おじキャン△   作:Shin-メン

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好き勝手に書いて行こうと思います。


ツーリングに行こう。

学校は昼休みの時間帯。

俺は志摩さんに呼び出され、図書室にいる。

図書室には彼女だけではなく、斉藤さんを含めた他の生徒も数人いた。

 

「ど、どうしたのかなー?急に呼び出したりして……」

 

俺を見る志摩さんの目力が怖い。

視線で刺し殺されてしまいそう……

 

「斉藤から聞いたんですが、この間桜さんとデートしたんですね?」

 

「エッ!!?」

 

急にそんなこと言わて、ドキッとしてしまった。

俺の出した動揺の声に、図書室にいた生徒たちが一斉にコチラに顔を向ける。

 

「す、すいません。大きな声を出して……」

 

謝ると生徒たちは、再び自分のことに集中し始めた。

 

「ちょっと斉藤さん、話したの?」

 

小声で斉藤さんに尋ねる。

すると彼女は満面の笑みで「はい♪」と答えた。

 

「はぁー」

 

俺の頭を抱え、大きなため息をついてしまう。

おぉー!神よ!頼むから俺にもプライベートを恵んでくれ!

 

「それで?どうなんですか?答えてください!」

 

志摩さんが詰め寄る。

 

「はい。デートしました!」

 

あまりの剣幕に畏まってしまった。

彼女から中隊長のオーラが滲み出てるのが分かる。

やっぱり、血が繋がってるんだなぁ……

 

「食事に行った帰りに立ちよった所に、たまたま斉藤さんたちがいて……」

 

上官気質の志摩さんに事細かに説明してしまう。

 

「リンの気持ちも分かるよー リンも千代さんのこと、大好きなんだよね?」

 

「うわあぁぁァーー!」

 

斉藤さんによって図星を突かれた志摩さんは、顔を真っ赤に大きな声を出してカウンターに突っ伏した。

 

再び、コチラを見る生徒たち……

 

「こんなリン、初めて見たー」

 

腹黒の斉藤さんは志摩さんをからかい、クスクスと笑っている。

ホントこの娘は……

 

「志摩さん、キミの気持ちは嬉しい。けど自分は桜さんを愛してる。それにキミには将来素敵な人と出会えるから……」

 

何言ってんだ?俺……

 

「ドンマイ リン。私と同じだねー」

 

「はぁ?何言ってんの?」

 

ポカンとする志摩さん。

 

「私もね?前に山中湖で千代さんに"好きです"って、告白したんだよ?」

 

「マジか……」

 

「フラれちゃったけどねぇー♪」

 

志摩さんはジト目、斉藤さんは笑顔だけどなんかドス黒い。二人ともコエぇ……

 

「でも仕方ないよ、リン…… なでしこちゃんのお姉さん、ホントーに綺麗で美人だもん。私たちじゃ敵わないって……」

 

「うむ、それは納得……」

 

勝手に納得してくれたようだ。

 

「それはそうと、志摩さん?今度各務原さんとキャンプするんでしょ?」

 

ちょっと強引だけど、話しを変えよう。

 

「はい、大井川の方で……」

 

「各務原さんから聞いたんだけど、彼女の前からのお友達とツーリングも兼ねて……」

 

「綾乃ちゃんと一緒に……」

 

「へぇー リンも千代さん以外にツー友出来たんだ♪」

 

「「ツー友?」」

 

「ツーリング友達。略してツー友♪」

 

なるほど。

 

「じゃあ、伊豆キャンの時みたいにお話ししながら行けるね?」

 

「どうだろう?アヤちゃん、インカム持ってるのかな?」

 

「連絡して、もし持ってなかったら自分に教えて?また貸してあげるから……」

 

「ありがたい話しですが、それじゃあ千代さんが困りませんか?」

 

「フッフッフ……実は自分の含めて四つ持ってんだ。だから安心して良いよ。」

 

