガーナイフを渡した。

彼はうつ伏せの男に馬乗りになり、脇腹にナイフを突き立てる。

 

「うぐぅぅ……うがぁ………」

 

刺したナイフで内臓を抉る。その度に悲痛な声を出していた。

 

「桜さん、見ちゃダメだ。」

 

拷問する様子を彼女に見せないために、抱き寄せて目と耳を塞ぐ。

マイクはトランシーバーを取り上げ、通話相手と話しを始めた。

 

「残念だったな? お前の弟は具合が悪くて話せないみたいだ。」

 

トランシーバーを敵の顔の前にやって、ナイフをグリグリ動かし、敵が激痛で痛がる声をたっぷりと聞かせる。エグい拷問だ。

 

「おい、兄ちゃん、名前はッ?」

 

『カムランだ……』

 

「何が目的だ? 大統領か?」

 

『そうだ。お前たち西側は、私の大事な家族を壊し、妹を殺した!まだ18才で結婚式だったんだぞ!分かるか!』

 

「なんて酷いことを……」

 

18歳といえば、まだまだ未来がある。

桜さんも思うところがあるかもしれない。

 

『貴様たちを全員八つ裂きにしてやらんと、気が済まんものでな……!』

 

「そうか。先ずは、お前の弟の断末魔を聞かせてやる。良く聞いておけ……」

 

「うぐがぁぁぁあ………ぁ………!」

 

敵の男は絶命した。

 

「こうなりたくなければ、さっさと荷物を纏めて国に帰れ。」

 

マイクは通話を終える。

 

「マイク、殺す必要はあったのか?」

 

「いえ、別にありません。 」

 

大統領の質問にマイクは淡々と応えた。

 

「だろうな。」

 

俺たちは線路に降りて、長いトンネルを歩く。

 

「千代さん……」

 

「どうした? 桜さん……」

 

「千代さん、平気なんですか?」

 

「何が?」

 

「ずっと戦いっぱなしで……」

 

「桜さん…… 俺は自衛官だ。このために鍛えてきたと言っても過言ではない。」

 

「驚いたな。キミはジャパンの自衛官なのか…… どおりで優秀なワケだ。」

 

「戦後70年、全く戦争をしていないのに、この強さ…… 我々米軍の特殊部隊並みだな。」

 

「他国侵略せず、侵略しないが日本です。そして、その理念を体現し、国民の命と財産を守る力が自衛隊だと、自分は思っています。」

 

「昔は悲しいすれ違いがあったが、今は同盟国として手を取り合い、この危機から脱出しよう。」

 

「はい。大統領。 私は野咲千代と言います。 チヨと呼んで下さい。」

 

「チヨ、アメリカ大統領 ベンジャミン・アッシャーだ。」

 

「特別警護官 マイク・バニングだ。君は……?」

 

「あ、えっと…… 」

 

「彼女は私の妻で……」

 

「野咲 桜です。」

 

「サクラ…… ジャパンを代表する花の名前じゃないか。美しい。ヨロシク、サクラ。」

 

「よ、よろしくお願いします。」

 

彼女と大統領は握手を交わした。

軽くではあるが、自己紹介もできた。先を急ごう。

敵は待ってくれないのだから……

 

「少し思ったんだが、大使館は既に敵に抑えられているのではないだろうか?」

 

「それじゃあ、私たちどうすれば良いんですか?」

 

「困ったな。 大使館まで行ければ、俺たちを匿ってくれるのに……」

 

無限に続かと思われた地下鉄の線路……

しかし、次の駅が見えたことで、俺たちは心底安堵した。

 

「ここは……」

 

警護官のマイクが駅名を見ている。

 

「どうした? マイク?」

 

大統領が聞いた。

 

「ここからなら、ジャクリーン・マーシャルの隠れ家が近いな。」

 

「知り合いなのか?」

 

「MI6のエージェントです。大統領。そこに向かいます。君たちも来るといい。」

 

「ありがたい。 桜さん、安全な場所までもう少しだから、頑張ろう!」

 

「はい。分かりました。」

 

俺と桜さんはマイク・バニングの案内でMI6のエージェントがいる隠れ家へと向かう。

これでようやく落ち着ける…… 俺と桜さんは心から安堵した。

 

次回に続く。




千代さんが無双し過ぎる件。
ご感想、お待ちしております。

しまりんに普通自動二輪の免許を取らせたい。

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