「良かったねぇー リン♪」

 

「ありがとうございます。早速今晩、アヤちゃんに連絡してみます。」

 

さっきとは打って変わって、志摩さんは目をキラキラさせていた。

まだまだ子供…… チョロい。

 

しかしその後、学校内で俺の変な噂が立つことになるがそれは別の話。

 

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 

夜 自宅でくつろいでいると、スマホに着信がくる。

相手は志摩さんだった。

 

リン:『こんばんは。夜にごめんなさい。今日のお昼のことで連絡しました。』

 

お、早いじゃないか。さすが志摩さん……

早速返信しなければ。

 

千代:『それで?どうだった?』

 

返信してすぐにピコンっと向こうから戻ってきた。

 

リン:『アヤちゃん、インカム持ってないそうで

す。』

 

「何してるんですか?」

 

志摩さんとLINEでやり取りしていると、桜さんが俺の横に座り、スマホを覗き込んでくる。

 

「ん?ああ、志摩さんとちょっと……」

 

「リンちゃんと?」

 

「この間、妹さんが言ってたじゃないですか。大井川でキャンプするって……」

 

「そうでしたね。リンちゃんはアヤちゃんとツーリングするんだって、なでしこも言ってましたね。」

 

「それでツーリングしながら、お話し出来れば楽しいから俺のインカムを貸してあげるよーって、連絡を取り合ってて……」

 

「千代さんって、ホント リンちゃんに優しいですよね。」

 

「そうなのかな……?」

 

「私の感は当たるんですよ。」

 

桜さんとまったりしながら、志摩さんとのLINEをしたりと夜が更けていった。

 

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週末になった。朝も明けない時間……

スマホにLINEが入る。

 

「んー! 誰だ?こんな時間に……」

 

寝ぼけ眼でスマホの画面を見ると野クルのグループLINEだった。

 

恵那:『リン、おはよー』

 

リン:『お、早いな……』

 

志摩さんはもうウチを出たんだな。

 

恵那:『今日はなでしこちゃんの地元の友達と大井川の秘境まで全開バリバリツーリングに行くんだよね?』

 

リン:『バリバリって、いつの言葉だよ。』

 

ちょっと面白い。もう少し見させて貰おう。

 

恵那:『大井川って言ったら川根茶とか温泉、吊り橋が有名みたいだよー』

 

リン:『うん、そんな感じ。』

 

恵那:『千頭駅前で売ってる川根茶ソフトが大人な感じで美味しいんだって!』

 

リン:『へぇー そうなんだ。』

 

恵那:『私の分も買って来てねぇー』

 

お、来たぞ?斉藤さんの無茶振り。

 

リン:『いやいや、見延に着く前に溶けてなくなるわ。』

 

恵那:『まぁッ!買って来てくれないなんてヒドいザマス!』

 

大垣:『ひどいざます!』

 

イヌ子:『ひどいざます!』

 

大垣さんと犬山さんも悪ノリに参戦。

ここは俺も乗っておこうかな?

 

千代:『ひどいざます!』

 

リン:『うぇッ!!? 千代さんもッ!!?』

 

鳥羽先生:『ひどいざます!』

 

なでしこ:『ひどいざます!』

 

リン:『みんな、こんな時間からご苦労なこった……』

 

みんな何気に起きてしまったんだな……草。

二度寝して日が登った頃に俺は目が覚めた。

 

カーテンの僅かな隙間から陽光差し込む。

俺はむくりと上半身を起こし、ボサボサ頭を掻いてボーッとしていた。

 

「さむッ……」

 

三月も下旬だというのに山梨の朝はまだまだ冷える。

今週末は一人っきり……

マイペースに朝の情報番組を見ながら、朝食を摂る。

桜さんは珍しく週末にバイトが入ったようだ。

 

「はぁ…… 暇だ。」

 

コーヒー片手にテレビのチャンネルを弄り、代わり映えしない番組を脱力感と共にダラダラと見ていると、急にスマホが鳴る。

 

「誰だ?」

 

番号は表示されてるが、非登録者からなので名前が分からない。

ちょっと怖かったが、電話に出てみることに……

 

「も、もしもし?」

 

『千代さーん!私です。羽音です。』

 

羽音…羽音……まさかッ!!?

 

「もしかして、佐倉羽音さん?」

 

『そーだよ!お久しぶりでーす!』

 

特殊詐欺かと思ったが、相手が分かって安心した。

でも、どうして彼女が俺の番号を知ってるんだ?

 

「あの佐倉さん?どうして俺の電話番号知ってるの?」

 

『それは聖ちゃんが調べてくれたんだよー!』

 

聖ちゃん…… あの娘か。

確かにあの娘の財力ならこのくらい朝飯前と言うことか?末恐ろしいな。

 

「へ、へぇー それで?今日はどういったご用件で?」

 

『今、私たちツーリングで南部町に来てるんだよー』

 

南部町…… 俺の自宅がある町やん。

 

「そうなんだ。」

 

『それで今、千代さんのおウチの前にいるよー♪』

 

「へぇッ!!?」

 

いきなりのカミングアウトに驚きバルコニーから外を見ると本当にいた。

 

「おーーい!」

 

佐倉さんが元気に手を振っている。

ハ、ハハ…… ひきつった笑みでコチラからも手を振るしかなかった。

 

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 

バイク部のメンバーを自宅にあげる。

 

「お邪魔しまーす!」

 

「スッゲ!」

 

「こんなところに一人で暮らしてるんですか?良いなー 憧れるわぁ。」

 

「一人で暮らすには充分な広さですわね。」

 

「ハハ…… 三ノ輪さんのご自宅には敵いませんけどね。」

 

バイク部にお茶を出す。

 

「ごめんね。たいしたモノはないけど……」

 

「いえ、お気になさらずに。いきなり押し掛けたのはコチラなんですから……」

 

相変わらず、鈴ノ木さんは礼儀正しい。

 

「それにしても、よくウチが分かったね?」

 

「それはワタクシ、三ノ輪財閥の財力と情報網があれば、このくらいお茶の子さいさいですわーッ!」

 

三ノ輪さんがどうどうと胸を張る。

俺のプライベートが音を立てて、完全に崩壊する。

その後、色々話してをして俺とバイク部のみんなは大井川へ行くことになった。

志摩さんたち絶対に驚くぞ。

 

俺は出掛ける準備をして家を出る。

相棒のもとに行くと、バイク部のみんなが各々バイクを停めていた。

その中に見たことないバイクを見つける。

 

「え?何?このバイク!」

 

真っ赤な塗装が映える、ドゥカティのスーパースポーツ……!

 

「これって、パニガーレ?」

 

俺は興奮した。

パニガーレらしきバイクを、隅々までくまなく見て回る。

 

「でもあれって、1200ccクラスの大排気量のヤツだったよね?」

 

それはそうだ。

俺以外の大型バイクは来夢先輩のNinja ZX-12Rのみ……

その時だった。

 

「千代さん!御目が高いですわぁ!」

 

三ノ輪さんのテンションがおかしい。

 

「このバイクは三ノ輪財閥の財と技術の粋を注ぎ込んで作った399パニガーレですわ。」

 

と三ノ輪さんは自慢した。

 

「だと思った。」

 

「え?それだけ?」

 

三ノ輪さん、俺はもう驚かんぞ!

相棒に股がり、エンジンをかけた。

ロクダボのエンジン音にやる気が満ちる。

 

「さあ、行こうか……相棒!」

 

まずはみんなで一路、千頭駅を目指すことにした。

 

次回に続く。




はい!ということで、みたび登場しました。バイク部です。それにしても三ノ輪財閥こえェー!

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